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2012/04/21 KAIKOO POPWAVE FESTIVAL at お台場 船の科学館 野外特設ステージ
 毎年場所を転々と変えて行われるDJ BAKU主催の音楽祭。今年はお台場にある船の科学館の周りに4ステージ作って繰り広げられます。2日間行われるフェスの初日に行ってきました。天気は雨こそ降らなかったもののどんよりとした曇り空。夏だったらこの天気は理想的なのですが、まだ春先だと寒いですね、夕方以降はかなり体が冷えました。
 
 見たのは、KING BROTHERS→Gallops→Bitch Magnet→OOOOOOOIOOOOOOO→doseone→MELT BANANA→Dry & Heavy→toeでした。各アクトの感想を簡単に。
 
 KING BROTHERS
 開始に間に合わず残り20分ほどのライブ。見るのは12年ぶりでかなりひさびさですね。以前はギター×2、ドラムという編成でThe Jon Spencer Blues Explosionみたいなジャンクなロッケンロールを鳴らしていたバンドですが、音はそのままにベースも加わった4人編成(ドラムは替わっているよう)。スーツ姿でかなりいかれたパフォーマンスをするそれぞれの奏者ですが、とりわけギターの一人がめちゃめちゃ。マイクを客席に何度も投げ込んだり(それを淡々と都度回収するスタッフもすごい)、客席に飛び込んでそのまま客にかつぎあげられたまま、はるか後方へ移動。騎馬戦よろしくですがおもしろすぎる、マイクのコードもよく伸びるなーと。
 
 Gallops
 ウェールズからやってきた新人バンドとのこと。ギター、ギター/キーボード、PC、ドラムという男性4人組で「Mirrored」を出した頃のBattlesのようなインスト曲を演奏します。あまりテクニカルな感じがしなく、Battlesみたいにスゲーみたいにはならないのですが、音はいい感じ。2曲目の口笛みたいなループが軸の曲が好印象でした。
 
 Bitch Magnet
 アメリカからやってきたベテランロックバンドとのこと。ギター、ベース、ドラムの男性3人組でアジア系のベース奏者が歌うロックバンド。Sonic Youth好きに受けそうなノイズ面やせつないポップなメロディを聞かせつつ、しっかりとした演奏のロックを聞かせます。最後から2曲目の淡々としたリズムで歌う曲と最後の激しめな曲はかなりつぼでした。
 
 OOOOOOOIOOOOOOO
 見るのはたぶん3回目で6年ぶりくらいになるでしょうか、BoredomsのYoshimi率いるOOIOOの特別編成。男性2人のガムラン奏者が加わっています。以前ドラムAiのバンドOLAibiでも参加していたガムラン奏者と同じ方でしょうか。今回そのAiは参加していず、替わりのドラムとしてBoredomsのYO2ROが参加しています。女性のみのバンドとして活動してきたOOIOOですが、今回の編成では男女3人3人となった形。ライブはガムラン2人のみでの演奏から始まり、アジアな音が満面に振りまかれながら、摩訶不思議な声の重なり、体が自然に揺れ動くリズム、テケテケした感じのギター、Yoshimiが時折吹くトランペットなどなど、様々なおもしろい要素がかみ合って不思議な高揚感を味わえて楽しかったですね。Yoshimiの叫びはBoredomsのEYEと同じく、心つかまれるというか気持ちが上がらずにいられないものを常に感じされられますねー。
 
 doseone
 アメリカからやってきたラッパーとのこと。一人で機械を操りピコピコなヒップホップと言える音を出しながら、ダミ声でラップしたり、ソウルフルな歌を歌いまくり。とにかく濃ゆすぎるステージで、客前に何度もつっこんでもみくちゃにされながら高らかに歌い上げます。英語で何言っているか聞き取れなかったですが、笑いが時折起こるくらいおもしろい発言も連発していました。この日誕生日ということで、ライブ終了後客席から自然にハッピバースデーの歌が。ご本人すごくうれしそうでした。
 
 MELT BANANA
 女性ボーカル、男性ギターの2人にサポートとして女性ベース、男性ドラムがついた4人編成。以前から名前だけ知っていたものの、初めて見ます。高速なハードコアな音連発でそこにアニメ声っぽいチャーミングなボーカルが乗ります。客席前方はすごい暴れっぷり。マスクをつけた男性ギターの姿もかっこよく、細かいリフやノイズを弾きまくりでした。ギターの音もうちょっと大きくても良いかなーと思いましたが、かっこよいライブ堪能しましたね。
 
 Dry & Heavy
 残り10分ほどしか見れなかったのが残念でした。見るのは10年ぶりくらいになる復活バンドです。ドラムの七尾"DRY"茂大とベースの秋本"HEAVY"武士のレゲエリズムセクションを核としたバンドだったのですが、秋本がバンドから離れたり、その後別メンバーを加えて活動するもののやがて解散してしまったのですが、2年前に2人に戻って活動を再開させてから意欲的にライブも行っているようです。今回のライブはキーボード/ハーモニカ、キーボード、ダブミックスの3人を加えています。ダブミックスはNUMB(201.05.20すみません訂正。この日のライブミックスはSAK-DUB Iという方だったよう)が担当。どこか物悲しさやせつなさが漂うキーボード音を添えながら強靭なレゲエリズムを堪能しまくりでした。次回はフルでしっかりと見たいですね。
 
 toe
 見るのは4年ぶり4回目になるでしょうか。ドラムの柏倉隆史(木村カエラのバック)、サポートのキーボード中村圭作(木村カエラのバック、sgt.のサポート)のお二人は結構頻繁に見ている感じですが、こちらのバンドはひさびさですね。ギター×2、ベース、ドラムの4人で緊張感のある密なリフのからみがかっこよいインストバンド。以前のライブでは、ブレイクを多用していた印象ですが、今回はあまりなく、その代わり細かい刻みが一体となったダイナミズムみたいなものを堪能しまくりでした。ギターのアンプから音が出ないトラブルもありましたが、それにめげず詰め掛けた多くのお客を盛り上げましたね。
 
 
 
 この週末は両日とも仕事が休み。今年のGWに向けてここ3年くらい深夜勤や休日出勤重ねてやってきたプロジェクトの延期が決まって宙ぶらりんな状況。なんとか終了に持っていって今の仕事に区切りをつけたいなーと思っていたのですが、なかなか思うようにいかないですね。もっとも自分の人生でこうなりたい、こうなればいいなーと思ってうまくいったことがほとんどないので、能力や努力の不足を考えると仕方ありません。これからもちょっとの努力とたくさんの運の良さに頼りながらなんとなくだらだらと生きていきたいと思います。
 
 健康診断で以前から悪い数値が出ていたコレステロールと肝臓について自覚症状が出るようになって、内臓がずーっと気持ち悪い状態での参加でした。飲み食いを抑えればそこそこ元気なので、せっかくの2連休だし、がっつり遊ぶぞーとこの日はもう一個のフェスにも深夜から参加してきました。それは次の回で。

author:de nudge, category:festival(Kaikoo Popwave), 22:53
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2011/11/19 KAIKOO POPWAVE FESTIVAL at 渋谷O-EAST , duo Music Exchangeなど
 DJ BAKU主催の音楽祭。春の開催予定が震災による延期で秋開催になりました。場所は渋谷O-EAST , duo Music Exchangeなどライブハウスがひしめきあっている渋谷の道玄坂、円山町近辺10会場ほどの同時開催。
 
 前日調子に乗って朝まで働いていてしまって、寝ていないまま昼過ぎから参加。爆音のバンドですら、途中立ち寝してしまうほど、眠くてあまり気合入れて見れなかったのがくやまれます。。また、小さな会場はしょっちゅう入場制限にかかっていて、入退場に時間かかったりと行く気が起こらず、滞在のほとんどを広い会場のO-EAST , duo Music Exchangeで過ごしました。タイムテーブル上見たいものがかぶりすぎていて、どう動くか難儀していたので、そういった割り切りができたのは良かったかも。
 
 フルで見たのは、Wrench、U-zhaan×rei harakami、sleepy.ab、TURTLE ISLAND、つまみくい的に見たのがnego、NUMB、YOLS IN THE SKY、NINGEN OK。あと、小さな会場に入り込んでちょろっと見たバンドがありましたが、開始3分くらいでその世界に全くついていけずに、外に出てしまいました(名前書きませんが)。。他のお客もちょこちょこと抜けていたので、そういったバンドは逆に珍しいなーと。
 
 前述の通り、フラフラ状態で見たのでそれほど長い感想は書けません。。トピック的に記憶に残っているものをパラパラと。
 
 U-zhaan×rei harakamiは半年前に見て以来2回目。rei harakamiが亡くなってからは初めてになります。U-zhaanはサンプラーを使ってrei harakamiの曲をバックにタブラを叩きまくっていました。yanokamiの矢野顕子もそうですが、rei harakamiが亡くなってからもこの名義でライブを続けてくれるというのはうれしいですね。使命感みたいなものも感じます。「川越ランデヴー」ではイルリメが、「愛燦燦」ではクラムボンの原田郁子がゲストに入って歌ってました。
 
 TURTLE ISLANDは初めて見ました。お祭りバンドとして名前を聞いたことありましたが、なるほどのすごさ。3人のドラム(内2人は立ちながらでフルのドラムセットでは無い)が和太鼓的なトライバルビートを叩いて、そこに竹笛(?正確な名前不明。お正月の光景によく出てくる横にして吹くやつ)と小さな鐘(こちらもお正月の光景以下略)を演奏する人が和な音を増幅させて、そこにギター×2、ベース、サックス、ボーカルが入り込んでくると、パンクになるという不思議な世界。メロディーが分かりやすい親しみやすい(のもパンクっぽさに拍車かけてる)のが多く、特に最後の曲は相当に高揚しました。2階席から見ていたのですが、1階客席のお客達の暴れっぷりはすごかったです。あれだけの人数が体をぶつけあい、ダイブしまくりって見るのもひさびさかも。そこまで暴れるのにふさわしい音かな、という疎外感はちょいありましたが、楽しいライブであることは間違い無しでした。
 
 YOLZ IN THE SKY、NINGEN OKは15分くらいずつ見ただけですが、ともに強烈な印象受けました。ベースとドラムがうねうねとした反復リズムを出して、そこにキュイーンとなる変音ギターが鳴り、挙動不振な動きで踊りながら、ハイトーンボイスで歌うボーカルと、一聴しただけではまってしまう独特な世界のYOLZ IN THE SKY。翌日以降もその音がぐるぐると頭の中で駆け巡っていて、くせになる世界ですね。
 
 キーボード、ギター、ドラムの変則編成で、BATTLESばりの固く手数の多いドラムを中心に情熱のこもったインスト曲を聞かせるNINGEN OKは、U-zhaan×rei harakamiの待ちになっていたお客さんの喝采を浴びていました。ラストのギターとドラムのバトルの気合の入った表情は聞くお客を熱くさせましたねー。

author:de nudge, category:festival(Kaikoo Popwave), 15:54
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2010/04/11 KAIKOO POPWAVE FESTIVAL at 東京晴海客船ターミナル
 DJ BAKU主催の音楽祭。2日間に渡って行われる2日目に行ってきました。野外フェスの始まりです。この日はお台場でひさびさに行われる渚音楽祭もありまして、各地でおもしろいイベントが開かれている感が良いですねー。数年前から開かれているフェスのようですが、初参加。前RAW LIFEというフェスがあって、その流れを汲むフェスかなーと思っていたのですが、今回は自分でも知っているアーチストが多く、メジャーところに寄った印象ですね。
 
 晴海客船ターミナルから湾側に面しているスペースがメイン。3つのステージが設けられ、左右がバンド用、真ん中がDJ用でどこかでライブが行われている中、別のステージで準備が進められて、ライブ終了後すぐに別ステージで開始するという、間の休み無しで繰り広げられます。他に会場入り口のDJエリア、ターミナル内にある野外ステージとテントエリアと計4エリアで同時並行に進行します。会場へは勝どきから徒歩25分ほど。向かうすがら会場近くで飛行船が飛び立つシーンも見れて、巨大さにびびりました。
 
 主に見たものはNATSUMEN→COKEHEAD HIPSTERS→sleepy.ab→DJ NOBU(初めの1時間ほど)→Rival Schools→THA BLUE HERB→DJ BAKU HYBRID DHARMA BAND→クラムボンです。それぞれ簡単な感想を。
 
 NATSUMEN
 個人的にお馴染みのバンド。前回見たときはキーボードが石橋英子でしたが、今回はレギュラーの蔦谷好位置。毎度どしゃめしゃな中から不思議な高揚感とポップさがわきあがってくる独特の演奏を楽しめるバンドで大好きですねー。一曲新曲があって、ブラスロックな感じとフリージャズな感じが交互に入れ込まれる展開がたまらなかったです。
 
 COKEHEAD HIPSTERS
 初めて見ます。ボーカル、ギター、ベース、ドラムの4人組でハードコアな要素が強いミクスチャーバンドと言って良いのでしょうか。ベテランな感じでひょうひょうとしたMC(4人で絶妙なやり取りをしていておもしろい)を間にはさみつつ、前方でお客があばれることが多い激しい曲が繰り出されます。New OrderやThe Knack、Beastie Boysなどの曲をハードコアにアレンジしたカバーなんかもはさみつつ、初見でもかなり楽しめたライブでしたね。
 
 sleepy.ab
 こちらも初めて。このスペルで「スリーピー」と読むそう。ボーカル/ギター、ギター、ベース、ドラムの北海道から来た4人組。ステージ向かって右に位置するギターが叙情的な歌を歌いあげるのですが、そこにがしっとしたリズムと真ん中に位置するギターが独特の音色を重ねていく印象でした。真ん中で座って黙々と弾くギターの方がかなり個性的で、電子音っぽいものをギターで表現していたり、猫をなでるように右手で弦を弾いていたりとあまり見たことない弾き方をしていましたね。
 
 DJ NOBU
 フェスで何回か聞いたことあると思うのですが、1時間くらいがっつり聞くのはたぶん初めて。客をぐわっとにらみ反応を窺いつつ、躍らせます。心地よいリズムに荒々しいサンバが入れ込まれる展開もあったりして、良かったですね。千葉でレギュラーパーティーを開かれているそうで、千葉出身者としては一回行ってみたいところです。
 
 Rival Schools
 唯一の海外組。ニューヨークから来られたバンドです。名前を聞いたことあるなーと思っていたのですが、2002年のSUMMER SONICに出演したことあるそうで、それ以来の来日とか。「その時パフィーがいてめちゃめちゃかわいくて話かけたかったんだけど、はずかしくてできなかった、一生の後悔だよ」みたいなことをおっしゃってました。序盤はしっとりの聞かせるメロディが多かったんですが、ミドルテンポながらリズムやギターが立ってくる演奏になってきて、Stereophonicsに近しいかもと思ったりも。サービス精神おうせいにMCしたり、ギターを弾くボーカルの方が好印象でした。
 
 THA BLUE HERB
 5年くらい前にMo'some Tonebenderとの対バンで見て以来の2回目。DJとMCの2人組(正確にはトラックメーカーのO.N.Oを含めた3人組だがライブに彼は参加しない)です。カリスマ感たっぷりのILL-BOSSTINOが、語りとラップの中間に位置するような独特の響きを持つ言葉を投げかけ、それにお客さん達は熱く反応します。音はヒップホップなビートを聞かせたものが多いですが、ラストにやった「未来は俺等の手の中」みたいなそこからはずれたトラックのものをもうちょっと多めにしてくれると、個人的にはもっと楽しめるかなーと思いました。
 
 DJ BAKU HYBRID DHARMA BAND
 DJ BAKU、ギター、ベース、ドラム、MC2人でデジロックな印象を持つ曲を多く繰り出していました。最初の方は熱く聞いていましたが、その後疲れを感じて、後ろで座りながらまったり聞いていたのであまり感想めいたことが書けません。。
 
 クラムボン
 トリをかざるクラムボン。この日夕方から雨が降る予報で、急速に冷え込んできましたが、雨自体は降らずラッキーでした。新しいアルバム発売が近いですが、そこからの新曲は1曲のみ(去年野音でやった「Tiny Pride」)で、フェスらしく「シカゴ」「バイタルサイン」などの代表曲を繰り出して盛り上げました。「シカゴ」では合唱状態になって、それって自分が聞いた中では初めてかもと思ったり。本編ラストでは「ライブでは初めてやる曲です」と言って、しっとりとしたキーボードと歌から始まったところで、THA BLUE HERBのILL-BOSSTINOが登場します。こだまなひびきをするドラム、ベース、キーボードをバックに、ラップを重ねる「あかり from HERE」(タワーレコード限定シングルで去年発売された曲)です。今回のフェスでラインアップを見た瞬間に間違いなくやるだろうなーと思っていましたが、実際に見て相当に熱くなりましたねー。アンコールはベースのミトが「先日亡くなった友人にささげます。彼も海が好きでした」みたいなことをおっしゃって「Folklore」を。ラーラーラーのところの合唱はお馴染みですね。この曲をアレンジした「Imaginary Folklore」という曲を作ったトラックメーカーのnujabesが、先日交通事故で亡くなられたことによるトリビュートでした。ご存知ない方も多いでしょうし、そのアナウンスをしても良かったんでは、と思いましたが涙汲んでいるメンバーを見るとそれも難しいですね。「最後にもう一曲だけ流さして下さい、ありがとうございました。」とメンバーが退場する中、きれいなピアノ音と抑えたヒップホップのビートが合わさる曲が流れてフェスは終了しました。

author:de nudge, category:festival(Kaikoo Popwave), 11:55
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