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2008/09/06 東京JAZZ 2008 After-Live Shibuya ver.2 at 渋谷O-EAST
 1週間前に行われた東京JAZZの後夜祭。前年も前夜祭として同様にO-EASTで行われましたが、本祭とはかなり色が違うラインアップです。
 
 会場に着くとDJ SEENがレコードを回していました。去年もそうでしたが、踊っている人は皆無でも、ヒップホップ、ジャズ、ドラムンベースあたりをほんのりとかけあわせた展開はかっこよかったです。
 
 続いてはサブステージで、Little Cosmo。STROBOの別働隊ユニットのようで、STROBOでのキーボードとパーカッション(前年に出たOrquesta Nudge! Nudge!のRyudai)の方がそれぞれ、PC/キーボード/ギター、ドラムという楽器で演奏します。一定のリズムに心地良いフレーズが乗る感じでまさしくSTROBOのLittle版といった感じでした。
 
 終了後メインステージで(ここまで音がつながったまま交代がされます)勝井祐二+dj KENSEIです。前年はTWIN TAILとして出演してました勝井祐二が今年はdj KENSEIと組んでの出演です。いろんな方と共演されているエレクトリックバイオリン奏者の勝井祐二ですが、アブストラクトヒップホップの感じが強い(それほど聞いたことあるわけではないので印象ですが)dj KENSEIとどんな感じで行うのか、興味深かったです。事前に曲展開の打ち合わせがあったのか、完全即興だったのかは不明ですが、dj KENSEIの出す音に勝井祐二が合わせているように聞こえました。ビートなしの機械音だけの場合は、足元のベダル操作やメロディアスなバイオリンのフレーズで合わせ、ビートが出たときは立ち上がって、大きめの音で合わせます。
 
 続いてはメインステージでセットチェンジがあり、Multikulti。前年はOrquesta Nudge! Nudge!で出演してましたドラム芳垣安洋のユニットでメンバーは他にギター×2、ベース。ギターは大友良英と斉藤"社長"良一という組み合わせで、ベースの船戸博史は初めて見ます。3曲のみの演奏ですが、1曲あたりがかなり長い。全てカバー曲のようです(1曲目は紹介無かったのでたぶんですが)。1曲目はいかにもJAZZだなーという混沌としたベースとドラムのリズムに、2つのギターが似ているが明らかに異なるフレーズを出してところどころでユニゾンのごとく同じメロディーを弾くといった展開がスリリングでした。2曲目はDon Cherryの「Lonely Woman」、3曲目はBurt Bacharachの「I Say A Little Prayer」のカバーで、前者は大友良英、後者は斉藤"社長"良一のギターを前面に立てていた印象でした。「I Say A Little Prayer」のしっとりした雰囲気から、いきなりスピードアップしていく展開がおもしろかったです。
 
 最後は渋さ知らズオーケストラ。大編成での登場です。Multikultiの斉藤"社長"良一は連続出演。7月の野音の時よりも、各楽器のソロ演奏が多かったです。相変わらずの迫力とユニゾンで良いメロディーを流すときの一体感がすごいです。今回はステージ前面中央に小さなピアノ(30cm四方くらいか)を虚無僧みたいなかっこをしてうずくまりながら演奏する方がいらっしゃって、おもしろかったです。時々割り込んで必死に小さなピアノを叩く姿がユニークでした。またひさびさにチェロの坂本弘道が加わってました。ダンドリストの不破大輔からソロを振られたときに「え?もうやっていいの?」とグラインダー(チェロの棒部分に当てて火花を散らす)を取り出したところを「いや、それはまだー」と止められてたやりとりがおもしろかったです。」アンコールで豪快に撒き散らしてました。不破大輔はかなり酔っ払ってたご様子で、MCもグダグタでした。「勝井さん、芳垣さんどこいっちゃったんだろうね、大友さんも来てるんだった、おーい」みたいなことを延々と。アンコール最後はダンサーに抱えられてのご退場でした。。
 
 余談ですが、勝井祐二と芳垣安洋は、渋さ知らズには参加されなくなっちゃいましたね。渋さ知らずがavexと契約したのが原因かのかなー、と。これで他のレコード会社と契約している方が参加しずらくなったんじゃないかと。関係ないかもしれませんが。
author:de nudge, category:festival(東京JAZZ), 00:00
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2008/08/31 東京JAZZ 2008 meets BLUE NOTE TOKYO at 東京国際フォーラムA
 毎年やっているそうなジャズのお祭り。3日間昼と夜の部(金曜は夜の部のみ)があり、それぞれ3〜4組ずつ出演するプログラムになっているようです。その中でライブハウスBLUE NOTEと組んだ(別の日にそれぞれBLUE NOTEに出ているようです)ラインアップが揃うものに参加しました。
 
 最初は、Robben Ford。ベースとドラムを率いてギターを演奏します。アメリカ南部のブルースとかスワンプロックという印象を音楽をします。お昼の公演で、椅子に座りながらだったのでちょいウトウトしかけましたが、良い歌とともに堪能しました。
 
 続いては、Sam Moore。70歳を超えているソウルシンガーとのことでしたが、迫力ありました。4人の女性コーラス、4人の管楽器隊(内2人は日本人でトロンボーンはUAやVincent Atomicusなどで演奏する青木タイセイでした)など大所帯を率いてのソウルショー。コーラスとのかけあいや、マイクから距離を置いての生歌など、おーすごいなーと思う場面が多かったです。途中、立ち上がるよう観客に促したりと、元気満面。
 
 最後は、お目当てのSLY & THE FAMILY STONE。現役時代は知らないのですが、Arrested Developmentの「People Everyday」や、忘れてしまったアーチスト(検索したらこの曲はたくさんの方にカバーされているようで分からずでした。Shabba Ranks feat.Patraかな?)ですが「Family Affair」など、ヒップホップでのサンプリングから名前を知って、ベスト盤を買って聞いてました。それから15年くらい前、テレビでやっていたフェスで演奏されていたヒトコマの「I Want To Take You Higher」を見て、その熱さが記憶に残ってました。
 
 バンドはギター/キーボード(仕切り役も)、ベース(ブインブインのスラップベースに歌も)、ドラム、キーボード、ボーカル、ボーカル/キーボード、3人の管楽器隊(内女性トランペットはボーカルも取る)というメンバーで演奏開始。中央前にもキーボードが置かれてますが、そこにはまだいません。主役のSLYは果たして出てくるかどうかと言われていたようで、不在のままでも観客は一斉に立ち上がり盛り上がります。聞いたことある曲が多く、ちょい口ずさんじゃったりします。3曲過ぎたあたりで金ぴかのジャケットを着込んだSLYが登場し、一層の盛り上がりを見せます。キーボードを弾きながらヴォーコーダーを介して歌ったり、渋い声で「Family Affair」を歌ったりと感激しました。「I Want To Take You Higher」では立ち上がり観客に歌うように促したりと思ってたより元気でした。ハイヤーと一緒に歌えたのは良かったですねー。ただSLYはここで退場してしまいます。この後は残りのメンバーだけでアンコールまで続きますが、テンションは変わらず盛り上がりました。ちょい残念だったのは全般にテンポがゆっくりだったところ。高齢のSLYが合わせ易くとの配慮だったのでしょうか。
 
 と、ここで昼の部のショーは終了ですが、会場を出た後の広場で無料で見れたseckou keita skqというグループの演奏がしていて、これがかなりおもしろかったです。(その場で買ったCDについてた解説によると)セネガル出身のseckou keitaが作った5人組で、コラ、女性ボーカル、ベース、バイオリン、パーカッションという編成。seckou keitaが操るコラという楽器は初めて見るもので興味深かったです。ギター系統の弦楽器なのですが、ボディ部に対して通常横に弦を張るところを縦に、正確にはボディ部から棒が出ていてそこから放射状にボディやネック部分に弦が張り出されている形状です。ボディ部をお腹に当てて両手でハープのように弾きます。音は琴のような素朴なもの。
 
 演奏は、染み入るようなコラやバイオリンの音と歌だけでも良いなーという印象ですが、そこに時折かき乱すような複雑なパーカッションのリズムが入るのがおもしろかったです。たまたま見たお客さんがほとんどだったと思いますが、みなさん熱心に聞き入ってましたし、seckou keitaの指示での左右を分けた手拍子もきっちりとやってました。最後は予定時間を越えて、各演奏者のソロを回したり、seckou keita自身がパーカッションを打ったりとかなり盛り上がりました。また見てみたいですねー。
author:de nudge, category:festival(東京JAZZ), 00:00
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