RSS | ATOM | SEARCH
2016/06/26 ハンバート ハンバート at 赤坂Blitz

 女性ボーカル、男性ギター/ボーカルの2人ユニットであるハンバート ハンバート。デビュー15周年記念アルバム「FOLK」発売を受けてのライブ。会場前方が椅子席、後方が立見席でともに満員。椅子席でじっくりと見ることができました。

 

 ライブは2部構成でそれぞれ1時間弱ずつ。1部は漫才する時みないなマイク一本で2人が寄り添うように歌うスタイル。佐藤良成はギターのみ使用。2部はいつもライブで見せるスタイルで、それぞれにマイクがあり、佐藤は曲によりギター、キーボード、フィドルを使い分けて演奏していました。サポートを入れず最初から最後まで2人のみでの演奏。

 

 最初はBob Dylan「Blowin' in the wind」から吉田拓郎「結婚しようよ」につなげるという味のあるつなげ方なカバーから始めました。佐野遊穂が鳴らすハーモニカもせつない。そこからはアルバム「FOLK」中心に。2人ともすごく良い声で、ソロもハーモニーで聞かせる声もぐっとくる瞬間多々あります。初めて長い単独ライブを聞いたこともあり、感想を新たにもったのが繊細さ一辺倒でなくて、結構がらっぱちな迫力ある展開で聞かせる曲も多いなーというもの。フォークな手触りのある曲中心ながら、アレンジや歌い方はいろんなところに目が届いている印象で聞いていてわくわくしたり、じーんとしたり。

 

 個々の曲でいうと、ゆったりした感じで歌う佐野のボーカルに輪唱やコーラス的に佐藤の声が重なって途中からふんわりとしたウキウキするギターのリズムでテンポアップして聞かせる「生活の柄」、待ちぼうけな女性を演じるかのような佐野の歌を終始聞かせると思いきや、ラストに遅刻してきた男性の歌を歌う佐藤の一節がすごく効果的な「待ちあわせ」なんかが前半は印象的。そして前半ラストの「おなじ話」はハンバートハンバートで初めて知った曲(新垣里沙のソロライブでカバーしていて知った)で、もう堪能しまくりでした。

 

 後半は「ぼくのお日さま」がもう最高で、恥ずかしながら聞いていて涙がぽろぽろと。。ASA-CHANG&巡礼の「まほう」と並ぶ吃音ソングと呼べるもので、自身が吃音者であったスキャットマン・ジョンとかもそうですが、言葉を普通に話すことがとても難しいことを表現しつつ、その繰り返しな発音が不思議なポップさを浮かび上がらせますね。「ぼくのお日さま」と「まほう」はそこにじんわりとしたあたたかさと切なさもあります。

 

 「FOLK」には意外なカバーもあって、電気グルーヴの「N.O.」とたまの「さよなら人類」。ギター一本でフォーク調に歌う「N.O.」が特におもしろくて、オリジナルのメロディの良さをくっきりと出しつつ、佐野はラップ調に歌ったりと他の歌では聞かせないこともやっていたり。他、もう一曲(「おいらの船」だったかな)どこかでも、ラップをはさんでたりしてました。といろいろあったりしましたが、もっと歌を聞いていたいと思わされた素晴らしいライブでした。

 

 MCにも触れます。ハンバート ハンバートの名物ともいえるMCはフェスでの短い時間でもくすくすと笑える小ネタを入れて来たりしておもしろいのですが、単独ということもあってじっくりと(特に1部。2部は冒頭のみMCで、後は歌を立て続けにしていました)。MCが名物ということでなんとMCのみを収録したCDなんかも出しているそうで、「そんなことやっているのはハンバートハンバートとさだまさしだけ。」とのこと。でもさだまさしは圧倒的で、全10巻のMCのみCDを出しているそうで、「さすがに勝てない。」と。

 

 佐野は最近、駅で小学生の時の初恋の人に会ったそうで、お互い顔を覚えてるってすごいですね。その時のエピソード、その人はハーフイケメンでサッカーやっててもてまくりで、なかなか話すこともできなかったけど、彼がケガをした時にお見舞いがてらに暑中見舞いのハガキを書いて送ったとかなんとか語っていました。佐藤は最近バス停でおばあちゃんがよっこらしょ的な言い方を不思議な言葉で言っていて(なんて言ったか失念、「なんじゃらほい」かな)、それを知人に後で聞いたら岡山弁なんじゃないかとか。

 

 佐野は学生時代、J-WAVEの日曜昼にやっているTOKIO HOT 100というラジオ番組をよく聞いていたそうで(自分も学生時代よく聞いてました)、そのランキングに最近ハンバートハンバートが入ったのがうれしかったそうな。「あの、(番組のDJをしている)クリスペプラーの声で、自分達のグループ名呼び上がられたんだよ。」と。最初、98位に入って翌週いきなり14位に行って、その次の週も期待していたら98位に戻っちゃったそうな。

 

 とかなんとか、ほんわかする話がてんこもりでした。2人はご夫婦でもあるのですが、「遊穂」「良成」と下の名前で呼び合うのもいい感じ。MCのスタイルはおとぼけ漫才ってな感じで、ほがらかに話す佐野の言葉に「うん、うん、そうだねー」と合いの手を入れつつ、話を膨らませていく佐藤とのコンビは抜群です。

 

author:de nudge, category:live(Blitz), 00:24
comments(0), -
2015/12/13 TK from 凛として時雨、Spangle call Lilli line at 赤坂Blitz
 凛として時雨のギター/ボーカルTKがSpangle call Lilli lineを招いての対バン企画。去年TKは安藤裕子を招いての対バンをしており、趣味が合いますね。対バン相手目当てでスミマセンなのですが、2年連続の参加となりました。Spangle call Lilli lineの「nano」をTKがリミックスしたバージョン作ったりと、以前からつながりがあるよう。


 最初はそのSpangle call Lilli line。5年ぶりに活動再開してこれで3回目のライブとなるようです。10月にLiquid Roomで見た時と同じ編成で女性ボーカル、男性ギター×2のメンバーにベース、ドラム、キーボード×2、コーラスが加わる8人編成。8曲で50分ほどのライブでした。ライブならではの音がいい感じで「Lilli Disco」での2つのギターのからみや、「nano」のキーボードのフレーズなんかはぐっと来ます。それらのアレンジにのっかるボーカルも良い響きで、メロディとともに堪能しました。

 大きいライブハウスでの音の広がりも良い感じで、これくらいのキャパでも全然いい感じでやっていけるんだなーと実感。11月に出したアルバム「ghost is dead」からはLiquid Roomでもやった「azure」に加え「anthology of time」もやっていましたね、これはうれしかったです。このライブが終わったらまた5年後、、となるかと思いきや「来年もまたやっていきたい」と宣言されてました。「ghost is dead」発売ライブを改めて期待したいですねー。


 続いてTK from 凛として時雨。去年見たライブはキーボードとウッドベースを率いたアコースティック編成だったのが、今回はバンド編成。キーボード、バイオリン、ベース、ドラムを率いての、TKはギター弾きながら歌う5人編成となります。前目で見たSpangle call Lilli lineとは異なり、後ろの方で見たのですが、そのバンドメンバーのすごさはひしひしと。ベースがTOKIE(LOSALIOS、THE LIPSMAX等)、ドラムがBOBO(54-71、DE DE MOUSE+Drumrolls、MIYAVIのバックなど)と鉄壁とも言える布陣で登場時びっくりしました。ピアノとバイオリンの方は知らない方だったのですが、後から調べるとともにいろんな方達のバック(バイオリンの方は現在のAsa-chang & 巡礼のメンバーでもあるよう)を務める方々のよう。

 曲はポップ目な曲とTKが弾き語りでしっとりと歌う曲が一つずつあった以外は、凛として時雨のイメージと重なる曲が多かった(音源持っていず過去2回見たライブだけの印象ですけど)です。高音で切迫感と切なさが交差するようなボーカルに変拍子、ブレイクなんかも蜜に織り込んでドラマチックに聞かせるアレンジなどが共通するかなと。ただ音の質感が違っていて、音圧強めでギター、ベース、ドラムをガンガンに聞かせる凛として時雨とは異なり、もっとデッドな音を採用していて、主にBOBOのドラムから来る印象が強いのでしょうが、TKのギターもバイオリンとキーボード音と協調するかのような音色を採用していて、凛として時雨と鳴らし方を変えていました。好みな音で、激しく変わる曲展開とともに楽しく聞けました。
 
author:de nudge, category:live(Blitz), 22:41
comments(0), -
2015/03/06 木村カエラ at 赤坂Blitz
 アルバム「MIETA」発売に伴う長丁場のライブハウスツアー初日。2階立見席から隙間を縫うような感じで見ました。会場満タンでライブハウスらしい熱いコールやモッシュ、ダイブまで出る熱気溢れるお客さん。木村カエラもひさびさのライブハウスを楽しんでいるようで、「やっぱいいねー」と言ってました。バックメンバーはお馴染みベース4106xxx(SCAFULLKING)、キーボード中村圭作(kowloon)、ドラム柏倉隆史(toe)、ギター渡邊忍(ASPARAGUS)といった面々。次のブログでも出て来るのですが、個人的には柏倉隆史2daysとなります。

 最初に木村が一人で登場。髪を黄緑に染めてました、派手。アルバム表題曲「MIETA」のしゃべり部分からキーボードを使ってのプリセット音を鳴らしてソロで歌います。おもしろいスタート。激しいロックや端正なポップ曲などがイメージ強い木村カエラの曲群ですが、こういったドリーミーなものも結構ありますよね。曲終わりでメンバーが入ってきて次の曲に入ります。

 最初の方はアルバムからの曲中心に盛り上がり曲を畳みかけます。「one more」のガンガン来るギターリフとカラフルにはじけるキーボード音(この曲プロデュースはNatsumenのA×S×E)、「c'mon」の英語詞で突っ走るロックナンバーなど縦ノリできる曲続きます。前方では盛り上がり過ぎて靴が無くなってしまったお客さんがいて、MCコーナーにて探すことになって無事見つかるなんてことがあったりも。「Satisfaction」だったかと思いますが、黄緑のスティックで電子ドラム叩きながら歌っていました。

 中盤は静か目なものやオリジナルが電子音のミドルテンポなポップ曲などが続きます。「MAKE THIS DREAM REAL」「OLE! OH!」などをバンド音だけでうまいこと再現できているよなーと。中村のキーボード音が冴えわたる曲群ですね。終盤は「TREE CRIMERS」「You know you love me?」でガンガンに攻めたてて本編終了。ロックなビートの合間にすごい手数でスネアを叩きまくる柏倉のドラムは何度聞いてもすごい。

 アンコールはアルバムラストの「eye」をしっとりと歌います。伸びやかな木村の声が良い感じに響きます。続けての「Butterfly」もしっとりと。そして「yellow」「Magic Music」であげまくって終了でした。アンコール含めて1時間40分くらいとライブハウスであればこれくらいかな、と思える時間ですが、去年秋に長丁場のライブ体験しているのであっという間に感じてしまいましたね。
 
author:de nudge, category:live(Blitz), 13:30
comments(0), -
2011/02/15 Foals , Holy Fuck at 赤坂Blitz
 テレビ局TBSの施設一体にあるライブハウス。かなりひさびさに来ますね。一回閉じて再開してからは初めて。施設の近代化っぷりにびびりながら、会場に入ります。広さはそんなに変わってない印象で1500人くらいか。チケットは売り切れており、満員。
 
 この日は健康診断を受けてバリウム飲んで、下剤飲んだ後でと、ちょうどその効き目がやってきている時に見ていたので、かなりしんどい状態で見てました。大人として終わってしまうかも、、と思うくらいキター時が3回くらいありましたが、なんとか踏ん張りました。
 
 初めはHoly Fuckというカナダのバンド。主に機械、キーボード(時々ボーカルとギターも)を操る2人、ベース、ドラムの4人組。込み入った電子音を軸に変化に富んだインスト曲を聞かせます。加工したボーカルをはさんだりする曲もありました。もうちょっとリズム隊がいろいろやってくれたりすると、はまるかなーと思いました。ラストの曲の心地よい電子音のメロディは印象に残りましたね。
 
 続いてはイギリスのFoals。ギター×2、ベース、キーボード、ドラムの5人組。単音をつまびやかに弾きながら情緒的なボーカルを聞かせるゆったりモードと、ギターのリフが加速してそこに他の楽器もついていきぐわーっと盛り上げていくモードをうまく使い分けながら、ライブを進めます。アルバム「Total Life Forever」は聞いていたのですが、ビートが立つ展開はおもしろいかなと思いつつ、歌を聞かせる展開はそんなにはまらないかなーという印象でしたが、ライブで改めて聞くと良いメロディで良いなーと思いました。ボーカルを担当するギターの人はステージを左右に動き回ったり、スネアドラムを叩きながら歌ったりとアグレッシブ、ステージ脇のスピーカーによじ登り飛び降りるギターウルフばりのパフォーマンスや客席にダイブもしてました。
 
 各演奏者の音もそれぞれにおもしろいもので、いろんなフレーズを弾きながら温かみのあるバックコーラスを取るベース、曲に厚みを加えるキーボード、時には客をあおりながら強いビートを叩くドラムと、いろんな聞き所がありましたねー。満杯のお客もじっと歌ものに聞きいるところと、スピードアップしたリズムについて縦乗りで盛り上がっていくところと、しっかりとバンドのパフォーマンスについていっている感じでした。なにか渦巻くグルーヴと言ったらいいのでしょうか、つぼにはまりますねー。アンコールラストの曲ではHoly Fuckのドラムも入ってスネアを叩きまくり、大盛り上がりで締めました、また見たいですねー。


author:de nudge, category:live(Blitz), 11:25
comments(0), -
2007/11/10 ゆらゆら帝国 at 横浜BLITZ
 横浜まで足を伸ばして見にいってきました。アルバム「空洞です」発売に伴うツアーですが、未聴のままでした。
 
 一曲目は、ベースとドラムのみでボーカル坂本慎太郎はギターを持たず歌います(途中からギターを弾きだす)。スカスカな感じでおもしろいです。でっかい音のギターも弾く場面も多々ありましたが、まったり目な曲が多かったですね。今回2階の席が取れたので、じっくり見ることができました。後半からは過去の曲も織り交ぜて、そこはモッシュも起こるような激しめな展開に変わっていきました。途中、妖しげなギターのリフ(サンプリングさせてた?)にカコカコと鳴らす(竹とか木でできたなんかを叩いているような)音も入れたドラムが印象的な演奏にたんたんと歌う長い曲(途中からポエトリーリーディング調になる)から「EVIL CAR」につなげた展開が最高でした。音もギターの音圧がすごかったり、ダブ効果を入れたりと良かったですね、会場全体に音が渦巻いているような感じでした。
author:de nudge, category:live(Blitz), 00:00
comments(0), -