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2008/11/23 横浜Fマリノス at ジェフ千葉 (現地観戦)
【結果】
 0-3で横浜Fマリノスの勝ちでした。

【感想】
 ひさびさのJリーグネタになります。ここ半年以上、ほとんど結果のみ見ている状態でジェフ戦もテレビで1回だけ観戦したのみ。マリノスとジェフともに監督が途中で変わり、サッカーの中身もかなり変わっていました。
 
 ジェフはクゼ監督時代の若手主体からベテラン主体になりました。青木孝太、松本憲、米倉あたりは完全に出番を無くし、途中で補強した深井、ミシェウあたりを積極的に使っています。守備ラインは右から坂本、池田、ボスナー、青木良太と固定させて、中盤より前線は下村以外は試合ごとにちょこちょこ入れ替えてます。この試合では下村、工藤のボランチコンビで巻のワントップ。谷澤を左サイドに配置し、新居と深井は右サイドとトップ下の位置を入れ替えながら、突破を狙う形のようです。
 
 マリノスは逆に若手をかなり積極的に使うようになっています。形としては3-4-3。守備ラインは右から栗澤、松田、田中裕介(おそらく通常は、真ん中にこの日欠場の中澤が入る形になるはず)で、ボランチが河合と小椋という選手。両サイドの田中隼磨と小宮山は前シーズンから変わらず。前線が相当にフレッシュで、金という選手を中央に置いてそこを衛星的にちょこちょこと動く、狩野と兵藤を配置させてます。
 
 両方ともにゾーン主体ですが、隊形が違うこともあり人の動き方が違います。ジェフは4-5-1でフィールド全般をまんべんなく人がカバーする配置、マリノスはフラット3とボランチ2人がお互いの距離を保ちつつ連動してボールのある位置にめがけて動いていて、特にサイドにボールがある場合はそのエリアにいる人数はマリノスの方が数的優位を保ちます。ジェフはショートパスが全くつなげません。また巻へロングパスを当てて競り勝ったとしても、こぼれ玉を拾うのはその周辺に人が集まっているマリノスの選手がほとんど。ジェフは長いサイドチェンジを使えば、局面を打開できそうなのになーと思うのですが、マリノス選手のタイトなチェックでそのようなプレーが全くできません。特にボランチ河合の存在が圧倒的で、ボールを奪いまくっていました。
 
 マリノスの3トップの動きが、なかなかおもしろいです。金という選手は初めて見たのですが、とにかくでかい、190cmはあるでしょうか。肩幅もがっちりとあって、ボスナーの方が小さいのではと思えるほどでした。運動量では巻の方が多いですが、それ以外は全て金の方が良いプレーを見せてました。足元の技術が確かでボールをトラップして、パスをさばくということがよくできていましたし(巻はワンタッチでさばくことしかできていず、それがほとんどジェフの選手へつなげていなかった)、さばいた後の前線への走りこみも良かったです。スピードもあのでかさの割りにはあるのではないでしょうか。元々守備の選手だそうで、思い切った起用です。ボールを受ける役割の狩野、兵藤ですが、守備ラインとボランチの間に位置することをこころがけてボールをきちんと受ける体勢を作っていて、ボールを受けてさばいて前線に走り出す動きがよくできていました。特に狩野はテクニックもあって、キープもできていました。
 
 ジェフは前述の通りボールのあるエリアでの人数で負けているので、1対1の勝負で勝つしかないのですが、守備ではボールを奪うことができず、攻撃は谷澤、深井のドリブルが全く通用しません。それでも前半はマリノスが攻めきれずに0-0で終了。
 
 後半はマリノス怒涛の攻めでした。シーズン当初からジェフの弱点になっている、左サイドを徹底的に攻められます(自分が見てる試合だけかもしれませんが、とにかくよくやられてます)。青木良太がレギュラーになる前から良くなかったと思うのですが、青木良太になってからも改善されず。青木良太、下村、谷澤の3人でカバーしなければならないのですが、ボール奪取することが全くできず、狩野と田中隼磨に好き放題突破されます。その形からくずされ、兵藤に1点目を取られると、後はガタガタ。小宮山の左サイドからのミドルシュート、再び右サイドをくずされセンタリングを金が押し込むと、悪夢のように3点を立て続けに取られてしまいました。ジェフは前線を入れ替えて、ちょっと攻め込むことはできていましたが、シュートに持ちこむまでにはいたらずそのまま終了。
 
 ジェフは残り2試合でビリ2位。降格が目の前にせまってきました。。ジュビロやヴェルディと勝ち点2差でともにチーム状態も良くなさそうなので、追いつける余地はありそうですが、1勝1分以上の結果は出さないとダメでしょうね。次のエスパルスはマリノスと同じく、ラインコントロールが得意で、局地戦だとやはり不利になりそうな相手。。カウンターによる攻めを目指すなら、中盤でボールを奪うことが出来ないとなかなかチャンスは得られないと思いますので、特にボランチの工藤と下村はがんばりどころです。
author:de nudge, category:Jリーグ, 00:00
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2008/11/15 ROVO presents MAN DRIVE TRANCE at 恵比寿Liquid Room
 年末に近い時期にROVOがLiquid Roomで行う恒例のイベント。半年前の日比谷野音で見て以来、半年ぶり。毎年4回前後は見ているROVOのライブですが、今年は2回しか見る機会が無かったですね。ROVOはどの場所での演奏でもライブはすごいのですが、雰囲気と音の良さと合わせてLiquid Roomで見るライブが一番好きです。
 
 d.v.d
 機械を使って映像と音出しをする方と、ドラム2人という3人組。MCで「パワーポップトリオです」みたいなことをおっしゃってましたが、機械音がピコピコした感じのポップな音でした。それに合う感じの映像と合わせて充分にライブとしては成立しそうな感じですが、その音に2台のドラムがからみあうのが、個性を出していました。2台で1台のドラムが出す感じをパートに分けたり、別々リズムを刻んだり、ユニゾンになったりと。それが機械音とピタっと合う感じで表現されてたのがおもしろかったですね。MCを務めたドラムのJimanicaは他のユニットでも見たことがありましたが、今回よくしゃべられてました。短いながらおもしろいコメントされる方だなーと。最後から2曲目ではテノリオンを使った音出しをしてました。「dvd」と書かれたドット文字で音が出てる時は歓声がひときわ高かったですね。
 
 ASA-CHANG&巡礼
 ステージ脇にてのライブ。「巡礼トロニクス」という機械と主にタブラ(曲によりギターや縦笛、管楽器なども)を演奏する2人という編成なのですが、d.v.dと似ている編成で、今回意識的にこのようなバンドを集めたのでしょうか。今までASA-CHANG&巡礼は何回か聞いてきましたが、演奏者と同様あぐらをかいて聞きたいまったり目な曲群が多い印象でした。今回は「つぎねぷ」以外はかなりのりのりな展開が多かったです。定番の「花」も無しで、エンターテイメントに重点を置いたセットで意外感あっておもしろかったです。今まで「巡礼トロニクス」という機械は、バックトラックを流す役目とタブラに反応して、ボーカルの声が出るものと思い込んでいたのですが、もしかして逆なのかもと思いました。途中「巡礼トロニクスのすごさを体感してください。」とおっしゃられて演奏していた場面があったのですが、管楽器をプッと鳴らすごとに、バックトラックが切り替わっていました。音程と音数(一音だとこのトラック、二音続けて鳴らすとこのトラックとか)に反応して切り替わる仕組みなのでしょうか。また、ヘッドフォンを当てて声に反応してタブラを叩いている感じでした。3人目のメンバーとしてこの「巡礼トロニクス」をプログラミングしている方がいるのですが(ライブには出演されてません)、どんな機能を盛り込んでいるんですかねー?前回MAN DRIVE TRANCEでASA-CHANG&巡礼を見た時は、最後の曲でタブラ連打をして、それが幕が下りているメインステージの方から聞こえるパーカッションの音とシンクロして、徐々に撒くが上がりROVOのライブがスタートするという見事な展開があったのですが、残念ながら今回は無し。
 
 ROVO
 最初はたぶん新曲でした。ギターやベースが単音で区切って鳴らすフレーズを繰り返していって徐々に踊りやすい音になっていくのですが、なんか軽やかな印象だなーと思っていたら、途中ものすごい音量で山本精一のギターが炸裂してました。あのようなギターをROVOで聞くのは初めてくらいかもというくらい爆発感がありましたね。2曲目は「HAOMA」で、その後はアルバム「NUOU」を1曲目から順番に演奏してました。4曲目の「AGORA」までは全部つなげてでの演奏。ためてためて、「AGORA」の変則な拍子で爆発する感がありましたね。最後は演奏を一回区切って「CADO」で終了。アンコールはひさびさに聞く「CISCO」でした。指やベース、ディジュリドゥに光沢のある飾りをつけて演奏していた原田仁は、最初のところで、ベースとディジュリドゥを同時に演奏するという荒技を。それぞれが独自のリフを刻んで、その収束と拡散を繰り返して徐々にテンポアップして最後に爆発する展開は、最近の複雑な展開の曲とはまた違う魅力がありますねー。
author:de nudge, category:live(Liquid Room), 00:00
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2008/11/01 Floatribe at 代官山UNIT
 DJの井上薫と岩城ケンタロウが主催するクラブイベント。初めての参加です。
 
 夜中24時から27時くらいまでの滞在。最初は井上薫。クラブはほとんど行かず、ダンスミュージックに詳しくない自分でも、フェスやライブの合間などで聞く機会の多い井上薫とMoodmanはなじみのある好きなDJでして、どんな時でも心地良かったり踊れたりと良い思い出しかありません。早すぎず遅すぎずのテンポでまずはゆったりと体を揺らす展開でした。さくっと入れ込まれるジャズっぽいフレーズやシンセのメロディも良かったです。
 
 続いて岩城ケンタロウ、初めて聞きます。後を受け継いで一層テンションを上げるような展開でした。こちらはスポークンワード的なボーカルを差し込む時が多かったです。フロアがぐわーっと盛り上がる瞬間はこちらの方が多かったですね。
 
 26時過ぎにライブアクトが始まります。SOFTというバンドで、こちらも初めて。キーボード、トランペット、パーカッション、ギター、ベース、ドラム、ターンテーブルのインスト7人組。初めのほうはそれぞれがリフを出していって、じんわりと重ねていく展開。ギターやトランペットなどもソロっぽいフレーズを弾きますがあくまでもおとなしめ。ぐわーっと盛り上がる展開にはならずやや物足りない印象もあったのですが、だんだんとはまっていきます。シンバルをこれでもかと刻むドラムもおもしろく、前面に出てこないトランペットのフレーズも良かったです。曲も後半に従って盛り上がっていって、トランペットもここぞとばかりにソロを弾きます。さすがにここではもうちょい音を一段引き上げても良さそうな感じでしたが。。ストイックといって良いくらい各演奏者が抑えて協調を取った演奏が新鮮でした。
author:de nudge, category:live(Unit), 00:00
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2008/10/28 Zakir Hussain's Masters of Percussion at 渋谷Bunkamuraオーチャードホール
 インドのタブラ奏者であるZakir Hussainを中心にした公演。2004年に見たTabla Beat Scienceでそのタブラのすごさにやられて、また見たいなと楽しみにしてました。
 
 今回はインドの伝統楽器を操る方々達を率いての公演です。打楽器中心ですが、シタールともう一つ名称不明の弦楽器奏者もいます。2部構成の1部では、Zakir Hussainを中心にそれぞれの楽器奏者が出てきてコンビでの演奏でした。それぞれのソロもありです。踊りながら鳴らす演奏者もいて、それは若干観光地などで見るショーの趣きもありです。Zakir Hussainは口タブラとでもいうのでしょうか、ドゥララドゥララといいながらタブラを鳴らしていました。それを見ながらASA-CHANG&巡礼の原型はこれなのかーと思ったりも。
 
 2部最初はシタール奏者とのコンビです。これはAURORA(井上薫と小島"DSK"大介のギターデュオ。ここにタブラの瀬川UKOが加わった編成の場合もあり)とイメージがかぶる、心地よく聞ける感じからどんどん早くなってAlayaVijanaみたいな展開でデュオものとしては一番良かったです。最後はこれまでの演奏者が勢ぞろいです。ソロでの掛け回しありの、一斉に鳴らしありといろいろな演奏を交えます。やはりソロよりはグループで演奏するスタイルの方がぐっと来ますね。Zakir Hussainはタブラの横に小さなシンバルとタムを配置してそれらも叩いてました。

 2部構成で15分の休憩をはさみつつ、2時間以上。演奏の構成が練られている感じで(前半ちょいウトウトしかけた時もありましたが)楽しみました。聞いていて思ったのは、上記の3バンドに挙げたように日本でこれだけタブラを使って独自におもしろいことをやってるバンドがあるのはすごいことだよなーと。例えば琴や三味線、和太鼓なんかをバンドに本格的に取り入れて日本では考えられないような独自の演奏する外国のバンドってそうは無いのではないのではないかと(単に不見識でたくさんいるのかもしれませんが)。
author:de nudge, category:live(Othersホール), 00:00
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2008/10/26 Sigur Ros at 東京国際フォーラムA
 2006年の渋谷AX以来2年ぶりに見る、Sigur Ros。今回は初めて見た東京国際フォーラムC以来の椅子席です。Sigur Rosはやはり座って見れる方がありがたいですね。2003年に初めて見た時は、フォーラムC(1500席)で当日券で入れたのですが、フォーラムA(5000席)と広くなった上で満員。自分の取ったチケットもかなり後ろの方です。今回はamiinaという女性弦楽器隊4人グループを率いず、バンドメンバー4人だけでの演奏です。
 
 最新アルバム「Med Sud I Eyrum Vid Spilum Endalaust」が中心だった気がしますが、結構旧曲もやってました。やはり4人編成でできる曲というのは限られるのでしょうか。今までは「鑑賞」という言葉が似合う、目の前の演奏に圧倒されてじっと聞き入る感じだったのですが、今回はかなりロックバンドな感じが前面に出てました。最新作がかなり明るいポップな曲調が増えたことも大きいとは思うのですが、Sigur Rosのライブでコーラスや手拍子をしたりするとは意外。
 
 途中の曲(なんでしたっけ)では促されて「ウー」とみんなでコーラスしたのはなんかバンドと一緒に参加している感じで楽しかったですね。ただ周りのお客さんはあまりやってる感じは無かったですが。。「Festival」という曲ではボーカルの持続のすごさ(数分に感じられる時間を息継ぎ無しで続ける)を味わった後、ぱっと開いた感じで高らかにドラムとベースが鳴り、歓喜の瞬間につながる展開が印象的でした。
 
 本編ラストでは最新作の中でもとりわけ異色な曲(かなり好き)の「Gobbledigook」を立ち上がって手拍子しながら大団円でした。ステージには雪みたいな紙ふぶきが舞います。あれって楽器とか大丈夫なのでしょうか。。
author:de nudge, category:live(東京国際フォーラム), 00:00
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