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2024/01/13 Jim O'Rourke、岡田拓郎 band set at 渋谷WWW

 岡田拓郎のバンドセット、Jim O'Rourkeのソロと2組のライブ。ともに50分ほどのライブでした。両者とも個性ある音を出すライブで刺激受けまくりました。
 
 
 最初は岡田拓郎 band set。優河、安藤裕子、柴田聡子のバックバンドで見ているギタリスト岡田拓郎が率いるインストバンド。ギター岡田に、ダブルベースがマーティ・ホロベック、ドラムが山本達久、スティールギターが森飛鳥、サックスが松丸契の5人編成。ホロベック、山本、松丸はいろんなバンドで見ています。森はたぶん拝見するの初めてな方。「アンビエントブルース」を奏でるバンドという触れ込みでどんな音を出すのかと思ってたら、なるほどアンビエント&ブルースでした。切れ目なく一気通貫で音を出していって前半がアンビエント主体、後半がブルース主体で聞かせてました。
 
 各楽器が出す淡い感覚の小音からスタート。ドラムが細やかなリズムを出していき始めますが、他楽器は小音モードのまま。弓弾きしていたベースが弓を置いてドラムに沿ったリフに移行するとほんのりとしたノリ良い感覚が出てきます。フロント両脇に位置する岡田のギターと松丸のサックスは手元にある機械でいろいろ音を加工させて、楽器をともに演奏しない時間帯もありました。森のスティールギターがこういったインストバンドの中に格段の個性を与えていていい感じでした。いなたい高音のスティール・ギターがアンビエントな音の中で良い混じり方をしていました。
 
 岡田はPCから効果音的な音を流す場面もあり、他楽器の音を止めて水が流れる音とベースの音のみで聞かせていたところはかなり印象的でした。細かいドラムが入って序盤よりノリ良いモードになっていきます。山本は一定のリズムの中で多彩な音を入れ込んできます。跳ねる感覚、重くなる感覚、外しを入れてくるなど。周りの楽器も激しくなっていき上昇感を出していきます。そしてカットアップ、他の楽器の音を一斉に止めてのベースソロはスリリングでした。ベースのリフがブルース基調でここからブルースモードになっていきます。ギターとベースでブルースな世界をしばらく聞かせてから他楽器も入ってきます。どすごいブルースというより、ここまで聞かせてきたアンビエントな音が反映されている感あるように聞こえました。

 

 ベースとドラムが明確なブルースモードのリズムを出してきてからのテーマ的なメロディがおもしろかったです。ギター、スティール・ギター、サックスのユニゾンでアフロビートバンドがやるようなテーマのメロディを演奏します。音の加工は控えめになり、テーマに沿いつつ各楽器がいろんなソロを入れ込んできました。めちゃかっこよくのめりこんで聞きましたね。最後は岡田と森はギターから離れて、木でできた鳴り物をガシガシと鳴らしていきます。そしてピタっと音を止めライブ終了。固唾をのんで聞き入っていた満員の会場から拍手喝采が起こりました。
 
 
 ステージ上の楽器は片付けられず、ステージ前方中央の空いたスペースにテーブルに乗せたPCなどの機材が運ばれてきます。その前にJim O'Rourkeが座ってライブスタート。Jim O'Rourkeはいろんな音楽を手掛ける方で、この日のライブは先月見たさいたま国際芸術祭というイベント出演時と同じく、PCなど機械のみを使った電子音楽でした。自分がこの形式のJim O'Rourkeコンサート見るのは4回目になります。今回は2011年に六本木superdeluxeで見た時のライブに近しい印象で、使っている映像も同じものがありました(夕暮れの町にUFOみたいな物体がゆっくりと降りてくる映像)。
 
 これまで聞いたJim O'Rourkeのこの形式のライブの中では一番アグレッシブな音を聞かせる印象でした。最初重く細かいベース音をノイズかけた風に鳴らしていきます。序盤の展開はノリ良いリズムが無いダブテクノといった印象で、低音のズゴゴゴといった響きの音をあれこれ繰り出していました。シンセのロングトーンや親しみあるメロディの音を隠し味的に入れつつ、全般には不穏感満載。
 
 使っている映像はJim O'Rourkeお馴染みの静止画みたいな動画。雑草帯、空、地面などをほとんど固定カメラ(たまに移動もする)で映し出します。草や電線、雲が少し動いていることにより動画とわかるもの。映像に色付けなんかもしますが、キレイとかノスタルジー誘うとかいった要素は全然なく「無」な感じがしました。人によって印象が変わるのでしょうが、自分はある瞬間に全ての人類が消えてしまった地球みたいな映像と思いました。
 
 後半はエレクトロニカな音中心でした。メランコリックなメロディを軸にあれこれ音を重ねて聞かせます。途中音の重ねをやめてメランコリックなメロディの繰り返しのみ聞かせるポップ目な場面を作っていたのが珍しいと思いました。しばらく聞かせた後、ポップ的な音を止めて形容しがたい明確なリズムが無いあちこちに飛ぶような音を鳴らし始めます。O'Rourkeはステージ脇に目で合図すると、ホロベックと山本がステージに登場します。2011年の六本木superdeluxeでのライブの時は山本が最後登場して怒涛なドラムを聞かせてましたが、今回はベースとドラムを重ねる、、と思いきや他のメンバーも順に登場して岡田拓郎 band setメンバー全員でO'Rourkeの音に重なります。フリージャズ的な感覚ある音という印象で、そういった音が電子音とからむのもおもしろい。
 
 大団円といった音を鳴らしてライブ終了。O'Rourkeはにこやかに挨拶してPCとかばんを持ってステージを後にしました。

 

author:de nudge, category:live(渋谷WWW,WWW X), 12:07
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2023/08/25 君島大空 × 塩塚モエカ at 渋谷WWW

 ともにバンド形態と弾き語り形態でライブしているアーティスト2組のソロライブ。君島大空はバンドセット、ソロそれぞれで見たことあります。塩塚モエカはバンド形態の羊文学はライブ何回か見ていますが、ソロの弾き語りは初めて見ます。この2組は以前より定期的に弾き語り演奏会していて、今回久々になるそう。君島が確か4年ぶりと言っていた気がします。塩塚は「フェスなどで度々合ってるから、1年ぶりくらいだと思ってた。」と。君島のことを「君どん」と呼んでいたのがおもしろい。これまでは高円寺などの小さな会場でしていたそうで、この日が一番大きな会場になるそう。ステージはたくさんのルームランプが置いてあり、それで照明をコントロールしていました。薄暗い幻想的な照明の中、満杯のお客さんが固唾をのんで聞いてました。ともに50分ずつのセット、その後アンコールで3曲共演していました。
 
 
 最初は君島大空。2年ぶり4回目に見ます。歌声とギターともに自在に使いこなして、空間に様々な音を描いて埋め尽くしたと表現したくなる変化のさせ方で息を呑んで聞きました。高音で抜けがある歌声を時には独白調、時にはオフマイク気味に歌ってメロディに彩りを与えつつ、細やかに弾くギターは足元のペダル使って音色を変化させます。その噛み合わせ方がすごすぎでした。ギターはリズム取りのみならず、時にはメロディに添わせたり、メロディから離れて孤高といった響きの音を聞かせたりと自在。サイケな感覚がある音空間も存分にありました。
 
 3曲くらい連続で音を止めずに弾き語りをしていくスタイルで、歌の間をつなぐギターの音も聴き惚れます。特に1曲目青葉市子のようなまどろむ感じのメロディ「扉の夏」という曲から軽快で弾けるように聞かせる爽やかなメロディの「˖嵐₊˚ˑ༄」という曲の流れと転換がすごかったです。ラストは新曲を2つ披露して締めていました。今度新しいアルバムを発売するようでそこに収録される曲だそう。そのアルバム発売ツアーが秋にあるそうで、それはトリオ編成だと。後で知ったのですが、トリオ編成時のベースは赤い公園(2021年に解散)の藤本ひかりだそうで、この日赤い公園の「プラチナ」という曲のカバーもしていたそう。
 
 
 続いて塩塚モエカ。こちらはギターの音自体の加工はそれほど無かったかと思いますが、足元のペダル使って予めサンプリングしていた音やその場でサンプリングした音を重ねて聞かせる場面をたくさん入れていました。自身の声のハモリパートを重ねる一人多重コーラスやキラキラした電子音を良い感じに加えていました。羊文学の曲とソロの曲それぞれあったようですが、聞いていて自分はあーこの曲だと分かったのは一つもありませんでした。前半にやっていた曲で感じたのですが、低音から高音に移って伸びやかに響かせる憂いある歌声とメロディが安藤裕子っぽいなと思う場面がありました。羊文学のライブの時にはあまり感じたことないのですが。
 
 中盤でやっていた曲で6拍子(かな?)のリズムで声をサンプリングして、それを多重で鳴らす中歌い上げる曲はJuana Molinaの影響たっぷりな音世界でした。そういえば羊文学のライブを見始めた頃は、入場時のSEがJuana Molinaの「Vive Solo」だったなと。その次に歌っていた「フラワー」という曲は現在作っている羊文学のアルバムに収録予定の曲だそうで、秋に行う羊文学のライブツアーでもやる可能性が高いと。君島もそうですが、ブルースな感覚がある曲もいくつか披露していました。
 
 
 アンコールの2人の共演は塩塚はギター弾かず、君島のギターのみで歌っていきます。それぞれ持ち曲一つずつやって、最後は七尾旅人のカバーで「サーカスナイト」。こうしたソウルなメロディの曲は2人の持ち曲には無くて、新鮮な味わいがありました。アンコール時にはMCは無く塩塚が「今日はそうゆうモードなの?」と君島に問うて、君島は無言で反応しつつ、演奏を続けていきます。しゃべりはなくとも、興が乗った状態であることが伺え楽しく聞かせていました。「サーカスナイト」の最後で塩塚が「もう一周」と君塚に合図して、長く続けていたところとか楽しい。お客さんはシーンとリアクションなく聞き入っていたのですが、内心ノリながら聞いていたであろう確かな熱量がありました。

 

author:de nudge, category:live(渋谷WWW,WWW X), 12:26
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2023/06/20 空間現代 at 渋谷WWW

 6年ぶり2回目に見る、京都を拠点に置いて活動しているギター、ベース、ドラムの男性3人組。アルバム「Tracks」のリリースライブになります。アンコール無しで70分くらいのライブの感想を書きます。
 
 前回ライブ見た時は、45分ノンストップでエフェクト使ってなどの音加工無し、3人が出す音がタイトにからんでのリズムパターンがころころと変わっていく緊張感バリバリのライブでした。今回はそういった要素ふんだんにありつつ、出す音の世界が広がっていた印象ありました。自分のいた位置からは見えなかったのですが、ギターはエフェクターを使っていましたかね。多彩な音を出すようになっていました。ただ核となる不和、ズレを意図的に入れ込んで緻密に構築した演奏の魅力は変わらずでした。
 
 曲によってはミニマル、踊れる感も強くなっていて、にせんねんもんだいを思い出すような瞬間もありました。サンプリングしたロングトーンのギターに、弦をつまんで出す短い音を重ねて小気味よく聞かせるのとかはまさにそんな感じ。ただ一定のリズムに身を委ねようとすると、カクっとなるような変拍子やポリリズムなどが入って油断なりません。ドラムが上半身と下半身で別々のリズムを刻んでいるような場面もありました。
 
 30分ほど緻密な演奏が続いて、自由目なセッション的な穏やかな音を重ねます。そこに男性が一人現れ、椅子に座り、ギター弾きながら歌い始めます。麓健一という方で木訥なメロディを歌います。ギターのキュイーンとした伸ばす音とメロディの噛み合いが独特な感興を起こしていました。麓健一初めて拝見する方ですが、どこかで名前聞いたことあるなと思って後で調べたら、にせんねんもんだいのレーベル(美人レコード)から音源出していましたね。
 
 麓が歌い終わり、ステージ脇へはけたところで始めて音が止まりました。麓の名前を告げる短いMCをした後、後半に入ります。ここから最後までノンストップでした。ポストロックな端正な音の積み重ねでじんわり浸っていたら、不意に音が止まり演奏者も動きを止めます。固唾を飲んでシーンとステージを見守る客席。そしてユニゾンで短いリフを1回、またブレイクしてリフを2回、またブレイクして先程のリフとは違うパターン、ギターがリフから外れた音を出す、などなど緊張感ある音を聞かせていくのはものすごいものがありました。最後の曲はギターがか細く叫ぶような歌を入れてきます。これで大団円迎えて終了となりました。大きな拍手に包まれてメンバー退場します。
 
 アンコールの手拍子が鳴り始めますが、メンバー全員でステージに現れて「すみません、アンコールはありません。」と律儀に挨拶してお開きとなりました。時間短いですが、それでも全然満足のすごいライブでした。こういった複雑な演奏するバンドってどうやって曲作ったり練習したりしてるんですかね。細かく書いた譜面元に練習していくのか、セッション的にやり続けて固めていくのか。

 

author:de nudge, category:live(渋谷WWW,WWW X), 20:45
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2023/04/28 Shinichi Atobe、MOODMAN at 渋谷WWW

 電子音楽家の跡部進一の初めてとなるライブを見に行きました。前後にMOODMANのDJが入ります。跡部は最近知った、、MOODMANによるこのライブの宣伝Twitter書き込みで知った方です。音源聞いてみて、ダブテクノな感じがかなりよくてライブどんな感じかなと興味が湧いて行ってみたいなと。また、久々にMOODMANのDJにも浸りたいなと。
 
 ダブテクノといえば(その範疇になるのかよく分かっていないまま書いちゃいますが)、MORITZ VON OSWALDとMonolakeをライブで聞いたことある程度、音源ではここ2,3年ロシアのMartin Schulteという方の曲がお気に入りで結構聞いている時期ありました。跡部の音源もMartin Schulteと親和性あるなという印象でした。
 
 会場に入ると、客席前方は椅子が並べてありました。ダンスものなのに座って聞く人多いのかなと、最初疑問でした。自分は後方の立って見るスペースで聞いていましたが、じっくり座って音に浸る聞き方もありかなとライブ見て思いました。まずは客席後方にあるDJブースにいるMOODMANのDJを1時間ほど。8年ぶりに聞きます。気持ち良いハウスもの中心でこれぞMOODMAN、いつ聞いても良いなーと浸っていました。最後の10分はノンビートになり、飛行機が飛び立つ前のような音世界でこれから始まる跡部のライブのワクワク感を演出します。
 
 MOODMANが鳴らす音の中、ステージに跡部がふらっと登場します。PCとなんかの機械を操り音を出していきます。1時間15分ほどのライブ。MOODMANの音にリズムを被せるところからスタート。乗りやすい4つ打ちのリズムで予想以上にハッピーモードな音を出すなというのがライブ始まりの所感でした。それほど奇をてらわないというか、ヘンテコな音はからませず、シンプルな音立ちをあれこれ抜き差ししながらダンスミュージックを構成します。瓶を転がす音をサンプリングさせて鳴らしていた場面などもありましたが、そういった変わった要素は少なめ。また人の声(歌ものも含む)も一切入れずでした。
 
 緩やかなブレイクを挟んだりしますが、めちゃくちゃに踊らせる意図は感じさせずほどよく乗らせる感じ。この日のライブは全て未発表の新曲のみで行うことが事前告知されていましたが、それらを無理なくつないで聞かせていた印象でした(2回ほどリズムがかくっとなる場面があり、それはつなぎミスったのかもしれないですが)。中盤では4つ打ちをやめて落ち着いた感じの変わったリズム(何拍子とか分からず)でじんわり聞かせて終盤に移っていきます。
 
 終盤は音の密度を高めて、上げモードになります。それでも落ち着いた感じをどこかに持ち続けるのはくぐもったシンセ音を軸にしたダブな音を全体的に聞かせているからですかね。ゆらゆらゆれながら、時にはほどよく乗って聞きました。少しスローなリズムにして音数も徐々に少なくして、演奏を一旦止めます。
 
 そこでお客からの拍手を浴びてから演奏再開。特にお客に目も向けず、淡々と演奏に入っていましたが、恐らくこれがアンコールに相当するもので5分ほどの曲はそれまでと違ったカラーの曲でした。ダンス物としては変わった拍子(8分の6拍子?)で終始展開させる曲で、これは踊らせるというよりは聞かせるに強調を置いた曲という印象でした。曲が終わって、演奏台からステージ脇にはける時にようやく客席に目を向けて歓声に応えていました。恐らく初めて人前に立つ機会と思われ、照れていらっしゃったと思われます。
 
 跡部のライブ終了後、再びMOODMANのDJが始まります。帰路に着くお客さんが多かったですが、空いたスペースでMOODMANの音を思い思いに楽しむ人が残り、歓談したり踊ったりしていました。自分も20分ほど音に浸りましたが、キラキラした展開につながるところとか体が持っていかれる感覚があり、いいなー昔はこういった音で2時間とか踊っていたなーとか感慨深くなりました。

 

author:de nudge, category:live(渋谷WWW,WWW X), 06:28
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2023/03/25 For Tracy Hyde at 渋谷WWW X

 1ヶ月ぶり7回目に見る女性ボーカル/ギター、男性ギター、男性ベース、男性ドラムの4人組バンドFor Tracy Hyde。アルバム「Hotel Insomnia」発売に伴うリリースツアー最終日、そしてこの日をもって解散になります。チケット売り切れで会場満杯。前方上手から見ました。ダブルアンコール込みで2時間ほどのライブの感想を書きます。このライブはYoutubeで生中継され、後で見返すこともできたので、それを見返しながら細かめに感想書きます。
 
 

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author:de nudge, category:live(渋谷WWW,WWW X), 23:14
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2022/12/14 ayutthaya at 渋谷WWW

 2ヶ月ぶり9回目に見る女性ボーカル/ギター、男性ベースの2人組ayutthaya。初めてとなるフルアルバム「Lighthouse」発売記念ライブ。ギター藤谷真吾(1inamillion)、ドラム吉木諒祐(THE NOVEMBERS)のサポートが付く4人編成のライブが基本ですが、今回は特別にコーラス、ギターが曲により加わります。ギターの馬場庫太郎(NENGU)の参加は、ラブリーサマーちゃんのバックバンドでayutthayaのベース右田眞と一緒にやってる縁からですかね。
 
 アンコール含め1時間40分ほどのライブは「Lighthouse」の曲をほぼ全部(「Stomach ache」のみやらなかった)やって、かつ旧曲もゲスト迎えて新たな味付けで披露していました。オルタナサウンドを軸として強いメロディと歌声聞かせるのが主軸ですが、アルバムはこれまで聞けなかった作風の曲も多くあり、かっこよさのみならず華やかさも感じたライブでした。
 
 スタートは馬場がいない5人編成で4曲やります。いなせなミドルテンポのロック曲「ドラマ」、ノリ良い客が集まるタイプのフェスならモッシュが起きそうなスピード感ある曲の「そうでもない」、The Smashing Pumpkins「1979」を意識していると思われる「1989」、語尾を伸ばすメロディ、サビ前にブレイク入れたり、歌いきってピタッと締めるのがtricotっぽい「ランドマーク」を披露。「ランドマーク」がめちゃくちゃ良くて、ここで涙腺緩みました。
 
 5曲目から馬場が加わります。ボーカル/ギターの太田美音はアコースティックギターに持ち替えたり、ギター無しでボーカル専念したりします。「月とカラス」は切なげで憂いあるメロディとボーカル、コーラスがアコギと2つのエレクトリックギターで高まっていく感覚ありました。「カウントダウン」は藤谷と馬場でギターリフを交互に聞かせる入りが新鮮。「stay」は太田もエレキギターになりトリプルギターを炸裂させます。Radiohead「Airbag」のようなザクザクしたリズムと歪んだギターの組み合わせが最高な曲で終盤の爆発力はすごいものがありました。
 
 軽やかな「LIFETIME」は太田ギター持たずステージを跳ねながらコーラスとの掛け合いボーカルで聞かせます。ちょい物憂げもある歌い方と跳ねるリズムとの組み合わせが良い感じ。基本ayutthayaの曲は太田が手掛けているようですが、「hakka」は右田が作曲して、それに太田が英語詞を付けた曲。右田はこの曲でウッドベースを弾きます。深遠さある演奏の中、気だるくほんのりセクシーさもある歌い上げで闇に沈み込んでいくような感覚ありました。
 
 「hakka」終わりは音を止めない中で馬場がステージ袖に退き、右田がエレクトリックベースに持ち替えて次の「グレープフルーツ」につないでいました。異色とも呼べる「hakka」からこうつなぐかの展開で流れがめちゃよかったです。終盤はいつもの4人体勢になり旧曲を連発。「GUM」は大好きな曲で最初のベースリフからして最高なのですが、今回その部分のエフェクトたっぷりかけていると思われるゆらぎがすごいと思いました。自分の耳がおかしかっただけかもしれませんが。
 
 本編最後は6人全員揃ってアルバム「Lighthouse」の最初に収録されていてかつリード曲でもある「fog」を披露。「stay」と同様にトリプルギターの炸裂具合と音圧がすごいのですが、その中で深遠さをずっと持ち続けるリズム隊、ボーカルの響きがたまらないといった感ありました。
 
 ayutthayaは基本アンコールやらないそうですが、「今回は特別にやります。アンコールらしくグッズのTシャツも着ています。」と、白のロングTシャツを着て登場。右田はウッドベース、太田はアコギを持って軽やかなカントリーな味の「Park」を披露します。春っぽいポップな曲で裏声も入れたりするayutthayaとしては珍しいタイプの曲。最後は太田、右田ともにエレクトリックに持ち替えて前向きにぐいぐい進んでいくようなメロディでミドルテンポの「ハイブリッド」を披露して締めました。フルセットのライブ見れて、めちゃくちゃいいバンドだよなーと感じ入る場面多々ありました。
 
 MCは通常太田が宣伝中心に軽めにしゃべりますが、今回はいつもの楽屋でしゃべっている雰囲気のように全員で少しずつ話していこうという方向で進めていました。ドラム吉木は「サポートメンバーなんですけど、ムードメーカー」だそう。アルバムはレコーディングが結構大変だったようで太田は「事前練習までは楽しかったのに」と。でも「結果良かった」と右田。右田は今年振り返ってどうだったか聞かれた時も「結果良かった」と言っていました。
 
 11月のアルバム発売、12月のワンマンライブに向けては今年始めから動いていたようで、「(ayutthayaライブの最大キャパとなる)WWWの予約も今年始め頃だった。予約確定させる時に『あー、確定させちゃう。』と思いながら申し込んじゃった。」みたいなことを右田が語っていました。動員的な心配があったんですかね。当日券は出ていましたが、会場は多くの人で埋め尽くされていて曲に聞き入る雰囲気も非常に良かったです。

 

author:de nudge, category:live(渋谷WWW,WWW X), 12:43
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2022/12/02 The Comet is Coming at 渋谷WWW

 イギリス・ロンドンを拠点に活動するジャズ・ロックバンド。キーボード、ドラム、テナーサックスの男性3人組。彼らは2019年のフジロックに出演していますが、その時見れなかったので今回見れるのを楽しみにしていました。アンコール含め1時間50分ほどのライブ。
 
 じわじわとしたセッションから一定のビートを立ち上げて本編に突入していくような流れで曲が進められていきます。ユニゾンでメロディ弾いたりする場面もあったりしますが、基本的にはドラムがリズム、キーボードはベースとスペーシーな上音を織り交ぜて弾き、サックスは早いリフのように聞こえる吹き方で畳み掛けてきます。上半身裸でそこにサロペットを着ているサックス奏者は筋骨隆々でとにかくパワフル。絶え間なく吹きまくっていて肺活量すごすぎでした。
 
 一定のビートの中でそれぞれ崩すような入れ方もするのですが、基本ビートを積み重ねてきて三位一体で押し寄せるような聞かせ方をしてきます。キーボードが手元の機械で弾く音そのものを加工することはありますが、サンプリング+ループや打ち込み音は全く使わず三人の出す音だけで、これだけの音の塊をぶつけてくるのはすごいなーと。音楽性は全然違いますが、人力で一定のビートを三位一体で積み上げていくスタイルは日本のNETWORKSにも通ずるものがあるなと聞いてて思いました。The Comet is Comingは不穏、混沌感をジャズやロックなどを織り込ませつつ表現していて、ダンスミュージックとしても機能するような聞かせ方をしてきます。
 
 ほぼ音を途切れさせることはありません。曲間にはそれぞれの楽器のソロやキーボードとドラムのセッションなんかも織り交ぜて良い感じ。ドラムは正面と右手にカウベルがあって、それでアクセントになるような音を時折入れ込んでいました。中盤以降はダンス面の強調がより出てきて、満杯のライブハウスでそれほど動くスペースはないながらも体揺らしまくりました。
 
 ラストはドラムソロをたっぷり聞かせて一旦締めます。メンバー紹介のMCをして最後の曲に突入していました。曲終了後拍手喝采。メンバーもお客さんの熱烈な反応に感激の面持ちでした。アンコールに応えて2曲披露。もしかして最後の1曲は予定に無かったですかね。アイコンタクトでもう一曲やるかみたいに見えました。

 

author:de nudge, category:live(渋谷WWW,WWW X), 13:40
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2022/11/07 Sam Wilkes Quintet、billy woods at 渋谷WWW

 先週見たWhatever the Weatherと同じくFESTIVAL de FRUE 2022という静岡県で行われたフェスに出演したアーティスト2組の東京公演。ともに初めて見ます。
 
 
 最初はアメリカ・ワシントンDC出身の男性ラッパーbilly woods。50分ほどのライブ。「ファンハウス」とカタカナで書かれたジャンパー着ての登場。サポートメンバー付けず、一人でのライブでした。PCを操り音を出してそこに肉声を重ねます。全般にはズゴゴなビート、スロー目なものが多いトラックがメインで、時にはノンビートで展開したり、トラックのつなぎや隠し味的にロック、ソウル、ジャズ、アンビエントものなどの音を入れ込んで聞かせます。聞いていてダブレゲエの要素、、自体は無いのですが、そういった曲で聞ける殺傷力高そうな混沌感、奥行きある音といった印象でした。
 
 そういったトラックに重なる声は、ポエトリーリーディング的ながら迫力があるもので、畳み掛けて聞かせてくるのはまさにラップ。聞いていてモノクロのマフィア映画、任侠映画といった絵が浮かびました。woodsは力強い語り部といった感あり、英語分からないのでどういった内容かは分かりませんが、物語をつむいでいくように曲をつないでいった印象でした。これまで味わったこと無い音世界といった感あり、堪能しました。
 
 
 続いてアメリカ・ロサンゼルスを拠点に活動する男性ベース奏者Sam Wilkes率いる5人組バンド。ベース、キーボード、ギター/キーボード/ボーカル、ギター、ドラムといった編成。ほとんどの曲がベースソロから始まり、そこに味わい深い音を丁寧に重ねて聞かせてくるライブでした。アンコール含め1時間40分ほどのライブ。
 
 ベースから出す音色が様々で、アコースティックギターのような音に聞かせる時もありました。ベースだけでなく、ボイスパーカッションやマイク叩いてリズム作ったものをサンプリングし、そこから展開した曲もありました。全体的に小音で、春の息吹を感じさせるような曲が多め。穏やかで耳馴染み良いアンサンブルが楽しめました。ベースと同様、様々な音を聞かせるDylan Dayのギターも印象的な音を出す場面が多々あり、気だるい夏の日といった感ある曲では甲高いギターが夏の日差し感あるように聞こえました。
 
 心地よいリズムものだけでなく、途中でリズムが変わったり個性的な音が各メンバーから出されたりする曲や、小粋なジャズ曲などやったりと刺激も多々ありました。ギター/キーボードのThom Gillは2,3曲で声を重ねていて、サウダージなメロディのものやスキャットなどをやって曲に味わいをもたらせていました。WWWという会場にも合っていて、非常に良い音を堪能。感激要素多々ありました。
 
 Sam Wilkesは日本語も交えやさしさあふれるといった感じのMCをします。日本に呼んでくれたスタッフにもお礼を言っていて、アンコール終わるとbilly woodsが日本のスタッフをステージに連れてきて、彼らを紹介し客席に全員で挨拶をしていました。

 

author:de nudge, category:live(渋谷WWW,WWW X), 20:10
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2022/10/11 Antonio Loureiro & Rafael Martini、長谷川白紙 at 渋谷WWW X

 ブラジルと日本のアーティスト1組ずつ出演する対バンライブ。
 
 最初は男性ソロシンガーの長谷川白紙。3年半ぶり2回目に見ます。50分ほどのライブ。PCでトラック流しつつキーボード弾きながら歌うスタイル。急転直下と言いたくなるくらいにコロコロと変わっていく展開、唯一の生音としてトラックと噛み合わせるキーボード、淡い感情をほとばしらせるように歌を絡ませます。一人であれこれ複雑なことをやっていてすごいなーとか、音かっこよいなーという瞬間はありますが、全体的にはまるような感じは無かったのは前回と同じ印象でした。バンドセットでこういった曲を丁々発止、バリバリの緊張感、ダイナミズムで味わうとすごいとなってハマるかもと思いながら聞いていました。
 
 途中のMCでは中学生の時にAntonio Loureiroの「Só」というアルバムが好きでコピーをしようとしたけど難しかった、今回対バンできるのが光栄と語っていました。「Só」は自分も好きで良く聞いていたアルバムですが、出たのってそんな昔じゃないよな、、と調べたら2013年。その時中学ということはかなりお若い方なんですね。このMCの後にやった2曲はかなりつぼでした。ダンスモードに振り切った曲で、それまでの楽器音中心に組み立てたトラックだとバンドで見たいと思ってしまったのが、ノリやすいビート軸としてキラキラとした舞い上がるような電子音などいろいろ楽しい音を入れ込んできて聞き入りました。
 
 
 続いてAntonio LoureiroとRafael Martiniの2人でのライブ。Antonio Loureiroは7年前に日本のミュージシャン(鈴木正人や芳垣安洋等)と組んでピアノ、キーボード弾きながら歌うライブを見たのと、5年前に同じくブラジルのギタリストKurt Rosenwinkelのバックでパーカッションを担当していたのを見ています。Rafael Martiniは初めて見ます。Loureiroはドラム/PC/キーボード/ボーカル、Martiniはピアノ/キーボード/ボーカルを担当します。1時間ほどのライブ。
 
 最初の4曲は交互にメインボーカルを交代して2曲ずつ歌っていました。ともにサウダージ漂うメロディを聞いているだけで泣けてくるようなボーカルで聞かせます。声を重ねるパートもあり、そこも良いなーと。2人の演奏も刺激あるもので、自分のいた位置からだと演奏している姿が部分的にしか見えなかったこともあり、どんな演奏でこの音を出しているんだ?ってな瞬間が多々ありました。Martiniはピアノの左上に小型キーボードを置いて、時折左手でキーボードを弾いてベースパートやスペーシーな音を出していました。Loureiroは正面にドラムセットを置いて、左側にPCとキーボードをセット。同じくキーボードでベースパートを弾くこともあったかと思いますが、曲に彩りを与えるような音を出す場面が多かったでしょうか。
 
 音は丁寧な2人のアンサンブルといった趣きで、ポストロック、ポストクラシカル、ジャズなどから曲に沿うような音を抽出して組み立てたアレンジといった感じで、時には郷愁を誘うような時には桃源郷のようなといった世界観を出していました。また力強く音を出す展開もあり、LoureiroのドラムとMartiniのピアノの一音一音が強いなと思わせる聞かせ方を随所に入れてきました。一曲の中でも様々な音を聞かせてきて、時にはPCから断続音やノリやすめなビートを出してそれにリズムをまかせて彩りを加えるようなピアノとキーボード音を出したりも。
 
 後半はより2人のバンドとしての音楽を聞かせるセットで、インストだけの曲や途中でメインボーカルを変えて歌う曲を一曲ずつやっていました。本編最後の曲は複雑なリズム(何拍子か不明)をピアノとドラムでひたすら繰り返しながらMartiniが力強く歌い上げていく曲で、音とともに歌が目の前に迫ってくる感じですごいと胸打たれました。
 
 
 アンコールは3人全員登場して2曲やります。最初の曲は長谷川の曲のようで、長谷川の歌とキーボードに2人の演奏が加わって良い感じに聞かせていました。リハーサルどれくらいやったんでしょう。冒頭思ったこと(長谷川の曲をバンドセットで見てみたい)が早くも実現したと思ってしまいました。2曲目はイントロで歓声が上がります。自分も何の曲か分かって熱上がりました。Antonio Loureiroのアルバム「Só」に収録されている「Luz da Terra」です。いやー聞けてうれしい。中学の時に熱心に聞いていた長谷川はそれ以上の感激でしょうね。憧れの人たちに自分の曲の演奏に加わってもらって、かつてコピーに取り組んだ曲を本人が歌う中で演奏に加われるってのは最高な時間だろうなと。演奏終わった後、大きな拍手に包まれる中3人で挨拶してましたが、中央で肩組まれた長谷川は終始感激の面持ちでした。

 

author:de nudge, category:live(渋谷WWW,WWW X), 22:49
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2022/08/21 NOT WONK、THE NOVEMBERS at 渋谷WWW X

 前述のイベント参加後、渋谷に移動。北海道・苫小牧を拠点に活動しているギター/ボーカル、ベース、ドラムの男性3人組バンドNOT WONK主催の対バンライブを見に行きました。今回迎えたのはTHE NOVEMBERS。両バンドとも轟音で、上手サイドでずっと聞いていたため右耳のダメージが少々ありました。タイプは違うバンドながらともに音がかっこよく堪能しました。
 
 
 最初にTHE NOVEMBERS。8年ぶり2回目に見るボーカル/ギター、ギター、ベース、ドラムの男性4人組。ボーカル/ギターの小林祐介はROMEO's bloodで、ドラムの吉木諒祐はayutthayaのサポートでも見たことあります。1時間ほどのライブ。曲のタイプは様々。2つのギターの轟音、絶叫などを折り込みつつ、耽美的な世界観のメロディでスピード感あるアレンジで飛ばすものや、打ち込みのドラムンベースを入れた曲、ソウルな味の爽やかなメロディのもの、ゆったりと静かに聴かせるものなどなど。その中で最初にやった「いこうよ」という曲がめちゃ好みでした。10分くらいの長尺曲で、ザクザクとしたドラムとかっこよく印象的なベースラインに、ギターがあちこちに舞うように聞かせてきます。それらに時には溶けていくように、時には張り上げて聞かせるボーカルも良い感じ。終盤ベースリフのみになり、一旦落ち着けてから最後爆発させていく展開も見事でした。
 
 最後の曲やる前に長めのMCがあり、この対バンは当初2020年に行われるはずでNOT WONKに誘ってもらったが、コロナ禍ということもありTHE NOVEMBERSサイドとしては見送ったそう。今回再度声かけてもらって、対バンできたことを喜んでいました。時期からすると、自分も行った2020年8月のここ渋谷WWW Xでのライブですかね。この時はまだライブハウスでライブする警戒感が強い時期で、椅子が間隔あけて置かれていて100人程度に入場者絞って行われたなーと。それを思うと、今回は床にテープの仕切りがあってギュウギュウまでは行かないですが、スタンディングになりたくさんのお客さんが詰めかけてやっているので、ここまでやれるようになったなーと感慨深くなりますね。
 
 
 続いてNOT WONK。1年ぶり6回目に見ます。アンコール込みで1時間15分ほどのライブ。最初の「Down the Valley」は序盤は比較的落ち着いて聞かせて後半激しくなっていく展開の曲なのですが、轟音部分になった時に耳がキーンとなりビビりました。THE NOVEMBERSで慣れたつもりだったのに。2019年に出したアルバム「Down the Valley」と2021年に出したアルバム「dimen」の曲中心で、曲名がすぐ出てくるわけではないですが、あの曲だーとだいぶ分かるようになってきました。
 
 スローな歌い上げから、急転直下な展開も入れ込んでギターと歌うメロディを同一のもので聞かせたり交差させたりする「spirit in the sun」、ロカビリーな要素もあるのかなという印象でNOT WONKの中では直球で聞かせる印象の「get off the car」、ボーカル/ギター加藤修平のよれた感じもありつつの力強い歌からスタートして小気味良いリズムも入れたり、ジャズセッションってな感じのアレンジも入れてくる「slow burning」などなど。
 
 中盤で「Come Right Back」をじっくりと聞かせてから「This Ordinary」で爆発する展開も良かったです。「This Ordinary」はモッシュやダイブも起きたりする(今はこの情勢なので起きませんが)強力な曲で、比較的おとなしめに聞いている自分も頭の中では沸騰させられました。この曲中盤に持ってくるかーと思ったのですが、これ以降の後半がこれまたすごかったです。
 
 淡々としたリズムでちょいドリーミーに聞かせる「the place where nothing's ever born」、静かに賛美歌のような序盤からスケール大きな展開に持っていく「Love Me Not Only In Weekends」、ともに後半激情といった展開と絶叫が織り込まれる「dimensions」「I Won't Cry」で本編を締めました。「I Won't Cry」の轟音は毎度度肝抜かれます。
 
 アンコールはいかにも洋楽なメロディ(雑すぎる表現でスミマセン)なロック曲でウキウキと聞かせる「Laughing Nerds And A Wallflower」でノリよく締めました。ライブしている時は不穏感や緊張感漂わせていますが、MCはポジティブなことを言うことが多く、とりわけこの日はポジティブ要素満載でした。バンドの状態も絶好調のよう。「どんな状況になっても、自分が死んでも音楽自体は続いていく。」「そういった中で自分たちがやりたいロックはきれいなボールを投げて、傷ついたり形が変わっていって、それがビートとなって進み続けていくようなもの。きれいなままではない。」「世の中いろんな意見あって対立もしてたりするけど、せめて今ここに集まった人たちだけはライブ後前向きな気持ちになって帰っていって欲しい。」などなど。
 
 見る度かっこよいなー、としびれるライブをするバンドです。東京にも頻繁に来て頂いてありがたい。毎回とは行かないですが、また予定合わせてライブ見たいです。いつか本拠地の北海道(苫小牧までは行ければ良いですが、難しかったらせめて札幌)までライブ観に行ってみたいですね。

 

author:de nudge, category:live(渋谷WWW,WWW X), 07:55
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