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2010/12/29 COUNTDOWNJAPAN at 幕張メッセ
 幕張メッセで4日開かれる日本のバンドものが揃う巨大フェスの2日目。毎年恒例で結構行ってますね、フェスの中では最も快適に過ごしやすい環境が作られていて、メジャーところも揃っているので、めったにライブ行かない人もこれだったら見れるとのこと。
 
 見たのは、真心ブラザーズ→ゴダイゴ→スキマスイッチ(2曲目あたりから)→チャットモンチー→東京スカパラダイスオーケストラ→スガシカオ。4つステージあって同時並行で行われるのですが、今回大きな2つのステージのみでした。チャットモンチーとスカパラ以外は初めて見るものでした。今回はメジャーところを集中的に見た感じですね。
 
 真心ブラザーズ
 Yo-King(ボーカル)と桜井秀俊(ギター)のキャリアの長いユニット。Yo-Kingのソロは見たことありますが、こちらは初めてですね。バックにコーラス(うつみようこ)、ベース、ドラム、キーボード、サックス×2、トランペットがついたフル編成のライブ。いきなり「サマーヌード」で開始、その後もフォークとソウルがほどよく混ざった曲を展開。「どか〜ん」「拝啓、ジョン・レノン」などの知っている曲もありました。しわがれたYo-Kingの声は印象に残ります。
 
 ゴダイゴ
 こちらは35年もの活動暦がある大ベテラン。ボーカル、ギター、ベース、ドラム、キーボード×2という編成。「モンキー・マジック」で始まり、「ガンダーラ」「銀河鉄道999」で締めたライブ。英語の歌詞が多く、上品な感じも漂うライブでしたが、自分にはずっぱりはまる感じでは無かったかな、と。。「銀河鉄道999」はかなり盛り上がりました、鼻歌に出てきそうな良いメロディでしたね。
 
 スキマスイッチ
 ボーカルとピアノのユニット。ゴダイゴ終了後に移動したら既に始まっていました。名前を知っているくらいで、曲ほとんど知らずでしたが、すごいライブで感動しました。バックのメンバーに、パーカッション、ベース、ドラム、ギター、キーボード、トランペット、サックスを揃えた編成です。曲は「全力少年」くらいしか知らなかったですが、その一つ前にやった曲のアレンジ、演奏、ボーカルが素晴らしい。渾然一体となった演奏にキーボードやギターのノイズやピアノの連弾などがはじけます。そこに絶唱といえるボーカルが重なってきます。ステージのあちこちをかけめぐり、叫びまくるボーカルは通常のライブでも見せているのでしょうか(テレビとかでは見せないのではないかと)、迫力満点でした。20分ちょいしか聞けなかったので、次回じっくり聞いてみたいですね。
 
 チャットモンチー
 今年はフジロックの別名義バンド(橋本・F・高橋)で見ていますが、それを抜かすと2年半前のあらばきフェス以来なので結構ひさしぶりですね。ギター、ベース、ドラムの3人組で、つぼなメロディ、伸びやかなボーカル、しっかりしたギターロックを演奏する好きなバンド。曲は最近出したアルバム「Awa come」(未聴)から2曲くらい、来年3月に出るアルバムから2曲、シングル「シャングリラ」「風吹けば恋」、過去のアルバムから「親知らず」「Last Love Letter」「染まるよ」というセットでした。「親知らず」聞けたのがうれしかったですねー。途中のMCはドラム高橋久美子の謎掛け2連発でした。
 
 東京スカパラダイスオーケストラ
 去年のフジロックで見て以来。あらゆるフェスに出て、素晴らしいライブを繰り広げているバンドです。音源を持っていないのにこれだけ見ているのは珍しいですかね。躍らせ上手、盛り上げ上手。鉄板のピアニカソロから「Ska me Crazy」につなげる展開なんかは何度聞いても楽しい。初めて聞く曲では、谷中敦のバリトンサックスが冒頭と最後にフィーチュアされる曲と沖祐市のキーボードをメインにした2曲がつぼでした。
 
 スガシカオ
 メジャーフィールドでファンクメインにやっている数少ないアーチスト(他は米米クラブくらい?)。MCでご本人も「デビューして10何年ファンクをやってますが、まだまだ日本には浸透していない」などとおっしゃっていました。ヒットしているのもシンガーソングライター寄りな曲が多い気がします。ライブはギター、キーボード×2、ドラム、ベース、トランペット(角度がついていて斜め20度くらいに上向きになっている珍しいもの)、サックス、トローンボーンという編成を率いてのパフォーマンス。最初の4曲くらいはアッパーのファンク路線。管楽器隊を中心に振り付けある楽しい演奏で、特に3曲目はJames Brownかと思わせられるものでした。珍しいかなと思うのは、ファンクであるにも関わらずアコースティックギターを弾くことがあることですかね、エレキと半々くらいでした。知っているのは最初にやった「Party People」、ソロ弾き語りでやった「夜空ノムコウ」(SMAPへ詞提供した曲)、アンコールでやった「19才」でした。「19才」の「ジュウ〜クサイ」と歌うのが個人的につぼです。

author:de nudge, category:festival(Count Down Japan), 13:51
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2010/12/18 ROBERT GLASPER EXPERIMENT with STOKLEY at 丸の内COTTON CLUB
 アメリカ・テキサス出身のピアニストRobert Glasperの公演。初めて聞きます。自身のバンドに加えて、MINT CONDITIONのStokleyがゲストに加わった公演。会場は満員で当日券で入りましたが、入り口付近の隅っこの席になんとか座れました。立ち見の人がいるほど盛況。19時からの回。
 
 メンバーはピアノとフェンダーローズを弾くRobert Glasper、サックス(アルトとソプラノ)とヴォコーダーを通して歌うCasey Benjamin、ベースにDerrick Hodge、ドラムにChris Daveという方々での演奏。ジャズをメインにヒップホップの要素がからむとの紹介文で行ってみようかなと思ったのですが、わかりやすいヒップホップの要素は感じられずに、ほんのりといった感じでしょうか。ドラムのChris Daveは変拍子も巧みに織り込んだ演奏でかなり聞かせます。楽器のソロがあまりなく、アンサンブル中心なのは個人的に好み。
 
 45分過ぎたところで、Stokleyが登場。ソウル味たっぷりのボーカルで歌います。Casey Benjaminのヴォコーダー声ともマッチして気持ちよい。会場は彼目当ての人も多いのか、歓声も聞こえます。コールアンドレスポンスや、トロンボーンっぽいスキャットをしてひとしきり盛り上げた後は、パーカッション担当になります。ドラムとパーカッションの演奏からソプラノサックスとピアノがじんわりと重なっていき、ベースが途中から入って展開されたラストの曲が今回一番良かったですね。アンコール無し1時間10分くらいともうちょっとやって欲しいかなーと思いつつ、堪能できたライブでした。次回は音源聞いてからライブ見たいと思います。

author:de nudge, category:live(Blue Note,Cotton Club,Billboard,etc), 10:52
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2010/12/05 安藤裕子 at 東京国際フォーラムA
 アルバム「JAPANESE POP」発売に伴うツアーラスト公演。5000人入る会場が満員。女性の大人な客層が中心。
 
 バンドメンバーは山本隆二(ピアノ)、山本タカシ(ギター)、新居昭乃(コーラス)と以前からのメンバーに加えて、ベースに三浦謙太郎(BAZRA)、ドラムに佐野康夫という布陣。佐野康夫は以前ベツニ・ナンモ・クレズマーのライブで見たことありますね。また、モーニング娘。の「好きで×5」という曲でめちゃかっこ良いドラムを叩いていることで印象に残っている方です。
 
 二階席後ろの方で、ステージはかなり遠い、顔の表情とかは分からない距離でしたね。ライブスタートから音の良さにびっくり、ドラムのハイハットを刻む音だけでゾクっとくる感覚がありました。静かなインプロが続いた後に安藤裕子が登場して、「JAPANESE POP」の一曲目でもある「私は雨の日の夕暮れみたいだ」からスタート。前回のツアーメンバーだった沼澤尚のグルーヴ感あふれるドラムよりも、細かなジャズっぽい刻みをたくさん入れる佐野康夫の方が、安藤裕子の歌世界には合ってる気がしました。
 
 「JAPANESE POP」からの曲が中心で過去曲は少なめ。全般におとなしめな曲が多いのですが、ライブ重ねることにどんどんお客をあおるようになってきている安藤裕子は3曲目辺りでお客を立たせていましたね。安藤裕子のライブを初めて聞いたのは2005年のライジングサンロックフェスですが、その時と比べるとMCの声もびっくりするくらい力強くなっていますね。
 
 3曲目辺りでは間奏部分で、安藤裕子自身がギターを弾いていました。バックの演奏をものともしない、合わせる気が無いのかというほどのノイズまきちらしで、その崩しっぷりはいさぎよしで格好よい。また、くるりのカバー曲「ワールズエンド・スーパーノヴァ」(最初聞いた時にどっかで聞いたことある、、と思い出すのに時間かかった)の間奏では、ロックモードの演奏をバックに、見たことのない不思議な楽器を手に演奏していました。上半身くらいある長さで、巨大な音符みたいな形状。下部にある球の部分をつまむと、ブゥといった掃除機みたいな音が鳴っていたような。後日、人に教えてもらった情報によると明和電気(オリジナル楽器を作ってパフォーマンスもしたりするユニット)が作ったオタマトーンという楽器だったそう。
 
 本編だけで2時間。MCの時間もそんなに無かったと思いますがたっぷりやりましたねー。個人的ハイライトはキーボードのみで演奏された「court」と「忘れものの森」の2曲。染み入る感じで声が入ってきて良かったですね。アンコールでは、曲の前にベース三浦謙太郎が営業口調でグッズの紹介を時間をかけてやってました。営業口調でいきおいよくしゃべる割りにはかみまくりでなかなかおもしろかったです。アンコールラスト「問うてる」ではコーラス部分をみんなで合唱。アルバムのタイトルでも現れていますが、これこそ日本のポップスと思える素晴らしい2時間半のライブでした。

author:de nudge, category:live(東京国際フォーラム), 22:26
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2010/12/04 Jonsi at 新木場Studio Coast
 Sigur RosのボーカルJonsiのソロライブ。今年のサマーソニックにも来ていますが自分は行っていないので、今回念願のといった形です。アルバム「GO」は教会音楽のような荘厳な世界にポップやロックを混ぜ込むSigur Rosの世界からさらにポップ色を強めた仕上がりになっており、ライブではどんな感じで展開されるか楽しみにしていました。
 
 まず、鉄琴を弾くバックのメンバー一人を連れて、アコースティックギターを手に歌う曲から始めます。バックのスクリーンではモノトーンの森から動物が出てきて、火で燃やされた後に魚が泳ぐ映像が映し出されていたのが印象的。二曲目から他のバンドメンバーも入ります。バックを務めるのは4人で、それぞれ曲ごとに楽器を持ち替えて演奏します。「GO」からの曲が中心だったと思いますが、聞いていない曲もかなり織り込まれていました。序盤はスローな荘厳系の曲が多くSigur Rosとあまり変わらない世界でしたが、5曲目あたりから徐々にポップサイドに寄った華やかな世界になっていきました。ギターを弓弾きせずに、時にはギターを持たず、マイクを持ってステージ左右を駆け巡ったりとソロならではの姿を見せたりしていました。特徴的なファルセットボイス無しで歌ってた曲もありました。
 
 あの声を生かすべくの演奏も素晴らしかったです。鉄琴をこすりつけて出す音、ギターを一弦弾いた持続音、バスドラのみをダンダンと間を置いて鳴らすなど、ポップやロックサイドのライブで固唾を飲んで聞かせることは、なかなか珍しいのではないでしょうか。広い会場はぎゅうぎゅう詰めで、それをシーンと聞き入るお客さんもすごかったです(演奏途中の間を置いたところで変に歓声や拍手を入れないなど見事)。独特なファルセットボイスで歌われるものは幻想的で、そこからいろんなアレンジで聞かせていく演奏にのめりこみました。
 
 アンコールではネイティブアメリカンっぽい羽根の帽子をかぶって登場して2曲。ラストの「Grow Till Tall」では序盤は原曲のおとなしめな展開通りなのですが、そこから激しいドラムとギターのノイズがせまってくる怒涛の展開で聞かせました。映像の森にも嵐がやってきて、しっかりマッチ。嵐が去って平穏な世界が訪れたとともに終了でした。素晴らしい1時間半でしたねー。

author:de nudge, category:live(Studio Coast), 13:43
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2010/11/21 ROVO, FLYING RHYTHMS, U-zhaan, CRO-MAGNON at 恵比寿Liquid Room
 新しいアルバム「RAVO」を発売したROVO主催のライブ。11月は毎年恒例でLiquid Roomにてライブやってますね。
 
 初めにCRO-MAGNON。渚音楽祭でチラっと見たことありますが、ちゃんと見るのは初めて。キーボード、ドラム、ベース/ギターの3人組でこの日はパーカッションのIzpon(KINGDOM☆AFROCKS , Orquesta、Nudge! Nudge!)が加わった編成です。じわーっとした立ち上がりで、パーカッションを中心にダブミックスがかけられていきます。そこから徐々に踊れるビートで展開。ハウス、ソウル、テクノなどのビートは温かみのある懐かしいな、という印象のもの。キーボードのフレーズはシティポップスな感じのものが多い。中盤でやったMichael Jacksonのなんかの曲にありそうなソウルのビートの展開からドラムの人が「ポーッ」と叫びを繰り返す曲がおもしろかったですね。
 
 続いてサイドステージで元ASA-CHANG&巡礼のタブラ奏者U-zhaanのソロ演奏。2つのタブラを使用しての高速演奏。近くで見たのですが、指と親指の付け根部分をフルに動かしての演奏はスゴい。TwitterでおもしろいつぶやきをしているU-zhaanですが、MCでもその乗り。師匠であるZakir Hussainから教わった口タブラを「ドゥララドゥララ」と披露して、「これはクリケットで4点取った時の曲だ、って分かるわけねー」など。
 
 メインステージに戻って、FLYING RHYTHMS。ひさびさに見ますね。ドラムの久下惠生、パーカッションのLatyr Sy、PA席でダブミックスをする内田直之という3人組。打楽器のみで、パーカッションがリズムキープをして、そこにドラムが自由にからむ印象。そこに打楽器音をその場でミックスさせ、ゆがんだように変形させた音が宙に舞います。がっつり踊るような感じにはならず、少し体を動かしながら固唾を飲んで見守る感じ。ドラムの久下惠生は風貌が恐く、途中ドラム席を離れてステージ中央で客席を睨んだり(実際にはPA席見てたんだと思いますが)してて、ビビリました。ストイックにハイハットを刻む姿が印象的。
 
 サイドステージで再びU-zhaan。「二回目もタブラソロはきつい」ということでゲストを加えます。シタール奏者のヨシダダイキチ(AlayaVijana)とドラム奏者のみどりん(SOIL&"PIMP"SESSIONS)を加えたセッションになります。事前に演奏内容は決めていたようで、じわじわとした立ち上がりから、4つ打ちっぽいビートにつなげて、そっからドラムンベースの展開。高速なドラムにシタールが舞い、そこにタブラの数を増やして低音部をカバーしつつ、ドラムのビートに合わせてついていくタブラがスリリング。どうだとばかりのU-zhaanの表情がかっこよかったです。
 
 ラストはメインステージでROVO。アンコール合わせて2時間たっぷりのフルセット。アルバム「RAVO」を曲順に演奏し、「Agora」「Reom」。アンコールは「Spica」でした。「RAVO」の曲はCD発売前から全てライブで披露されている曲なので、新鮮味自体は無いのですが、CDをじっくり聞いてからライブに望むのはまた格別でした。今回のアルバムはあるフレーズを重ねて後半に向けてどんどんスピードアップしていき昇天させるシンプルな展開のものが多くなっていて、初期の頃の展開に回帰してきている印象でした。「ECLIPSE」「SINO+」なんかがつぼなのですが、妙に頭に残るくせになるメロディでアルバムの中では異色な感じの「RMD」も良いですねー。「Reom」ではギター山本精一は、シタールっぽいソロを入れていて、ヨシダダイキチに触発されたかしら、と思ったり。前も書いたと思いますが、ROVOはLiquid Roomで聞くのが一番好きですねー、今回も堪能しました。

author:de nudge, category:live(Liquid Room), 13:08
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