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2017/09/20 Telefon Tel Aviv、toe at 代官山UNIT

 アメリカ・シカゴで活動するTelefon Tel Aviv。元々男性2人組ですが、1人は亡くなられたそうで現在は1人でのみの活動。11年ぶり2回目の来日とか。その11年前、山中湖湖畔の会場で行われた野外フェスで見たの覚えています。それ以来の来日になるんですね。
 
 この2組の出演でまずは日本の男性4人組バンドのtoe。ギター×2、ベース、ドラムの編成。フェスで良く見るバンドで、曲の半分くらいでキーボードの中村圭作が加わります。最初と最後の曲のみボーカル付き、後はインスト曲で1時間といったライブでした。まずはギターの1人だけ登場して酔いどれモードでMCします。自分が住んでいたところと同じ場所に住んでいる人に対しては何らシンパシーは感じないけど、Telefon Tel Avivを聞いた時にシンパシーを感じた、みたいな話を。その話の流れから「グッド・バイ」を歌います。他のメンバーも登場し、本格的に演奏開始。
 
 情緒あるギターフレーズを随所に入れつつ、静と動の対比が鮮やかに描かれるようなダイナミズムある展開がある曲に一番おおーっとなる印象があるバンドで、この日ラスト一個前にやった曲なんかはまさにそれで、もう本当すごい、一瞬のブレイクでドラム柏倉隆史が立ち上がって咆哮、そこから怒涛のドラム連打の迫力はすさまじいものがありました。ただ、この日はそういった曲は少なめ。軽快さあるリズムに端正な2つのギターの響きがからんでいくような、テクニカルな面が強調されたような曲が多かったです。この辺はもしかするとtoeがTelefon Tel Avivを知った2000年代の頃の曲が多かったんでしょうか。確か2000年半ばくらいにtoeの曲を初めて聞いた時の印象が、こういった曲だったかなーという記憶があります。と、書いていて、最近の曲ばかりだったらすみません。
 
 
 続いてTelefon Tel Aviv。機材を使っての音出しをしながら、時折マイクで声も入れるスタイルのライブ。「Fahrenheit Fair Enough」という音源を持っていて聞いていますが、その音世界とは随分と異なるもの。またうっすらとした記憶ですが、2006年のライブとも印象が異なるライブでした。1時間20分ほどのライブ。
 
 まず最初の15分くらいはリズム一切無し。不穏感ある低音と揺らぐようなノイズで構成された音を出します。真っ黒な雲の中を飛行機がグラグラと揺れながら飛んでいるようなイメージに捕らえました。ステージは暗いのですが、時々客席後方からライトが照らされ、顔や後ろのスクリーンが浮かび上がります。それと音も同期取るかのように、光指すような変化を聞かせている場面もありました。マイクで持続的な声を出して、それを加工して聞かせます。そしてアブスクトラクトヒップホップなビートがようやく出てきます。ここの最初の展開が一番ぐっと来ました。
 
 その後は不定形、複雑なビートをあれこれと入れ込みます。上音をループさせてリズムを細かめに入れてくる展開なんかもありました。そして時折歌うのですが、音に吸い込まれていくような奥行のある声がいい感じ。歌がより前に出てくると、リズムは四つ打ちになったりもしていました。緩やかな変化をいろいろと聞かせて1時間くらいで一旦音を止めて挨拶します。事前に勉強してきたと思われる日本語による長めの挨拶で、発音もキレイでした。
 
 そしてそこからリズム無しのものと不定形リズムものの曲を10分ずつ聞かせて終了します。恐らく本人にとってはこれがアンコール部分に相当する演奏だと思われます。以前、同所で見たThe Fieldのライブも同様な進め方でした(ステージ袖に引っ込まずに挨拶のMCして、曲にすぐ入っちゃうスタイル)。客席の喝さいとアンコールを求める手拍子が、客電ついてもしばらく鳴りやみませんでした。手拍子が鳴りやまないので、本人がステージに上がって再度挨拶だけして無事に終了。日本ツアー初日だそうで、この後野外フェスにも出るそう。日中、夜の暗闇、どちらでもおもしろく聞けるだろうなーと。
 

author:de nudge, category:live(Unit), 23:29
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