- 2009/09/22 ROVO TOKYO Session at 鶯谷 東京キネマ倶楽部
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2009.09.27 Sunday
3年前に同場所で、ROVOがアルゼンチンのAlejandro Franov、Fernando Kabusacki、Santiago Vazquezを迎えて行われた即興セッション第二弾です。今回は、Buffalo Daughterの大野由美子とVINCENT ATMICUSやORQUESTA NUDGE! NUDGE!などで活動する高良久美子を迎えて行われました。
大野由美子は、ムーグ、スティールパン、ベースと展開により持ち替えての演奏、高良久美子はバイブラフォンを中心に、ピアニカなどの小道具もちょこちょこと使われていました。2部構成で、1部は左サイドの山本精一(ギター)、益子樹(キーボード)、大野由美子がよく見える位置に、2部は勝井祐二(バイオリン)、高良久美子、原田仁(ベース)がよく見える位置にいました。中央奥はドラムお二人(芳垣安洋、岡部洋一)が位置していました。岡部洋一は通常ROVOとは異なり、パーカッションメインの楽器構成でした。
様々な展開がされておもしろかったのですが、印象的だったのは1部の最初あたりの泥くさい重めのリズムにスティールパンがのっかるところ、そこからいろんな展開をみせ高速化していくのですが、即興であるにも関わらず、スパッと終わるところ(あの人数でどうゆう合図出しで可能なのか分からず。すごいですね)。2部はじめに芳垣安洋、岡部洋一、高良久美子がステージ前方に出てきて、鳴り物を地面に置き一心不乱に叩きまくり(でもちゃんとメロディもつけられていたり、乗りやすいリズムもあったりしておもしろい)、そこからスティールパンがちょい重なっていくところ。2部の途中でドラムバトルな展開からタイミングよく(特に山本精一のギター)他の音がのっかって上昇していくところとかですね。
アンコールは勝井祐二が「じゃあ最後もうちょこっとだけやります」と宣言されてから演奏開始。各演奏者がバラバラな断続音を重ねていくところから、芳垣安洋が高速のドラムを鳴らし始めてからROVOでは珍しいかなーと思うロック度の高い演奏に。それも5分くらいでスパッと終わり、山本精一は「え?もう終わり?」みたいなリアクションを見せますが、本当に終わってしまいました。「ROVO史上最短の演奏でしたね」というコメントで退場です。おそらく前回のようにライブCDとして出すと思うのですが、その辺も意識としてあったのでしょうか。
- 密室殺人ゲーム2.0(歌野 晶午)講談社
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2009.09.23 Wednesday※注意:カテゴリー「読書妄想文」はじめに
「密室殺人ゲーム王手飛車取り」のまさかの続編です。犯罪者がネットで集まって、それぞれが犯罪を行い、他の人が推理し合うというお話です。まーありえない世界と思いつつおもしろく読んでしまいます。今回の続編は最後の犯罪が予告段階でどんな犯罪(詳細なトリックそのものまでは分かりませんでしたけど、「誰」が死ぬのかが分かってしまった)をしようとしているのか分かってしまったので、前作よりやや落ちる感じですが、それでもおもしろかったです。
以上で本の感想はおしまいで、以下本筋と関係ない妄想をだらだらと。
警察に捕まり、塀の中に閉じ込められてしまうと、骨付きカルビが食べたいと思っても、それは叶わない。むらむらきても女を抱けない。クリストファー・ノーランの最新作は観られず、夏フェスにも行けず、ネットもできない。
本屋さんとか行くと、音楽関係でない雑誌とかでも「夏フェス」みたいな単語を見ることが多くなった気がするのですが、こうゆうのを見ると、やっぱ一般化しているのかしら?と思ってしまいます。ただ、自分はクリストファー・ノーランという方を知らないですし(この文からすると「夏フェス」と同レベルの浸透しているお人だってことですよね)、一般化って何よって話でもあるのですが。。でもこうやって本に書けるということはそれなりの認知度なんですよね、日本の小説でNFL(アメフトの米国プロリーグ名)ってなんの注釈もなく書けないでしょうし。NBA(バスケの米国プロリーグ名)はいけるでしょうけど。
あと、こうゆうフィクションもののお話で本筋と関係ない箇所で音楽の話が入れ込まれるものもたまに読みますが、具体的なバンド名を見ると、きっとこの作家さんはそのバンドが好きなんだろーなーと想像してしまいます。このお話では具体的なバンドは出てこないのですが、きっとこの作家さんはライブを実際に見に行かれることがあるんだろーなーと想像してしまいます。それは以下の文から。
渋谷のライブハウスでイギリスの新進バンドの演奏を観るそうなのだが、栃羽はそのバンドがいたくお気に入りのようで、初来日を心待ちにしている様子がブログに何度も出てくる。当日は朝早くに東京に行き、日中は都内各所で同業者の店舗をチェック、ライブの終演は十時近くになりそうなので、その晩は東京に泊まり、翌日半日雑貨をチェックしてから仙台に帰るという予定を組んでいた。
どうしても見たいライブがあって、それが遠くで行われるものであるにも関わらず、泊りがけででも行ってしまってライブ見るという行動パターンが、実際体験されて書いているのではないかなーと想像してしまう文です。音楽好きでもライブは行かずに、家や車で聞いて楽しむのみの方も大勢いらっしゃるはずで(というより大多数カモ。自分もいつかはそうなるはず)、そういった方からはなかなか出てこない文章なんじゃないかなーと。まー、本人でなく、周りでそうゆう人がいて話を聞いただけかもしれませんが。
と、思ったのは昔読んだ本で、Orbitalなどテクノのアーチスト名がたくさん出てくる推理小説があったのですが、読んでいてたぶん作者の方がテクノ好きなんでしょうけど、実際にライブ見たことはあるのかしら?と考えたことがあったので。いつか読み返して取り上げたいと思います。
- 2009/09/19,20 TAICOCLUB'09 KAWASAKI at 川崎市東扇島東公園
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2009.09.20 Sunday毎年、初夏に長野県木曽群で行われているTAICOCLUBの初秋版。今年初の開催で川崎駅からバスで30分ほどで着く、東京湾に面した公園で行われます。
ステージは3つ。1つ目は公園入り口にあり、バックにスクリーンをつけて、DJやダンスもののライブが行われる芝生ステージ。2つ目は公園中央にあり、ライブ(ダンスものからははずれるものが多い)が行われるヘリポートステージ、3つ目は一番奥にある、砂浜に作られて、がっつりDJ(ハウスものが多いのかな?)が行われるビーチステージになっています。各ステージ間は3分ほどで辿り着く距離ですが、向きがバラバラになっているため、音のかぶりはあまりありません。
夜20時くらいから朝6時半くらいまでとかなり長時間滞在しましたね。懸念されていた台風はやってこず、雨にたたられることは無かったですが、海沿いということもあるのか、風が強かったですね。長袖シャツだけで行ったのですが、少々厳しかったです。他のお客さんは手馴れたものなのか、かなり厚着してらっしゃいました。寒さは体を動かしていればなんとかなるのですが、風の強さはコンタクト使用者に取っては相当厳しかったです。目が痛さの涙で真っ赤になってました。
以下割とがっつり聞いたものを中心に感想を。
ビーチステージでDJ NOBUの後を受け継いだMOODMANを1時間ちょいほど。DJ NOBUから曲をキレイに受け継いで、音を止めずに続けていました。MOODMANの音は自分の好みにずっぱりはまりますねー、踊れる具合と心地よさが同居していてほんとうに良いです。関係ないですが、ステージの後ろにでっかい風車がありました。風が強いんでグルグル回るかと思いきや、止まっちゃっていることも多い。風車は風をうまくとらえるべく、動く仕組みになっているんですね。うまく向きが合った時にはものすごい勢いで回っていました。
ヘリポートステージで原田知世、フルで40分ほど。去年のあらばきロックフェスで見て以来の2回目になります。ライブが良くて帰りの電車でアルバム「music&me」をリピートしまくってた記憶があります。今度新作を出すとのことで、今回のライブは新作からが多いかなと思いつつも楽しみにしてました。バックはあらばき(ギター、ドラム、バイオリン、ベース、キーボード)とは違い、ギター、バイオリン、キーボードと小編成。PCからバックトラックを流して、そこに楽器を重ねる演奏でした。原田知世も小物(シェイカーや小さい木琴みたいなもの)を演奏したりしてました。「music&me」から2曲(「Cruel Park」「ノスタルジア」)を演奏した後は、全部新曲のようでした。PCからのバックトラックはなんか次の出演であるmumっぽい感じもあるなー、ライブの順番がいい感じと思っていたら、なんと新作で2曲ほどmumがプロデュースしているとか。そして、mumのメンバー(2人)が出てきて、そのプロデュース曲を。おそらく、後にも先にもこれっきりでしょうの(ご本人達にとっても)貴重なライブだったのではないでしょうか。
続いて同ステージでmum。7人編成です。楽器は曲ごとに持ち替え持ち替えで、チェロやピアニカ、ハーモニカなどなどあれこれ使うので、書ききれません。。2004年のフジロックで見て以来の2回目です。その時の印象は、晴れた真昼間に似合うまったりひんやりほのぼのといった感じで良かったなーという印象でしたが、今回はその音(これは楽器からではなくおそらくバックトラックとして流している音)も残しつつ、カラフルでポップな感じではじけている印象でした。初めはおとなしいリアクションだったお客さんが曲が進むにつれて盛り上がっていきましたねー。女性ボーカル2人のユニークな振り付けのある曲など見所もたくさんあり、存外に楽しかったです。
芝生ステージに移動して、Monolakeをフルで1時間半見ます。こちらは名前も初めて知ったのですが、ドイツのテクノアーチストとのこと。このライブだけ特別に用意した客席後方に置いてあるスピーカーを使用してのサラウンドを効かせたライブということで楽しみにしてました。みなさん考えることは一緒なのか、4つあるスピーカーの中央辺りの位置に人が多く詰めています。硬質な感じのリズムトラックで、ダブがかったシンセの音をまぶした感じの曲をリズムの緩急をつけながら展開します。甘いメロディの音ははさまない、渋めのプレイと言ったら良いのでしょうか。サラウンドは効果的に使われ、4方向から違う音が組み合わさって聞こえてくるのは、なかなか味わえない(ライブハウスでもあんまなく、クラブではそこそこある?野外となると、Rising Sun Rock FestivalのMOON CIRCUSくらいでしょうか)ので、新鮮な体験でした。一聴ではまる感じの音ではなかったのですが、聞くにつれてずぶずぶとはまっていきました。
ビーチステージでTheo Parrishを最初の1時間ほど。朝までのロングセットということもあるのか、序盤の1時間はソウルもの、ヒップホップもの、ファンクものを多くかけていましたね。ちょっとずつ朝が明けていこうとしている中に合っていて良かったです。曲は知らないものばかりでしたが、Erykah Baduのボーカル曲がありました。砂浜に響き渡るBaduの声はかなりはまりました。
ラストはヘリポートステージでPARA。去年のフジロック以来ですね。山本精一が「こんな時間に…」と苦笑いされてらっしゃいましたが、夜が明けていく中でのライブは珍しくて良かったんではないでしょうか。メンバーも明けていく空を感慨深げに見てらっしゃいました。演奏は4曲で1時間ほど。「Crystal Code」「CORINTO」「Arabesque」と後1曲は分かりませんでした。新曲でしょうか。複雑なリフをユニゾンで演奏するところからいろいろ膨らませていく楽曲はアレンジも少し変わってきている印象です。「Arabesque」での千住宗臣による熱いドラミングが特に印象に残っています。
- NFL 2009-2010シーズンいよいよ開幕
- 2009/09/06 UA at 日比谷野外音楽堂
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2009.09.12 Saturday2年ぶりのUA野音です。UAは去年ご出産で野音やらなかったそうな。
立ち見席での鑑賞でした。満員で立ち見席ですらブロックが作られています。スタッフの方も多く、野音でここまで仕切りがきつめなのは初めてなような。バンドのメンバーは遠目だったので、ちゃんと確認できませんが、ギター、ベース、ドラム、コーラス×2、管楽器×3という編成でした。トロンボーン担当の青木タイセイは曲により、キーボードも担当。ドラムがこれまで長年組んでいた外山明から芳垣安洋に代わっていましたね。
ライブは新作「ATTA」からの曲を多めにやっていたらしく、未聴の自分は知らない曲がほとんどでしたねー。4曲くらい聞いた曲がある感じで、新鮮でした。最初と終わりの部分に、コーラスも加わった3人の女性ボーカルで、芳垣安洋のパーカッションをバックにアフリカの民謡みたいな感じ?のメロディーで歌った展開の曲がおもしろかったです。途中、細野晴臣がゲストで加わって2曲ほど。
- 2009年シーズン開幕前 Packersの振り返りと新シーズン期待
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2009.09.06 Sundayかなり間を空けてしまっていたNFLねたです。2008年シーズンは一回も書いていませんが、今年はある程度書いていこうと思います。
前シーズンはあまり試合を見る気力と時間が無く、gamepassというアメリカ・カナダ圏以外の国に提供している有料インターネット放送も契約したのですが、見ながら寝てしまうことが多々(英語の実況放送というのもありまして)でした。今年もこりずに契約したので、できる限り多くの試合を見て行きたいですね。
で、シーズン開幕前に予想を書いていきたいと思うのですが、その前に、まずファンであるGreen Bay Packersから雑感をだらだらと書いていきたいと思います。
- 2009/08/31 KORA JAZZ TRIO at Blue Note Tokyo
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2009.09.05 Saturday関東に台風が近づいてくる警報が鳴らされ、早く帰宅して下さいねーという指示が会社から出てましたが、東京からは反れて、20時頃には雨すら降っていず。ということで、家に帰らずにライブを見に行きます。Blue Noteに行くのはひさびさ。
去年の東京JAZZフェスの場外で行われていた、seckou keita skqのライブで初めて知ったコラという楽器を核に置いたジャズバンドということで見たいなと思っていました。メンバーは、コラ、パーカッション、ピアノという編成。
最初にコラの奏者だけ登場してソロを聞かせます。seckou keitaのコラに比べてかなりでかい。人の身長並みにあり、座ってコラを地面に置き、斜めに持って演奏しています(seckou keitaは人の上半身くらいの大きさのコラで立ったまま、コラをおなかに当てて水平に持って演奏していた)この方はかなり独特のテンション。ギニア出身ということで、フランス語のMCなのですが、全く分かりません。。会場のお客さんも分かる方はいなかったようで、「・・・・、オーケー?」と言われてもどう反応して良いか分かりません。そんなとまどうお客さんもほとんど気にせず、ソロの合間にフランス語でしゃべり続け、コーラスを要求したりします。10分ほど演奏した後、残りメンバー(ともにセネガル出身)が登場してトリオでの演奏になります。
3人の内、2人が小音量でリズミカルに弾いているところを、残りの1人がソロを演奏する形をリレー式に回す曲からスタートします。ピアノの方の小音量ながら早いタッチで弾くリズムパートとソロが良いですねー。ものすごくたんたんとした方で、曲により、コラの方がマイクを持って立ち上がり、スキャット(ちょい思い出せないのですが、どこかのバンドでも聞いたことのある、いかにもアフリカっぽいもの)をしながら、ピアノとパーカッションにちょっかい(演奏者に向かいながら歌ったり、楽器に手を出して音を鳴らしてしまったり)出すのにもリアクションを全くせずに演奏しています。
パーカッションの方も最初の方は、たんたんとしていたのですが、途中の曲で一気にテンションが高くなり、手拍子を要求したり、お客を立ち上がらせたりしていました。お客に立ち上がらせていた曲では、客席で見ていた方(今回のバンドに同行してきた家族とかでしょうか)がステージに上がり、踊ったりして盛り上げます。seckou keita skqのパーカッションでも見たのですが、木で出来たお椀状の楽器でたたくと低音でボワボワと音が鳴るものはなんて言うんでしょうか。ベースが無い編成なので、時折響くこの音はかなり印象に残るものでした。
コラの方はそんなメンバーと協調しながらも唯我独尊っぷりを発揮して演奏します。コラを演奏しながらスキャットをかましたり、コーラスを要求したりする一方で、自然に起きた手拍子をやめろと手で合図したりと、聞く側のペースがつかめません。。でもそんな感じも予定調和にならない感じでいろんな展開が楽しめ、良かったですね。で、決めるところ(ピアノとのユニゾンなど)はばっちしと決めていました。
ラストは再び客席で見ていた方をまねき入れ、パーカッションの一部を演奏させてます。曲も終了して、みんなで挨拶(ピアノの方もこの時はにこやかに挨拶)して終了かと思いきや、パーカッション一人が残り、客の手拍子に合わせてソロを演奏します。しまいには、トーキングドラムを脇に抱え、客席内を練り歩き演奏します。で、そのまま退場していきました。楽屋に入ってからも音が聞こえてましたねー。1時間半を超える熱演でしたが、まだまだ続けられるんでしょうね。最後の方はマネージャーらしき方に(おそらく)もうやめろと耳打ちされてました。こちらもまだ聞いていたいと思わせられるライブでした。author:de nudge, category:live(Blue Note,Cotton Club,Billboard,etc), 09:41
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