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2015/11/28 モーニング娘。'15 at 清水文化会館マリナート
 モーニング娘。'15の秋ツアー、1日2回公演の2回目を見に行って来ました。12月初旬までツアーが続きますが、自分が参加するのはこの回がラストになります。

 この前日まで一週間くらいは天気崩れ急速に冷え込んだりしてましたが、この日は快晴。朝から静岡に行ってレンタサイクルで駿府城公園、安倍川、海岸沿いの道、久能山東照宮、日本平などを巡りました。浜辺の大量のテトラポットときれいな海との対比がなんか良い感じと思いつつ自転車漕いだり、日本平から見る富士山や駿河湾などの風景を堪能したり。サイクリング後電車で静岡から清水まで移動。キレイな会場に到着します。

 1階席後方と今回のツアーはほとんどの回で似たような位置から見ることになりましたが、今回が一番ステージ全体が良く見えました。毎度のことながら非常にアグレッシブで素晴らしい、楽しいコンサート。以前も書きましたが、今のモーニング娘。は息の合ったスポーツチームを見るような感じですね。いろんなタイプのメンバーが一体となったり個性を発揮したりして、踊り歌う様は本当かっこ良い。歌やダンスのレベルも様々なのですが、その違いをものともせず一つのチームとなっている瞬間を見るのが本当に好きです。

 尾形春水は体が堅そうで動きがぎこちない面がありながらもみんなの動きにしっかりとついてきて、かつかわいらしく見せる術を身につけている感じで、ダンス見ていて楽しいです。そして牧野真莉愛は、当初体のブレが大きかったのがしっかりと止めるダンスになっていて、かっこ良さが増しています。譜久村聖との長身コンビでの2トップダンスとかもありになってくるのでは、と思わされました。工藤遥は決めの表情と歌、ダンスがかっこ良いなーと思わされる場面が多々あって、なんの曲か忘れちゃいましたが、序盤の方で結構長めのソロボーカルがあって、そこもいい感じでした。

 この日のソロコーナーは飯窪春菜で「大阪 恋の歌」という曲を。知らない曲だったのですが、シングルだったようで。黄色い(ハニー色)ドレスを着てかわいらしく大阪弁交えて歌っていました。歌声だけではまる感じは無いのですが、音を外さずしっかりと慎重に歌う様と表情がかわいらしい。トークコーナーは生田衣梨奈と石田亜佑美の通称スベリーズなのですが、そのスベリーズの登場ポーズを忘れていたり、二人とも用意していたネタが独走気味でツッコミもお互い入れつらく、うまいこと笑いにつながらず話に少々苦心している印象でした。自分が今回見たトークコーナーは12期メンバーと先輩という関係のパターンがおもしろかったかな、と思いました(5回だけ見た印象ですけど)。とはいえ、笑えるところもあって、後でも出て来るこの日凱旋の野中美希のめげない芸人魂の話はおもしろいです。

 地元静岡出身の野中はこの日が初めての凱旋コンサートとなったよう。帰国子女で英語が話せ、ピアノが弾け、バク転もできる運動神経まで持つというとにかく万能タイプな野中ですが、会話の反応が遅く、受け答えに時間がかかるよう。何かとせっかちなタイプの石田はそれに少々イライラすることが多く(同様にマイペースな受け答えをする小田とも相性が悪いことを冗談気味にですが公言してます)、なにかといじりたくなるそう。そんないじりにもめげずにモノボケなど振られたら積極的にやるそうですが、一回断ってから「やっぱりやります。」みたいに言うので、「なんだよーそれ」みたいにツッコミ受けるようです。

 この回のステージでもそのやり取りを生で見ることができました。静岡にちなんだ人物やキャラのモノマネを全く似ていないのに次々とやったり、やるよう振った石田に対し他のメンバーが「じゃああゆみんも(石田が地元の仙台と言えばで)伊達政宗のモノマネを」と振られ、メンバーやお客さんからもそうだやれやれーってなって困ってたところに、「それも私がやります。」と野中が拾って、全く似てないモノマネ(そもそも伊達政宗のモノマネって…)をしてました。なんかお笑いに貪欲、でも周りがどうフォローして良いか分からないっぷりと才女とのギャップぶりを見て、テレビ東京の狩野恵里アナウンサーと同じタイプかも(狩野アナも帰国子女、ピアノ弾ける、運動神経抜群、でもどこかどんくさい面を見せる)と思いました。英語とピアノを少々強みとしていた佐藤優樹が最後の挨拶で、野中に全部キャラ取られたとやきもち的なコメントをしていて最後に「フン」と言ったのはめちゃくちゃ笑いました。佐藤のリズム感ある話しっぷりがおもしろい。

 アンコールでは「のーなーか」と紫のサイリウム(会場外で配っているファンの方がいらっしゃいました。コンサート終了後は回収までしていて、素晴らしいファンの方々がいるなーと)が一面に揺れる中で、コンサート終了後、一人でステージに野中が現れて挨拶します。おじいちゃんに世界で活躍するような人間になれ、みたいなことを言われて、モーニング娘。に入ることができた。おじいちゃんは残念ながらモーニング娘。に入る前に死んじゃったけど、どこかで今も見ている、モーニング娘。として世界で活躍できるようになりたい、と。お涙ちょうだいモードではなく、からっと明るく言うのが良いですね。前をまっすぐ見て突き進んでいるような彼女の挨拶は最後に「I'll be back.」で締めていました。

 鞘師里保がいるモーニング娘。のフルライブは個人的に最後でした。モーニング娘。の曲で特に好きな「愛の軍団」「ワクテカ Take a chance」「青春小僧が泣いている」「The 摩天楼ショー」を鞘師がいるこのツアーでしっかりと堪能できたのは幸せでした。関ジャニ∞の渋谷すばると同様に、鞘師はメンバーの中でも突出したロックバンドなボーカルを聞かせる印象で、突き抜けるような声の響き方が本当に好きです。また、時折見せるお笑いのセンスも結構好きなんですよね。この日のMCで野中を意識して、「…がファンタスティクで、…がワンダフルで」と英語の部分をらしい発音にして小笑いを取って、「そして秋ツアーでは『ラスト』の『ニッポンブドウカン』で…」と『ラスト』は普通の日本語の発音で、『ニッポンブドウカン』を英語の発音でして、「イヤイヤ、逆やろ」とツッコミを受けて大きな笑いを取っていました。してやったりの表情していましたね。

 おまけで一足早いですが、モーニング娘。'16について。
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author:de nudge, category:live(Othersホール), 23:37
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2015/11/23 テレビ朝日ドリームフェスティバル at 国立代々木競技場第一体育館
 テレビ朝日が主催するフェス。5年目を迎えるそうですが、初めて参加します。3日間行われたフェスの3日目に行ってきました。いかにもテレビ局が揃えそうな有名ところなライブアクトといった感じで、6組中初めて見るのが4組。30〜40分ほどのライブと20〜30分ほどのセットチェンジが交互にあって6時間ほどの長丁場。

 お目当ては以前から見たかったaikoですが、チケット買った時点で出演者がこの日2組ほど未発表で、Perfumeかモーニング娘。'15来るんじゃないかなーと山を張って買っていた面もありました。そこははずれ。でも各組ともメジャーらしさ溢れるエンターテイメント性を味わったライブを楽しみました。順に感想を。


 関ジャニ∞
 ジャニーズ所属の男性アイドルグループ。彼らが出る番組をほとんど見たことなく、顔と名前あまり一致しない状態で見ました。先日彼らの番組にモーニング娘。'15が出た回を見たのですが、すごく丁寧な取り上げ方をしてくれて、かつメンバー中2人が激しいダンスで歌う「What is Love?」も共演してくれて、もう感謝、兄さんと呼びたくなるくらい好感持っていたところ、ちょうど良いタイミングでライブ見る機会を得ました。

 バンドセットで登場。踊りながら歌うモードとバンドモードがあるようで、この日はバンドのみで進めます。ボーカル/ギター/ハーモニカ、ギター×2、ベース、パーカッション、ドラム、キーボードという7人編成。演奏面とアレンジはそれほどおもしろさは感じられる部分は無かった(ボーカルのハーモニカとパーカッション奏者が吹くトランペットがからむ部分は良かったです)ですが、バンドものが揃うフェスの中でも堂々とした演奏っぷりは良いですね。曲は結構いい感じなアメリカンロックな印象のものが多く、特に1曲目と3曲目が好みなものでした。ボーカルは持ち回りな曲もありますが、メインボーカルは渋谷すばるという方で、日本のロックバンド好きなんだろーなーと思わせるロッカーぶり。振る舞いや目付きが完全にバンドマン。声もがらっぱちさもありつつカッコよさもあり、いい感じに聞こえました。バンドの後ろには10人ほどの弦楽器隊が加わった曲もありました。


 キュウソネコカミ
 初めて見るボーカル/ギター、キーボード、ギター、ベース、ドラムの男性5人組。準備中から演奏を開始して、ボーカルがラメのあるスーツ着てセンターステージに歩いて紙ふぶきを巻きながらこぶし聞かせる歌でお客の受けを取っていました。こうした一見客が多いフェスの場ではお笑いと乗りやすいビートを持つバンドは強いなーと思うことが多いのですが、両方を取りそろえるバンドという印象でした。曲は個人的につぼに入るものは無かった(ユニコーンの「大迷惑」っぽい曲が唯一印象に残った)のですが、笑い所をあちこちに散りばめたライブに関心。

 ころころ変わるリズムにマネしやすい振付を織り込んだり、お客に「この場にいる全員がそうだと思うフレーズを今から歌うので一緒に歌って下さい」と呼びかけ、何歌わせるのかと思いきや「ヤンキーこーわいー」と歌わせたりと。(前日出演した)槇原敬之の「どんなときも」の一節を盛り込んだり、ラストはドラゴンボールのカメハメ波をやたらと繰り返す曲。そんな中ボーカルの一人がステージ脇にはけて、しばらくいなくなって何してんのかと思いきや、ダンボールで作ったカブトムシをかぶって登場。センターステージで(この日出演する)aikoの「カブトムシ」を熱唱。歌い終わったら他のメンバーがセンタステージに筋斗雲らしきものを持って、荒井由実の「ひこうき雲」が流れる中、ボーカルを担ぎ上げて退場。おもしろ過ぎでした。


 凛として時雨
 6年ぶり2回目に見る男性ボーカル/ギター、女性ボーカル/ベース、男性ドラムの3人組。個人的にはこの日唯一のバンドらしいバンドのライブを見たといった所感。3つの楽器がタイトにからむ、特にギターのヒリヒリするような音色がなんともかっこ良く、そんな中響き渡る男女のハイトーンなツインボーカルが圧倒的。広い会場の中でこうしたストイックさ満点なライブを味わうというのも良いですね。一回だけあったMCでドラムの方が「自分は(この日トリの)X JAPANの影響でドラムを始めました。」と宣言し、お客にXジャンプ(手を交差してジャンプするX JAPANのライブでお馴染みのものだそう)をやらせていたのが、唯一なごんだ瞬間で後は全面緊張感が持続、ラストのスローな曲も残像を残すようなギターノイズを聞かせて退場するといった展開がかっこ良かったです。


 aiko
 昨日誕生日を迎えた(キュウソネコカミのMCより)女性シンガーソングライター。以前から見たかったのですが、なかなか機会なく今回念願でした。そして期待していた以上に素晴らしいライブでした。まずは「カブトムシ」からスタート。誰もがキュウソネコカミのネタを思い出してしまう笑いが起こってもおかしくない状況だったにも関わらず、キーボードのみの演奏でしっとりと歌うaikoのボーカルが圧倒的で会場中を歌に集中させます。良いメロディに合っている良い声は音源やテレビでも認識済みですが、生ではここまで力強い声なのかと感動しきり。コーラス無しでソロボーカルのみでライブを完遂させていたのもかっこ良い。

 バックにはギター×2、ベース、ドラム、キーボードに曲により管楽器隊が4人ほど入る編成。ドラムは安藤裕子のバックバンドや「大器晩成」などハロープロジェクトの曲のトラックにも参加する佐野康夫で、こういったポップさ弾ける曲でも味を出しますね。昨日の誕生日で40を迎えたというaikoですが、風貌が若々しい。メジャーなのにお辞儀も丁寧で、MCでもおもしろさやお客への感謝の伝え方など好感さ溢れます。音源それほど聞いたことあるわけでは無いので知っている曲は3曲程度だったのですが、初めて聞く曲含めていいなーと思えるメロディのものばかり。「三国駅」や「ボーイフレンド」など知っている曲はもう堪能しまくりでした。


 椎名林檎
 今年のフジロックで見て以来(バンド時代の東京事変を除いてソロとして)2回目となる女性シンガソングライターを見ます。バックバンドはたぶんフジロックとほとんど変わらないメンバーで、曲編成も近しいものがあったような。ただ、今回の方がずっと良い印象でした。彼女は屋内の方が合っているのかな、と思ったり。ラスト2曲以外はビックバンドの持ち味を生かした昭和歌謡風な味を持つアレンジと曲が多かったです。ZAZEN BOYSの向井秀徳が「くりかえされる諸行無常、よみがえる性的衝動」と繰り返し歌うトラックを流しつつ演奏して椎名が歌ったりする曲もありました。ムードたっぷりに歌う椎名林檎はかっこ良いですが、個人的には前回も思ったのですが、一心不乱にギターかき鳴らしながら歌うロックモードの方が好みかなと。ペトロールズの長岡亮介とデュエットな感じで歌った、2人ともフィルターがかった声で歌っているtofubeatsっぽい曲を今回もやっていましたが、長岡の声は良いですねー、ウキウキと聞けます。ラスト2曲のロックモードは堪能。特に東京事変の「群青日和」はうれしいサプライズでした。


 X JAPAN
 トリは、ボーカル、ギター×2、ベース、ピアノ/ドラムの男性5人組で初めて見ます。まさか見る機会あると思いませんでした。ステージ後ろのスクリーンに海外ライブの映像を大仰な感じで映し出された後にメンバー登場。割合ベタ目な印象のハードロックに時折壮大さがあるクラシックな要素を盛り込むといった感じのライブ。Toshiの歌も広い会場でしっかりと聞かせます。ドラムのYOSHIKIは激しくドラムを叩きますが、MCでは何をどう考えても育ちが良いんだろーなーと思わざるを得ない紳士なしゃべりを聞かせます。ラストの曲ではToshiが「We are」と言った後に「エーックス」とXジャンプをお客みんなでしました。途中YOSHIKIがセンターステージにやってきて同様にやった場面があったのですが、その中Toshiがドラム叩いていたのが印象的でした。
 
author:de nudge, category:festival(Others室内), 23:20
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2015/11/22 チャットモンチー at Billboard Live TOKYO
 前述のフェスを途中で抜けて新木場から六本木へ移動。女性2人組のロックバンド、チャットモンチーを見に行きました。翌日がちょうどデビュー10周年を迎えるということでBillboard Live TOKYOでの特別な企画のライブを2日間4公演。初日の2公演目に行って来ました。

 この回はひさびさの2人編成のライブということで楽しみにしていました。現在のサポートメンバーを加えたライブももちろん良いのですが、自分は「変身」を出して2人のみでやっていた頃のライブに強い思い入れがあって、また見れる機会があるというのがうれしいです。

 テーブルにはチャットモンチーの簡単な年表が置いてありました。それ見ながら10年を振り返るトークをしつつ過去のアルバムから1曲ずつ8曲(+アンコール2曲)ほど演奏するという趣向。ギター、ドラムの編成が1曲、ギター、キーボードの編成が1曲、キーボードを2人で弾く編成が2曲で、後はギターとベースの編成でした。

 高校の同級生、でもクラスが違っていて最初橋本絵莉子が結成したチャットモンチーを福岡晃子は客として見ていたとか。メンバーが脱退したことに伴い、福岡が加入することになって最初はベースを橋本に教わっていたそう。そして橋本の作曲は歌詞が無いとダメということで(歌詞が作れない時はチラシの文字にメロディ付けることをやっていたとか)、ほどなく福岡も作詞をすることになり、その最初の頃に作った曲が「迷迷ひつじ」。

 大学生になって、ドラムメンバーが抜けて当時福岡の大学の先輩だった高橋久美子を(お酒で)口説き落として加入してデビューまで駆け上がっていったそう。デビュー前からやっていて、ある時からアレンジを大幅に変えたという「恋愛スピリッツ」をやります。今はバラードなのですが、最初はパンクロックなアレンジで相当に印象が変わるものだったんですよね、ネットで1回聞いたことありますが、びっくりした記憶が。

 加入した高橋は作詞がうまいということでたくさん書いていたそう。当時よく結婚式に呼ばれて演奏する曲に困っていた時に高橋作詞で作った「バスロマンス」を演奏します。「結婚式に(ヒット曲の「シャングリラ」で)『希望の光なんてなくたっていいじゃないか』と歌うのもまずいよなーと。」という話がおもしろかったです。

 アレンジおもしろいな、と思ったのが「バースデーケーキの上を歩いて帰った」。リズムボックスからビートを出して、その上にギターとベースを重ねるのですが、最初のイントロ部分のギターとベースのユニゾンのフレーズにおおっとなりました。「歩くオブジェ」はキーボードを2人で弾きながらのスタイル。会場に響き渡る橋本の声にウルッとくるものありました。

 アンコール最初の曲はお客からリクエストを募ってやるということで、「久々の曲とかもバンドスコア持ってきたからチャレンジしますよー。」と呼びかけると、次から次へとやって欲しい曲の声が上がります。思いの他、いろいろ声が上がってしまってどれにするか悩んだ2人は、「three sheep」を。橋本はipadで歌詞を検索して見ながら歌いますが、演奏面はばっちりでした。

 ラストは「サラバ青春」。キーボードでしっとり締めた曲は、アルバム「生命力」のツアー時もアンコールラストにやっていてその時を思い出しました。当時はギター、ベース、ドラムのフォーマットにこだわっていて、あまり他の楽器を入れなかったのですが、この曲についてはキーボード、クラリネット、ピアニカを使って演奏していておもしろいな、と思ったんですよね。

 アルバム「You More」のライブツアー後にドラムの高橋が抜けることになって、そのフォーマットを壊さざるを得なくなり2人でいろんな楽器を演奏するようになって、個人的にはバンドとしてすごくおもしろくなったと思っています。もちろんその前の3ピースロックなスタイルもかっこ良かったんですけど、アレンジのおもしろさは段違いに。今回の2人だけで聞かせられるライブがあるからこそ、そこを軸として変化をつけれられるサポートを入れた形態もおもしろく聞けるというか。今後もっとおもしろいアレンジや演奏が聞けるんだろーなーと、楽しみを新たにしたライブでした。
 
author:de nudge, category:live(Blue Note,Cotton Club,Billboard,etc), 23:58
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2015/11/22 Hostess Club Weekender at 新木場Studio Coast
 Hostessというレーベルが4〜5ヶ月置きに行っている、海外からのアーチストだけでシンプルに1ステージのみで行われる室内フェス。5回目の参加、2日間行われる内の1日目に行ってきました。次のブログで書く夜行くライブチケットを取っていたので当初行くの躊躇してたのですが、DAUGHTERが見たくて当日券で入りました。4組中最初の3組を見ました(トリのMelvinsも見たかった…)。順に簡単な感想を。


 DORNIK
 イギリス・ロンドン出身の男性ソロシンガー、初来日だそう。ギター、ベース/キーボード、ドラムを率いた編成でトラックを流しつつそこに生楽器を合わせるような演奏で、コーラス部分は完全にトラックに依存していました。ブラック感覚あるソウル曲中心で心地よく聞けます。ポップな要素が随所に入り込んでいて聞き味がさわやか。その分ねちっこさと声量は抑えめになっていて、この辺はいかにもUKソウルといった感じです。ラストにやった「Strong」という曲はリズム、ボーカル、メロディともカラフルにはじけるもので楽しかったです。


 CHRISTOPHER OWENS
 元GIRLSというバンドを組んでいたアメリカの男性ソロシンガー。ギターを弾くOWENSに、ギター、ベース、ドラムという編成でライブします。朴訥とした歌に抑えめなアコースティックな印象のアレンジが重なるのですが、所々にちょい変わったものを入れてきた印象のライブでした。ストレートなロック調をこのアレンジと歌い方のままやったり、長めのブレイクを入れた曲があったり、ノイズ風味に弦の音をゆがませてこのアレンジのままでやったりと。OWENSの声はフラットなのですが、不思議な味ある声でした。


 DAUGHTER
 イギリス・ロンドン出身の女性ギター/ベース/ボーカル、男性ギター、男性ドラムの3人組バンド。ライブでは女性ギター/ベース/キーボードのサポートがつく4人編成です。1年半前に同フェスで見て以来2回目になります。ボーカルが歌う情緒的な世界とギターの耽美的な奥行のある響きを軸とした演奏とのかみ合いがすごく好み。「Tomorrow」から始まったライブは、デビューアルバム「If You Leave」からの曲中心に来年1月に発売されるというアルバムからも何曲か。まだ新譜伴ってのライブツアーはやってないこともあるのか、ちょいギタートラブルなんかもありましたが、素晴らしいなと思う瞬間がいくつもありました。ブラシスティックによる細かいドラムのリズムからどんどん上昇していくようなギターのやさしいアルペジオが加わって、そこにボーカルの声が溶けていくような場面や、トリプルギターで一層の高まりを聞かせたりする場面など。「Youth」なんか本当良い曲だよなーと。
 
author:de nudge, category:festival(Hostess Club Weekender), 10:52
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冬空トランス(長沢樹) 角川書店
※注意:カテゴリー 「読書妄想文」はじめに

 二月、僕は動画投稿サイト『ムーヴチューン』で、ひとつの才能を発見した。

 撮影に当たって、僕と秋帆はグーグルマップで、真英学園の立地とその周辺を事前に確認していた。


 小説などに出て来る有名人、会社名、国名などは実名の場合と、実名をもじった架空の名前を使うパターンがありますが、似た種類なのに混在している珍しいパターンの記述がありました。言うまでもなく『ムーブチューン』はYouTubeから、『グーグルマップ』は本当に存在するアプリ名ですね。この2つのアプリは同じ会社が提供しているサービスなので、『グーグルマップ』も本当は別の名前にしたかったんだけど、思いつかなかったのかなーと。

 『ガーグルマップ』『ゲーグルマップ」などだといまいちなんのことやらですもんね。その点「チュー」という語感の印象が強いのでYouTubeはいくらでももじれそうです。「世界の果てまでイッテQ!」というテレビ番組でのロッチ中岡が出演する人気コーナーも「QTube」と名付けていて、一発でYouTubeのもじりと分かりますし。『ムーヴチューン』という単語はシリーズ本となるこの本の前作にも出て来るので、そちらの整合を優先させたんでしょうね。

 この本は樋口真由という高校生が探偵役に活躍するシリーズの3作目。今回は一つの本に中編が3話入っています(2話目は長編といっても良いかも)。前の2作の登場人物もたくさん出て来ます。最初の作品「消失グラデーション」がどんな話かすっかり忘れていたので、あれ?誰だっけ、この人?とつまずいてしまったので、軽く読み返して思い出してから、この本に戻ったりしました。

 「消失グラデーション」はいろんなタイプの高校生が登場して人の印象をミスリードさせていき、事件の真相が明らかになる段階でその人物像を明確にする叙述トリックもの、次作の「夏服パースペクティヴ」は(その叙述トリックは一発しか使えないこともあるのか)スタイルを変えて、そのいろんなタイプの登場人物のがちんこなやり取りを前半に、ミステリタイプな推理ものを後半にという比較的分けた構成にしていて、この本も後者のタイプを継続しています。

 主役の樋口真由始め、特に「夏服パースペクティヴ」に出て来る登場人物のほとんどが「自分以外はみんなバカ」と思っていそうなプライドの高い人物でその丁々発止なやり取りは、本読む限りでは楽しめますが、実際にこんな場面に遭遇したら疲れるだろーなーと。まあ、なんにも秀でたところがなく、常に世間の影を歩んでいるような自分はこういった(プライド高く才能あふれる)方々と関わることはそもそも無いってのはありますが。

 そして、そういった人物の心境がいまいち理解できないってのもありますが、凡人だとそういった発想は無いなーと思ったのが次の文。

 「わたしがロケハンの時、不用意に窓を開けなかったら、(…人物名は省略…)もこんな邪なことは考えなかったかもしれない」


 学校でミュージックビデオの撮影するところで事件が起きて、それを解決したところでの探偵役樋口のコメントです。自分の行為が事件を誘導してしまったことを後悔するコメントなのですが、素人からすると、そんな細かいことより、そもそも(樋口自身が企画した)学校でのミュージックビデオの撮影という行為そのものを後悔するんじゃないかなーと、特に学校に無許可で撮影を行っていて、忍び込む形になっている、きちんと許可を得て誰かの目が入る形があれば、この犯行トリックを行うことは不可能だったはずなので。

 犯罪を明らかにする探偵役をやりつつ、逮捕されてもおかしくないような暴力を振るったりする場面があるので、自分が考える正義、論理というところに沿わずミスとして認識したのが、この窓の鍵を閉め忘れたという行為なんでしょうね。想像するのが少々難しいですが。

author:de nudge, category:読書妄想文, 11:04
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2015/11/07 Predawn、キセル at 新代田FEVER
 女性シンガーソングライター清水美和子のソロユニットPredawnが企画するイベント。Nectarian Night #04と名付けられていて、#02までは単独ライブだったのが#03からは対バン形式にしているそう。今回は男性兄弟ユニットのキセルを迎えています。それぞれ45分ほどのライブとアンコールで一緒に一曲という構成。

 まずはキセル。最初と最後の1曲は2人のみで、それ以外はドラムの北山ゆう子を迎えた3人編成。ドラムとキーボード入れた編成で見たことありましたが、この編成では初めて見ます。サンプリングも使いつつ、ギターのざらっとした感覚が強調されるアレンジになっていて、聞きごたえあります。特に数少ないアップテンポの「エノラ・ゲイ」は、かなり聞き味が変わるなーと思いました。兄弟のコーラスの響きも相変わらず良いなーとじんわり思えるもので聞き入りました。MCで双方言っていることが分からずにえ?え?と聞き返しつつ、「まーいーや」と進めてしまう展開がお互いにあったのに受けました。ひさびさに「ベガ」聞けたのもうれしかったですね。

 続いてPredawn。弾き語りです。細やかなギターと、けだるさと透き通る感覚の両方があるボーカル、メロディの組み合わせは絶品。とりわけこの日はラストの1つ前にやった「Universal Mind」がつぼに入りまくりでした。英語の曲が通常ですが、唯一日本語の曲の「霞草」も良いアクセント。言葉が違うと同じ歌い手が歌っても聞く感覚が異なってくるのですが、あまりPredawnは変わらなく聞けるという印象もあります。キセルに出演してもらったことを感謝しつつ、「兄弟っていいですね。」と自分の兄弟の話を。9つ上の姉と7つ上の兄がいるそうで年も離れていたので「私はおもちゃ扱いだった。」と述べていました。兄もギターをやっていたものの、Predawn自身がギターをやる頃にはやめていたそう。「なので残念ながら兄弟ユニットは組めませんでした。でも兄のやってた音楽はメタルだったので、方向性全然違っていた。」とのこと。MCでは歯をきらっと見せつつしゃべってかわいらしく見えて、歌では歯を見せずに歌うので美人さんに見えて、と見せる表情が違いますね。

 アンコールではPredawn、キセル、北山ゆう子と4人揃って、キセルが原田知世に提供した楽曲「くちなしの丘」を。これはうれしいサプライズでした。Predawnがメインボーカルで、キセルのお兄さんのコーラスとの重なりも良い感じで堪能しました。
 
author:de nudge, category:live(新代田FEVER), 17:03
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2015/11/06 クラムボン at 日本武道館

 バンドものでは一番ライブを見ているであろう、キーボード/ボーカル、ベース/ギター、ドラムの3人組の活動20周年を記念しての武道館ライブ。ドラム伊藤大助は武道館自体に入るのも初めてとか。平日18時スタートという休み取らないと厳しい時間帯で通常は行くの諦めてしまうライブなのですが、今年の春ツアーに参加できなかったので、これに行くしかないなと早めに予定押さえていました。アリーナ席の真ん中からやや後方くらいの位置で見ます。

 ステージには円柱形のビニールのカバーみたいなのが、楽器の周りを取り囲んでいます。そこに青色の光が当てられ水族館のような雰囲気の中、ライブスタート。今年発売した「triology」に収録されている最初のインスト曲「Lightly!」からスタート。何かが始まるような鼓動を感じさせるようなキーボード音から怒涛のリズムがかぶさってくるのですが、ここのドラム音にまずビビりました。この瞬間だけでもこみ上げてくるものがありました。カバーも徐々に上がって3人の姿がはっきりと見えるようになります。その後「aqua」という曲で再びカバーが降りてきたりしてました。

 そこからは「triology」中心に過去曲をほどよく織り交ぜます。ベストヒット的な選曲じゃなくて「triology」中心だったのがうれしい。このアルバムかなり好きでしっかりとライブで聞く機会が欲しかったので。ポップにはじける「Rough & Laugh」、三々七拍子の手拍子からスタートして、かわいらしいぶっきらぼうさと絶叫さが混じる原田郁子のボーカルが良い「the 大丈夫」と続きます。

 「aqua」は古いリズムボックスを良い音で鳴らすというものをスタート地点にして作った曲だそうで、それを武道館でまんまやっているのがすごい。そんなに武道館でのライブ見たことないので違うのかもしれませんが、ここでのライブは音の多少の悪さは我慢というモードで聞かないといけないなーと思っている中で、今回は抜群の音の良さ。後でも触れますが音の出し方にこだわりが感じられ、爆音でごまかすこともせず、どういった曲の展開でも耳が痛くなることなく音小さいと思うこともない、バランス良く感じられました。

 「noir」は原田郁子とミトとの掛け合いボーカルをしっとりと聞かせる曲で、間とベースラインのかみ合い方とともに良いなーと思える曲。最初クラムボンのライブ見た時にはミトはコーラス以外で歌うことは照れると言っていたと記憶していますが、今はソロボーカルを入れ込む曲もアルバム中1,2曲は必ず入るようになってライブでもいい声だなーと感じさせるボーカルを聞かせてきますね。「アルバム中、一番難しい曲です。3人のテンパっている表情とともにお楽しみ下さい。」と宣言してやった「バタフライ」は相当に早いリズムを軸に、次々と展開が切り替わるアレンジで歌われる曲で自分のような素人が見ても大変そうだなーと思えるもの。

 「Scene 3」はアルバムの中でのハイライトとも言える曲で、MOROHAというMCとギターのラップをするデュオを全面的に組み込んでいる曲です。ゲストとして彼らとチェロで曲に参加している徳澤青弦の3人が加わります。ミトはウッドベースに持ち替えての演奏。「この武道館でこの6人で披露することを想定して作った曲」とミトが宣言していたほどの気合入った演奏で、シリアスでドラマチックなアレンジに語り口調な感じのラップがはまります。自分もこの曲を披露するとしたら、この場だろうと思っていたので聞けてうれしかったです。

 「triology」以外の曲は「シカゴ」「バイタルサイン」「波寄せて」などの定番曲もありつつ、ひさびさに聞く曲も入れていました。とりわけ「君は僕のもの」「ミラーボール」「sonor」はうれしかったですね、ジーンときました。「ミラーボール」の夕暮れの情景を描いたような歌と、ライブオリジナルな展開のアウトロー的に続くインスト部分が素晴らしい。つんのめったリズムとロックな歌がかっこ良い「バイタルサイン」は歌入りの部分で突然キーボード音が鳴らなくなるトラブルが発生して、やり直しになっちゃいますが、そこが逆にバンドとお客に火がついた感があって盛り上がりも一際でした。

 原田は福岡出身、伊藤は北海道出身、ミトは東京出身ということで、ツアー回っていると福岡と北海道は凱旋公演的な位置づけで原田と伊藤におかえりーみたいなコールをもらったりするのですが、ミトは東京なのでそういったものが今までなく若干寂しかったよう(どこかのアイドルグループで聞いたことある話題のような)。ミトは武道館近くの学校に通っていたそうで、ここ武道館を凱旋公演としていいですか?との話を受けて、原田の音頭で「おかえりー」とお客から言われてうれしそうでした。

 本編最後にやった「yet」はバンドのバックに10人くらいの弦楽器隊(徳澤青弦もメンバーの一人として入る)と菅野よう子が指揮者として加わります。菅野よう子はお名前は聞いたことある、アニメや映画方面中心に曲を手掛ける有名な作曲家、編曲家の方でどよめきが上がります。あまり人前に出て来る方では無いんですかね。天津爛漫な感じで声が山瀬まみっぽいと思いました。彼女が踊りながら弦楽器隊を指揮し、そこにクラムボンの3人が前ノリなリズムをクールに演奏しつつ、そこに冷静な意志を貫くような歌がのっかります。弦楽器隊との重なりも良くて一曲だけというのは贅沢だなーと思える素晴らしいラストでした。

 アンコールはデビューシングル曲の「はなればなれ」、「triology」収録の「Re-ある鼓動」を男女コーラスを分けてラララララーラララララララララーと歌わせます。お客の層も男女半々くらいなので、良い感じでした。そして各メンバーがそれぞれ最後の挨拶で丁寧にメンバー、スタッフ、お客への感謝を述べた後、この日会場で発売になった「Slight Slight」で締めました。なんかThe Beatlesの「Yesterday」と思いだすようなタイプのバラード曲でこのタイプは珍しいなという印象。3時間弱に渡るフルボリュームなライブをしっとりと締めつつ、かつ次の活動(来年はミニアルバム手売りツアーをやるとか)を静かに見据えた演奏が素晴らしかったです。

 おまけです。
 

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author:de nudge, category:live(日本武道館), 11:23
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2015/11/03 モーニング娘。'15 at パシフィコ横浜 国立大ホール
 モーニング娘。'15の秋ツアー、2日前に続いてみます。1日2回公演の2回目を見に行って来ました。初めて行く会場で5000人入るという会場は広い、大きい。1階席の真ん中よりちょい前とこのツアーで初めて前目で見ました。工藤遥は1回目の公演で肩をけがしたらしく、三角巾で固定してのパフォーマンス。ダンスはバリバリとやっていたので、大けがでは無いよう。

 ライブスタート、多くのお客で盛り上がるのは楽しいですね。その盛り上がりを駆り立てる13人のパフォーマンスも素晴らしい。とりわけ年末で卒業が決まっている鞘師里保は大きなステージが似合う。その表情、ダンス、歌声は本当に好きですねー。なんか鞘師がモーニング娘。でなくてバンドのボーカルとかで世に出てたとしても、この歌声で気になっていた存在だったかも、と思えるほど。留学から戻ってきてからどんな活動するのかは分かりませんが、こういった大きなステージでパフォーマンスできる日は再度来るんでしょうか。

 「The 摩天楼ショー」はライブで聞く度に好きになる曲です。相当におもしろいファンク歌謡曲で、ダンスもキャッチーでステップまねするのが(ちゃんとは合わせられないですけど)楽しい。このライブ行く前に家でこの曲が出た当時の映像見たのですが、今の方が遥にダンスの完成度高いですね。個々のダンスがうまくなっていることもさることながら、メンバーの距離感やアイコンタクトなんかも良い感じでよりライブ感が増しています。

 セットリストが一部この日から変わったようでライブで初めて聞く曲がありました。「What's Up?愛はどうなのよ〜」はうれしかったですねー。石田亜佑美と鞘師のラップもかっこ良い。「Only you」は去年の春ツアーで初めて聞いたので、その時の思い出がよみがえる曲です。「もっと愛してほしいの」という曲は初めて聞いた曲でした。この曲で鞘師と生田衣梨奈が2トップでセンターで歌っている場面があったのですが、その姿を見て少しウルウルしてしまいました。鞘師の卒業が決まってからもライブはこれまでと変わりなく楽しんでいたのですが、もうこの2人が揃って歌っているのを見ることが無くなるのかーと、ここの場面だけはこの2人に対する思い入れが強いので思ってしまいましたね。

 2人でのMCコーナーは鞘師と牧野真莉愛。人見知りの鞘師は店員さんと話すのも苦手で普段洋服屋とかで話しかけられても警戒してしまうたちなのが、この前サラダボウル屋に行った時の店員さんが話かけてくれたのがおもしろかったというエピソードを話します。その店員さんのマネするのですが、雰囲気出ててうまいです。DVD Magazine Vol.76で鞘師が高飛車な女優さんみたいな口調でメンバーのことを上から目線で語るみたいなことをやっていたのですが、それもなんかのキャラが乗り移ったような口調になっていて、こういった形態模写などもこなせちゃうんだーと関心しました。

 それに対する牧野の話は、野球場で客席近くにいた人と仲良くなったとか、近所のおばちゃんと仲良くなったとか、空港で農林水産省の人と仲良くなったとかの社交性満点な話。鞘師は関心しながら「自分にはできない…」と。自分も鞘師タイプなので、牧野の社交性はすごいなーと尊敬します。

 会場が横浜なので中華街の話になったのですが、生田は「小田ちゃん、尾形ちゃん、野中ちゃんとは中華街行ったことある。おごったんだよ。」と3人に目で合図して「生田さんは〜」「やさしいです。」と3人にせーえので言わせてました。なかなかおもしろい仕込み芸。終盤のMCでは小田さくらがこの回で200回と宣言してお客からお祝いコールしてもらったのを、石田亜佑美が遮って「横浜といえば私、いしだあゆみでしょう。」と同姓同名の歌手さんを出して「まちのあかりがとてもきれいね」と歌い、その直後「よこはまー」と小田が割って入って歌って、石田が「ちょっと邪魔しないでよー」と得意(?)な石田と小田の不仲芸を炸裂させるのですが、ここもおもしろかったですね。2人の先輩の仕込みに付き合ってあげる小田さんもご苦労様です。

 そして生田は終盤のMCでひさびさに「世界一のアイドルを目指します。」と言って(生田は以前、定型挨拶にこのセリフを使っていたが、最近は言わなくなった)メンバーとお客を驚かせていましたが、自分は意志を持ってアイドル続けていくんだみたいな風に感じられてかっこ良いなと思いました。道を変えるとしても、そのまま道を進むとしても、それは自分の意志でやっているんだという姿勢を見せるのはとてもかっこ良いな、と。
 
author:de nudge, category:live(Othersホール), 23:39
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2015/11/01 モーニング娘。'15 at 岡山市民会館
 岡山滞在2日目。モーニング娘。'15の秋ツアー。1日2回公演の1回目を見に行って来ました。岡山後楽園や旭川のサイクリングなどちょろっと観光した後、岡山城近くにあるホールに向かいます。2階席の後方から見ました。この会場は1階席より2階席の方が座席数が多いという珍しい構造になってますね。

 秋ツアーは大きく2パターンのセットに分かれているようで、この回は過去2回見たものと何曲か入れ替わっていたBパターンという方でした。めちゃめちゃはじけて聞いちゃいました。今まで触れていない曲中心に感想を。

 去年出たアルバム「14章 〜The message〜」から「笑えない話」があるのがうれしいですね。MCで触れてましたが真っ直ぐ伸ばした手の上げ下げをする振付があって、練習当初は毎度筋肉痛になっていたそう。「14章 〜The message〜」は去年の秋ツアー終盤に発売されたアルバムで、そのツアーの中ではいまいち消化不良に終わった記憶があるので。ここ2年くらいのハロプロしか知らないので以前は違うかもしれないのですが、どうもアルバム発売タイミングが遅いというかツアー前とかに発売して、ツアー内でガッツリやるってことをあまりしない印象。Juice=Juiceの「First Squeeze!」はツアー序盤の発売だったので、アルバム聞いてからライブに臨むことができて良かったのですが。

 「ウルフボーイ」「Moonlight night 〜月夜の晩だよ〜」「ドッカ〜ン カプリッチオ」は自分がモーニング娘。に再度はまってから初めて行った2013年の秋ツアー「CHANCE」で初めて聞いた曲なので、その時の記憶と強く結びついている曲ですね。「Moonlight night 〜月夜の晩だよ〜」での生田衣梨奈と工藤遥のダンスバトルとか新鮮に見てたなーと。途中から生田のハンドスプリングを入れるようになったのも覚えています(このツアーではバク転になってます)。「ドッカ〜ン カプリッチオ」は個人的には苦手なサイバートランスチックな高速シンセ音でのリフがアレンジの中に大きく組み込まれている曲で、音源としては積極的に聞きたい曲ではないのですが、ライブではユニークなダンスもあって楽しめます。

 ソロコーナーは工藤の「AS FOR ONE DAY」。オレンジのドレスでしとやかに歌い上げてました。個人的に工藤のソロと言えば去年のひなフェスというコンサートで見た「もしも…」がすっごく良くて、あれ以来工藤のボーカルはよく耳に残るようになってきたのですが、この曲でもいい感じに歌い上げていました。

 そして今回のコンサートで一番つぼに入ったのが「Help me!!」の尾形春水のダンス。「Help me!!」での一番印象に残る両手を腰に位置させてカクカクと踊るところのダンスがめちゃかわいらしい。体が硬そうで、ダンスも他メンバーと比べると頼りなく見える場面もあって、ここのダンスもうまく踊れているわけではないのですが、腰のすえ方とひじの曲げ方、表情の組み合わせが最高ですね。これから他の曲のダンスでも注目したいです。

 ステージセットは2階建てみたいなよくある構造のもので、下部分と上部分にメンバーが分かれて踊るところも多々あるので、振付や移動部分を変えてきている曲も多いですね。特に「Password is 0」の2コーラス目はかなり変えてきたもので、おもしろく見れました。

 アンコール明けでは新曲の「One and Only」を披露していました。全編英語詞という意欲作ですが、モーニング娘。'15で聞く曲としては珍しいかなというカラッとした印象のある曲でした。軽快なロックギターのリフ中心のアレンジで、素直目なメロディをほぼユニゾンで「シンガソーング」と歌い上げるのが良い感じ。そしてなんといってもイントロ部分のダンスが最高です。かわいいらしいマイケルジャクソンみたいなイメージのある振付を全員揃ってやる場面が非常に良いです。

 MCは序盤と本編終盤近くに全員で話すところと、中盤に2人が出てきてざっくばらに話すコーナーがありました。序盤部分では子供の頃にやった学校の演劇体験談みたいなものを話していました。工藤は(岡山ということにちなんでか)桃太郎をやったそうなんですが、配役で「最近ではありがちな(親が出てきての)揉めに揉めて」と、一つの役に複数人数が配役される構成になった、しかもそのバランスが悪かった(鬼が少なかったのかな)話がウケました。

 中盤の2人MCは鈴木香音と佐藤優樹の2人で加入当初にケンカした時の思い出話をするのですが、双方に(特に佐藤)記憶があやふやなまましゃべるので、ガチャガチャした話の展開になってました。おもしろかったですけど。確か2,3歳くらいまで海外にいて、そこから日本に戻ってきて日本語を覚えた(だっけかな?)という佐藤は言葉をあまり知らなくて会話が成立しないところが今でも多々あるのですが、加入当初のエピソードを聞くともっとひどいエピソードがあり、よく周りのメンバーやスタッフ粘り強く接してきたなーと思います。もちろん本人の(アイドル続ける)意志の強さもすごかったのだと思うのですけど。

 終盤近くは岡山出身の歌手葛城ユキとモー娘。が一緒に歌ったという「もんげー岡山!」の一節をちょい歌ってみましょう、と最初に振られた(歌うまい)小田さくらが見事に歌い上げて拍手。「いいなー、えりとか歌えん。」と(歌ヘタキャラの)生田がポツリと言ったのをメンバー聞き逃さず、「それは振り?」「生田さん、歌って下さいよ」みたいな流れになり、全力で拒否する生田に対して「じゃあ私が」「いやいや私が」、生田「私が」全員「どうぞどうぞ」というダチョウ倶楽部必殺の流れをするのですが、お客さんも含めてやっていてウケました。生田は仕方無しに歌ってましたが普通に音外さず歌えてしまって、そこも含めて微妙なオチになってたのが生田らしいなーと。しかし、ダチョウ倶楽部のギャグって普遍性ありますね。一発芸人さんのギャグみたいな旬な時期とかなく、いつまでも使えるのがすごいよなーと。

 続きで今年の年末に卒業が決まった鞘師里保について。
 
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author:de nudge, category:live(Othersホール), 11:28
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2015/10/31 Base Ball Bear at 岡山CRAZYMAMA KINGDOM
 岡山にて2日連続でライブ見ました。元々は翌日のライブ見ることが決まっていて岡山に前日入りするので、他の予定も組もうとあれこれと探していたら、このライブもうまいこと見つけて行くことができました。

 金曜深夜から夜行バスに乗って、土曜早朝に京都に到着。そこから電車乗り継いで2時間ちょい、兵庫県の竹田駅というところで降りて、そこから急こう配の山道を30分ほど登って、竹田城という「天空の城」「日本のマチュピチュ」と呼ばれているそうな城跡に辿り着きました。テレビで見て前々から行きたいと思っていって、実際に行ってみたらなるほどな天空の城。山のてっぺんに城跡、石壁があちこちにあって、そこから360度見下ろすような感じで町の光景が見えるのはかなりいい感じ。写真でよく見る竹田城は下に雲があって城が浮かんで見えるようなものでより天空の城な感じが増すのですが、それは日の出前後の時間帯じゃないと見れないよう。線路はさんで逆サイドにある立雲峡というとこもちょろっと行ってみましたが、そこから見える竹田城も良い感じでした。

 再度電車に乗り継いで岡山に到着。宿にチェックイン後、500人くらい入れそうなライブハウスに向かいます。周辺にライブやる場所がちょこちょことあるよう。近くにある蔭涼寺というお寺でもライブをよくやっているようで、貼ってあったスケジュールみたらハシケンやJakob Bro Trioなどの名前がありました。

 前置き長くなりましたがBase Ball Bearのライブスタート。男性ボーカル/ギター、男性ギター、女性ベース、男性ドラムの4人バンドは4年前のカウントダウンジャパンで見て以来2回目になります。音源全く聞いたことない状態でライブ見たのですが、最初から最後まできっちりと楽しめたライブでした。

 序盤はファンクなカッティングギターを軸にした横揺れのリズムにポップなメロディがのっかる曲中心でウキウキと聞けます。2曲目にやった曲は岡村靖幸っぽいメロディだな、と思ったり。あと後半の方のある曲ではTRICERATOPSっぽいなというメロディと歌い方な曲もありました。5曲目辺りで今度出るそうな新譜から「文化祭の夜」という曲をやっていましたが、いかにもなファンクギター、しかもそのギターフレーズがこぶしファクトリーの「ラーメン大好き小泉さんの唄」のイントロに似てるなーと思ったのですが、これはある思い込みから来てるかもしれません(理由は後述の余談で)。

 3回ほどあったMCコーナーはボーカルとドラムの2人で話すのですが、これが漫才みたいな掛け合いでおもしろかったですね。ボーカルの人がなんやかんやしゃべっているところに合いの手を入れるように「うんうん」「そうだよねー」と入れつつ、ボーカルのボケや妄想が爆発した時に怒涛のツッコミが入るのはタイミング抜群で笑わせてもらいました。ツッコミ受けつつ返す刀でドラムをいじりだすボーカルの方もお笑いのつぼをよく心得ている印象です。ボーカルの方は爽やか好青年な風貌と見えましたが、なかなかに病んでらっしゃいますね。この日はハロウィンの日で、「ここにいるみんなはそんなのは縁無いですよね。」と同意を迫り(実はお客さんの中にハロウィン意識したメイクしてた人もいらっしゃったんですけど…)、ハロウィンの派手な格好をしたいけどできなくて家の中だけでしてしまう人という架空の話を思いのままにしゃべっていくのですが、その妄想っぷりがおもしろかったです。

 中盤はゆったり目、ラストでは縦ノリな激しい曲も多くなってくるのですが、どの曲でも確実に横ノリなリズムがあるのは良いですね。フロント3人はステージ前方にあるお立ち台に乗ったりしてアピールするのですが、その様も良い。かわいらしい風貌を持つベース奏者の肩を揺らしつつ弾きまくる風情もかっこよく、ギター奏者のお立ち台にのりながらそこまで激しくアクションするかーてな弾きっぷりも楽しい。また客の手拍子だけでギター奏者のコーラスのみを延々と繰り出すコーナーがあって、「はい、声出てないよー、あと300回。」とボーカルが調教するようなコーラスコーナーもおもしろいです。ラスト近くではギターほっぽり出してお立ち台で踊りまくったりしてたのもおもしろい。

 メンバー三十台に入ってバンド活動も10年以上になるそうですが、「現在バンドとして絶好調、良いアルバムをどんどん作っていけそうな気がする。」といった状況だそうで、それが伺えるライブの充実っぷりでした。爽快感ある楽しんだ2時間でした。

 余談です。
 
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author:de nudge, category:live(Othersライブハウス), 22:47
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