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2009/12/30 COUNTDOWNJAPAN at 幕張メッセ
 幕張メッセで4日開かれる日本のバンドものが揃う巨大フェスの3日目。この日はチケット売り切れだったので、初日よりも人でごったがえしてました。
 
 見たのは、凛として時雨→GRAPEVINE(初めの2曲のみ)→OKAMOTO'S→安藤裕子→カジヒデキ(2曲目から)→the HIATUS(途中の2曲のみ)→東京事変。初日より遅めに行って早めに上がったので、体力的には楽でした。
 
 凛として時雨
 初めて見ます。テレビでちらっと見たことがある程度でした。男性ギター、女性ベース、男性ドラムの3人組。ひりひりするようなギターを轟音で響かせるロックナンバーが中心。ギターとベースはともにボーカルを取り、歌パートを分けて掛け合いで歌ったりするところがおもしろい。演奏は早めのリズムで複雑目に展開され、特にギターはリフやソロをよく動く指で混ぜ込みます。アコースティックギターで演奏する曲や、ゆったりとした曲などもあり、良かったですね。
 
 GRAPEVINE
 フェスでちょくちょくと見ますが、見るごとに印象が違う気がします。この日は2曲しか聞かなかったのですが、2曲目の印象的なベースラインにサイケなギターとボーカルが載る曲がかっこよかったです。
 
 OKAMOTO'S
 初めて見ます。音源も全く聞いたことなし。こちらのバンドのベースとドラムが、既に解散したズットズレテルズというバンドに所属していて、その音源はちらっと聞いていて、そのファンク風味な感じに興味を覚え、OKAMOTO'Sはどんな感じかと楽しみにしてました。さらにそのベースはダウンタウン浜ちゃんのお子さんでもあるそうで、眼鏡とヒゲを生やしているので、ちょい分かりにくいですが、言われてみれば似ているような。(ここからミーハーおじさんの思い出トーク)昔、夢で逢えたらというダウンタウン、ウッチャンナンチャン、野沢直子、清水ミチコがやっていたコント番組で、バッハスタジオというバンドコーナーがあったんですが、そこで浜ちゃんはベースを弾いていたんですよねー。それを受け継いだってわけではないんでしょうけど、なんかこのことを知ったときはにんまりしてしまいました(思い出トークおしまい)。OKAMOTO'Sはそのベースとドラムに、ギター、ボーカルの4人組。音はthee michelle gun elephantやThe Hivesなんかに近いかなーという印象でした。ただこれらのバンドよりは、明快なギターリフは少ない。かなり演奏はかっこ良いですね。ベースは悠然と早弾きなんかを魅せてうまいですし、ドラムはHivesと同じく座っている位置から低めにドラムセットを置いて、激しく叩くのですが、なんともかっこ良い。おしむらくは、ボーカルの声がそれほど印象に残る感じでは無かったところでしょうか。ただそのふるまい(マラカス振ったりとか)は良い感じ。ファンクやパブロックなどを吸収した演奏をしていて、好みでした。ルースターズの「Do THE BOOGIE」っぽい曲があるなーと思っていたら、ルースターズのカバー(「恋をしようよ」)も披露していたので、こっちの方が源泉なのでしょうか。
 
 安藤裕子
 見るのは半年ぶりで、6回目くらいでしょうか。バンドはドラム、ベース、コーラス、ギター、キーボードというお馴染みの編成ですが、ドラムとベースはいつものメンバーとは違うようでした。「普段あまりやらない曲を多めにやろうと思います」とのことで、2曲くらい知らない曲がありましたね。他に「ニラカイナリィリヒ」「彼05」など。「The Still Steel Down」と「聖者の行進」はお馴染みですね。もしかすると、これだけの人数(7000人以上は余裕でいるはず)の前でやるのは初めてなのではないでしょうか。そんな大舞台でもボーカルは力強く響いていて、非常に良かったです。
 
 カジヒデキ
 Spangle Call Lilli Lineのライブで飛び入りで一曲歌ったのを見たことありますが、単独名義で見るのは初めて。ギター(ヒックスヴィルの木暮晋也)、ベース、ドラム、フルート/サックス/キーボード(おそらくScafull Kingの方)という4人を従え、さわやかなギターポップを演奏します。たぶん自分より年上の方だと思うのですが、ひざ上のパンツをはき、明るく振舞い、歌うさまを見てると若いなーと。勝俣州和に負けることなく、半ズボンをはき続けて欲しいですね。
 
 the HIATUS
 初めて見ます。ELLEGARDENのボーカル中心に組んだバンドのようです。ボーカル/ギター、ギター、ベース、キーボード、ドラムという5人編成でした。かなり遠い位置で2曲ほど聞いたのみなので、それほど感想めいたことは書けないのですが、Radio Carolineのウエノコウジに、toeの柏倉隆史というコンビのリズム隊は興味惹かれましたね。柏倉隆史は木村カエラのバックに続いての出演でした。

 東京事変
 見るのは5年ぶり、2回目です。メンバーはボーカルの椎名林檎に、ドラム、ベース、ギター、キーボードの5人組。前回見たときから、ギターとキーボードが入れ替わっているはずです。ステージ衣装が全員白と黒を基調としたシックなかっこうで、ショウを魅せるという気合が感じられます。椎名林檎はショートカットで、片出しのドレスを着て、まずその圧倒的なキレイさに目を奪われます。そこに独特の引っかかりのある声と振る舞いがなんともかっこよく、もうスターだなーと。前回見た時はあまり感じなかったのですが、スピーカーを持って歌う様や、ギターの弾き方、斜めにかまえて歌う様とか全て絵になっていました。バンドの演奏も多彩なアレンジで聞かせます。前回見た時はデビューし立てということもあり、椎名林檎名義の曲もやっていましたが、おそらく今回は東京事変のみの曲(ともにあまり曲を知らないのでたぶんですが)。聞いたことのあるのが3曲くらいだったでしょうか。後、下をチラチラと(歌詞カードを?)見ながら歌っていたので、新曲が多かったのかなーと。ベースは、超がつく売れっ子プロデューサーの亀田誠治ですが、あの大きなお顔に満面の笑みは、他のやせ気味でかっこ良いメンバーと対比的な感じで(ちょい失礼?)、いやされますね。
 
 このフェスはおそらく最も快適なフェスといっていいほど、お客に親切設計で運営されており、スゴイと思いますし、スタッフの方を尊敬します。またお行儀の良いお客さんが多いので、人でごったがえしていてもストレスを感じることはほとんどありません。が、世の中このようなフェスばかりでは無いこと、このフェスは素晴らしいですが、似たようなものばかりでは世の中おもしろくないでしょう、とちょっとだけでも良いので、主催者の方にはアピールして欲しいですねー。
 
 親切設計ができるのはチケットの値段(1万円)に反映されていること。チケット買った時に配られる分厚い注意書き(おそらく小学生の修学旅行でもここまで注意書きを並ばせない)なんて、普通は配らないこと。世の中には多様なライブやフェスがあり、それぞれに楽しみ方や過ごし方があることを促して、音楽の裾野を広げて頂ければなーと、ってわがままなお願いなのかもしれませんが。。このフェスのホームページのBBSを見て、『女の人の爪が刺さって痛いです。来年から注意書きに「爪はできるだけ切ってください他のお客様の怪我の元になります」とかできれば書いて欲しいです。』などという書き込みを見た時に、軽くショックを受けて思った感想でした。
 

author:de nudge, category:festival(Count Down Japan), 09:04
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2009/12/29 ベガルタ仙台 vs ガンバ大阪 (現地観戦)
 去年に引き続き国立競技場での天皇杯準決勝観戦。決勝は毎年満員なのですが、準決勝はすいているので、お気楽な観戦には持って来いです。天皇杯はJリーグが終了したオフシーズン中にもこうやって行われるので、移籍やら解雇やら発生するこの時期に試合するというのは、スタッフの方やら選手の方やら大変だろうなーと。
 
【結果】
 1-2でガンバ大阪の勝ちでした。
 
【感想】
 J1で見ているガンバ大阪はおなじみですが、J2で来年からJ1に昇格するベガルタ仙台を生で見るのは初めてですね。ガンバはFWのペドロジュニオール、右サイドバックの加地、GKの藤ヶ谷が欠けている以外はベストの布陣。入るのは、それぞれ山崎、安田、木村です。木村というGKは初めて見ますね。仙台は4-4-2の布陣のようです。ケガ人やら警告累積で出場できない選手が何人かいるようで、特にセンターバックの渡辺という選手が出場できないのが痛いようです。代わりに入るのは木谷という選手。
 
 試合開始。ともにボックス型の4-4-2ですが、攻撃の仕方が少々違います。ガンバは中盤の4人とFW陣で細かいパスワークを中央で重ねていって、サイドバックへつなげたり、FWの抜け出しにスルーパスを送ったりするやり方で攻め立てます。ボールを持つ選手に2人くらいが適切な距離を取って、ワンタッチ、ツータッチくらいでポンポンとパス交換して、その間にサイドやDFの裏に走りこむ選手を見つけて、パスを送り込むと。この日も本当に見事な攻め立てでした。中心になるのは、ボランチに位置する遠藤で、視野の広さ、正確なキック、スペースへの走りこみ、他の選手が前へ行った後のカバーと文句無しの動きでした。また、今シーズンは出番が減ってきてしまった安田(左サイドバックの定位置を下平や高木に取られる)ですが、この日は右サイドバックで躍動していました。ボールをもらったら積極的に縦へしかけてセンタリングをしていました。
 
 先制点は開始3分。安田がはなったセンタリングを仙台GK林が中途半端なパンチングをしてしまい、浮いた玉をガンバFWルーカスが見事なオーバーヘッドを決めました。
 
 仙台の攻めはじっくりとDFやボランチの位置でパス交換をして、サイドへ大きく展開するのを主眼にしているように見えました。特に右サイドバックの菅井を走らせて、そこに大きく展開する攻撃が効果的でチャンスの多くを作り出していました。逆にそこ以外からの攻撃はガンバ守備陣に対しては太刀打ちできていなかった印象です。センターバックの木谷、エリゼウはパスさばきがうまく、特に木谷は右へのロングパスを何回か通していましたね。後ボランチの富田という選手は、足元の技術が確かでボールキープやトラップなどのワンアクションで相手の動きを一瞬止めたりするシーンで魅せました。
 
 ガンバ優勢のまま前半が終了します。後半に入っても似た展開でしたが、右サイドバックの菅井を下げて(ケガですかね?)、田村という選手を入れた直後にそれまでの狙っていた攻撃が結果を出します。右サイド上がり目の田村へロングパスが通って、田村はキープ。右サイドさらに前へ走りこんだ仙台攻撃MF関口へパスを通します。ガンバセンターバック山口が対応しますが、関口はトリッキーなドリブルで見事に山口をかわし、中央へグラウンダーのセンタリング。それをFW中原が合わせて同点に追いつきました。
 
 ここで仙台に勢いが出てくるかも、と思ったのですが、ガンバはあせらずに攻め立てます。左奥へショートパスを重ねて攻め込んだところで、ボールがペナルティエリアにこぼれてきて、それをFWルーカスが蹴りこんであっさり逆転。仙台守備陣はボールの動きのみにとらわれていて、マークが出来ていなかったのがくやまれます。
 
 その後お互いに選手交代をしますが、流れは変わらずで、ガンバが勝ちました。今のガンバはかなり完成度高いですね。フィールドプレイヤーの10人の連動した動きや、ポジションチェンジなどが見事です。細かいところですが、仙台のゴールキックで、左前方に長身FW中原を置いて、そこへめがけて蹴りこむときの対応で、ガンバは身長の低い右サイドバックの安田に無理に競らせるのではなく、長身のセンターバックの中澤をその位置まで上げて競らせて、安田はその後方でこぼれだまのケアをするといったやり方とかを見ると、合理的だなーと思いました。
 
 ということで、準決勝の感想は以上で、いまさらですが、Jリーグ2009年シーズンを振り返ります。
 

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author:de nudge, category:Jリーグ, 10:38
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2009/12/28 COUNTDOWNJAPAN at 幕張メッセ
 幕張メッセで4日開かれる(去年は大阪でも同時開催してましたが今年は中止だそうな)日本のバンドものが揃う巨大フェス。その幕張初日に行ってきました。
 
 見たのは、PUFFY→Perfume→奥田民生ひとり股旅(2曲目辺りから)→木村カエラ→ゴスペラーズ(後半4曲くらい)→ダイノジ(最初15分くらい)→ユニコーンという順でした。12月24日に、3日目に出演予定だったフジファブリックのボーカルの方が突然に病気で亡くなり、ライブ開始前にスタッフの方の追悼コメントから始まりました。フジファブリックのライブは一回(Roger Joseph Manning Jr.の前座で)見たことあるだけでしたが、そのヘンテコポップな楽曲がなかなかに興味引かれるバンドでした。今年多くのミュージシャンが亡くなりましたが、自分より年下の方は初めてでショックでした。死因は亡くなられた方それぞれにいろいろあるのでしょうけど、音楽業界に携わるというのは本当に大変なんだろうなと思います。ご冥福をお祈り致します。
 
 PUFFY
 4,5年くらい前にSummer Sonicで見て以来の2回目。その時は一番前でかぶりつきで見ましたが、今回は脇の辺りでおとなしく見ます。キャリアもかなり長いと思いますが、いつまでもかわいくひょうひょうとロックにパフォーマンスします。ドラムはユニコーンの方でした。スピッツ提供曲(「愛のしるし」)やOFFSPRING提供曲(「Tokyo I’m On My Way」)などいろんなタイプの曲を自分達色に染め上げて歌います。基本ユニゾンでからっと歌うのですが、だからこそ時々あるハモリがぐっと来ますねー。ラストは急遽持ってきたと思われる、亡くなられたフジファブリック志村正彦提供曲の「DOKI DOKI」を。明るく良い追悼だったと思います。
 
 Perfume
 去年の夏に見て以来の3回目。音源はシングル「ポリリズム」とアルバム「Perfume〜Complete Best〜」しか聞いていず、後はテレビでやってるシングル関係をちょいちょい聞いたことあるだけだったので知らない曲が2,3曲ありました。ブインブインの重低音をベースとしたピコピコ音楽(エレクトロっていうんでしょうか)をバックにキュンとくるメロディを口パクで歌い、めちゃくちゃおもしろいダンスでお客を熱狂させます。間のMCでちょっと歌ったり(TRFやB'zの歌の一節)してましたが、ヘタではなかったんで、口パクは激しいダンスの負荷を下げるためなんですかね。「エレクトロ・ワールド」「チョコレートディスコ」「ポリリズム」などでは相当浮かれました。1ヶ月ほど前舞台でウッチャン、さまぁ〜ず大竹、キャイ〜ン天野で「ポリリズム」をやったのを見てますが、やっぱ本物が良いですね。。
 
 奥田民生ひとり股旅
 奥田民生のアコギソロパフォーマンス。「ユニコーンが売れちゃったせいで、レコード会社移っても新曲出さしてもらえない」とか冗談めいたグチをされたりしてましたが、良い歌を堪能しました。特に「コーヒー」は絶品。ユニコーンも良いですが、自分はソロの方が好きですね。この日は残念ながら無かったですが「息子」や「野ばら」なんかもこのセットで聞いてみたいですねー。最後はフジファブリックのカバー(ということを後から知る。くるりの「東京」のような感触の曲)を。途中涙で声が詰まってましたね。。同じ業界で面識もあり、相当な年下の人を失うということに奥田民生はやりきれない気持ちにかられたのではないでしょうか。周りのお客さんでもらい泣きしている方多かったです。
 
 木村カエラ
 このカウントダウンジャパンで見ることが多い木村カエラですが、2年ぶり4度目。前回も書いてますが、本当に素晴らしい、圧巻でした。小柄な体をキビキビとキレ良く動き回るしぐさや、客のあおり、歌、演奏すべて良いです。知っている曲はますます減っていってますが(ここ2作アルバム未聴)、それでも相当に楽しめました。4,5年ほど前にロックインジャパンで初めて見るまでは、そんなに良いと思える存在では無かったのですが(ルックス好みでなかったのが大きいカモ)、ライブ見てから印象が180度変わりましたね。いまはガンガンにあおるモードで突き進んでいる楽曲が多いですが(その方が良いとも思います)、ふと年を重ねた時にどんな感じになっているのか想像してしまいました。初めて聞いた、この日数少ないおとなしめの「Butterfly」や途中でキーボードでかわいらしいフレーズ演奏する曲など魅力的でした。
 
 ゴスペラーズ
 初めて聞きます。途中から聞いたこともあって、あまり入り込めず。5人のハーモニーはバックのバンドの音が小さくなったときに堪能しました。もうちょっといろんなアレンジで聞いてみたいかなと思ったりも。
 
 ダイノジ
 初めて聞きます。DJ Boothでのパフォーマンス。普段はコントか漫才をやられているコンビですが、この日は一人がDJ、もう一人エアギター得意な方がバックダンサーとともにダンスパフォーマンスという構成で盛り上げます。ダンスなんかも相当練られていて、相当に場を積み重ねてるんじゃないかという印象でした。ただこのイベントのDJ Boothはいつもそうなのですが、おじさんにはなかなかここのノリについていけないかなーと。年を取ったとイヤでも思い知らされるブースですね。。って年のせいにしちゃいけないんでしょうけど。
 
 ユニコーン
 初めて聞きます。復活バンドですね。基本構成がギター×2、ベース、キーボード、ドラムという5人組。ボーカルは曲によりそれぞれ取りますが、やはり奥田民生の声が一番良いです。昔の曲と、復活後に作ったと思われる曲半々でした。後者はあまり知らないですが、「Hello」という曲良かったですね。楽器をほっぽり出して、機械音に合わせてドラムとベースの方がラップする曲もありましたが、それはちょいださな感じでした(たぶん意識的にそうしたものと思われます)。昔の曲ももちろん堪能しました。「服部」「ペケペケ」「素晴らしい日々」「大迷惑」「雪が降る町」など。特に「素晴らしい日々」と「大迷惑」は口ずさんじゃいましたねー。この日地元の友達と見に行ったのですが、Perfumeと木村カエラ見て満足し切っているところを何とか止めて、ユニコーンを最後まで見れて良かったです。

author:de nudge, category:festival(Count Down Japan), 01:48
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2009/12/17 Yo La Tengo at 品川ステラボール
 2年前のフジロック以来見るのは2回目になるYo La Tengo。品川ステラボールひさびさに来ますね。当日券で入りました。大きな会場(1700人のキャパ)で人がいっぱいです。
 
 19時過ぎてすぐにライブスタート。3人はステージに現れてすぐに楽器を手にして演奏開始。いきなりIra Kaplanのフィードバックノイズが炸裂する長尺インスト曲の「And The Glitter Is Gone」。もうこれだけで素晴らしいなーと感激しましたが、その後もいろんなタイプの曲を展開してYo La Tengoの世界にずっぱりとはまりました。ギター、ベース、ドラムが基本ですが、曲によりキーボード、ドラム×2になったり、ボーカル、ギター×2になったりと自由自在。3人ともボーカルを取りますが、みんな不思議な温かみがありますよねー。James McNewがボーカルを取る「Black Flowers」はものすごいツボでした。CDでは管楽器で演奏されるパートをIra Kaplanのハミングでやっているのも良い感じ。Ira Kaplanがボーカルを取る曲が一番多いのですが、いろいろ声を使い分けますね。激しいロッケンロールナンバーや低い声でじとーっと歌ったり、か細い声でささやくように歌ったりと多芸です。演奏自体でも「Periodically Double Or Triple」でぴたっと演奏を止めて間を作ったり、CDでは弦楽器や管楽器で演奏される部分をキーボードで弾いたりと、ライブならではの音で楽しめました。本編ラストの「The Story of Yo La Tango」も圧巻でした。
 
 アンコールはフジロックでもやったモップスのカバー。鈴木ヒロミツもいたグループサウンズのバンドで、海外でも人気あったりするようですが、日本人でも知っている人はかなりの年代の方しかもういないような(自分も知りませんでした)。それから続けさまに、「You Can Have It All」。2007年のフジロックの時はキーボード、ドラム×2の編成でしっとりとやっていた記憶がありますがが、今回はトラックをカラオケで流して、Georgia Hubleyがボーカルを取り、男性二人はダンスをしながらバックコーラスを務めるバージョンです。自分がYo La Tengoを初めて知ったのが、2000年フジロックに出た際にこの曲をやってたのをテレビでやって興味を覚えたので、初めてあのぶかっこうながらもかわいいダンスを見れて感激でしたね。途中スタッフの方もステージに出てきてダンスをまねしてたり。
 
 ダブルアンコールまであり、人気曲「Sugarcube」、クリスマスに近いということでクリスマスソング(「Rock 'n' Roll Santa」という曲だそう)で盛り上がり、最後はしっとりとした曲で締め。2時間15分に及ぶ最高のライブでした。長時間ライブにも関わらず、終わってすぐにグッズ売り場に出向いてサイン会までやってました。20年のキャリアを誇りますが、体力ありますし、お客を大事する姿勢やライブが楽しくて仕方ない感じも含めて、本当に素晴らしいバンドです。

author:de nudge, category:live(品川ステラボール), 11:35
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2009/12/05 groundrhythm at 代官山AIR
 DJであるKaoru Inoueのレギュラーパーティー。初めて行きます。AIR自体行くのも初めてで、周辺をキョロキョロ探していたら、「AIRですか、こちらになります」と手招きしてもらいました。おしゃれなカフェの脇の地下にあり、これは案内してくれる方いなかったら、分からなかったカモ。750人入るということで、結構広めのクラブですね。
 
 今回はKaoru Inoueの初めてのライブセットということで楽しみにしていました。来年春に音源を出すそうで、その先行視聴会的な意味合いもあるよう。12時過ぎに入ると、(たぶん)PSYCHEDELIC BUS a.k.a. HIROKI MURAIという方がDJされていました。かっこよいテクノです。1時過ぎくらいから徐々に会場に人が埋まり始め、井上薫に交代します。会場も充分に盛り上がった1時45分辺りからPCを操作し始めます。これが恐らくライブセット。前作の「The Dancer」からの流れを受ける気持ちの良いダンスミュージックが展開されます。恐らく曲を断面的に披露しているような形に聞こえ、これらが全部長い曲となって、アルバムに収録されていくのでしょうか。心地よいシンセ音がはねた感じで流れていくところから、ギターユニットのAURORAとしてコンビを組む小島大介(Port of Notes)とFusikというバンドを組んでいる藤枝伸介(i-dep、流線形)が登場。あったかく熱い小島大介のギター(カッティング、ソロともに良い感じ)、時にこじゃれた、時に客をあおらんばかりに熱く吹く藤枝伸介のサックスで相当浮かれましたねー。「The Dancer」収録の「On The Road」ばりのドクドクとしたリズムにあつーいギターソロが重なるところがあったのですが、「On The Road」でアレンジを変えたものなのか、新曲なのか判別つかず。今回だけのライブセットなのかもしれないですが、これは続けて欲しいですねー。また、音源発売後に、ライブセットを披露して欲しいです。
 
 非常に浮かれた1時間のライブセット終了後、井上薫が残ってDJを続けます。それまたかっこよいテクノでバリバリに踊らされますが、3時半過ぎにひざがしんどくなって、ここで退場。まあさすがに若くないので、深夜お出かけだけでもしんどいのですが、また参加してみたいです。

author:de nudge, category:live(Othersクラブスペース), 11:57
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2009/11/29 エルダーソルジャーズ at 東京グローブ座
 ウッチャンナンチャンの内村光良とさまぁ〜ずが年末にやっている恒例の舞台。今年で3年目になりますが、自分は2年前に行った「ハンブン東京」以来2回目になります。
 
 「ハンブン東京」は俳優の吉沢悠を主役に据えて、内村光良やさまぁ〜ずは脇に控える役回りで展開していましたが、今回はキャイ〜ンを加えた5人が前面的に主役として出てくるものになっていました。脇を固める他の俳優さんは、杉崎真宏、入山法子、汐見ゆかり。いずれも初めて見る方、と思っていたら、杉崎真宏は元々お笑いでアクシャンというコンビを組んでいたとか。アクシャンって名前覚えているものの顔覚えてなかったですね。
 
 普段は普通の生活を送っているものの、ちょっとした超能力を持つことで、防衛省に集められた5人。5人は最近続いている小さな爆発事件を解決するべく、訓練をするのですが、、というお話。「ハンブン東京」は話の展開がかなりしっかりとしていて、笑いだけでなく、ストーリーにもはまりこみましたが、今回はコント風味を前面に出していて、数々のお笑いネタは楽しめましたが、お話自体はちょっとしんどいかな、、と思ってしまいました。特にさまぁ〜ずの三村の明らかにセリフ覚えていない加減と、キャイ〜ンのウドのセリフのアワアワし加減(アンケートで何言ってるか分かりませんでした、、と書かれてしまったとか)は、彼らの芸風を知っている人は良いでしょうけど、知らない人が見たら間違いなくアウトかな、、と。防衛省幹部役である杉崎真宏のハッキリしたセリフといかにも舞台向きな大仰な演技があって、(特に前半部分の)話の進行はなんとか持ったかなという印象でした。
 
 彼らのお笑いをよく見ている自分は相当に楽しめました。俳句を趣味にしているという設定の三村はことあるごとに、即興で俳句を読んでいくのですが、これがヒドい。5-7-5になっているものがほとんど無い。5-5-6とか、5-7-9とか。。また、時間を止める超能力を持っているということで、時間を止めてセクハラするってのも、お馴染みの笑いでしたね。ウドは記憶力抜群な能力を買われて(超能力もそのまんま記憶力が良いという)、ピカソのフルネームを言ったり、ラスト近くの緊迫するシーンでの長セリフなどありました。さまぁ〜ずの大竹は味のある演技と笑いで安定していました。いきなりやる気のなくなる演技で笑いを取るところなんか良かったですね。キャイ〜ンの天野はくっきりした声で伝わりやすいセリフでした。またその「不必要に」うまい歌声を生かして熱唱するシーンもありました。ウッチャンは自分の趣味を舞台に持ち込んでいて、最近好きらしいPerfumeをまんま(大竹と天野とで)やってました。おじさん3人の「ポリリズム」はきつかったですねー。ウッチャンはお気に入りのノッチ役をうれしそうにやっていました。振り付けも一番うまかったです。
 
 汐見ゆかりは腕力のあるセクシーな教師役で、最後爆弾が爆発する前にコードを引きちぎるために残り数秒でかけこむところは見事でした。わりとぐだぐだな展開で進んでいく話だったところが、いきなり最後の爆発物を止めるシーンでは緊迫感が増して、タイムリミットまでにきっちりとセリフを回していって、ラストを締めるところの担当でした。入山法子はモデルさんもやられている方だそうでキレイな方。テレビ局のスタッフで杉崎真宏の恋人という役でした。男まさりな役回りで、表情の作り方がなんとも良いですね(その表情は大神いずみに似ているような気がしました…)。
 
 最後に爆発物の犯人役が出てくるのですが、日替わりで出てくるようで、今回は有吉弘行でした。おそらく事前に簡単な打ち合わせしかしていないはずで、有吉弘行は基本的にアドリブで押し通します。いきおいよく悪口を言っていきますが(ウッチャンへの「エリンギ」がおもしろかった)、ウッチャンに「もういいか?」と言われて、ウンと首を縦に振って退場していったところが地味におもしろかったです。
 
 入場に配られたチラシを見ていると(ウッチャンと多数のコントやドラマをやってきた水野美紀は現在プロペラ犬という演劇ユニットを組んでいるそう)、衝撃的なお知らせが。劇団SHA.LA.LA復活!!出川哲朗を団長とするウンナンや入江雅人が所属する劇団で、昔この劇団がやっていたテレビ番組は見ていたものの、舞台は見たことありませんでした。チケット入手は困難そうですが、是非行きたいですねー。

author:de nudge, category:舞台・お笑い, 13:00
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