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2019/09/01 東京JAZZ(Charles Lloyd、Kamasi Washington)at NHK HALL

 今年で18回目を迎える東京JAZZ。NHKホールをメイン会場としつつ、他に渋谷WWWとWWW Xが有料ステージ。ケヤキ並木通りに屋台と無料ステージが2つあって、いろんなバンドが演奏するフェス。3日間行われたフェスの最終日、NHK HALLの昼公演に行きました。2人のサックス奏者のアクトでともに初めて見ます。休憩30分はさんでともに1時間20分くらいのライブでたっぷり楽しめました。この夏はSummer Sonicやハロープロジェクトコンサートなど高いチケット代かかるライブに行くのをやめてこちらのフェスにお金を回して、何段階かある値付けされたブロックの中で贅沢にもお高めのチケット買いました。前の方で見れて迫力もたっぷし。
 
 
 始めはCharles Lloyd。81歳を迎える大ベテランのテナーサックス奏者。ピアノ、ギター、ベース、ドラムを率いてのライブ。ギターは2年前Punch BrothersのChris Eldridgeと一緒にやったライブを見たことあるJulian Lage。他の方々はたぶん初めて拝見する方々。全般にやわらかなアンサンブルといった感が伝わってきて、音もめちゃんこよく堪能しました。1曲目はフリー目なリズムにサックスのソロが響いて、他の楽器音が止まってサックスのみのソロをはさんで、明確なリズムが出てくる展開の曲。その後はサックスのみならず各楽器のソロもふんだんに入れてきます。ベースソロで締める曲なんかもあって良い感じ。
 
 3つ目辺りの曲はサックスとドラムの音でスタート。じわじわと他楽器音も加わって行く中で、サックスのソロがやわらか滑らかに響いていき、途中からそのメロディにギターが沿っていき、ギターのソロにつながっていった展開が一番印象的でした。Lageのギターの音色がとても好みで、ぐっとくる瞬間多々。Lloydはおしゃれ、背筋のピンと伸びていて格好良い。他メンバーのソロの時はステージ脇や後方に移動し、ソロを見守ります。マラカス振ったり、ピアノやドラムの脇について演奏を見守ってたりしました。ラストの曲ではLloydはフルートを演奏。その音色も非常にいい感じに聞けました。
 
 
 続いて同じくテナーサックス奏者のKamasi Washington。30代の多方面な音楽に触れている血気盛んなサックス奏者というイメージがあったのですが、ライブを体験してそのイメージはありつつ、端正さも感じるものでした。メンバー登場、ドラム×2、ベース、ボーカル、ソプラノサックス/フルート、トロンボーン、キーボードを率いた布陣。キーボードは今年のフジロックでも見たBIG YUKI。ソプラノサックス/フルートはWashingtonのお父さんだそう。Charles Lloydへの尊敬の念を話してからライブ開始。いきなり怒涛のツインドラムが炸裂します。彼の活動拠点がロサンゼルスでThundercatやFlying Lotusとも交流があることを指し示すかのような混沌な音を構成します。
 
 ドカドカ叩くツインドラムの間で弾く縦ベース奏者がものすごい。弦を弾くような叩くような激しい鳴らし方しつつ、足元のエフェクター使って音を加工したりと、混沌さに拍車かけてました。あれこれ弾く中で他メンバーの音調整の指示だしまでしていて、忙しいなと。その中で管楽器が時には高らかに時には地を這うように鳴るのですが、ポイントは女性ボーカル。歌も歌ったりする場面もあるのですが、管楽器のメロディに沿った声を出している場面がふんだんにありおもしろいなと。ソウルな風味の高揚感を加えていました。BIG YUKIのキーボードも音自体は控えめながら、個性あるメロディや持続音的なものを効果的に加えてました。4曲目辺りテナーサックスソロから16ビートなノリ良いリズムに入っていった展開の曲がものすごく前のめりで聞いちゃいました。
 

author:de nudge, category:festival(東京JAZZ), 08:42
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2017/09/03 東京JAZZ(Cory Henry & The Funk Apostles、ADAM at) at 渋谷WWW、代々木公園ケヤキ並木

 昼間のお台場でのミニライブ見た後に渋谷へ移動。去年まで有楽町でやっていた東京JAZZが、今年は渋谷に移動。NHKホールをメイン会場としつつ、他に渋谷WWWとWWW Xが有料ステージ。ケヤキ並木通りに屋台と無料ステージが2つあって、いろんなバンドが演奏するフェス。自分がケヤキ並木に到着した時、無料ステージでアメリカ・ニューオリンズからやってきたTreme Brass Bandがライブやっていました。
 
 ものすごい人だかりで全然見えず。代々木公園の野外ステージでやれば良いのにーと思うほど(そちらは別イベントがあったよう)。音だけ聞く形で20分ほどライブ楽しみました。初めて聞くバンドですが、ニューオリンズ最高と言いたくなるセカンドラインな楽曲が楽しい。ボーカルがしわがれた低い声で歌っているのが好みで、ラストの「When The Saints Go Marching In」なんてすごく良かったです。メンバーの一人が日本人女性らしく途中でバンドの紹介などでしゃべっていました。
 
 人混みがすごいので、ずっといるのは回避。いったんご飯へ行った後、夜に戻ってきてケヤキ並木ステージのトリのADAM atと、渋谷WWWのトリのCory Henry & The Funk Apostlesの2組をフルで見ました。ともに初めて見るバンドです。感想を。
 
 
 ADAM atは日本のインストジャズバンド。キーボードを弾くメンバーが中心(彼自身の名前がADAM atだそうな)でギター×2、ベース、ドラムの5人編成。ベースはJABBERLOOP、ドラムはTRI4THのメンバーのよう。H ZETTRIOやfox capture planのような、細やかな指裁きでメロディアスなフレーズ弾くポップス感覚あるジャズピアノトリオの音を主軸としつつ、そこに2つのギターがからむのが肝で、多面な感覚を味わえます。ワウで聞かせるリフや、裏打ちのリフ、でっかい音のソロを入れ込んだりと。ロック的に弾けるような展開も多々あり、踊れる要素を随所に入れ込むのでロックフェスとかでも受けそうな音と思いました。
 
 また、キーボードのMCがおもしろい。セッティング終了して一旦脇に引っ込む時に「PAさーん、お客さんの歓声をもっと返してくださーい。」とか、メンバー紹介時に「ギターは代々木…です。」「(紹介されたメンバーが)違うよ。佐々木だよ。」。「いいですか日本語が分かるみなさん。外国のお客さんにここ『代々木公園』の代々木と、彼の名前の『佐々木」が似ているから、というギャグだったということをちゃんと解説しておいて下さいね。」などなど、ひょうひょうと語っていました。高田純次的な世界観のMCでしたね。45分ほどのライブ。
 
 
 Cory Henry & The Funk Apostlesはキーボードを弾くCory Henryに、男性キーボード、男性ベース、男性ドラム、女性コーラス×2という6人編成。前知識なく見たライブですが、ものすごく高揚させられた素晴らしいライブでした。アンコール含め1時間半ほどのライブ。まず最初はコーラス隊無しでインスト曲を20分ほど。2つのキーボード音がじわじわと音を出して、そこにベース、ドラムも加わっていきます。ジャズやフュージョン感覚ある音を軸に甘いメロディのキーボード音が混じり込んでいきます。ゆったりとしたリズムで味わいつつ、徐々にキーボード音がスペーシーな持続音を随所に聞かせるようになって、そこからリズムが加速してきてハウス的な音になっていきます。そして激しい音がそこかしこに入ってきてファンキーにぶっ飛んでいく展開に入り込んでいきます。この序盤だけで心持っていかれました。
 
 コーラス隊が加わって、Cory Henryも歌います。ヒップホップなタメのあるリズムにソウルなメロディのボーカルがからみ、そこかしこにファンキーな要素の音を加えていきます。多彩なリズムを自在に操るリズム隊ですが、とりわけドラムがすごくて見入ります。抜けの良いスコーンとしたスネアやタムが気持ち良い音ですし、細やかに刻むようにたたくシンバルの音も良い。また、パワフルに一定のビートを出しつつ、ところどころ崩してくるのもおもしろい。オリジナル曲メインのようですが、Bee Geesの「Stayin' Alive」の一節を歌ったりとカバーも曲の流れの中に入れ込みます。ほとんど音を止めず、展開をどんどん変えていく演奏もおもしろく、Cory Henryがお客に求めた手拍子や歌にもノリノリで応えちゃいました。
 
 本編終了近くに「ナナナ…」と長いフレーズをお客に歌わすことをやっていて盛り上げて終了。大歓声浴びながらメンバー一回ステージから引っ込みます。お客は最初手拍子でアンコールをしていたのですが、次第に「ナナナ…」と歌声を出すようになり、会場中の大合唱につながります。こういった歌でアンコールを求めるライブたまにありますね。すごく良い雰囲気。ステージに戻ってきたCory Henryは笑顔で応えて、歌い続けるように促します。そしてキーボードで伴奏つけながら、高音に転調して歌うように指示します。これはなかなか大変。自分はちゃんと歌えていたかは怪しかったですが、懸命に声出しちゃいました。そして、ソウルフルな歌から入りつつ、徐々にリズムが加速していき、序盤のぶっ飛びモードをまたやって、大いに盛り上がって終了しました。すごいライブ見たなーと。
 
 

author:de nudge, category:festival(東京JAZZ), 22:36
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2016/09/02 東京JAZZ ROCK THE JAZZ at 東京国際フォーラム 地上広場

 毎年、東京国際フォーラムA、COTTON CLUB、東京国際フォーラムのある地上広場の3ヶ所で行われるジャズフェスティバル。2年ぶりの参加。3日間開催初日の金曜日、地上広場で開かれる無料コンサートに行ってきました。東京国際フォーラムA、COTTON CLUBは有料。
 
 この日はRock The Jazzと銘打たれた公演で3組中最初の2組を見ました。それぞれ45分ほどのライブ。ともに盛況(特にMountain Mocha Kilimanjaroはとんでもなく集まってた感が)で偶然見た会社帰りの人も多かったのでしょうか、ライブ終わりのCD販売列も長かったです。感想を。
 
 
 Bastien Baker
 スイスの男性シンガーソングライター。初めて見ます。サポートにキーボード/ハーモニカ、ベースを率いた編成でBakerはギター弾きながら歌います。若手の爽やかイケメン(25歳)で、陽性なパワーを感じさせる声でフォークソング中心に歌います。合唱も結構させていました。印象に残ったのは、Eurythmicsのようなちょっと影がありドラマチックなメロディタイプのものをアコースティック編成アレンジで歌っていたタイプの曲でした。2曲くらいあったような。ラストはLeonard Cohenという有名シンガーソングライターのカバー「Hallelujah」で締めていました。日本語をかなり織り交ぜたMCでお客へのアピールもおもしろく「シゴトナイ、オカネナイ、カノジョナイ、デモイケメン」ってMCは笑っちゃいました。
 
 
 Mountain Mocha Kilimanjaro
 こちらは日本の個人的にお馴染みインストバンド。「男の中の男」である「ヘヴィウェイトファンクバンド」のMountain Mocha Kilimanjaro。1年半ぶりとちょい久々に見ます。ギター、ベース、ドラム、キーボード、サックス、トランペットの男性6人組で前回からベース奏者が替わっていました。口角を上げた決め顔がワルな感じを出していてバンドの雰囲気に合った方ですね。バンドの音にも馴染んでいて、キーボード、ベース、ドラムのピアノトリオな音を出している場面なんかかっこ良さ満点でした。ライブはいなたーい感じのセッション的な音出しから始まり、「(Ain't Got Nobody)Just A Rambling Man」でスピード感あるリズムに、ファンキーなギターリフと高らかに鳴る管楽器音で会場を沸騰させて、そこから「Lie On The Side」(だったかな?自信無し)でちょいっとテンポ落としつつ、横揺れが楽しい展開に持っていきます。
 
 中盤はミドルテンポの比較的落ち着いた曲多めでしたが、この辺りも聞かせますね。終盤ではキーボード奏者が合図を出すのに合わせて、メンバーが音を出していく「うるさいばかやろう」という曲を披露していたのですが、ちょっとマイクトラブルがあったこともあり、音源よりしつこく冒頭のインスト部分を繰り返して客を煽りまくっていましたね。「この曲なんて名前だったかなー、あ、『うるさいばかやろう』だ。」と曲中に言ってましたが、あの展開と言い方、そしてこの曲名だと信じなかった人もいたのでは、、と思っちゃいました。久々にライブ見てやっぱかっこ良いバンドだなーと。

 

author:de nudge, category:festival(東京JAZZ), 22:05
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2014/09/05 東京JAZZ SWISS ELECTRO JAZZ NIGHT at 東京国際フォーラム 地上広場
 毎年、東京国際フォーラムA、COTTON CLUB、東京国際フォーラムのある地上広場の3ヶ所で行われるジャズフェスティバル。3日間中の金曜日、地上広場で開かれる無料コンサートに行ってきました。東京国際フォーラムA、COTTON CLUBは有料。

 20時からの回と21時半からの回を見ました。この2つはSWISS ELECTRO JAZZ NIGHTと銘打っており、スイスからのアーチスト2組。スイスのアーチスト見るのは初めてですね。

 GRAND PIANORAMAX
 キーボードとドラムの2人組。ともに電化処理をするためと思われる機械をじったりします。キーボードはフレーズサンプリングさせたり、少しリバーヴかけてたりとその効果は少し味わえましたが、ドラムはどの辺の音が電化されていたのかは分かりませんでした。ジャズというよりはロック、ポップス、ソウルものなどで聞けるようなキーボードのフレーズを押し出したようで、ドラムがそこに沿ったりはずれたりしていろいろ展開させてたような。10分ほどの長尺インスト曲が終わった後にもう1人ボーカルが登場。ラップ、ポエトリーリーディング、歌を織り交ぜてお客を煽ります。前方の座席にいる方は大人しめで見ていましたが、後方のスタンディングは踊っている人もちらほらいて、ほど良い盛り上がりでした。聞いていていろんな展開があっておもしろいものの、もう少し強いとか固めなどのリズムとかも織り込んで欲しいなーと思ったりしてたら、ラストから2曲目はテクノっぽいノリあるキーボードのフレーズでドラムもはじけるものになり、そこにのっかるボーカル合わせて良かったですね。またラストはストレートなソウルものの曲での締めでこれもまた良かったです。


 Dimlite
 PCや何回の機械などを使って音出しする1人でのパフォーマンス。じんわりした機械音からパラパラとした不定形のリズムを入れ込んでくる立ち上がりから、全般に端正と呼べる大人しめながらいろんな展開で聞かせてきました。こういった音を聞くのひさびさでうれしくなっちゃいましたね。マイクから自分の声を出して、その場で加工させるみたいなことやってました。中盤にはアブストラクトヒップホップな展開もあって、この辺が一番つぼでした。終盤は弦楽何重奏的な音をPCから聞かせてきて、荘厳な感じで締めていました。
 
author:de nudge, category:festival(東京JAZZ), 13:06
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2013/09/07 東京JAZZ world jazz voyage 2 at 東京国際フォーラム 地上広場
 毎年、東京国際フォーラムA、COTTON CLUB、東京国際フォーラムのある地上広場の3ヶ所で行われるジャズフェスティバル。3日間中の土曜日、地上広場で開かれる無料コンサートに行ってきました。東京国際フォーラムA、COTTON CLUBは有料。

 会場は屋台が立ち並び、そこにオレンジの立派なテントステージがあります。5年ぶりに来たのですが、その時よりステージがパワーアップしていますね。そこで世界各国からアーチストを呼んできて無料で聞かせるというのが太っ腹です。その中で夕方から3組ほど見ました。

 ピョートル・ダマシェヴィッチ/ ゲラルド・レビック
 ポーランドから来たトランペットとエレクトロニクスという変わった編成のユニット。脇にあるテレビで素朴なアニメの映像を流しがら、ぼんやりとした機械音とトランペット音を重ねてきます。変に音圧を強くせず、明確なビートも感じさせない機械音は抽象化を極めていておもしろいですね。通常のジャズとは違う世界なので、ちょっと聞いただけで場を離れてしまうお客さんも多かったですが、熱心に聞いている人も多かったです。随分前に聞いたアクセル・ドゥナー、SACHIKO M、大蔵雅彦の3人での演奏を思い出しました。

 マルチン・マセツキ‐ポロネーゼ
 こちらもポーランドから。こちらは全く聞いたことない変わった世界の音楽でした。クラリネット×2、サックス×2、トロンボーン×2、トランペット×2、ドラムという楽団を従えて、マルチン・マセツキが指揮をして演奏するスタイル。マルチン・マセツキは時折、キーボードを弾くことも。管楽器とドラムのみという変わった編成。サックスの一人がバリトンサックスなので、そこでベース音的に鳴らします。ツッタカッターみたいなボレロっぽいリズムを中心に管楽器がかわいらしく音を重ねていきます。各楽器の先端に小さな楽譜がついているのもおもしろい。そして、マルチン・マセツキの指揮がとても変。手だけでなく、肩や足や顔を使っての指示出しで指揮というより踊っているよう。音を抜きつ差しつつ、時には全員ユニゾンで鳴らすアレンジはどこか楽し気、どこかもの悲しげなものが交差していました。

 ヨタム・シルバースタイン・トリオ
 イスラエルから来たジャズトリオ。ギターのヨタム・シルバースタインが、ベース、ドラムを従えて演奏するスタイル。オリジナルとスタンダード入り混じったセットのよう。いかにもジャズな感じの曲だけでなく、カリプソやファンクっぽいものを織り交ぜた曲など幅が広い曲をそれぞれのソロもふんだんに入れつつ演奏していました。

 このステージはラストにオランダのニュー・クール・コレクティヴもいて見たかったのですが、翌日朝早いこともあって、ここで退散しました。

author:de nudge, category:festival(東京JAZZ), 13:56
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2008/09/06 東京JAZZ 2008 After-Live Shibuya ver.2 at 渋谷O-EAST
 1週間前に行われた東京JAZZの後夜祭。前年も前夜祭として同様にO-EASTで行われましたが、本祭とはかなり色が違うラインアップです。
 
 会場に着くとDJ SEENがレコードを回していました。去年もそうでしたが、踊っている人は皆無でも、ヒップホップ、ジャズ、ドラムンベースあたりをほんのりとかけあわせた展開はかっこよかったです。
 
 続いてはサブステージで、Little Cosmo。STROBOの別働隊ユニットのようで、STROBOでのキーボードとパーカッション(前年に出たOrquesta Nudge! Nudge!のRyudai)の方がそれぞれ、PC/キーボード/ギター、ドラムという楽器で演奏します。一定のリズムに心地良いフレーズが乗る感じでまさしくSTROBOのLittle版といった感じでした。
 
 終了後メインステージで(ここまで音がつながったまま交代がされます)勝井祐二+dj KENSEIです。前年はTWIN TAILとして出演してました勝井祐二が今年はdj KENSEIと組んでの出演です。いろんな方と共演されているエレクトリックバイオリン奏者の勝井祐二ですが、アブストラクトヒップホップの感じが強い(それほど聞いたことあるわけではないので印象ですが)dj KENSEIとどんな感じで行うのか、興味深かったです。事前に曲展開の打ち合わせがあったのか、完全即興だったのかは不明ですが、dj KENSEIの出す音に勝井祐二が合わせているように聞こえました。ビートなしの機械音だけの場合は、足元のベダル操作やメロディアスなバイオリンのフレーズで合わせ、ビートが出たときは立ち上がって、大きめの音で合わせます。
 
 続いてはメインステージでセットチェンジがあり、Multikulti。前年はOrquesta Nudge! Nudge!で出演してましたドラム芳垣安洋のユニットでメンバーは他にギター×2、ベース。ギターは大友良英と斉藤"社長"良一という組み合わせで、ベースの船戸博史は初めて見ます。3曲のみの演奏ですが、1曲あたりがかなり長い。全てカバー曲のようです(1曲目は紹介無かったのでたぶんですが)。1曲目はいかにもJAZZだなーという混沌としたベースとドラムのリズムに、2つのギターが似ているが明らかに異なるフレーズを出してところどころでユニゾンのごとく同じメロディーを弾くといった展開がスリリングでした。2曲目はDon Cherryの「Lonely Woman」、3曲目はBurt Bacharachの「I Say A Little Prayer」のカバーで、前者は大友良英、後者は斉藤"社長"良一のギターを前面に立てていた印象でした。「I Say A Little Prayer」のしっとりした雰囲気から、いきなりスピードアップしていく展開がおもしろかったです。
 
 最後は渋さ知らズオーケストラ。大編成での登場です。Multikultiの斉藤"社長"良一は連続出演。7月の野音の時よりも、各楽器のソロ演奏が多かったです。相変わらずの迫力とユニゾンで良いメロディーを流すときの一体感がすごいです。今回はステージ前面中央に小さなピアノ(30cm四方くらいか)を虚無僧みたいなかっこをしてうずくまりながら演奏する方がいらっしゃって、おもしろかったです。時々割り込んで必死に小さなピアノを叩く姿がユニークでした。またひさびさにチェロの坂本弘道が加わってました。ダンドリストの不破大輔からソロを振られたときに「え?もうやっていいの?」とグラインダー(チェロの棒部分に当てて火花を散らす)を取り出したところを「いや、それはまだー」と止められてたやりとりがおもしろかったです。」アンコールで豪快に撒き散らしてました。不破大輔はかなり酔っ払ってたご様子で、MCもグダグタでした。「勝井さん、芳垣さんどこいっちゃったんだろうね、大友さんも来てるんだった、おーい」みたいなことを延々と。アンコール最後はダンサーに抱えられてのご退場でした。。
 
 余談ですが、勝井祐二と芳垣安洋は、渋さ知らズには参加されなくなっちゃいましたね。渋さ知らずがavexと契約したのが原因かのかなー、と。これで他のレコード会社と契約している方が参加しずらくなったんじゃないかと。関係ないかもしれませんが。
author:de nudge, category:festival(東京JAZZ), 00:00
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2008/08/31 東京JAZZ 2008 meets BLUE NOTE TOKYO at 東京国際フォーラムA
 毎年やっているそうなジャズのお祭り。3日間昼と夜の部(金曜は夜の部のみ)があり、それぞれ3〜4組ずつ出演するプログラムになっているようです。その中でライブハウスBLUE NOTEと組んだ(別の日にそれぞれBLUE NOTEに出ているようです)ラインアップが揃うものに参加しました。
 
 最初は、Robben Ford。ベースとドラムを率いてギターを演奏します。アメリカ南部のブルースとかスワンプロックという印象を音楽をします。お昼の公演で、椅子に座りながらだったのでちょいウトウトしかけましたが、良い歌とともに堪能しました。
 
 続いては、Sam Moore。70歳を超えているソウルシンガーとのことでしたが、迫力ありました。4人の女性コーラス、4人の管楽器隊(内2人は日本人でトロンボーンはUAやVincent Atomicusなどで演奏する青木タイセイでした)など大所帯を率いてのソウルショー。コーラスとのかけあいや、マイクから距離を置いての生歌など、おーすごいなーと思う場面が多かったです。途中、立ち上がるよう観客に促したりと、元気満面。
 
 最後は、お目当てのSLY & THE FAMILY STONE。現役時代は知らないのですが、Arrested Developmentの「People Everyday」や、忘れてしまったアーチスト(検索したらこの曲はたくさんの方にカバーされているようで分からずでした。Shabba Ranks feat.Patraかな?)ですが「Family Affair」など、ヒップホップでのサンプリングから名前を知って、ベスト盤を買って聞いてました。それから15年くらい前、テレビでやっていたフェスで演奏されていたヒトコマの「I Want To Take You Higher」を見て、その熱さが記憶に残ってました。
 
 バンドはギター/キーボード(仕切り役も)、ベース(ブインブインのスラップベースに歌も)、ドラム、キーボード、ボーカル、ボーカル/キーボード、3人の管楽器隊(内女性トランペットはボーカルも取る)というメンバーで演奏開始。中央前にもキーボードが置かれてますが、そこにはまだいません。主役のSLYは果たして出てくるかどうかと言われていたようで、不在のままでも観客は一斉に立ち上がり盛り上がります。聞いたことある曲が多く、ちょい口ずさんじゃったりします。3曲過ぎたあたりで金ぴかのジャケットを着込んだSLYが登場し、一層の盛り上がりを見せます。キーボードを弾きながらヴォーコーダーを介して歌ったり、渋い声で「Family Affair」を歌ったりと感激しました。「I Want To Take You Higher」では立ち上がり観客に歌うように促したりと思ってたより元気でした。ハイヤーと一緒に歌えたのは良かったですねー。ただSLYはここで退場してしまいます。この後は残りのメンバーだけでアンコールまで続きますが、テンションは変わらず盛り上がりました。ちょい残念だったのは全般にテンポがゆっくりだったところ。高齢のSLYが合わせ易くとの配慮だったのでしょうか。
 
 と、ここで昼の部のショーは終了ですが、会場を出た後の広場で無料で見れたseckou keita skqというグループの演奏がしていて、これがかなりおもしろかったです。(その場で買ったCDについてた解説によると)セネガル出身のseckou keitaが作った5人組で、コラ、女性ボーカル、ベース、バイオリン、パーカッションという編成。seckou keitaが操るコラという楽器は初めて見るもので興味深かったです。ギター系統の弦楽器なのですが、ボディ部に対して通常横に弦を張るところを縦に、正確にはボディ部から棒が出ていてそこから放射状にボディやネック部分に弦が張り出されている形状です。ボディ部をお腹に当てて両手でハープのように弾きます。音は琴のような素朴なもの。
 
 演奏は、染み入るようなコラやバイオリンの音と歌だけでも良いなーという印象ですが、そこに時折かき乱すような複雑なパーカッションのリズムが入るのがおもしろかったです。たまたま見たお客さんがほとんどだったと思いますが、みなさん熱心に聞き入ってましたし、seckou keitaの指示での左右を分けた手拍子もきっちりとやってました。最後は予定時間を越えて、各演奏者のソロを回したり、seckou keita自身がパーカッションを打ったりとかなり盛り上がりました。また見てみたいですねー。
author:de nudge, category:festival(東京JAZZ), 00:00
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2007/09/16 東京JAZZ 2007 Pre-Live Shibuya ver.1 at 渋谷O-EAST
 東京JAZZというジャズ祭のプレイベントとして設定されたライブだそうです。でも、ジャズとはあんま関係ないラインアップのような気がしなくもないですが。。
 
 初めは、Orquesta Nudge! Nudge!。ライブを見るのは去年の11月ぶり以来です。いつもは所狭しにあらゆる打楽器が並べられての、演奏ですが、今回はステージが広いので見た目のスペースに余裕がありますね。メンバーは9人で全員打楽器奏者。関根真理は欠席?で代わりに辻コースケ(GOMA & Jungle Rhythm SectionやGontitiのバックなどで見たことあります)が入ってます。いろんなリズムにスティールパンやバイブラフォンで色づけしていくような曲が楽しい。ラストのBunbaka19〜Tinga!Tinga!は、初めのパートに使う楽器(ブンバカというしゃもじみたいなもので、ポコポコした音を鳴らす)を持ってくるのを忘れてしまったとのことで、小さな木琴みたいなもので演奏されてました。まーあれだけの打楽器を用意しなければならないので、忘れてしまうことはあるでしょーねー。
 
 続いては、TWIN TAIL。バイオリンの勝井祐二、ドラムの中村達也、映像の豊田利晃という3人組、初めて見ます。ここでの主役は映像です。でっかいスクリーンに、戦前から戦後にかけての映像(いろいろ加工していると思われる)を流して、そこの場面に演奏が強弱つけて合わせていく印象を持ちました。白黒の映像から戦争が始まって、飛行機が打ち落とされていく映像から色がつき始めます。それが現在まで向かっていくのですが、かなり圧倒されました。中にはどうやって作った(手に入れた?)のだろうと思わされる映像があったり。演奏も激しい場面では中村達也の肉声まで追加され、かなりすごかったです。勝井祐二は右手が動かなくなる症状が出て、しばらくお休みされていたそうですが、そのことを全く感じせない、激しいドラムに負けない力強い演奏でした。
 
 最後は、KINGDOM☆AFROCKSという9人組で、こちらも初めて見ます。ドラム、ベース、ギター、キーボード、管楽器、パーカッション×2という編成で、アフロビート主体の演奏で、2年前に同じくO-EASTで見たAntibalas Afrobeat Orchestraを思い出しました。ただアンコールでは南国っぽいカリブ?な味付けもされていたりと、軽くてさわやかな感じがありました。
author:de nudge, category:festival(東京JAZZ), 00:00
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