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2016/11/13 ROVO at 代官山UNIT

 アルバム「XI」リリースに伴うツアーの最終日、20周年を迎えたROVOの今年ファイナルともなる公演です。2日間連続でのUNITのライブで前日はアルバム曲メインだったそう。この日はレア曲中心にやる日ということで「XI」からの曲は無し。2日でセットリストをガラっと変えてしまうメニューの豊富もさることながら、演奏陣のすごさに改めて驚嘆したライブとなりました。MCはライブスタート、本編終わり、アンコール最初、最後に簡単な一言をするだけ。2時間超えの圧巻なライブで、体力合わせてものすごいなーと。
 
 UNITで聞くROVOは初めてで、最初の曲で音の良さにおーっとなります。ベース、ドラム×2のリズム隊の重さががっつり伝わり、そのリズムに寄り添ったり、独自のフレーズを弾いたりするキーボード、ギター、バイオリンの音とのかみ合いも素晴らしく渾然一体となった音の塊を一身に浴びることの気持ち良さを感じます。最近のライブは各楽器の音の分離の良さを味わうことが多かった印象ですが、この日の音のタイプの方が好みですね。ステージ後ろに映像とかも映さず、照明も特別なものも使っていなかったので全般に薄暗い中でライブしてした形となりますが、新宿Liquid Roomで良く演奏していた時を思い起こしました。
 
 「MIR」という曲はファンクなギターから始まる曲ですが、この曲の山本精一のギターが変幻自在。曲が進む中でいろんな表情を見せるギターの音色がかっこ良い。懐かしいなと思ったのが「Haoma」。この曲が収録されている「MON」というアルバムが個人的に一番好きなアルバムで、ひさびさに聞いてうれしくなりました。音源では途中ビリンバウという楽器を使ったパートがあり、ビヨンビヨーンと鳴る音から怒涛のリズムになだれ込んでいくのですが、ライブではビリンバウ使わずにパーカッションでやっていました。本編最後は「Cisco」で、その前にセッション的な音の積み重ね的な曲をやっていて、あれこの曲なんだっけ?と後でセットリスト確認したらアルバム「CONDOR」に収録されている「n'POPO」でした。このアルバムは最初から最後通して一曲という形で、「n'POPO」はその中の一章というものだったので、その部分だけ取り出して演奏するって珍しいのではないでしょうか。
 
 本編最後の「Cisco」はもう圧巻。最初の方は、溜めの効いた重い岡部洋一のドラムに芳垣安洋以外の楽器は寄り添ってリフを刻んで行きます。芳垣は自由目に叩きつつ、早いリズムをビシバシと叩いていくので一人だけ浮いている感じ。そこに勝井祐二のバイオリンのリフが芳垣のリズムに合わせるようになり、だんだんと他の楽器も芳垣の方に合わせて早くなっていき、6人全員が爆走する感じでどんどんと上昇して突き抜けていく曲。メロディ的なものは一切なくリフを積み重ねていくだけで長尺な曲を成り立たせていくROVOならではの曲で、聞いていてどこまで上昇していくんだろう的な、そして最後の怒涛の高速リズムに体ごとブラックホール的なものに引きずられるような感覚を覚えます。
 
 アンコールは2曲。かなりひさびさに聞く「極星」、比較的お馴染みの「Spica」で締めでした。本編だけでも大満足なくらいでしたが、そこからさらに2曲もやるって凄すぎ、よくこれだけ激しい演奏を続けられるなーと。まさしく怪物なバンドだなー、と思いを新たにしました。

 

author:de nudge, category:live(Unit), 08:20
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