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2011/05/14 クラムボン at 喜多方 大和川酒造店北方風土館内昭和蔵
 楽器やPAなどの機材を1台のバンに詰め込んで、最小限のメンバー(バンドとスタッフ合わせて5名?)で全国津々浦々を駆け巡る「ドコガイイデスカツアー」の初日。ポイントはPAを自前で用意しており、普段ライブが行われることが無いカフェやイベントスペースで演奏するというところ。ライブができそうな場所を募集して決めていったそうで、おもしろい趣向ですねー。

 3月11日の地震以前から、この日のライブ及び翌日会津若松でのマラソン大会に出る旅行の計画を立てていて、行われるかどうか不安だったのですが、両方とも無事開催(本当は前日に仙台で行われるチャットモンチーのライブも見るつもりだったのですが、こちらは中止)。この辺の地域は直接の被害は受けていなくて、風評被害による観光客減が痛いよう。

 昼過ぎに東京を出発、新幹線で郡山まで行き、そこからバスで会津若松へ。再び電車に乗り継いで喜多方に4時間以上かけて到着。思ったより時間かかっちゃいましたね。駅から10分程度歩いたところにある酒蔵や直売店、ちょっとした博物館的なところもある場所のよう。いろいろ見学したかったのですが、ライブ開始前ギリギリについたので回れず。会場は、元々酒蔵だったところを改造したイベントスペースのよう。200人くらいが入れるスペースで椅子つきでした。

 メンバーは客席後方から入場。お客さんとハイタッチしたりして、非常にフレンドリー。普段は千人単位での会場でやっているバンドが、こんなアットホームな雰囲気の中で見れるというのは贅沢ですね。

 数分に渡るジャムセッションからライブ開始。この即興の展開だけでも、いいなーうまいなーと思えるくらい良い。そこからシカゴのインストが鳴った時も分かっていながらウキウキに。今年はベスト版(投票結果の順番通りに収録するという構成で、バイタルサインのステレオ版とモノラル版が1曲間置いて入っていたりとヘンテコな曲順に)を発売したこともあって、そこからが中心かなと思っていましたが、収録曲以外もやってましたね。おおはた雄一のカバー「おだやかな暮らし」は初めて聞きました。

 MCも普段より長めで、特にドラム伊藤大助が結構しゃべっているのが珍しい。ドラムの先生などもされているようで、ミトと原田郁子が生徒モードになっていたり。今回の演奏でつぼだったのは、改めてメロディが良いなーと思った「パンと蜜をめしあがれ」、カオスなドラムと細かい刻みのアコースティックギターとシンセの持続音のかみ合わせが素晴らしい「Re-雨」、オリジナルより好きかもしれないフィッシュマンズのカバー「ナイトクルージング」あたりでしょうか。後半は「バイタルサイン」「サラウンド」「NOW!!!」のアッパー3連チャン。ここまでじっと座っていたのですが、客席後方に移動して踊る人が増え始め、「NOW!!!」で総立ち。本編ラストは初披露となる新曲の「ある鼓動」。表面的な情緒を配した淡々としたスローな曲で良い感じ。お客に音付け(足でドンと一音、手拍子で一音)をさせながらの演奏でした。

 アンコールはミトのアコースティックギターソロの後、2つのレコード会社それぞれで出したベスト版の人気トップだったという「便箋歌」と「Folklore」を。特に「便箋歌」の票数はダントツだったとか。密な空間で素晴らしいライブを堪能しました。おしむらくはもうちょっと早めに来て、喜多方を歩いてラーメン食べたかったかなーと(まああまりラーメン好きでは無いのですが)。ライブ終わった後では店は閉まってました。もし、こうゆうライブがあるって知ってたら開けてた店はあったのではないでしょうか。10人以上はつかまえられるのにもったいないな、、と思ったり。自分の無計画さを棚に上げて何を言うかですが。

 おまけで翌日のマラソン大会と会津若松の話。
 
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author:de nudge, category:live(Others), 22:46
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2011/05/04 TOKYO M.A.P.S at 六本木ヒルズアリーナ
 J-WAVEと六本木ヒルズがゴールデンウィークに毎年主催しているそうな2日間に渡るイベント。毎年オーガナイザーを置いて、アクトを揃えるフリーライブイベント。今回初めて行きました。2日目の昼間から夕方まで。
 
 今年のオーガナイザーは高橋幸宏で、2日目のラインアップは、4 bonjour's parties→高野寛→キリンジ→清竜人→曽我部恵一→小坂忠。自分は4 bonjour's partiesから清竜人まで見ました。
 
 4 bonjour's partiesはライブ開始から10分過ぎたところに到着。初めて見るバンドで、ピエロっぽいメイクをした男女8人組が楽器をとっかえひっかえしつつ、端正さとわきあいあいさがほどよく混じった楽曲を演奏。楽器もころころと持ち替えて、さながらアイスランドのMUMのような感じ。ぐわーっと泣きのメロディが入って盛り上がるところは、もうちょい迫力のある音で楽しみたかったところでしょうか。ただ場所がら大きな音は出せないので仕方なしでしょうね。あと、かわいらしい振り付けもあったりするのですが、そこはもっと(それこそMUMのように)大げさにはっきりとしたアクションで揃えてやって欲しかったですねー。フルート2本のユニゾンからささやくような女性ボーカルが入り、最後管楽器5本でしっとりと締めた曲が良かったです。
 
 その後はシンガソングライター系が続きました。ここからは会場は激混みになり、後ろにいて小さい自分にはほとんど見えない中で聞いていました。特にキリンジの混みっぷりはびっくり。一緒に行った友人は背が高いので良いのですが。。まったりと歌を楽しみました。
 
 高野寛はGANGA ZUMBAなどのサポートミュージシャンとして見る機会はありましたが単独名義では10年近くぶりでしょうか。サポートパーカッションを率いてアコースティックの弾き語り。最小編成でも程よいリズムとさわやかな歌声が混じって聞き応えあり。
 
 キリンジは初めて見ます。キーボードのサポートあり(だったかな?なにせ全く見えんかったので)。カーペンターズのカバーと「エイリアンズ」は知っていましたねー。4曲くらいの演奏で、もうちょい聞きたかったなーと思いました。
 
 清竜人はギターとキーボードを用いてのソロ。名前聞いたことあるかな、というくらいの方で、どんな楽曲を歌うのか知らなかったのですが、よく通る声とストレートな歌詞で多くの人の心を捉えるんだろうなーというパフォーマンスでしたね。個人的にはメロディ、歌詞とともにつぼに入らなかったですが、バンド形態とかで聞くとまた印象が違ったりするかもしれません。

 (2011.6.12追記)すみません、高野寛とキリンジの間にリリー・フランキーが入っていました。こちらも拝見しました。ゲストも入れた弾き語りで、がなりがたくさん入った歌い方の人が多かったよう。混みこみだった中で聞いたこともあるかもしれませんが、自分にはついていける感じがしない世界でした。。

author:de nudge, category:live(六本木ヒルズアリーナ), 21:48
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2011/05/03 フィッシュマンズ at 日比谷野外音楽堂
 1999年にボーカル佐藤伸治が亡くなってから13回忌に当たる年に企画されたFISHMANSのライブ。佐藤伸治のお父さんの呼びかけで実現したとか。そのお父さんも今年の3月に亡くなられたそう。雨が降りしきる中でのライブでした。
 
 2005年のライジングサンと大阪なんばHatchでライブを見て以来3回目になります。その時から、FISHMANSにとって重要なサポートメンバーのエレクトリックバイオリン奏者HONZIも亡くなってしまい、さすがにもうやることは無いのだろうなと思っていたところのライブ。2005年の時には参加していなかったオリジナルメンバーのハカセが復帰するということもあって、楽しみにしていました。また、日比谷野外音楽堂はフィッシュマンズにとっても特別な場所であるよう。
 
 ライブは唯一残ったオリジナルメンバーであるドラム茂木欣一(東京スカパラダイスオーケストラ)に、途中脱退しているベース柏原譲(Polaris、OTOUTA)、キーボードハカセ(Little Tempo)、ライブサポートメンバーであるギター木暮晋也(ヒックスヴィル)、エンジニアzAk、エレクトリックバイオリン勝井祐二(ROVO,Vincent Atmicusなど)という6人が常時演奏する形態で、そこに様々なゲストが加わります。
 
 カントゥスという女性八人組のコーラス隊に、沢田穣治 with Stringsという弦楽器隊4人組、ギターに小山田圭吾(Cornelius)、永井聖一(相対性理論)、小嶋謙介(元フィッシュマンズ)、サウンドエフェクトに飴屋法水、MCにBOSE(スチャダラパー)、ボーカルに七尾旅人、ハナレグミ、原田郁子(クラムボン)、やくしまるえつこ(相対性理論)という豪華メンバー。
 
 曲により様々なメンバーを入れ替えて演奏した3時間。アレンジもこの日のライブのためにいろいろ練ってきた感じでしたねー。原田郁子がキーボードを弾きながら歌うのを、周りがほんの少しずつ音を足していって、途中からぐわーっと盛り上がる展開だった「IN THE FLIGHT」、ファンクな味付けでハナレグミが歌った「WALKING IN THE RHYTHM」、七尾旅人がアコースティックギターを弾きながら歌詞を断片的に歌ってじわじわと聞かせた「ナイトクルージング」などが個人的につぼでした。
 
 ハイライトはじんわりしたキーボード音のフレイズの余韻がたまらない「WEATHER REPORT」から今回のライブタイトルにもかかげている大曲「A PIECE OF FUTURE」への流れでした。全員のボーカルが役割を完全まっとうしたこの曲。やくしまるえつこの詞朗読から始まり、BOSEのラップ、原田郁子やハナレグミの歌、七尾旅人のここぞというところでの絶叫などなど。ベスト版にライブでの収録が入っていますが、オリジナルとしては録音に至らなかった曲。これを改めて再現するためのこのメンバーというのが感じられましたねー。カントゥスの振り付けありつつの迫力あるコーラスも素晴らしかったです。
 
 自分は「宇宙 日本 世田谷」というオリジナルアルバムとしては最後になる作品を聞いてはまったくちなので、遅めのファンではあるのですが、堪能しました。「宇宙 日本 世田谷」からの曲が4つあったのもうれしかったですね。茂木欣一のざくざくしたドラムにzAkのダブミックスがかかるのが、このバンドの一番好きな瞬間であったりするのですが、曲も改めて良いものが多いなーと。
 
 人は離れたり、亡くなったりするけど、うたは残る。そんなことを改めて感じたライブでした。もし次やる時があれば、一番好きな「POKKA POKKA」を聞いてみたいですねー。さらにゲストボーカルにSMAPの稲垣吾郎を迎えて「それはただの気分さ」も聞きたいですね。佐藤伸治がSMAPのアルバム「SMAP011 ス」に稲垣吾郎ソロ曲として提供したもので、昔テレビLOVELOVEあいしてるという番組で歌っているのを聞いて、いい曲だなーと感じました。あとフィッシュマンズが全面的に参加して曲を作っていたMari Mariのボーカル曲も聞いてみたい、、といろいろ夢はありますね。

author:de nudge, category:live(日比谷野音), 11:03
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