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2015/02/27 indigo jam unit at 渋谷Club Quattro
 以前から見たかった4人組ジャズバンドで今回やっと見ることができました。ピアノ、ウッドベース、ドラム、パーカッションの男性4人組でMCの話し方からすると大阪出身のよう。以前音源ちらちら聞いていた限りでは骨太なリズムを核にしたジャズバンドという印象があって、ライブすごいだろうなと思っていました。10枚目のセルフタイトルアルバム「indigo jam unit」を発売したことを受けてのツアー。

 「Gladiator」からスタート。太いベース音にドラムンベースなドラムが加わって、そこからピアノとパーカッションがリズミカルに加わります。ピアノのフレーズが特にそうですが、DJ Spookyがジャズミュージシャンと作り上げたアルバム「OPTOMETRY」に収録されている「Ibid, Desmarches, ibid」という曲とも印象が重なるかっこ良い曲。

 その後もアルバム「indigo jam unit」の曲中心(全部やったはず)にアンコール含め2時間近く。「Raindance」始まりでのパーカッションソロや「Light」での端正なピアノソロなど、各楽器ソロを堪能できる場面も少しありますが、基本はガツッとしたリズムを4人で構築して渾然一体となってせまるようなアレンジの曲が多いです。ベースとドラムに乗るピアノも流麗なフレーズなども入れますが、これ見よがしなフレーズではなくリズムに沿って華麗に展開させていました。各曲の終盤ではドラムがとんでもない手数で叩きまくる爆発力ある場面が多々あり、他の楽器はリズムをキープしつつ力強く弾くことでドラムと拮抗。ここの盛り上がりは毎曲すごかったです。

 パーカッションはラテン風味な重ね方をする叩き方が多かった印象です。またドラムセットもあってツインドラム体制になることも。交互にリズムを叩きつつ終盤に2台のドラムが重なって怒涛な空間(パーカッション奏者の方がリズムキープして、ドラム奏者の方が激しく自由目に叩く)ができあがるパターンが2曲ほどありました。

 ジャズクラブでももちろん合う音楽(6月にbillboard tokyoでもライブするよう)ですが、Quattroのようなロックバンドが通常行うスペースにも非常に合いますね。野外フェスにもたまに出ているようですが、フジロックに出たらかなり受けるだろうなーと思いました。
 
author:de nudge, category:live(Club Quattro), 08:56
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2015/02/22 Hostess Club Weekender at 新木場Studio Coast
 Hostessというレーベルが4〜5ヶ月置きに行っている、海外からのアーチストだけでシンプルに1ステージのみで行われる室内フェス。1年ぶりの参加、2日間行われる内の2日目に行ってきました。2日間とも前売り完売で、この日のみ当日券出るということで朝11時に行って無事に入手。整理番号が後ろで入場が開演時刻になっても入れず、最初のアクト10分ほど見逃しました。このフェス限定かと思いますが場内でベルギービールのヴェデットが売っていて、この日アルコール取らないつもりでいたのにわーいと飲んじゃいました。この日の5組はTEMPLES以外は全て初見。それぞれ感想を。


 Philip Selway
 RadioheadのドラムPhilip Selwayのソロ。ドラム、キーボード、ベース、ミュージカルソウ、バイオリンなどを曲によりあれこれと担当替えする3人のサポートメンバーを従えて、本人は機械を時折いじりつつ、ボーカル専念もしくはギターかキーボード弾きながら歌っていました。朴訥な印象のある声で歌うSelwayのボーカルにいろんなアレンジを施して演奏。リズム強調しているものは少な目で幻想とか深淵といった印象の音を丁寧に重ねたものが多かったです。一番印象に残ったのはキーボード、ベース、ドラムという編成でリズム強めにしてややポップ目にはじけていた、他の曲に比べると異色な味があった曲でした。


 Real Estate
 アメリカ・ニュージャージー出身の男性5人組。ギター/ボーカル、ギター、キーボード、ベース、ドラムといった編成。リズム隊は心地よい淡々としたもので、2本のギターとキーボードがふわっと飛翔するようなリフや高音の持続音を出した中にいかにもインディーロックな(Death Cab For Cutieとも時折印象重なる)ボーカルがのっかって、一聴ではまる世界でした。今回のライブで一番はまったアクト。ラストの曲は気持ちの良いリフを延々と続けるインストでこれがまた極上でした。


 TEMPLES
 去年のフジロックで見て以来2回目。イギリス・ミッドランズ出身の男性4人組バンドで、ボーカル/ギター、ベース、キーボード/ギター、ドラムという編成。サイケなギターやキーボードが鳴る中で中近東っぽい節回しのメロディがからむサウンドはかなり好み。「Sand Dance」など2,3曲で長尺のインストを聞かせるのですが、そのインスト部分のサイケな音がもっと渾然一体でせまってくるとさらにはまるようになるかなーと思いました。


 The Thurston Moore Band
 Sonic YouthのThurston Mooreが率いるバンド。Sonic Youthを前回見たのが2006年のフジロックなので随分久しぶりですね。Sonic Youthは活動休止(ほぼ解散状態?)なようで、各々ソロ活動しているようです。Sonic Youthはアルバム「A Thousand Leaves」「NYC Ghosts & Flowers NYC」「Murray Street」辺りはまっていました。そこからちょっと気持ちが離れていたのですが、こないだネットでTaico Club出演時の映像を見ていて、久々に見たいなと思うように。メンバーはギター/ボーカルのMooreに、ギター、ベース、ドラムといった編成。ドラムは同じSonic YouthのSteve Shelley、ベースがMy Bloody ValentineのDeb Googeと豪華。音はSonic Youthを継承したようなアレンジにThurston Mooreのボーカルも相変わらずフラットながら味あるもの。どこか寂しげな印象がある2つのギターのリフやノイズが絡んで長い反復からホワイトアウトさせるような世界は好きですね。Sonic Youthよりリズムなどのメリハリが効いている印象が強い曲が多くて若返ったんじゃないかなという印象も。三曲目辺りでやった曲が特にキレある展開で、この日のお客さんは反応が全般に大人しく、わーっと歓声上がることが少なかったのですが、この曲が終わった瞬間には多くの人の手が挙がって歓声が上がる盛り上がりを見せていました。ラストの曲は「NYC Ghosts & Flowers NYC」に収録されている「Free City Rhymes」(かなり好きな曲)と構成が似ていて、良い締めでした。


 ST.VINCENT
 アメリカ・ニューヨーク出身の女性ボーカル。バックはキーボード/ギター、キーボード、ドラムの3人を率いた編成。ステージ中央前方にマイクスタンドありますが、さらにステージ奥には白い3段の階段形状な台がありその上にもマイクが立ててあります。ST.VINCENT登場。モデルさんとしても通用しそうな美形な顔とスタイル。黒のタイトなミニのドレスを着ています。ライティングとともにファッションショーなオシャレ感あり。前半はチープな感じのリズムにテクノなキーボード音を重ねて来るシンプルなアレンジに、どこかBjorkやCibo Mattoっぽい節回しのメロディとボーカルがのっかる曲が多かったです。キーボードの一人は日本人(日系人かな)と思われる女性ですが、彼女がコーラスを重ねるとより一層Cibo Mattoっぽさが増幅します。ST.VINCENTはロボットダンスっぽいヘンテコな踊りも存分に入れて来るのですが、彼女がやるとかっこ良いですね。時折キーボードの2人もダンスに加わって揃えた振りを見せていて、その絵もいい感じ。曲によってはST.VINCENTはギターを弾くのですが、それがかなりジャンクな音でよい違和感を入れ込んでいました。ライブは後半に進むに連れてそのギター音に寄った激しいリズムが入り込むようになって、ST.VINCENTの世界観を確固たるものにしていました。白い台に寝そべって歌ったり、恍惚とした表情を浮かべたりとアクションも入れ込んできて効果的。アンコール含めて1時間半と長丁場のライブでしたが、進むにつれてのめり込んで見たライブでしたね。
 
author:de nudge, category:festival(Hostess Club Weekender), 23:31
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2015/02/20 ペトロールズ at 渋谷O-EAST
 1年ぶり2回目に見るギター/ボーカル、ベース、ドラムの男性3人組。前回見た時に感激するところ多々あるライブで単独でも見たいなと思っていました。O-EASTはチケット売り切れで満杯。

 アンコール含め2時間ほどのライブ。ギターは全く取り替えず1本のみで演奏され、曲合間の弦調整も最小限で全般に簡素な編成ながら、丁寧に積み重ねられるグルーヴが心地よく素晴らしいライブでした。ソウルを基調としたリズムやメロディでベースとドラムのコーラスもブラックフィーリングたっぷりで良い感じ。メロディもポップに弾けすぎないリズムに沿ったもので耳馴染みが良い。ボーカルは低音と高音を使い分け、演奏につやのある色を加えているような印象でした。

 曲によっては長尺なものもあり、リズムチェンジしたところで効果的に大きく叩かれるシンバル音やギターリフ、ギターソロ、ベースソロなどが入れ込まれるところもぐっと来ること多々。MCではお客さんに自分達のあだなをつけさせるということをやっていて、いろんな名前で呼ばれていました。一番笑いが起きたのは関係者席の子供が言ったアフロヘアーのベース奏者に対する「モジャモジャモンスター」でした。それから、ドラムがライブ告知をシルベスタースタローンの吹き替え的なセリフ交えて読み上げていたのが(元ネタ知りませんでしたが)おもしろかったです。

 アンコール一発目は(後で知ったのですが)子供向け番組でやっているという「はのうた」という曲で、演奏している最中にステージ脇や後ろに、その番組のキャラクター(歯をキャラ化したような)が踊りながら出てきて、お客さんが騒然としていました。メンバーは「え?なんか起きた?」と素知らぬ振りしてました。全般に大人なライブ感溢れる中で聞いていた中での演出がユニーク。

 持っている音源が「SIDE BY SIDE」という3曲収録されているシングルのみだったので未聴ものがほとんどでしたが、楽しかったです。そのシングルからの「Fuel」はタイトなドラム音からギターのジャーンと切り込まれるイントロ部分からウキウキとなれる曲ですが、多くのお客もそうだったようで歓声も一際高かったような。
 
author:de nudge, category:live(duo,O-Group), 23:05
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2015/02/11 チャラン・ポ・ランタンと愉快なカンカンバルカン at 渋谷O-EAST
 前述の昼のライブの後、ビールを飲んでほろ酔い状態で夕方渋谷O-EASTへ向かいます。アコーディオン奏者小春とこぶしを聞かせて哀愁のあるメロディを歌うももちゃんの姉妹ユニットであるチャランポランタンと、バックバンドを務める管楽器隊3人、ウッドベース、ドラムの女性メンバー5人とで7人編成のライブ。去年インストアイベントで見たりしましたが、単独ライブとなると2年半ぶり(2人のみでならちょこちょこと)。

 1300人入る会場が満タン。2階立ち見から見下ろすように見ました。メジャーデビューしてから飛躍的に人気アップしていってますね。2人のみやボーカル抜きでのインストなど形態もいろいろ変えてのアンコール含めなんと3時間近いライブ。クレツマーなどの民族音楽、昭和歌謡などをブレンドして賑やかに聞かせたり、しっとり聞かせたり。管楽器3人はサックス、トランペットのみならずフルートやクラリネットも曲によっては使用して多彩さに輪をかけていました。ウッドベースはツアーの途中で壊れたとかなんとかで、同じ事務所の先輩である奥田民生所有のものを借りたとか。

 手作りの衣装やら小道具などを使った演奏やMCなどもこれまでのスタンスと一緒で多くのお客に受けているのはすごいですね。グッズで売っているガチャガチャをステージに持ち込んで、客から500円もらってカプセルを出すコーナー(曲中に行われる)もやっていました。ここの部分は長くやり過ぎてだらけた感じになってしまっていましたが(ぎゅうぎゅうのライブハウスでの長いMCなどはよっぽどおもしろくない限りしんどくなることが多い)。

 エンターテイメントあふれるライブで個人的なつぼはカンカンバルカン主軸で行われるハリウッド映画音楽カバーの部分でした。「Misirlou」(パルプフィクション)、ゴーストバスターズ、ロッキーのテーマなどなど。スターウォーズのテーマではステージはけていたボーカルのももちゃんがダースベイダーのお面つけて登場して小芝居してたのもおもしろかったです。オリジナル曲では高らかな管楽器から始まり華やかさが漂う「忘れかけていた物語」、ビッグバンド風なアレンジバックに歌い上げる「Oppai Boogie」などがつぼでした。
 
author:de nudge, category:live(duo,O-Group), 13:58
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2015/02/11 クラムボン at 代々木公園野外ステージ
 活動20周年を迎えたクラムボンのフリーライブ。この日新曲「yet」を出した記念ライブということで、事前にシングル買った人が前方優先エリアに入れるようになっています。端の方ですが前目で見れました。後方にもたくさんの人が見ていて5000人も集まったとか。寒い日が続いていましたが、この日は2月にしては暖かで穏やかな天候で冬だけど絶好の野外日和。

 ライブ開始前の音楽はずっとLaura Mvulaが流れていました。恐らくミト選曲かと思いますが2013年のライブツアー時も流していたので相当なお気に入りと思われます。昼の2時に3人登場。20周年ということですが、3人の風貌若々しいですね。自分が最初にクラムボンのライブ見たのが2001年なので、もう14年も経つかと思うと月日の流れの早さに愕然となります。。優先エリアの後方が空いているので、原田郁子が「後ろの人、ロープ乗り越えて前に詰めちゃっていいよー」といきなりスタッフ仕切りを無視するように呼びかけ。これでお客がわーっと詰め寄る形になりますが、押し寄せてぎゅうぎゅうになることなく適度な間隔は維持されたままと、至って平和に進められるのがこのバンドとお客さんのすごさ。

 「ある鼓動」でゆったりと開始。ミトのやわらかいアコースティックギターが主導するオリジナルからアレンジを変えたもので、どうやらこのバージョンが新しいアルバム(3月発売になることがこの日のライブで発表された)に入るよう。続けて定番の「シカゴ」「パンと蜜をめしあがれ」でドカンと盛り上がります。そしてMCをはさんで「yet」のアナログ盤に収録されているというフジファブリックのカバー「茜色の夕日」。オリジナルは聞いたこと無いですが、以前奥田民生が弾き語りでカバーしているのを聞いたことありますね。

 アルバムからの新曲も一曲披露していました。「アジテーター」という曲で今までクラムボンでは聞いたことのない感触がある、原田郁子の声も激しめな印象のものでおもしろい感じ。また音源聞いてからライブでも聞きたいです。本編最後はシングルで出した新曲の「yet」。音源では弦楽器が入っていて華やかな印象もあるアレンジですが、そこにどこか冷めた(冷静なと書いた方が合うかな)意志や感情をにじませつつ突き進むようなボーカルで歌い上げる曲は良いですねー。

 アンコールは「yet」のCD版にリミックスしたものが収録されている「サラウンド」で締めました。ちょうど1時間のライブ。シングル、アルバムの発売のみならずいろいろ今年はやっていくようなことをにじませていましたが、どれだけライブやっていくんでしょうかねー。秋頃には大きいところでやりそうな予感もあります。
 
author:de nudge, category:live(Others野外), 20:27
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2015/02/08 Pearl Alexander & 山本達久 at 四谷 喫茶茶会記
 四谷三丁目駅から近い、古めな喫茶店。喫茶する場所の奥にある20人ほど入ればいっぱいな小さなスペースで音楽ライブ、講談、演劇などをやっているそうで初めて来ました。コントラバスのPearl Alexanderとドラムの山本達久のデュオ演奏。完全生音で。Pearl Alexanderは2年前のROVOの「PYRAMID」でのゲスト参加で見たことあり、山本達久はNATSUMEN、First Meeting、tenelevenなどいろんなバンドで見たことある方。

 40分ほどのセットを2回。即興での演奏でお互い終わる時以外は目を合わさず自分の演奏に集中していますが、音は反応しまくっていておもしろいです。Pearl Alexanderは手で弦を押さえたり弓弾きしたりする他、セカンドセットの最初の方ではボディを叩いてリズムを作り出すなんてことをしていたりも。山本はスティック、ブラシの他、泡立て器の半円部分を切ったようなもの(オリジナル楽器?)で叩いたりしていました。また、親指ピアノやシンバルやタオルをタムに乗せたりしていろんな音を作り出していました。

 ポップなメロディやのりやすいリズムは無し。ストイックに音を作り出しているのですが、どこか温かさを感じる即興演奏なイメージがありました。ファーストセットでPearl Alexanderが出す高音と山本が出す親指ピアノ(普通に弾くだけでなく、ブラシで叩いて音出していたりも)がからむところなんかがいい感じ。

 会場来る前にビール飲んでほろ酔い状態で見ました。全てのライブに言えるのですが、とりわけこういった空間でライブに向き合うと贅沢な時間を過ごしたなーと思えますね。
author:de nudge, category:live(Others), 08:28
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2015/02/06 Juana Molina、原田郁子 at Billboard Live TOKYO
 アルゼンチンの女性シンガーソングライターJuana Molinaとクラムボンのキーボード/ボーカルである原田郁子のツーマンライブ。この場所で対バン形式って珍しいのではないでしょうか。この日2回公演の2回目の方に行きました。ステージには2組の楽器が全部置かれていて、間はほとんどおかずに進められます。ライブ前後と間には終始rei harakamiの曲が流れていました。おそらくJuana Molinaの選曲。

 最初は原田郁子。クラムボンではお馴染みですがソロは初めて見ます。30分ほどのライブ。客席から曽我大穂(CINEMA dub MONKS)を連れて2人でギター弾きながら登場。ステージに上がって原田はマイク無しで歌い始めます。FISHMANSの「WALKING IN THE RHYTHM」。ステージ前方を横切りステージ向かって左にあるピアノに座ります。そこからしっとりと3曲ほど歌います。たぶん全部ソロ曲かと思いますが、最初の曲はCreedence Clearwater Revivalの「Have You Ever Seen The Rain」っぽいメロディ。歌っている中で「Have You Ever Seen The Rain」の一節をさくっとはさんでいたりも。

 ピアノ台の上にキーボードとipadも置かれていて、それらも使って音を構成していきます。曽我はフルート、スティールパン、ハーモニカなどを使って曲に色付け。木の箱(木琴かな?)をスティックで淡々と叩いてリズムを作っていた場面は印象的。ラストはたぶん「銀河」という曲。原田郁子は声とピアノ、そしてipadから流す効果音的なものも含めて、自分の世界を作り出す強さみたいなのを感じさせます。

 続いてJuana Molina。ソロとして見るのは5年近くぶり。2013年来日時に行けなかったので今回絶対行くと決めてました。2009年に見た時はアルバム「Un Dia」出したのを受けてのライブで、アルバム自体もすごく好きなのですがライブも本当に素晴らしかった記憶があります。2013年に出した「Wed21」もその音世界を引き継いだものになっていて、こちらのモードのライブも楽しみにしていました。50分近いライブは「Wed21」からがメインで「Un Dia」からも2曲ほどやっていました。

 ライブメンバーはギター/キーボード/シンバルなどを使うJuana Molinaと、ギター/キーボード、ドラムの男性2人を率いた編成。ドラムは手で叩く機械も使ってリズムを構成する曲もありました。ギター、キーボード、ボーカルなどをサンプリングさせて摩訶不思議な音世界(あんま知らないで書きますがMitchell Froom好きな人ははまりそうな音)に妖精と書きたくなるボーカルが重なるのはうっとりとします。今回はよりビートが強くなっている曲が多くて、体を心地よく揺らすお客さんも何人か。「Lo Decidi Yo」や「Un Dia」などで聞ける呪術的と言いたくなる繰り返し歌われるフレーズなども良いですねー。

 アンコールは5人全員ステージ上がってセッション的にやっていました。原田郁子がアルゼンチンメンバーに「何やってんの?」「どこから来たの?」と繰り返し投げかけ、それを彼らにそのまままねして言わせるコール&レスポンス的な感じになったところからipadでヒップホップなトラックを流して、各楽器が即興で音を重ねます。そこからはふんわりとした音の重なりとなって、原田とJuana Molinaの声もいい感じに響きました。意外な始まりのセッションになったのがおもしろかったです。
 
author:de nudge, category:live(Blue Note,Cotton Club,Billboard,etc), 13:09
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