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2011/03/27 チャラン・ポ・ランタンと愉快なカンカンバルカン at 渋谷Mt.RAINIER HALL PLEASURE PLEASURE
 アコーディオン奏者小春と、こぶしを聞かせて哀愁のあるメロディを歌うももちゃんの姉妹ユニットと、その愉快な仲間達であるバンドの複合ライブ。PLEASURE PLEASUREは三角地にある方の渋谷109に程近い場所にあるライブハウスで初めて来ます。おそらく以前は映画館だったところをライブハウスにしたてたと思われて、座席もコップ置きまであり心地よい。Mt.RAINIERがスポンサーとして入っているようで、コーヒーとポップコーン買って見ました。

 このバンドは初めて見ますが、以前小春が率いていたマイノリティオーケストラは2008年に一回だけ見たことあって気になっていたバンドでした。が、去年残念ながら解散。彼女達のブログも時々拝見していたのですが、高校生の時から女の子5人で結成したクレツマーなどの民族音楽を演奏する珍しいバンドとしてキャリアを重ねていくものの、大学卒業が近づくとともにいろんな進路を選択したメンバーが抜けていき、解散に至ったという青春の一コマを見たような気になっていました。もう一回くらいライブ見たかったなーと。

 薄暗いステージにアコーディオン持った小春が登場してソロ演奏。哀愁のあるメロディを奏でた後、ももちゃん登場。フリフリのミニスカートの衣装で右手にはぶたのぬいぐるみ。顔もかわいらしい感じでアイドルとしてもやっていけそうな風貌ですが、歌はギャップありまくりのこぶし全開。椎名林檎系統の声と言ったらイメージが沸くでしょうか、情念たっぷりの昭和テイスト満載の歌声で、世界各地の民謡っぽい歌を30分ほど。暗いテイストの曲が多いですが、振り付けもあったりしたりして、楽しく聞けました。

 その後、客席後方から愉快なカンカンバルカンが楽器を演奏しながら登場。サックス×2、トロンボーン、チューバ、ドラム、バンジョーの6人。ドラムはマイノリティオーケストラのメンバーであったふーちん。衣装替えしたチャラン・ポ・ランタンの2人と合わさって、クレツマー、セカンドライン、昭和歌謡、ロシア民謡などの曲をわいわいとやっていきます。ももちゃんはまだ17歳らしいのですが、バーでのヒトコマを描いた歌や男をたぶらかしたりする歌など、とってもな役者さん。

 10分の休憩をはさんで登場したのは、カンカンバルカンのアルトサックス、アコーディオンと男性バリトンサックスのラ・しゃららというユニットで5曲ほどのパフォーマンス。マイノリティオーケストラのカバーもあり。最初にやった曲は、カラッとしたアルトサックスのメロディがかなり好印象。めずらしい編成ですが、聞かせますね。アコーディオン奏者の小春はとにかくMCが達者なのですが、このユニットではMCの役割をアルトサックスのオカピが担当。また彼女もよくしゃべる、話の聞かせ方がうまいですね。ラスト2曲はそのオカピが歌う曲を。ラストにやった浮気された実話の歌はものすごくストレートな歌詞が印象的。

 その後はカンカンバルカンに戻って、いろんな曲を。ラスト2曲前では小春がこれまでの楽しいMCから打って変わって涙ながらに1900年代中期に活躍したチリのビクトル・ハラというシンガーソングライターを語る。軍によってスタジアムに収容された民衆を鼓舞するためにギターを手に歌い、軍にギターを取られても歌い続け、両手をもがれても歌い続け、最後にはみんなの前で射殺されてしまうというあまりに壮絶なエピソードを語った後、彼の「不屈の民」という曲をインストで演奏。マイノリティオーケストラでもカバーしていたそうですが、自分はシカラムータで聞いたことありますね。

 アンコールではラ・しゃららのバリトンサックスの方も入って、会場の人を立ち上がらせて賑やかに終了。メンバーは演奏しながら客席を練り歩いて退場。会場の入り口に向かい、そのまま地震被災者への義捐金を募っていました。余震、電力不足、変な自粛ムードとライブを行うにはなかなか大変かと思いますが、日常を取り戻すため、お金を回していくためにも、是非に再開していって欲しいですねー。
author:de nudge, category:live(Othersライブハウス), 23:43
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2011/03/19 teneleven , 勝井祐二+ナスノミツル+吉田達也 , PHASE at 秋葉原CLUB GOODMAN
 ベース奏者ナスノミツル企画のライブ。秋葉原GOODMANに来るのは、8年ぶり。となると秋葉原に来るのが8年ぶりとなります。皇居でマラソンした後ヘトヘトになりながらの参加。
 
 出場組は3組。初めはエレクトリックバイオリン奏者である勝井祐二(ROVO,Vincent Atmicusなど)と成井幹子(sgt.)による師弟コンビのユニットであるPHASE。最近活動を始めたユニットだそうで、今回はドラム(渡辺英貴)を加えた3人編成。初めは単音を持続するドローンをひたすらに2台のバイオリンで重ねていきます。数分後そこには合わないパツパツとした単調なドラム音が加わっていきます。これがずっと続くとしんどいかも、と少し思ったのですが、のりのよいドラム音に変わったところから大地に光が徐々に差していくような変化が出てきます。ドローンを主軸としつつもほんのりとメロディが出てきて、多重サンプリングされたバイオリン音が低音と高音をカバーしつつ乗りの良い展開になっていきます。そして長いドラムロールが続いて勝井祐二が立ち上がって力強く弾いていくのを溜めて溜めて、ドラムンベースなドラムに切り替わったところが非常に鮮やかでした。そこからは踊れる楽曲になり、様々なバイオリンの音を体を揺らしながら堪能しました。全体的に受ける印象がROVOの「CONDOR」に近い、鳥が飛翔していく様を描いたような45分の楽曲でした。
 
 続いては出演がキャンセルになったWUJABINBINの代わりとして、ドラム吉田達也(RUINS,シカラムータ、藤井郷子カルテット)、ナスノミツル、勝井祐二によるセッション。こちらはいくつもの即興演奏を繰り広げているであろう3人の丁々発止なやり取りを緊張感を持って楽しめました。30分1回と15分1回と2回に分けて、静かな展開もありましたが全体の8割が細かい変拍子を織り交ぜたドカスカバキバキなものが多かったです。吉田達也のドラムもひさびさに聞きますが相変わらずかっこ良い、どんなリズム感なんだろうと思うくらい様々なリズムを織り込んだドラムを堪能しました。そこに強烈なファズを聞かせたベース音と、細かいフレーズを重ねるロックなバイオリンが重なってきます。終始立ち上がって激しいアクションで弾きまくっていた勝井祐二は意図的にPHASEとは違う聞かせ方としようとしていたのでしょうか。恐らく即興だったのだと思うのですが、初めのセッションではぴたっと演奏を終わらすことができていたのがすごすぎるというかなんというか。アイコンタクトもしてなかった気がするのですが、それは気のせいですかね。
 
 ラストはtenelevenというナスノミツルのバンド。メンバーはドラムに山本達久(NATSUMEN,First Meeting)、キーボード×2(坂口光央、南方美智子)というこれまた特殊編成。こちらもPHASEと似たような立ち上がり。ほんのりとしたキーボード音とベースの持続音が続くところに、ドラムが少しずつ重なっていきます。ドラム山本達久はFirst Meetingの時のように小型シェイカーや竹笛などの小道具を多用。そこから南方美智子がミニマルなフレーズを弾いてきて、溜めに溜めた後にベースとドラムがユニゾンでそのフレーズに合わせてきたところからスピード感が増していき、ドラムがバカスカ激しく叩いていきます。そしてピークに達したところから曲の始めに戻って静かに終了。1時間ほどの曲で、全体的に受ける印象が宇宙人が地球に降り立ってきて、荒らしまくって、去っていく。荒れた大地から徐々に植物が生えてきて、街が出来てきてみたいな破壊と再生を描いたような印象でした。
 
 アンコールはtenelevenに2台のエレクトリックバイオリンが重なった静かな10分程度の曲をやって終了。「もしかして吉田達也さんのボーカルも入るかもしれません」とマイクをステージ脇に向けていたものの残念ながら現れず。印象的なベースのフレーズを中心に各楽器を少しずつ鳴らすような楽曲でした。
 
 東北地方太平洋沖地震によって、数々のライブが中止になっていて、当初このライブもWUJABINBINが参加できなくなったこともあり、ナスノミツルは中止にしようと思っていたとのこと。そこを勝井祐二がやろうと積極的な返事をして実現することになったとのこと。勝井祐二はアリとキリギリスの話を持ち出して、遊んでばかりいるキリギリスのイメージはバイオリンを持っている、そんなキリギリスでも生きていて、やれることはあり、できることはやっていくべきだ(とちょっと意図違うかも)みたいなことをおっしゃっていました。
 
 おまけ。
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author:de nudge, category:live(Othersライブハウス), 12:57
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2011/02/27 I'LL BE YOUR MIRROR at 新木場Studio Coast
 アメリカなどで行われているAll Tomorrow’s Partiesというイベントの姉妹編として日本で開かれたものに行ってきました。All Tomorrow’s Partiesはホストとなるバンドを主催者が指名して、そのバンドがキュレーターとしてラインアップを揃えるという形ですが、I'LL BE YOUR MIRRORは主催者が自ら指名する形になったそう。共催者としてSUMMER SONICなどを手がけるクリエイティブマンというプロモーターも入っていました。
 
 チケットは売り切れていて会場は満杯。海外のお客さんも多く、10分の1くらいはいたのではと。Studio Coastの外には屋台とセカンドステージがあり、ちょっとしたフェス気分。セカンドステージには灰野敬二、envy、MELT BANANAと日本のアーチストが揃っていましたがメインステージに張り付きだったので見に行かず。小さなステージということもあるのか、いつも入場制限がかかっていたそう。
 
 見たバンドは、BOREDOMS→BORIS→AUTOLUX→FUCK BUTTONS→DIRTY THREE。トリのGODSPEED YOU! BLACK EMPERORも見たかったのですが、時間がかなり押していて(転換時間を20分しか見込んでいないタイムテーブルに無茶ある気が)、そこから2時間くらいやるということで終電と体力面で厳しいと判断して帰りました。以下簡単にアクトの感想を。
 
 BOREDOMS
 見るのがひさびさ。4年ぶりで6回目くらいか。以前は2001年くらいからドラム複数台で演奏する形態をV∞REDOMSという名義で行っていてBOREDOMSとは分けていたのですが、BOREDOMS形態(ギター山本精一、ベースなども入ったバンド形態)での活動が無いこともあり、名義をBOREDOMSに統一しているよう。複数台のドラム+機械とボーカルを操るEYEという特殊編成は変わらずですが、ドラムの台数は変わっていて6台に。また前回見た2007年フジロックの時はセブンナーという複数のギターをつなぎあわせてスティックでガンガンに叩く楽器を用いていましたが、それは無し。6台のドラムが円形に配置され、それを上方のカメラからステージ前にあるスクリーンに映し出されます。その中央にEYEが立って踊ったり叫んだりするのですが、その動きに合わせて機械音が鳴ります。その空間に特殊な装置を配しているようで、手や足の動きに呼応して音が変わっていきます。一体どんな仕掛けなのでしょうか。
 
 と、形式的なことを書くとイメージしずらいかもしれませんが、その音楽にひたすら感動させられました。初めて見た2002年の時と比べると踊れるトランス感は減ってきていますが、ウギャーと叫ぶ声、かわいらしいなラップみたいなEYEとYOSHIMIの掛け合い、6台のドラムが同じリズムをリレーしたり、機械のノイズがEYEの動きに合わせてダイレクトに変化していく様など聞かせる要素てんこ盛りでした。叫びとドラムの鳴りという原始的な音を、最新のテクノロジーを用いて緻密な曲構成で心に響かせると言ったら良いのでしょうか。ウルウル来てしまう瞬間も何回かありましたねー。一番手のアクトながら一杯の会場は歓声と拍手でつつまれました。
 
 BORIS
 女性ギター、男性ドラム、上にベース弦、下にギター弦をつけている楽器を操る男性という日本のバンド。この日はサポートで男性ギターという4人編成で初めて見ます。重いスローなリズムにギターの轟音が鳴るMOGWAIばりのインストを聞かせて、その中でボーカル(フロント二人が取る。SUPERCARのナカコーとフルカワミキの声に近しい印象)を重ねてきたり、ポップなメロディを聞かせるギターロックの曲があったりしました。今回のライブではいまいち自分にははまりませんでした。
 
 AUTOLUX
 男性ベース、女性ドラム、男性ギターというアメリカのバンド。3人ともボーカルを取ります。けだるい女性ボーカルから始まったインスト曲の展開が良い。フロントの二人の男性が取るボーカルも浮遊感が漂うもので、それを少しずつはさみつつ、ギターやベースのノイズを効果的に聞かせます。もっと聞いていたいなと思わせられるものでしたが、30分でおしまい。もうちょっとやっていいとスタッフに聞いてましたが、時間が押していることもあり、あっさり断れていたのが少々不憫。
 
 FUCK BUTTONS
 屋台でごはん買うのに並んでいたせいで、最初の方が見れなかったのが残念。アルバム「Tarot Sport」はジジジと鳴る機械のノイズにいろんなブレイクビーツやメロディを入れた作品で、ライブがどんなものかを楽しみにしていたイギリスの男性二人組。テーブルにわんさかと置かれた機械を操って、轟音を聞かせていました。タムを叩いての生音も重ねていたりしましたが、曲の印象はCD通り。それが広い会場で轟音となって聞こえるのは気持ちよかったですね。
 
 DIRTY THREE
 オーストラリアの男性3人組。バイオリン、ギター、ドラムという編成のインスト曲を演奏します。ギター、ドラムのお二人は淡々としているのですが、バイオリンの人がやたらフレンドリー。準備している段階から通訳を介して客に話しかけ、曲が終わることに話かけと。曲自体はアメリカ南部なブルースなどの印象が漂う渋めの曲が多かったのですが、その中でも足を上方に振り上げたり、客にコーラスを取らせたりと(インスト曲なのに)おもしろかったです。

author:de nudge, category:festival(Others室内), 11:30
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Jリーグ 2011シーズン開幕
 Jリーグが今日開幕します。応援するジェフ千葉は去年に引き続きJ2になります。新しい監督ドワイトを迎え、選手を3分の1ほど入れ替えてきました。戦力に対する感想は試合が始まってからあれこれ書ければいいかなと思っていますが、GMと監督の連携がうまく取れた形での補強かな、と今の所思っています。
 
 今シーズンはなんとしてもJ1に上がりたいところですが、他のJ2も充実した戦力を誇るチームがいるので簡単じゃないですね。2メートルを超えるFWオーロイを軸に、シンプルなサイド攻撃がうまく構築できれば良いなーと。そして、米倉恒貴、青木孝太、伊藤大介あたりは今シーズンフルで稼動して欲しいところですね。
 
 J2、J1ともに4バック全盛で、日本代表と協調して4-5-1を採用するチームが増えそうです。その中で注目は3-3-3-1のフォーメーションを取るというカターレ富山ですね、是非生で見たいです。
 
 以下、J2じゃなくJ1の順位予想を簡単なコメント付きで。


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author:de nudge, category:Jリーグ, 13:33
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