RSS | ATOM | SEARCH
2017/05/03 clammbon at 日比谷野外音楽堂

 女性ボーカル/キーボード、男性ベース/ギター、男性ドラムのお馴染み3人組バンドのクラムボン。去年ROVOのイベントにも出ていましたが、単独としては8年ぶりの野音となりました。立見席まで売り切れの会場満タン。
 
 ライブの場でも意欲的におもしろいことにチャレンジしているクラムボンは、今回このライブを岩井俊二という監督さんにライブ映像を撮ってもらうことに取り組んだそうです。岩井が最近クラムボンのファンになったそうで、それがきっかけとか。自分が岩井監督作品で見たことあるのテレビドラマの「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」と映画の「Love Letter」の2つだけですが、ともにノスタルジーあふれる映像が印象的な作品でした。
 
 それなりのお金がかかるということで事前にクラウンドファウンディングの募集がありました。自分も一口応募しました。こういったものに応募するのって初めてで、普通の寄付と何が違うのかしらと思っていたのですが、お土産付き寄付的な感じなのですね。ふるさと納税に感覚的に近いでしょうか。ふるさと納税はやる気がしない(使用目的不明なら、やっぱ自分の住んでる地域中心に税金は使ってほしい)のですが、こういった使用目的はっきりしているのであれば賛同しやすいですね。
 
 ライブはたっぷりと3時間。鉄板のライブ曲中心に久々に聞く曲や新曲も随所に織り込んでいました。いやー、やっぱり野音が似合うバンドだなーと。感想を。
 
 ミトのアコースティックギターが印象的な「Re-ある鼓動」からスタート。この曲のみリアレンジ版で後の曲はオリジナルのアレンジ中心でした。「090」は久々に聞きます。お客に配っていたシャボン玉を吹くように呼びかけられ、ものすごい数のシャボン玉が舞う中演奏、歌われるのがいい感じ。今回聞いていていまさら気づいたのですが、「090」って携帯番号で良く使われる数字だから付けられたタイトルなんですね。歌詞に電話するよってなフレーズがあってあーそうかと。アルバム「まちわび まちさび」に収録されている曲でいつもタイトルと歌の味が似ている「246」という曲(こちらは車運転する歌詞があるから246通りの「246」)とごっちゃになってました。
 
 そして人気曲「便箋歌」をしっとりと歌い上げた後に今回のライブのクライマックスと言いたくなる「tayu-tau」「Long Song」の2連続が圧巻でした。アルバム「Musical」に収録されている2曲で、アルバム発売当初はよくやっていた曲です。ゆったりとしたリズムの中、各楽器の音をじわじわと紡ぐように重ねていくアレンジでそこに原田郁子の声が響いていくのに圧倒されます。日が暮れた時間帯に持ってきたのも絶妙で、ステージ後ろの飾りに青基調の照明が照らされる映像感も非常に合っていました。
 
 「yet」、そして6月に発売されるミニアルバムからの新曲「レーゾンデートル」の2連続も印象的。ともにリズムが複雑で「yet」は伊藤大助のドラムに、「レーゾンデートル」はミトのベースにくぎ付けでした。そして次の「あかり from HERE」はスペシャルゲストということでTHA BLUE HERBのILL-BOSSTINOが登場します。観客のどよめきもすごかったです。自分は見るの4回目となりますが、毎度かっこ良いなーと思いますね。ILL-BOSSTINOのラップに歌もののクラムボンは当初意外な組み合わせ、と思いながらこの曲はいい感じにはまっているなと。
 
 アンコールではもう一つ新曲の「タイムライン」という曲を。抑制効いたメロディで好みな曲でした。アルバム発売楽しみです。アンコールラストは岩井俊二監督が一番好きだという「Folklore」を。オリジナルアレンジで聞くの久々ですね。終盤「ラーラララーララーララ」とお客に歌わせるのですが、曲終わりもずっと続けさせてその声をバックにアウトロ的な演奏を入れて来るの良かったです。
 
 素晴らしい3時間堪能できて幸せでした。聞いていて個人的にですが、2011年福島県で見たクラムボンのライブを思い出したり。というのも2011年5月に喜多方に行ってクラムボンのライブを見て、その翌日に会津若松のハーフマラソン大会に参加していて、今回と全く同じパターン。聞きながら明日早起きしなきゃなーと。
 
 そしてこの日の翌日埼玉県春日部のハーフマラソン大会に参加してきました。ハーフマラソンは会津若松で走って以来の6年ぶりのチャレンジ。今回は少々暑くも太陽は雲に隠れがちだったので良いコンディションの中走れました。運営の効率の良さやたくさんのボランティアスタッフさんが参加していて感じ入るところも多かったです。
 

 

author:de nudge, category:live(日比谷野音), 11:15
comments(0), -