RSS | ATOM | SEARCH
2016/11/13 ROVO at 代官山UNIT

 アルバム「XI」リリースに伴うツアーの最終日、20周年を迎えたROVOの今年ファイナルともなる公演です。2日間連続でのUNITのライブで前日はアルバム曲メインだったそう。この日はレア曲中心にやる日ということで「XI」からの曲は無し。2日でセットリストをガラっと変えてしまうメニューの豊富もさることながら、演奏陣のすごさに改めて驚嘆したライブとなりました。MCはライブスタート、本編終わり、アンコール最初、最後に簡単な一言をするだけ。2時間超えの圧巻なライブで、体力合わせてものすごいなーと。
 
 UNITで聞くROVOは初めてで、最初の曲で音の良さにおーっとなります。ベース、ドラム×2のリズム隊の重さががっつり伝わり、そのリズムに寄り添ったり、独自のフレーズを弾いたりするキーボード、ギター、バイオリンの音とのかみ合いも素晴らしく渾然一体となった音の塊を一身に浴びることの気持ち良さを感じます。最近のライブは各楽器の音の分離の良さを味わうことが多かった印象ですが、この日の音のタイプの方が好みですね。ステージ後ろに映像とかも映さず、照明も特別なものも使っていなかったので全般に薄暗い中でライブしてした形となりますが、新宿Liquid Roomで良く演奏していた時を思い起こしました。
 
 「MIR」という曲はファンクなギターから始まる曲ですが、この曲の山本精一のギターが変幻自在。曲が進む中でいろんな表情を見せるギターの音色がかっこ良い。懐かしいなと思ったのが「Haoma」。この曲が収録されている「MON」というアルバムが個人的に一番好きなアルバムで、ひさびさに聞いてうれしくなりました。音源では途中ビリンバウという楽器を使ったパートがあり、ビヨンビヨーンと鳴る音から怒涛のリズムになだれ込んでいくのですが、ライブではビリンバウ使わずにパーカッションでやっていました。本編最後は「Cisco」で、その前にセッション的な音の積み重ね的な曲をやっていて、あれこの曲なんだっけ?と後でセットリスト確認したらアルバム「CONDOR」に収録されている「n'POPO」でした。このアルバムは最初から最後通して一曲という形で、「n'POPO」はその中の一章というものだったので、その部分だけ取り出して演奏するって珍しいのではないでしょうか。
 
 本編最後の「Cisco」はもう圧巻。最初の方は、溜めの効いた重い岡部洋一のドラムに芳垣安洋以外の楽器は寄り添ってリフを刻んで行きます。芳垣は自由目に叩きつつ、早いリズムをビシバシと叩いていくので一人だけ浮いている感じ。そこに勝井祐二のバイオリンのリフが芳垣のリズムに合わせるようになり、だんだんと他の楽器も芳垣の方に合わせて早くなっていき、6人全員が爆走する感じでどんどんと上昇して突き抜けていく曲。メロディ的なものは一切なくリフを積み重ねていくだけで長尺な曲を成り立たせていくROVOならではの曲で、聞いていてどこまで上昇していくんだろう的な、そして最後の怒涛の高速リズムに体ごとブラックホール的なものに引きずられるような感覚を覚えます。
 
 アンコールは2曲。かなりひさびさに聞く「極星」、比較的お馴染みの「Spica」で締めでした。本編だけでも大満足なくらいでしたが、そこからさらに2曲もやるって凄すぎ、よくこれだけ激しい演奏を続けられるなーと。まさしく怪物なバンドだなー、と思いを新たにしました。

 

author:de nudge, category:live(Unit), 08:20
comments(0), -
2016/09/23 西恵利香Presents「re:LISTEN UP〜わりと朝まで〜」 at 代官山UNIT

 西恵利香という女性シンガーが主催するオールナイトイベント。この方は初めて知る方で、ラインアップされた仮谷せいら目当てで行ってみました。どんな雰囲気かな?と全く想像つかない状態で参加しましたが、最初から最後まできっちりと楽しめたイベントとなりました。

 

 23時過ぎに入場して28時半近くまで。前半が女性シンガー5組、後半がDJ4組で合間に西恵利香のライブがちょこっと入るという流れ。見た順は、

 

 WHY@DOLL→仮谷せいら→浦郷えりか→星野みちる→西恵利香→DJフクタケ→DJ HIYOCO→西恵利香→DJ KO KIMURA→松井寛

です。

 

 西恵利香がKO KIMURAにリミックスアルバムを作ってもらって、その発売記念イベントということで集まったメンバーのようです。全般には黒っぽい感覚も随所に入るこじゃれたトラック、というところが共通軸としてありつつ、バラエティに富んだアクトといった印象でした。

 

 バンドもののイベントでDJ入れると、DJタイムが休憩時間みたいになってしまって、DJの方が気の毒になる時もよくあるのですが、このイベントはクラブイベントに近しく(客層は違います。特に客席脇に大量の荷物が置かれているって光景が独特でした)普通にDJの音に踊っている人達が結構いました。一番最後に西とDJ陣がちょこっとトークするコーナーがあって、DJで盛り上がってもらえるか心配していたが思っていたより盛り上がって聞いてもらえて良かった、みたいなコメントされていました。自分も後半は普通のクラブイベントなノリで体揺らして聞いてました。

 

 最初の2組以外は見るの初めて。初めて見るアクトについては、KO KIMURAと松井寛の2人以外はお名前も今回初めて知りました。最初5組の女性シンガーは20代中心のよう。西はアクトの切れ間にステージに出てきて、各アーチストを紹介していました。しゃべりがうまく、気配りもできてしっかりしている方だなーと。また、ステージに立たない間は、別の階でサイン会までやっていたりしてフル稼働。かなり大変だったのではないでしょうか。

 

 順に感想を。
 

続きを読む >>
author:de nudge, category:live(Unit), 08:37
comments(0), -
2016/07/15 The Field、Hiroshi Watanabe aka KAITO、DJ Yogurt at 代官山UNIT

 スウェーデン出身のAxel Willnerの一人テクノユニットであるThe Fieldを主役に据えたイベント。アルバム「The Follower」発売を受けての日本ツアー。夜25時くらいから28時過ぎくらいの滞在。

 

 25時くらいに会場に入るとDJ YogurtがDJをしていました。最初聞いた30分くらいはThe Fieldの世界に沿うような気持ちの良いシンセ音を核にしたテクノで、会場に入るなりその音に聞き入ります。電子音を浴びるのに持って来いの会場でいい音に浸るのは幸せ〜と思ったり。続いての30分はビートは少し落ち着きを感じさせつつカラフルなキーボード音を舞わせるような変化を聞かせていて楽しかったです。

 


 26時からThe Fieldのライブスタート。見るのは2年ぶり3回目で全てこの会場となります。前回と同じく大きな機材を用いての一人での演奏。The Field特有の小さな女の子の呪術的な印象のある声をサンプリングしたような音を聞かせつつのじわじわとした立ち上がりでスタート。そこから強めのビートを入れてきます。「The Follower」は深遠なシンセ音とぐにゃりとしたようなベース音を絡ませたような作りをしている曲多めですが、ライブではダンス面にも目を届かせるような強めののりやすいビートも入れてきます。ミニマルなフレーズを少しずつ変化させてきてかっこ良いなと思うところ多々あります。

 

 やった曲は自信無しですが、「The Follower」「Pink Sun」「Monte Verita」あたりはやったでしょうか。「Monte Verita」がこの作品の中では一番初期のThe Fieldっぽいものと言えるもので、長尺な中ボイス、シンセ音が海の深いところに潜り込んでいくような感覚も味わいました。1時間くらい過ぎたところで通常セットが終わったと区切りをつける意味もあったのか、一旦音を止めてから15分弱ほど旧曲を。こちらも自信無しですが、「EVERYDAY」「Yesterday And Today」あたりでしょうか。この辺の曲はビート面、キーボードのフレーズがノリやすいというか、ポップに弾ける感覚がありますね。どちらの面も好きで、良いライブだなーと思うことしきりでした。

 


 27時20分くらいからHIROSHI WATANABE aka KAITOのDJ。1時間ほど聞きました。いきなり高速のシンセ音を細かくしたフレーズで爆発的に聞かせる展開におおーっとなります。弾けたように踊るお客さんもたくさん。空を高々と舞うようなシンセ音が気持ち良いHiroshi WatanabeのDJですが、自分が聞いた中では一番踊らせる展開で来たとの印象でした。シンセの単音持続音に管楽器音をからめるジャジーハウスってな印象もある展開なんかも織り交ぜつつ、気持ちよくのれる瞬間が多々。深夜帯のイベントはなかなか参加が厳しいのですが、やはりこういった空間で音に浸るのは良いなーと改めて思った一夜でした。

 

author:de nudge, category:live(Unit), 14:10
comments(0), -
2015/10/24 dip、NOT WONK、The fin. at 代官山UNIT
 バンド3組がそれぞれ45分ほどのライブを行う「The World to Come」という名前がついたイベント。英語で歌っているくらいが共通項で音楽性やキャリアがバラバラなのがおもしろい、いずれも楽しんで聞きました。dip以外は初めて見るバンド。

 最初はThe fin.。神戸出身、ボーカル/キーボード、ギター/キーボード、ベース、ドラムという編成の男性4人組。高音のキーボードやギターをはじけさせつつ、ミドルテンポのリズムできれいなメロディを歌うといった印象。80年代のシンセポップなメロディの曲もありますが、それをバンドサウンドとしてきっちり聞かせていました。アメリカ、イギリスの歌ものバンドの影響が強く感じさせられるアレンジでありつつ、どこか東南アジア的というか湿度が高いような音を織り込んでいたような気がします。具体的にどこかって言えないのですが、、ボーカルとギターの方の濃い顔立ちに印象が誘導されたこともあるかもしれません。

 続いてはNOT WONK。苫小牧で活動しているというギター/ボーカル、ベース、ドラムの男性3人組。最初の曲は質実剛健なUKロックという印象なもので、The fin.がKEANEなら、NOT WONKはStereophonicsかな、、なんて思っていたら2曲目ではがらっと変わります。3つの楽器がユニゾンで高速リフをブレイク織り込みながら刻んで、そのままメロコアな曲を。その後もいろんなタイプのロック曲を繰り出しますが、バラバラという印象は無く芯が通っているというか強いリズムやギターリフを出しつつ真っ直ぐに歌う様がかっこ良い。重い音を織り込む場面もあり、今度LOSTAGEと対バンやるというのもうなずけました。

 最後はdip。今年のあらばきロックフェスで見て以来2回目になります。感激する所多々あるライブでまた見たいと思っていました。ギター/ボーカル、ベース、ドラムの男性3人組で、ざらついた音色とともに疾走感があるリズムと、それに寄り添ったり離れたりする飛翔するようなギターリフがすごくかっこ良いバンド。インスト部分をたっぷり聞かせた後で入るボーカルもがらっぱちな感じもありつつかっこ良い。時折絶叫気味に歌うのも良いですね。ギターリフをサンプリング、ループしたりして音を重ねる場面もあるのですが、基本的には3人が生で出す音をそのままぶつけてきます。音加工もあまりしていないと思われる中で、これだけ混沌としたサイケ感があるのがすごい。ミニマルなリズムの中にはいろんな変化を入れてきていて、特にドラムのここぞというところのブレイクや早叩きなどを織り込んでくるのにぐっと来ました。
 
author:de nudge, category:live(Unit), 12:37
comments(0), -
2014/12/27 In Business at 代官山UNIT
 8年続くファンクもののパーティーIn Business。渋谷Club Asiaから代官山UNITに場所を移して定期的にやっているようです。今回初めてのデイタイム開催ということで行ってきました。2007年のフジロックのCRYSTAL PALACE TENTで出張版としてやっていたのを見ているんで、2回目の参加となりますかね。年齢層は様々。お子さん連れもちらほらといらっしゃったのはデイタイムならではでしょうか。

 16時過ぎに会場に入ります。黒田大介のDJ→Osaka Monaurailのライブ→MUROのDJ→Sir Joe Quarterman with Osaka Monaurail→DJ JINのDJを少々といった感じで楽しみました。DJ陣はファンク度濃厚。黒田大介は昔ながらの曲を忠実さを基本としつつかっこよく聞かせます。細かいドラムビートを軸にフルートのソロがのっかる曲がかっこよかった。MUROはヒップホップなどもからませつつ、ファンクな曲をいろいろリミックスして聞かせていた印象。DJ JINはちょっとだけ聞いたのですが、後で触れるドカンと盛り上がったライブを受けての踊れるビートをがつっと聞かせてきて、いずれもおもしろかったです。

 ライブは最初Osaka Monaurailのみで20分ほど。続いてSir Joe Quartermanを迎えて1時間ほどのライブでした。ボーカル/キーボード、ギター×2、ベース、ドラム、サックス、トランペット×2といった編成で格好良くそして少しユニークな局面も見せるライブは楽しい。長身、坊主頭のボーカル中田亮は歌というより唸るといった感じでバンドの指示含めてバンドのグルーヴを統率している印象。ギターソロの場面で管楽器隊とやってた変な踊りがすごくおもしろかったです。

 そして2007年のフジロックではMarva Whitneyを迎えていましたが、今回も生ける伝説ということでSir Joe Quartermanを迎えてのライブ。不見識な自分は初めて知りました。「(I Got) So Much Trouble In My Mind」という曲は聞いたことあるかも、という有名曲ですね。1973年の作品ということですが、今聞いても抜群なかっこ良さ。御年70歳ということですが、銀ラメのスーツを身にまとい張りのある声で歌います。またトランペットを吹く場面もありました。ニコニコとステージを駆け巡りサービス精神も旺盛。バンドも単独より音が分厚くなったんじゃないかと(中田亮がキーボード弾くのに専念するアレンジが多かったせいもあるかもですが)思わせるような気合っぷりでマッチしていました。

 ライブ帰り、代官山の町を歩いていると子供たち中心に「火の用心」とカンカンと拍子木を鳴らして歩く一団を見ました。すごく久々に見ましたね。
 
author:de nudge, category:live(Unit), 10:35
comments(0), -
2014/01/17 THE FIELD、CRYSTAL、にせんねんもんだい at 代官山UNIT
 スウェーデン出身のAxel Willnerの一人テクノユニットであるTHE FIELDを主役に据えたイベント。夜24時くらいに入って28時過ぎくらいまでの滞在。がっつりフルで見た3アクトの感想を。

 にせんねんもんだい
 2年ぶり8回目くらいになるギター、ベース、ドラムの、もう10年以上のキャリアを重ねる3人組インストバンド。ストイックにゴリゴリのミニマルフレーズを重ねる曲中心ですが、見る度にミニマル度が上がっていきますね。去年発売したアルバム「N」を聞いていてライブ見たいなと楽しみにしていました。アルバム収録されているのは10分以上の曲3つなのですが、それを全部やっていました(曲順もたぶんそのまま)、40分ほどのセット。ギターの高田正子は足元に加え、テーブルにも多数のエフェクターを置いています。ギターのフレーズをサンプリングし、その場でいろんな音に加工して重ねていくのですが、ギターを弾いている時間よりもエフェクターをいじっている時間の方が長く、ギター奏者というよりエフェクター奏者と言っていいような。ベースの在川百合は淡々としたリズムを刻んでいって、時折はっとするフレーズチェンジをしていきます。ラストにやった「B-2」では曲の最初の方は高田正子と同様にエフェクターいじりからの音出しで、エフェクター×2、ドラムって編成がおもしろいなと思ったり。その後はそれまでの曲と同様に淡々としたフレーズを弾いていくのですが、足元のペダルを細かく踏んだり離したりして不思議なノリ良さな音になっていました。ドラム姫野さやかはドラムセットまでそぎ落としていてシンバル、スネア、バスドラが1個ずつのみと、54-71でのBOBOと同じくらいの最小限のセット。シンバルを細かく刻んで、スネアの音を効果的にはさんできます。三位一体で構築された音の世界観がすごいなーと、一個一個のミニマルなフレーズが頭をぐるぐると回って熱中しました。

 CRYSTAL
 ステージ脇にあるDJブースで1時間20分くらいのDJ。Traks Boysや(((さらうんど)))というユニット/バンドなどでも活動されているDJだそうですが、聞くのは初めて。冒頭の15分はディスコなリズム、ファンクなベースや管楽器音を取り込みつつ、気持ちの良いテクノなシンセ音を軸に展開していました。そこを過ぎるとテクノ一本なノリになり、ずぶずぶと深海に引き込まれるようにシンプルな音で引き込んでいきます。ダブミックス奏者がやるような鳴っている音の中の一音(ベース音だったりシンセ音だったり)を消していくようなことを何回かやっていておもしろいなと思いました。ラスト20分くらいから、気持ちの良いシンセ音でカラフルな世界になってお客のノリも変わってドカンと盛り上がるようになって、そこから強く早いビートで熱狂的な感じになり、ラスト10分はビート抑え目で徐々に熱を冷ますような曲になっていました。起伏ある展開で楽しかったです。

 THE FIELD
 見るのは同所で見て以来の2年ぶりになります。前回はベースとドラムを率いてのライブセットでしたが、今回は一人のみでの演奏。いろんな機材を使ってのパフォーマンス。去年出したアルバム「Cupid's Head」はそれまでの気持ち良いシンセ音の持続中心の作風はそのままにリズムを抑えた作りになっているのが印象的でした。気持ち良さを全面に取っている感じで、今回リズム隊がいないのもそのアルバム受けてのライブセットなのかなと思っていました。が、予想に反してでかいベース音出しまくりでミドルテンポのリズムで1時間ほど押し通します。にせんねんもんだい同様変化は少なく、森林に吹雪の音が鳴り響くといった印象のシンセ音を強力なリズムの中に入れ込んでいきます。最初の1時間は「Cupid's Head」からの曲中心だったかと思いますが、音源との印象は異なるもの(スピーカー近くで聞いていてリズムがガンガンに頭に入ってきたこともあるかもしれませんが)でした。お客さんもじっと聞きこむモードでした。ラスト30分は旧作からの曲でここでガラッとモードが変わります。「FROM HERE WE GO SUBLIME」から「EVERYDAY」「OVER THE ICE」とあともう一曲やってた気がしますが、失念。ここではダンスモードになりお客の動きも激しいものになっていきます。アレンジも音源から変えていて、「OVER THE ICE」はハミングみたいボーカルをリズムの裏に隠すかのような聞かせ方をしたり、一番ドカンと盛り上がる直前のリズム無しのフレーズをこれでもかと続けてお客をじらしたりと。前回のバンド編成といい、今回の一人セットで最初の1時間と残り30分のモードの違いといい、いろんなライブを聞かせることができるんでしょうね。今度は最新作のモード一辺倒なライブも聞いてみたいなと思いました。
 
author:de nudge, category:live(Unit), 13:07
comments(0), -
2013/12/21 KAITO aka HIROSHI WATANABE、MOTOKI aka SHAME at 代官山UNIT
 ドイツのテクノレーベルKOMPAKT所属のKaitoのライブセットをメインに置いたイベント。10月の野外フェスで見る予定だったのですが、天候不良による中止で見れなかったので今回楽しみにしていました。この日はアルバム「Until The End Of Time」発売を受けてのライブになります。

 26時過ぎに会場に入ります。ほどなくしてKaitoのライブスタート。PCとミキサー使ってのライブです。「Until The End Of Time」は1回しかまだ聞けていないのですが、キレイなシンセを情緒的というか抑制のある響き方をさせつつ、ダンスミュージックとして仕上げている印象のある曲多めといった感じでした。ライブもそんな感じのじんわりとしたシンセ音をビート無しから立ち上げていきます。じわじわと音が染み渡ったところから、ゆったり目なビートを足してきて、そこからは踊れる展開とじんわり聞かせる展開を交互に出してきます。あまりうまいこと表現できないのですが、絶妙なシンセ音の響き方を核に置いて、ある固定した情景を描きつつ様々な揺らぎを感じさせるといったライブで聞き入りましたねー。後半の(たぶんですが)「Sky Is The Limit」からパッと光が差して花が開くような明るい世界のような音を聞かせたところの展開が特に印象に残っています。いい感じに音に浸れた1時間半でした。

 続いてMOTOKI aka SHAMEという方のDJ。45分ほど。たぶん聞くの初めてだと思います。序盤ディープハウスなノリの持続したシンセ音に時折けだるい感じのボーカルを入れて来るような展開から、後半になるにつれてビートが強くテクノなノリになり、ラストはカラフルなキーボードのフレーズが行きかうみたいな展開で気持ちよく聞けました。DJはステージ脇で行われていたのですが、その間ステージ上ではライブ終わったKAITOとKAITOの前にやっていたDJ(TARAGANA PYJARAMA。デンマークのDJだそうな)が談笑していました。TARAGANA PYJARAMAがKAITOのライブ機材を興味深そうにあれこれと聞いているように見えたのですが、どんな会話だったんでしょう。
 
author:de nudge, category:live(Unit), 09:33
comments(0), -
2013/09/22 Buffalo Daughter at 代官山UNIT
 活動20周年を迎えた記念ライブ。チケット売り切れで場内は満杯。この日ひさびさにジョギングしたら、ひざ痛やら筋肉痛やらで歩くのも少々難儀なので、客席後方のステージが見えない場所でモニター通してライブ見ました。

 まずはBuffalo Daughter(ギター、ベース/キーボード、ターンテーブル)+ドラム松下敦のお馴染みの編成で3曲。いきなり「Cyclic」から始まります。徐々に高まっていくギターとキーボードのミニマルフレーズが気持ち良いですねー。次の「A11 A10ne」はライブで聞くのは初めてかな、余韻を残さないドラム音とキラキラした鐘のような音を重ねて、そこに「are we」と繰り返し歌うこの曲は好きですねー。

 その後はゲストを入れて2曲ずつ演奏します。日暮愛葉(ボーカル/ギター)、有島コレスケ(ベース)、Kosmas Kapitza(パーカッション)、立花ハジメ(サックス)、小山田圭吾(ギター)、KAKATO(環ROY×鎮座DOPENESS) (ラップ)。途中に4人編成に戻って「303 Live」を。いつもラストに演奏しているこの長尺曲を途中に持ってくるの珍しいですね。ゲストを入れた曲ではKosmas Kapitzaが入った「Discotheque du Paradis」が珠玉でした。元々ラテン風味あふれるアレンジの曲ですが、パーカッション入ることによりリズムの幅とラテンらしさが倍加されて非常に良かったです。Kosmas Kapitzaという方はたぶん初めてですが、日本で活動しているドイツ人音楽家で風貌とともにかっこよいですね。アンコールでやった「Pshychic A-Go-Go」にも加わっていましたが、不定形に鐘の音を入れていました。

 ダブルアンコールまであり、2時間半に渡るライブを堪能しました。ミニマルさを主軸としつつ、そこに熱いロッケンロールやクールなコーラスなどを盛り込んで独自の世界を作り上げるBuffalo Daughterをこれからも楽しんでいきたいですね。帰りに入場者全員に配られたおみやげがすごかったです。直径4cmくらいの円形カンバッチなのですが、そこにイヤフォンを入れる穴があって、裏面にプレイボタンがあって、押すと曲が流れる、しかもその曲がこの日のライブでやった「Beautiful You」と「Dr. Mooooooooog」いう。「Beautiful You」は事前にお客に最後の場所でいい感じにバラけるような拍手を入れるように指示があったのですが、それもクリアに聞こえるくらい録音状態も良い。録音した曲をライブ終わりまでに仕込んでおみやげに仕上げるという早業でした。

author:de nudge, category:live(Unit), 11:14
comments(0), -
2013/07/06 LOS HERMANOS、INNER SCIENCE、HIROSHI WATANABE aka KAITO at 代官山UNIT
 Gerald Mitchell率いるデトロイトテクノのバンドLOS HERMANOSをヘッドラインに迎えたクラブイベント。自分のお目当てはINNER SCIENCEのライブでしたが、LOS HERMANOSも音源ちらっと聞く限りはいい感じで楽しみにしてました。また、他のDJ陣も自分でも知っている人ばかりで豪華なイベントだなーと。深夜12時くらいに会場に入ります。AmetsubのDJを少し聞きつつ、がっつり聞き始めたのは12時半からのHIROSHI WATANABE aka KAITOから。

 HIROSHI WATANABE aka KAITOはPCとミキサー使っての1時間半のDJ。初めの30分くらいは4つ打ちの一定のリズムをキープしつつ、細かくつまみをいじって別のリズムや上音を重ねてきます。その動きとともにダイナミックかつ気持ち良い。前聞いたDJは持続した高いシンセ音が中心だった気がしますが、今回はリズム強調かつ深海にいるような低音メインでガンガン聞かせます。30分過ぎてからはつまみをいじる頻度が若干落ちて、その分ブレイクやノンビートの曲をはさんできたりと展開に起伏を持たせます。ラスト30分では再び細かい音の出し入れをしつつ、踊らせることに主軸を置いた展開でドカンと盛り上げてきました。

 続いてLOS HERMANOS。PC、キーボードを操るGerald Mitchellに、ベース、ドラムが加わった3人編成。デトロイトテクノな曲メインかなと思いきや、最初の2曲はジャジーポップな印象漂う意外な曲でした。2曲目はボーコーダー通してGerald Mitchellが歌います。そして3曲目は直球なファンク。コール&レスポンスなんかもありで楽しい。ベースの人は6弦でかなり器用にどの曲も対応している感がありましたね。4曲目あたりで2人が一旦ステージ脇に引っ込み、PCから流すノンビートの音にベースソロを重ねるところが良かったです。30分過ぎからはテクノ音メインになってきます。情緒的なシンセ音にドクドク流れる4つ打ちリズムをドラムとベースで膨らませて、そこにキーボードソロを重ねてきてくる演奏は気持ち良かったですね。ラストは「Jaguar」で締め。その中でHeavy D & The Boyzの「Now That We Found Love」のフックを歌ったりとアレンジ面含めて今まで聞いた「Jaguar」と一風変わっているのも良いです。

 続いてInner Science。2年ぶり2回目になります。こちらもPCとミキサー使っていますが自曲を演奏するライブになります。一聴でInner Scienceならではと感じさせるキレイな電子音が舞い、そこに不定形にリズムを重ねてきます。水の中を漂うかのような音世界にリズムの変化でぐにゃっとさせるのが、単純に気持ちよさだけを味わうのではなく刺激もあって良いです。アルバム「Elegant Confections」からの曲中心だったと思いますが、どの曲をやったかまでは覚えていず。「Resonance Theory」はやっていたと思いますが、他は分からず。そして確か前回ライブ聞いた時は「Unravel A Knot」で締めていて、Inner Scienceの中では一番好きな曲で今回もそうかなと期待していたのですが、ビート無しの曲で控えめな締めでした。それでも電子音には持って来いのUNITでライブ聞けてうれしかったですね。

author:de nudge, category:live(Unit), 18:04
comments(0), -
2012/10/05 BACK DROP BOMB、CROWN STEPPAZ from MIGHTY CROWN、neco眠る at 代官山UNIT
 オールナイトで行われるライブ、DJ入り混じったごった煮イベント。ライブアクト中心の時間帯に見に行きました。

 初めは見るのが2年ぶり4回目となるneco眠る。ドラムが脱退してしばらく活動休止していたようで期待値高まる雰囲気の中で行われました。ギター×2、ベース、ドラム、キーボード、機械/ピアニカと、ギターが一人増えた編成になっています。和のかわいらしい感じが漂うフレーズを軸に、テクノ、パンク、ロックなどの要素を随所に置いた愉快なインスト曲を広げる青春ビザールDISCOバンド。「SUN CITY'S GIRL」「プール後の授業」などのお馴染みの曲に加えて新曲も。音の厚みが加わってこれまでのいい感じのスカスカ感が減じていましたが、「プール後の授業」のゆったりした曲ではまだその印象が残っていましたし、新曲でもそんな印象の曲が一曲あったので、いろいろ幅が広がっていくことになるでしょうか。今回結構間近で見ましたが、かわいらしいフレーズ弾きつつ、ギターの早いストロークとかすごいですね。ラストの「ENGAWA DE DANCEHALL」で大団円でした。ベースの相変わらずの高いテンションとともに味わえてうれしかったです。

 続いてはCROWN STEPPAZ from MIGHTY CROWN。MIGHTY CROWN派生ユニットで最初の30分はDJ Cojieがグラウンドビートっぽい(って表現が古くてなんか適切なジャンル名あるんでしょうけど…)細かい低音ビートを軸にしたレゲエ曲を流していました。この方のDJは随分前の朝霧JAMで聞いた記憶がありましたが、その時もかなりトラックかっこ良いと思いましたが今回も同様。後半はMCが入って煽ります。こちらは6年前のSpringrooveでも見ましたが、堂々とした煽りはかっこよい。一見さんでも乗せてしまうものがありますねー。ラストにはFIRE BALLのMCもゲストに入って歌とポエトリーリーディングっぽい語り口で聞かせます。

 続いてがBACK DROP BOMB。ものすごくひさびさに見ますね、8年ぶり以上とかでしょうか。ツインボーカルを軸にバックのメンバーはいろいろ替わる印象がありますが、この日はギター×2、ベース、ドラム、DJといった編成。全員強面な感じですね。ギターの一人はジェイソンですかといった恐いマスクをかぶっての演奏。ハードコアな爆音を軸にヒップホップなどの要素を盛り込んだミクスチャーなロックをゴリゴリに展開します。前方はかなりの暴れまくり。深夜の暗い空間でこういった光景を味わえるのも楽しかったですね。曲によりゲストMCも入ったりして、バンドの演奏とともに堪能しました。
author:de nudge, category:live(Unit), 11:40
comments(0), -