2回連続で、Spangle call Lilli line。1月は見たいライブ目白通しだったのですが(特に平日開催で断念したGalacticのStanton MooreとBlack Bottom Brass Bandの共演ライブが是非に見に行きたかった…)、結局行ったのは事前にチケットを買っていた、3つのみ。
京都ではステージがほとんど見えなかったので、今回ははしっこながら前の方に陣取りました。duoは700人ほど入れるライブハウス(満員)でステージも横に広々としています。ということもあるのか、ホームグラウンドということもあるのか、ツアーラストということもあるのか、メンバーが増えていました。
ボーカル、ギター×2、ベース、ドラム、キーボード、ピアノに加えて、弦楽器(曲によりバイオリンとチェロを持ち替える)、コーラスとお二人が加わっていました。ピアノは今回ちゃんとグラウンドピアノを持ってきています。そのピアノとともに後半から加わった弦楽器担当の方はアルバム「Isolation」にも参加された方で、ピアノの方とご夫婦でいらっしゃるとか。バックコーラスの方は、以前UNITでのライブでも参加されていた方ですね。ステージ向かって左端にバックコーラスとボーカルの方が並んでいたのですが、ともに髪をアップにしていてなんかお揃いって感じで良かったです(特に「U-Lite」でタンバリンを別々のリズムで叩いている二人の姿が良かった)。
セットは、京都でやったものに沿った形でしたが、何曲か入れ替えてきました。さらに前半・後半の間で5分の休憩も入れてきました。「体力的にアラフォーなもんで…」ということでしたが、ボーカル大坪加奈は衣装チェンジの時間に当てていました。4曲目ではカジヒデキの曲でバックコーラスをしたことがあるとこのことで、その曲をやりますとおっしゃって、カバーで歌うのかなと思いきや、ご本人が登場。かなりポップな曲にバックコーラスをつけていたのは、合っていて良かったですね。同じバンドの演奏ですが、曲により色合いは変わってくるなーと、ここだけ異色に感じました。カジヒデキは初めて見ましたが、想像してたより大きな方でしたね。歌われた後にそそくさと退場されてたのが、ちょっとおかしかったです。曲紹介の時に、大坪加奈が自分の声を「しめっぽい」と表現されていましたが、自分の印象では「透明感のある」って感じだったので、やや意外だなーと思いました。
ピアノと弦楽器のお二人が加わった後半はかなりすごかったです(ここから後ろに映像が加わる)。京都では入りのタイミングが微妙に合わなかった「Roam In Octave」も完璧な入り方で、バイオリンも加わってじわーっとする世界を味わえました。「piano」では、ピアノが加わっているので楽器チェンジが無く(今までは大坪加奈がベースを持ち、ベースの方がギターを、ギター藤枝憲が機械をいじっての音だし)、そのままやっていました(キーボードの方が機械の音だしを担当)。この曲のベースは大坪加奈が単音でボーンボーンと鳴らしていくところに独特の緊張感が生まれていくのですが、今回は本職のベースの方が担当しているので、もうちょい変化をつけたフレーズになっていましたね。今までの不安定な魅力の演奏も捨てがたいですが、今回の贅沢なバージョンでの演奏も良かったです。
本編最後の「ice track」そしてアンコールの「E」ではともに終盤のインスト部盛り上げ部分で、ピアノ連打に加えてバイオリンもフリーな感じで音を重ねて、さらに盛り上がりました。「E」はCDでのアレンジでもバイオリンを使っているので、その部分も演奏するかと思いきやその辺は加わらず。キーボードでフレーズを出していました。
2時間15分くらいに渡る演奏で、大変に満足しました。今回一番印象的だったのは、ピアノの方ですね。「Isolation」のアルバムに参加されて、今回のツアーからライブにも加わった方ですが、おそらく以前からSpangle call Lilli lineを好きだったんだろーなーと。「nano」や「E」では歌を気持ち良さそうにくちづさみながら演奏されていたのが、なんかうれしかったですね。