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2017/05/12 Scott Amendola Band at 丸の内COTTON CLUB

 2年前にライブを見たNels Cine Singersのメンバーであり、音源のみで聞いたことあるだけですが藤井郷子率いるオーケストラのRova :: OrkestrovaのメンバーでもあるドラマーのScott Amendolaが率いるバンドの公演を見ました。1日2回公演の1回目。
 
 メンバーは男性ギター×2、男性ウッドベース、女性バイオリン、男性ドラムという5人組。ギターはNels Cine(Wilco)とJeff Parker(Tortoise)で各バンドの演奏見たことある方々。ベースとバイオリン奏者は恐らく初めて見る方々です。
 
 ライブスタートはAmendolaがドラムセットの横にある機械を使いつつじわじわとした立ち上げ。各楽器もほんのりと音を重ねたところでAmendolaが合図を出して本格的に曲がスタート。各奏者譜面台があったのでかっちりとした曲を演奏している風でした。その1曲目以外は機械による音出しはしていなかったと思います。前半はユニゾンで演奏するテーマとギターやバイオリンがソロを演奏(でもこれ見よがしなソロではなくバンドと協調しつつな印象)するジャズマナーに沿ったような曲が多かったです。1曲目のゾクゾクするようなリズムに、ギターやバイオリンが乗っかる展開にウキウキとなりました。
 
 ユニゾンで出すテーマについてはROVOがミドルテンポでやるような曲っぽいフレーズが2,3曲ありました。親しみやすいもの。Nels Cineは、Nels Cine Singersの時と同様に立ちながらの演奏で腰の位置にエフェクターを置いて手で操作して音を加工していきます。破壊的なイメージと開放的なイメージが交差するような刺激あるギター音をそこかしこに散りばめつつ、他楽器との協調を聞かせます。Jeff Parkerは座っての演奏でこちらは端正さと奥行のある響きが良いなというギターの音を聞かせます。3,4曲目辺りでギターの2人だけの演奏から始まる曲があったのですが、同じフレーズを弾いていても個性出ますね。
 
 そしてそのギターともユニゾンで聞かせたり、存分にソロを聞かせるバイオリン奏者ですが、目と耳が惹かれました。どこか遠くを見ながら足を横に開いて閉じて弾いたりみたいな演奏スタイルが個性的。また音自体も一聴はノーマルながらどこか引っかかるものがあります。Clineのギターとユニゾンで聞かせていた場面でもジャンクさを混じらせるClineの音と拮抗していました。ClineとParker2人だけで弾くところからスタートした曲は後半バイオリンがリズム隊の音バックにソロを弾きまくるのですが、ゆったりとした展開から加速していく様が圧巻。バイオリン音を主役としつつ、Clineのギターが途中から効果的に色を添えるような加わり方をしていたのも良かったです。
 
 後半はオルタナカントリー、ロック要素が強い曲が多かった印象です。曲ごとに個性あるリズムを聞かせるのも楽しく、そこにはまる弦楽器の味も刺激あって楽しい。アンコール含め1時間15分ほどのライブは、思っていた以上にいろんなタイプの曲が味わえて楽しかったです。

 

author:de nudge, category:live(Blue Note,Cotton Club,Billboard,etc), 00:11
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