- 2012/03/18 青葉市子 at 原宿VACANT
-
2012.03.31 Saturdayクラシックギターを弾きながら歌うシンガーソングライターの独演会。フェスなどで2回見ていますが、単独は初。原宿の路地裏にあるVACANTは初めて来ます。1階が雑貨とカフェになっている2階部分。150人くらい入れば満杯なスペースですが、天井がかなり高く広々とした感がありますね。
2部構成でアンコール含めて2時間たっぷりなセット。この場所で毎月定期的にライブ行っているようで、去年アルバム「うたびこ」を出していますが、新作たっぷりというよりは万遍なくなよう。事前にセットリストを考えていず、その場その場でやりたい曲を歌っているようでした。
クラシックギターで演奏される複雑な展開の中で歌う長軸曲の「機械仕掛乃宇宙」(山田庵巳という方の曲のカバー)や「IMPERIAL SMOKE TOWN」などですごさを味わい、本編ラストとアンコールで演奏された良いメロディの「ひかりのふるさと」「奇跡はいつでも」でしんみりさとほんのりな高揚感が同居する感じを味わいと楽しめました。
独演会ごとにカバーコーナーを用意しているようで、今回はsalyuとL’arc~en~cielのカバー。とりわけL’arc~en~cielの「HONEY」は意外な選曲でボサノバ調のアレンジとうまく合っていてツボでした。
- 2012/03/04 L.E.D. , DUB SQUAD , Jimanica Band Set , NINGEN OK at 渋谷O-Nest
-
2012.03.24 SaturdayインストバンドL.E.D.初となる主催イベント。
最初はロビーフロアでNINGEN OK。去年のKAIKOOで見てかっこよいなと思いましたが、今回フルで見てさらにはまりましたね。ギターとドラムの男性二人組でサポートに女性キーボードが入るインストバンド。気合満面の表情やアクションで変拍子バリバリのユニゾンで音を鳴らしたり、ノイズやどこか物悲しいフレーズを挟み込んできてつぼにはまりまくりですねー。初期Battlesと印象がかぶるのですが、NINGEN OKはその音たちにロック魂を存分に込めていますね。
ここからステージに移動してのライブになりJimanica Band Set。ドラムJimanicaが手がけるバンドで、メンバーはドラム×2、ベース、キーボード、コーラス×2という編成。ツインドラムがポリリズムをふんだんに聞かせて、そこに近未来と言いたくなる、機械的なんだけど温かみのあるJimanicaの他のバンドにも通じるフレーズや音色が重なって演奏されます。そこに女性コーラスが色をつけていくのですが、その歌い方やメロディ、ハーモニーなどはDIRTY PROJECTORSのような感じで素敵でした。
続いて本日一番のお目当てだったDUB SQUAD。メンバーの中西宏司(かつてROVOにも所属)が音楽活動から退いて活動がほとんど止まっていたユニットですが、少しずつ再開し始めているようで見るのを楽しみにしていました。自分が見るのは7年ぶりくらいになるでしょうか。キーボード中西宏司、機械いじって音だしする山本太郎(某俳優さんとは別人物)、機械とギターの益子樹という編成。ROVOではキーボード奏者の益子樹が、機械でブレイクビーツを出しつつギターを鳴らします。そこに中西宏司がベースパートとなるキーボード音で合わせてきて、山本太郎がそこにいろんな音を重ねているといった感じでしょうか。最初は割りと普通な4つ打ちから始まりましたが、そこからDUB SQUAD独特な世界を聞かせてきました。細かく早いビートに、空間がぐにゃりと揺れるようなダブエフェクト、高揚感あふれるギターや機械音で発汗しましたねー。ライブが進むにつれて歓声も大きくなり、終了時には大団円といった感じの拍手で包まれました。
ラストはL.E.D.。こちらは継続して活動されているようですが自分が見るのは7年ぶり2回目。その時から随分とメンバーも替わっているよう。確かその時はサポートとしてベースDr.StrangeLoveの根岸孝旨が入っていて、普段は奥田民生、Cocco、LOVE PSYCHEDELICOのサポートをされている方で、こうしたバンドに入るのは珍しいのではと思った記憶があります。現在のメンバーはベース、キーボード、ドラム×2、パーカッション/スティールパン、ギター、サックスという7人編成で、全員他バンドとの掛け持ちなんですね。個人的にはドラムのRYUDAIはOrquesta Nudge! Nudge!で、サックスの加藤雄一郎はNatsumenでお馴染みです。全般に小気味良いベース音を主軸に心地よいミドルテンポのリズムで演奏され、朝焼けな印象が漂うキーボード音やギター音が重なってきてさわやかに聞かせる楽曲が多い印象でした。7年前はもうちょっと小難しい印象がありましたが、自分の耳が変わったせいかもしれません。ツインドラムとパーカッションとリズムを多彩にする構成になっていることもあり、ゆったりとした中から混沌めいた展開を聞かせることもあり、楽しく聞けましたね。アンコールの曲ではROVOばりの複雑なリズムをしつこく積み重ねることで上昇感を生み出すものもあったりしてすごかったです。
- 2012/02/19 Hostess Club Weekender at 恵比寿Garden Hall
-
2012.03.04 SundayHostessというレーベルが手がけるライブイベント。2日間行われる内の2日目に行ってきました。海外からのアーチストだけでシンプルに1ステージのみで行われるというのは結構珍しいタイプのイベントではないでしょうか。トリ以外はタイムテーブル通りにさくさくと進行。全て初めて見るアーチストばかりでした。
初めはPERFUME GENIUS。アメリカ・シアトル出身の男性ソロアーチストで初来日だとか。ギター、キーボード、カホンなどを使ってサポートする2名を従え、おとなしめな曲を端正に歌い上げるライブ。日本のお客が水を打ったようにシーンと聞くのにびっくりしていたようです。歌は一発で入り込んでくるようなものではなかったですが、カホンを使ってリズムがつくとそれなりに入ってきましたね。
続いてはANNA CALVI。イギリス・ロンドン出身の女性ソロアーチストでこちらも初来日のよう。ギターを弾くANNA CALVIに、ドラムとパーカッション/ベース/キーボードなどを曲により弾き分ける2名のサポートが着いた形でライブします。まずはゆがんだANNA CALVIのギターソロから入って、これだけでおおっとなりましたが、声も非常に良いです。PJ HARVEYのようなけだるさが漂う声と言ったら良いのでしょうか。バンドとのかみ合わせもよく、ドラムとパーカッションにギターが乗って演奏される展開とかもぐっと来ました。今回のイベントでは一番はまったライブでしたねー。
続いてTORO Y MOI。アメリカ・サウスカロライナ出身の男性ソロアーチスト。機械とキーボードを操って音出しとボーカルを取る彼に、ベース、ドラム、キーボード/ギターのサポートが着きます。シンセ音を軸に横乗りのゆれるリズムやアクセントとなるギター、キーボードが加わり、そこにソウルフルなボーカルが乗っかります。曲のメロディもソウルっぽいものが中心ですが、そこにシティポップスな感触も入り込んでいた印象です。キーボード/ギターのサポートはコーラスも取るのですが、TORO Y MOIを食うくらいの歌いまくりな展開もあって、それは好パフォーマンスでした。アレンジと歌の組み合わせがつぼで良かったですねー。
続いてはATLAS SOUND。Deerhunterのソロボーカルの一人ユニット。ギターを手にその場でサンプリングして音を重ねて歌を歌うソロパフォーマンス。いろいろヘンテコな音を重ねつつ歌い上げていました。この手のタイプの演奏としては1曲当たりが長いのが珍しいと思いました。
トリはSpiritualized。イギリス・ラグビー出身のソロユニットで、経歴も長いバンド。ステージ脇にギターを手に歌うJason Pierceに、ゴスペルなコーラスをつける女性2人、ギター×2、ベース、ドラム、キーボードという編成でライブします。音源ちゃんと聞いたことないのですが、事前の印象では壮大なゆったり目のUKロックってな感じでとっつきにくい面があるのかなーと思っていました。実際のライブはその面もふんだんに感じつつ、割りののりよいリズムで展開されて軽めなメロディの曲があったり、重厚すぎるギターノイズをガンガンに響かせてくる曲があったりと多彩な曲群を楽しめましたね。Jason Pierceのボーカルは声量があるわけでもなくうまいなーとうなることは無いのですが、その声は良い感じで響きますね。コーラスとの組み合わせも良かったです。