- 2024/02/17 元山ツトム、宮下広輔 at 神戸・元町 本の栞
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2024.02.22 Thursday
一泊二日で神戸を旅行してきました。二日目のコンサート参加が主な目的で一日目は当初観光のみにしようと思ってました。昼の予定を決めた後、夜になんかおもしろそうなイベントあったら参加するのもいいなと思い、ちょい調べたら本屋さんでペダルスティールギターのみのライブがあるというのを見つけておもしろそうと参加しました。15人も入ればいっぱいのスペース。本棚で売られているものは音楽家が書かれたものが多いようで、見たことある名前のアーティストさんの著作がずらーっと。みなさん本書くんですね。ミュージシャンの書いた本って読んだことあるかなーと記憶辿ったのですが、思い出せず。。
神戸にお住まいの元山ツトムというペダルスティールギター奏者が企画したライブで、東京の同じくペダルスティールギター奏者宮下広輔を呼んでそれぞれのソロ演奏と共演がありました。宮下はLITTLE TEMPOとTurntable Filmsのサポートで拝見したことありますが、元山は初めて。ゑでぃまぁこんのメンバーだそう。元山、宮下の順でソロのライブがそれぞれ40分ほど、共演が30分ほどありました。感想を書いていきます。
- 2023/11/04 kurayamisaka at 法政大学市ヶ谷キャンパスボアソナードタワー1階ヘリオス特設ステージ
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2023.11.08 Wednesday
市ヶ谷にある法政大学内で行われた学園祭の中の一企画で、1階ロビーに作られたステージで行われたフリーライブ。3組出演の中で最初の1組目のkurayamisakaのライブを見に行きました。7ヶ月ぶり2回目に見る女性ボーカル/ギター、男性ギター×2、男性ベース、男性ドラムの5人組バンド。大井町出身で、バンド名は大井町にある坂から付けられたそう。前回ライブ見た時に感激して、またライブ見たいと思ってました。
ライブ前に少々構内を回りました。たくさんの屋台が出ています。元気さと長閑さが両立しているのはいかにも大学の学園祭。いつの世もこの雰囲気変わらないなーと懐かしくなりました。きれいなビルの1階ロビーに作られた特設ステージの前の客席エリアは300人以上は入るでしょうか。よくこの中にこれだけの照明器具やステージ台を持ち込んできたなーという立派なセット。ライブハウスで聞くより音圧が足りないと感じましたが、充分に楽しめる音でした。優先入場できる法政大学の人が前に位置して、一般客は後方に位置します。若いお客さんが大半で会場満杯。後方上手から見ました。30分ほどのライブの感想を書きます。
「theme(kimi wo omotte iru)」からスタート。トリプルギターで時空が歪むようなシューゲイズな音が鳴り響く中、溶け込むようなメロディで歌われていくのが快感。去年発売されたEP「kimi wo omotte iru」収録曲中心のセットですが、それ以外の曲もあって、4曲目くらいにやったブレイクを随所に挟みつつギターのアルペジオを少し抑えめに鳴らして、メロディをループ気味にひたすら歌い上げていく曲が印象的でした。
轟音と甘酸っぱく親しみやすいメロディの組み合わせは高まりますね。ラストにやった「seasons」とかはアンセム感もあってかなり盛り上がりました。2021年12月結成とまだ活動歴短いバンドのようで、これからグングンと人気増やしていくであろう空気が充満してました。来年のフジロックのルーキーステージに出てそうと思いました。
MCでは法政大の学園祭に呼ばれたことを感謝していて「ここの敷地は広いですね。うちらがいた駒澤大学より全然大きい。」と言ってました。駒澤大学行ったことないですが、なんとなく大きな大学というイメージがありました。キャンパスがあちこちに散らばっているとかですかね。「十階が楽屋だったんですけど、エレベータで降りて途中の階で止まる度に楽器の音が聞こえてきた。バンド演奏やってる教室がどんだけあるんだと。」と言ってました。大学生がバンド演奏披露する場として、学園祭の時に教室で披露する人たちは未だにたくさんいるんですね。自分は全く楽器などやらず音楽は聞くのみでしたが、学園祭で友達がやっている演奏見に行ったなーと遠い目しちゃいました。
- 2023/08/27 芳垣安洋 × 山本昌史 at 江古田Flying Teapot
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2023.08.31 Thursday
ドラマー芳垣安洋とコントラバス奏者の山本昌史の即興ライブ。芳垣は今もいろんなバンドで見ていますが、山本はプログレッシブハードコアジャズバンドNATSUMENでエレクトリックベース弾いていた時以来に見ます。11年ぶり。芳垣と山本はVINCENT ATOMICUSとNATSUMENで一緒にやっていた時に交流があったとMCで言ってました。自分は芳垣のいる別バンドROVOとNATSUMENがフェスなどで一緒にやっていたのを覚えています。自分は行ってませんが、今年6月にVINCENT ATOMICUSのバイオリン奏者太田惠資と山本が共演するライブが行われています。
芳垣と山本が初めて会った時、山本はまだ学生でエレクトリックベースしかやっていなかったそうですが、コントラバスをやりたくて芳垣から吉野弘志を紹介してもらって教えを請うたそう。芳垣は「まさかその後クラシック方面に進むと思ってなかった。」と。山本は現在バロックや現代音楽、即興音楽をコントラバスのみの独奏で表現するスタイルに移行して、「クラシックといえるかどうかも分からないことをやっている。」と。フェイスブックで山本の近況を知った芳垣から声をかけてこの日の共演が実現したそう。客席にはVINCENT ATOMICUS、NATSUMENそれぞれのメンバー(と思われる)の方もいらっしゃいました。
江古田にある喫茶店でのライブ。初めて来ました。マイク無しの完全生音で45〜50分のセットを2つ。合間には山本さんがお客さんにチョコレートを配るという(おいしく頂きました)、なんともアットホームな場で即興演奏を楽しみました。
最初のセットは山本は主に右手に弓を持ってコントラバスを弾いていました。一定のリズムの中で弾くという場面は序盤ほとんどなく、細やかに音を奏でていくといったこれまで自分がコントラバス演奏で聞いたことないような音を出していました。ダークな音の世界といった印象で、不協和音、ノイズ、ドローン的な音もそこかしこに出していました。芳垣は簡素なドラムセットで、左側にバウロンでしょうか、大きなタンバリンをタム的に置いて叩いてました。山本の出す音に反応して、膨らませていくといった叩きぶり。金物などもいろいろ使っていました。吸盤みたいな円錐状の部分を下向きにして、そこ突部分からネジのような蔦のような細長く上に伸びてる不思議な金物を叩いて鳴らしていた時があったのですが、あれも楽器なんでしょうか。終盤はリフ的なものやメロディ的なものが少しずつ浮かび上がっていくように聞かせてきて、ジャズな趣きも出すように聞かせてました。
次のセットは最初のセットより明確なリズムを折り込む場面が多かったです。山本は最初両手弾き、中盤芳垣と同じドラムスティック(先が毛玉のようなものがついてるもの)を使い、終盤は弓弾きに戻るという演奏スタイルを次々と変えていきました。芳垣は簡素なドラムセットを解体したり組み立て直したりして、あれこれ音を出していきます。アフリカンなリズムもの(芳垣は歌声も重ねてました)、タンゴなリズム、ドラムンベースなリズムなどなど折り込みつつ、急転直下で一定のリズムやメロディから外れた展開に持っていったりとスリリングに聞かせてました。山本もドラムの音に反応しつつ、自分の出す音の主体性は常に守っているといった世界観ある音をあれこれ聞かせていました。
こういったコントラバスとドラムの即興デュオって初めて聞く、、と思っていたのですが、この日のライブ聞いていてそういえば以前この組み合わせの即興演奏聞いたことある、しかもその時も一人のメンバーがNATSUMENだったなーと思い出しました。こちらです。2015/02/08 Pearl Alexander & 山本達久 at 四谷 喫茶茶会記
- 2020/02/23 Predawn at 池袋 自由学園明日館 講堂
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2020.02.24 Monday
女性シンガソングライターのPredawnの単独公演、「Nectarian Night Tour」という名前で回っている弾き語りツアーを見に行きました。ツアー最終日公演。目白と池袋の中間にある昭和2年に建てられたという古い建物、明日館(「ミョウニチカン」と読む)に来るのは2年半ぶりでその時もPredawnの単独公演でした。
アンコール含め1時間20分ほどの公演は歌に居住まいを正して聞き入る珠玉の時間でした。透き通るような、かつほんの少しのけだるさがある歌声と丁寧なアコースティックギターの音の組み合わせが素晴らしく、3曲ほどのピアノでの弾き語りも良いアクセントで本当良い時間を過ごしたなと。
聞いたことない曲が3,4個ほどありました。全部新曲でしょうか。ライブ最初に歌った曲は瑞々しいメロディをほんのちょっとサイケ風な歌い方交えて歌い上げます。良い歌声。本編ラストにやった「Universal Mind」にも通じる世界観ってな印象で、この2曲を最初と最後に持ってくるってのは意識的に組んだのかなと。前半の「霞草」と「紫陽花の庭」の間にやった曲は胸うつ鼓動のようなギターのトントンとした音に伸びやかに歌うメロディが雄大さある世界観ありました。中盤ピアノで歌った始めの曲も新曲と言ってました。
ピアノ曲は他に(ピアノ曲としてはおなじみの)「Sigh」と、ブラジルの歌手Marisa Monteのカバー(曲名失念)を歌っていました。Predawnは時々カバーしてますが、かなり幅広いアーティストさん取り上げてますね。このカバーはリズムがところどころ変わるってな印象のもので弾きながら歌うの難しそう。会場備え付けのピアノのようで「私のスキルにはもったいないピアノ」みたいに謙遜して言ってましたが、歌声とともにピアノも堪能できました。
ライブお馴染み曲としては「Keep Silence」「Suddenly」「Breakwaters」など歌っていました。前回この会場でピアノでやろうとしたけどうまくいかず、結局ギターで歌った曲があったことをRayons(Predawnのライブバックも務めたことあるピアニスト)にいじられた話しを語った後、Rayonsの「Halfway」を歌います。これはRayonsのアルバム「After the noise is gone」にPredawnがボーカリストとして参加した曲で聞くの久々。Predawnの多くの曲と同系統な静かなメロディですが、Predawn節とはちょい違った感覚が味わえる曲です。
アンコールは2曲。「Tunnel Light」はこの日一番ぐっと来ました。まだ日があった夕暮れから始まったライブですっかり夜になって窓の外は真っ暗、家々の明かりが差し込んでいるシチュエーションで聞くのに最高のメロディと歌声。最後はTom Waitsのカバーで締めました(こちらも曲名失念)。Aメロの低めのメロディがやや苦しい感じもありましたが、Tom Waits独特の歌声の曲をこんな感じで歌うのかーと、オリジナル知らないくせに言うのもなんですが興味深く聞きました。カバー集とか出さないんですかね。原曲と合わせて浸って聞いてみたいなんて思いながら聞いてました。
MCで覚えていることを。「Nectarian」という意味はすごく昔の、月に隕石が激突して「神酒の海」という形状の穴が出来た時代を指すそうで、月に思いを馳せながら聞いて欲しいと。「でも明日新月で見えないんですけどね。」と笑い取ってました。「あの、あの」とおどおどした感じで話すいつものMCスタイルなのですが、時々ほんわかした笑いを取りに行くのが好感。この日もピアノの位置に座った時に「どうしても『清水ミチコです。』と言いたくなってします。私の名前が『清水美和子』と一字違いだから。」なんてこと言ってました。
昨今のコロナウィルスでイベント中止になったりすることも多くなる中、「いろんなものをかいくぐり抜けてよく来ていただけました。」とお客に感謝しつつ、「私はいつもネガティブなんですけど、コロナウィルスに対してはちょっとポジティブ。感染してゾンビとかになるわけじゃないことを考えると、ちょっと気が楽になりませんか?」と。まあそうなんですが、ゾンビはオーバーな気が。。感染してゾンビになるって話はちょこちょこあるんですかね。自分は10年前に見たとある舞台で一つ、2,3年前に読んだ本で一つそういった話があったことを思い出しました。と、書いていて気づいたのですが、ゾンビが出てくる話という時点で感染するのはセットですよね、我ながら何書いてるんだかと。。
- 2020/01/11 Tawings at 銀座Sony Park
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2020.01.12 Sunday
ちょこちょことやっている銀座ソニーパークの地下4階にある飲み主体のカフェスペースで、ドリンクオーダーのみでライブ見れるという太っ腹な企画。そこでギター/ボーカル、ベース、ドラムの女性3人組バンドのライブを見ました。初めて見るバンドで男性キーボード/ギターが曲によりサポートに入ります。35分ほどのライブ。
ニューウェーブ、ガレージロックな音をふんだんに盛り込みつつ、アメリカ受けしそうなカワイイ要素を随所に聞かせてくるライブといった印象。曲によりギター✕2、ドラムの編成で演奏したり、打ち込み音に合わせてギターとベースが振り付けしたり。振り付けある曲は「POODLES」という曲で両手を頭に乗せて犬っぽい耳を表現していました。
テケテケサイケやほんのりノイズなどの音などを曲ごとに入れてきていろいろと聞かせます。また、ギターがメインボーカル務めつつ、ベースとドラムもコーラスで多く加わり、ダークさと妖精感併せ持つ歌いっぷりが各曲の世界観にぴったりはまります。ラストから3曲目にやった曲がめちゃ好みでした。後で調べたら「水仙」という曲だそう。なんといってもベースラインが良くて、ドラムのザクザク感、キーボードの高音の跳ね具合、ギターのサイケっぷりなど聞き惚れました。ラストはノリ良いパンクな味の2曲で締めていました。
- 2019/12/14 Jason Moran “Skateboarding in Tokyo” at MURASAKI PARK TOKYO
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2019.12.15 Sunday
アメリカ・ヒューストン出身のジャズピアニストJason Moran。アメリカでプロスケーターとジャズの共演というイベントを行って、それを日本にも持ち込んで実現したイベント。ムラサキスポーツが運営している足立区にあるスケートボード施設でのライブ。昼過ぎの3時間弱のイベント。会場入り口付近のスペースにピアノなどの楽器が置かれています。施設の大半はスケートボードを行うバンクなどの物が置かれているので、そこは使えず。楽器の置かれているスペースの2方に60席ほど椅子席があります。もう2方はスケートボートを行う場所。お客の大半はそれらの周りを立って見る形。自分は椅子席のチケットを買ったので、座ってライブとスケートボードを見ました。
まずはオープニングとしてJason Moranと日本のピアニスト スガダイローの共演。Jason Moranは初めて見ますが、スガダイローは過去何回か見ています。この2人の共演も過去行われたそうです。オープニングというには贅沢なライブで40分弱ノンストップでThelonious Monkの曲を弾きます(といっても自分はMonkの曲を知らず…)。Moranはピアノとキーボード2つ使います。このオープニングは初めキーボード使ってましたが、ピアノがメイン。やわらかい弾きっぷりの印象。高速に指を動かして刺激ある演奏スタイルなスガダイローとの相性も良い感じで、2台のピアノ共演ライブって初めて聞くのですが、良いなーと浸れました。Moranは小さい鐘を鳴らすなんてことしたり、スガはピアノの内部を叩いてたりとアクセントとなる音も入れていたりと。また、2人がそれぞれ高音の単音を断続的に鳴らす場面がそれぞれあって、それも印象的でした。ラストは軽快なリズムものから静かな展開になって締めました。
15分ほどの休憩をはさんで本編へ。まず共演するプロスケーターが登場して滑り出します。司会者(兼スケーター)の方が5人のスケーターを紹介。経歴とか披露する技を説明しつつ、スケーターが技を決めるところで拍手を要求します。スノーボードと異なり、足にボードを付けているわけではないので、技を決めるのめちゃ難しそう。プロであっても大技が決まることが少なく、それゆえに技決まったところの歓声はすごくなります。高いジャンプとか、ボードをくるくると回転させて着地するとか生で見るとすごいものがありますね。にしてもプロテクターとかしていない状態でやるのでコケるとすごく痛そうと見てて思いました。
そしてJason Moran、ベース/チェロの須川崇志、ドラムの石若駿が登場。CRCK/LCKSなどで石若は何回か見ていますが、須川は初めて。柵越しにスケーターが滑っているのを見ながら彼らは音を出します。1時間15分ほど、丁々発止で音のやりとりをしていたスガとのライブとは異なり、スケーター達を演出するかのような演奏。ノリやすいリズムものがメインで主にMoranが主導する音に須川と石若が合わせて展開していってるように聞こえました。Moranはスケーターのパフォーマンスを見ながら弾いていて、スケーターに面している位置にあったキーボードを多用していました。食い入るように見ながら弾いていて、それもなにげにすごいよなーと。
須川は縦ベース以外にチェロを弾く場面があって、そこは静謐な展開になっていました。このトリオで曲作り込んだらすごいものできそうなんて思いながらそこの場面聞いていました。演奏の途中からサックス奏者も登場。ピアノトリオに色を添えていました。ラスト静かな展開になってMoranの目の合図でライブ終了。メンバーはスケーター達の場に駆け寄りお互いの健闘を称え合ってました。満場の拍手の中、メンバーが退場。おもしろい企画でした。
- 2019/11/29 For Tracy Hyde at 銀座Sony Park
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2019.12.01 Sunday
ちょこちょことやっている銀座ソニーパークの地下4階にある飲み主体のカフェスペースで、ドリンクオーダーのみで見れるという太っ腹な企画。そこで女性ボーカル/ギター、男性ギター✕2、男性ベース、男性ドラムの5人組バンドのライブを見に来ました。初めて見るバンド。当初この日は別ライブを見ようと思ってたのですが、時間間に合いそうに無かったので、20時スタートのこちらに回ることにしました。アンコール含め1時間弱のライブ。前方は座れるスペースになっており軽い食事取りながら座って見れるの贅沢でした。
入場SEがSUPERCARの「PLAYSTAR VISTA」。懐かしい。ライブはJ-POP、ギターポップ、ドリーミーな要素をあれこれ取り込んだポップなメロディに突き抜け感あるギターロックで展開させるといった印象。曲により日本語詩、英語詩のものがあります。海外で聞けるようなメロディのものとJ-POP的な感覚あるメロディが曲により比重を変えつつ混ぜて作っているように聞こえました。
ボーカルは岡田ロビン翔子(元チャオ ベッラ チンクエッティ)系統の顔立ちなハーフ美人さん。甘く高めな鼻声的なものでギターの轟音にも負けない力強さあります。曲によって少しだけギターの一人がソロパートを歌うなんてこともやっていて、それも良いアクセント。そして一番印象に残ったのはベースが取るコーラス。なんというかこういった音楽のコーラスとして完璧じゃないかと思えるくらい良かったです。裏声的なきれいなコーラスでメインボーカルと重なっていて、聞き惚れました。
ベース奏者がPC使ってクリック音でしょうか、流しながら演奏する曲が多かったように思います。半分くらいの曲でボーカルはギター弾きながら歌っていて、トリプルギターの厚みの中で歌っていくの高まります。複数のギターリフを積み重ねていって上昇感を出すようなこういった音はやっぱり好きですね。個人的にはギターロックの原点がSUPERCARなので、その影響が伺える瞬間がところどころあってワクワクしながら聞けました。本編ラストにやった「Can Little Birds Remember?」という曲のギターリフなんてSUPERCARの「STORYWRITER」を思い出します。ファンクな味のアレンジの曲も1つあってそれも良いアクセントでしたし、「櫻の園」という曲では幻想的な淡い情景を描いたようなアレンジを軸にちょい跳ねるようなドラムを入れてきて気持ちよかったです。
アンコールは予定していなかったようで、「何やろうか」と客席からリクエスト募ります。一番最初に挙がった曲は「歌詞覚えてないかも、、」とボーカルから自信なさげなことを言われてしまい、別の曲をやることに。「Her Sarah Records Collection」という曲で心地よいギターポップ曲で締めていました。
ライブ終了後、最新アルバムの「New Young City」を買って聞いたのですが、如実にSUPERCARのアルバム「Futurama」の影響ありますね。まず、「New Young City」というアルバムタイトル自体が「Futurama」の収録曲と同じですし(入場SEに使っていた「PLAYSTAR VISTA」もこのアルバムに収録されてます)、収録曲数も16曲と同じ。「青」がタイトルに入っている曲も2つずつ(「New Young City」には「繋ぐ日の青」「ラブイズブルー」、「Futurama」には「A.O.S.A.」「Blue Subrhyme」)と。他にも共通点ありそうな感じです。こういった遊び心入れつつアルバム作るの楽しいだろうなと。
そういえば本編ラストの曲終わりにギターノイズ混じりのどしゃめしゃな展開に持っていって、そこから一人ずつ突如演奏をやめて音だけ残して退場していくってことをやっていましたが、これもSUPERCARのライブでやってましたね。まあ、これは他のバンドでもやっている(自分が見た中ではRadioheadもやっていた)ので、関係ないかもですが。
- 2019/09/28 Serph & DÉ DÉ MOUSE at 多摩六都科学館 プラネタリウムドーム
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2019.10.05 Saturday
ソロで活躍する電子音、ダンスものを手掛けるSerphとDÉ DÉ MOUSEがコンビを組んで音源を出す記念として組まれたそうなプラネタリウムでのライブ企画。以前からプラネタリウムでのライブを見たいと思っていて、加えてこの2人が出す音なら気持ち良さそうだなーと、このライブ知って速攻でチケット取りました。花小金井駅から徒歩20分(バスもあるけど本数少ない)、西東京市にある科学館でその中にあるプラネタリウムは都内最大だそうな。確かに大きい。最初徒歩で現場に行く時にあれ、こんなところからスカイツリーが見れるんだっけかと思ってたら、科学館の中にあって「スカイタワー西東京」という名前でスカイツリー以前からあるものだそう。これ目印に歩けば方向間違うことないですね。
1日2回公演の2回目20時半からスタートのライブを見ました。後述のようにヘトヘトモードだったので、寝てしまうかも、、という懸念あって実際時折眠気来ることはありましたが、最初から最後まで聞き入り見入りました。2人が登場して5分ほど挨拶がてらトークします。DÉ DÉ MOUSEはいろいろな形態でのライブやDJでお馴染みですが、Serphは先月初めてソロライブ見て以来の2回目。その時は下半分マスクつけてましたが、この日は特に顔隠さず登場。最近顔隠すのをやめたそうで人前ではこの日が初めて素顔での登場のよう。と、口数少ないSerphに替わってDÉ DÉさんがそんな話をしていました。
ライブスタート1時間10分ほどのライブは序盤は映像と音のシンクロ度合いはあまり感じなかったのですが、進むに従ってシンクロ度合いを感じるようになりました。2人は複数の機械、キーボード使っての音出し。曲から受けるイメージとしてはそれぞれ主導する曲が分かれていて、もう一人がサポート的に自分の音を加えるってなイメージが強かったです。シンフォニックさがあるSerph、オリエンタルな音とリズムの親しみやすさあるDÉ DÉ MOUSEと双方の魅力が噛み合って良い感じに聞けました。DÉ DÉ MOUSEのキーボード音も良いなと感じさせる場面もちょこちょことありました。
上方に映し出される映像はいかにもなプラネタリウムで流れそうなものでした。森と大きな夜空の映像からスタート、ほどなく宇宙になっていって天の川、流れ星、地球、太陽、木星、土星などが次々と出てきます。それらがアップで流れたり、遠巻きで流れたり。土星の周りの輪っかはたくさんの小惑星がぐるぐる土星の引力+遠心力でぐるぐる回っているなんてやっていました。月は太陽に照らされて地球からはきれいに見えてるけど、単体そのものでは光っているわけではないので、表面ぼこぼこだし、あまり美しくないなんてことも改めて知れたり。星を切り取って中身を映したり、星同士の激突、様々な星に絵を当てはめて星座が分かるなんてこともやっていました。分かりやすいオリオン座以外は星座知らずへーっとなりました。結構たくさんの星を使って大きな絵を描いて、星座を形成しているんだなと。
宇宙だけでなく、水平線に浮かぶ太陽、恐竜、森林の上に流れるオーロラ、深夜の学校に浮かぶ夜空、小さな部屋に置いてある大きな望遠鏡、飛行機、ロケットなどなど地球上の映像も多々。端っこにスカイタワー西東京の絵も出てきたり。こういった映像見たときの心境って気持ちよさもありながら、どこか居住まいを正したくなるものもあります。壮大さある映像と音楽を一体となって楽しめたライブは特別感あるものでめちゃ良かったです。
余談です。昼間のお話。
- 2019/02/23 Splashgirl at 柏Nardis
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2019.02.24 Sunday
3年半ぶり3回目に見るノルウェーの男性3人組ジャズ主体のバンド。過去2回とも感激するところ多々あるライブで今回も楽しみにしてました。柏にあるジャズバーでの鑑賞。ライブハウスPALOOZAの近くにあるここは初めて来ました。ピアノ/シンセ、ウッドベース、ドラムといった編成。過去ドラム奏者は銅鑼やPCなんかを持ち込んでいましたが、今回はドラムのみ。小さな鳴り物やシェイカーなど小道具を場面によって使っていました。
1時間20分ほどのライブはビューティフルミュージックといった感で、一音一音のきらめきやら刺激やらで溢れていました。ジャズ主体にエレクトロニクスをいろいろかませて(ピアノと縦ベースはエフェクト使ってその場でほんのり加工させたりすることも)、ポストロック、ポストクラシカル的な要素を取り入れています。即興要素も多々あるとMCで言ってた気がしますが、音の構築感がものすごいといった感あって、各ソロとアンサンブルが交差する展開も全て必然な流れであるように聞こえました。
今のところの新作「Sixth Sense」(2017年発売)はそれまでの静謐さある丁寧に作り込まれた音を継承しつつ、静かな嵐を巻き起こしているような不穏な展開も随所に入った作品で、ライブもそういった要素が今回多く感じられました。特に印象的だったのは耽美的でキレイなメロディのピアノが印象的な「Dulcimer(こちらは別のアルバム「Field Day Rituals」収録曲)」を重くゆったりとしたリズムで展開していく中、ドラムがタオルをタムやスネアにかぶせて、そこに小さな金物を載せて余韻が無いドラム音とカチカチといった金物を入れていき、音を止めず次の曲に入ったところで、スピードアップしていき、細やかなドラミングを重ねていくところでした。曲の流れやメロディ、展開ががっつりはまった感あります。
お客さんも少ないながら真剣に聞き入ってました。弓を使って縦ベースを弾く場面も随所であったのですが、シーンとしている中、弦をかすれる程度の少音で弾いてた場面なんかは小さいスペースならではの体感だなーと。こういった音に真剣に聞き入る時間も良いなーと思えました。
- 2019/02/02 Väsen at 初台 近江楽堂
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2019.02.03 Sunday
スウェーデンのヴィオラ、ニッケルハルパ、12弦ギターの男性3人組。初めて見ます。4日間5公演でこの日は2日目、1日2公演。トータルで3回目となる夕方の公演に行きました。東京オペラシティのある建物の3階にある100人ほど入る会場。白い壁、天井が円錐状に高く伸びていて、独特な空間。30周年を記念したコンサートで過去の音源を5回に渡って辿っていく企画でやっているようで3回目となるこの回は2003年〜2007年に発売した音源から曲を披露するよう。
ニッケルハルパという楽器は初めて見ます。スウェーデン伝統の民族楽器のようで、バイオリンを細長くしたような形状で、弦のネック部分下に小さな杭のような棒がたくさんあって、それを左手で押すことで弦にいろんな音の変化を与えて鳴らします。バイオリンとは異なり紐で楽器をぶらさげてお腹辺りに楽器を位置させます。右手は弓で弦を弾きます。音はバイオリンをより倍音がかったような、バグパイプの要素が強いような印象でした。
ギターのみ小さなアンプを通して、ヴィオラとニッケルハルパは生音。曲はアイリッシュトラッドの印象がメインながら、ものすごく丁寧なアンサンブルで荒々しい印象が無い上品な演奏を堪能するといった感ありました。コンビネーションが抜群でユニゾンで鳴らしたり、輪唱のように鳴らしたりと自由自在。足でリズム取ったりするのですが、バンっと強めに鳴らすところでパッとリズムや曲の展開が変わっていくスリリングなことを聞かせることもやっていたりも。中盤でやった曲でヴィオラが弦の上部分をこすり叩くような弾き方で砂利の道をザクザクっと鳴らしながら歩いていくような音を出していたのですが、そこの部分すげーっとなりました。
そういった演奏のすごさを堪能しつつ、笑顔で聞けるノリノリな曲やメロディがキレイな曲などいろんなタイプの曲を楽しみました。曲間のMCも丁寧で、曲にまつわるエピソードもちょっとした笑い交えて語っていました(英語で自分は残念ながらちょっとしか分からず…勉強せねばと毎回思ってはやうん十年)。アンコールは唯一事前に聞いていた「Flippen」という曲。Punch Brothersもカバーしているそうな曲で、高速なアンサンブルがもうすごい、細やかで良いなという音が多重に聞こえてきて浮かれて聞けちゃいます。
拍手喝采の中、ダブルアンコールに応えて出てきます。「これから4回目のコンサートが始まるよー」「最後の曲は眠くなるよー」などの軽口を言って笑い取りつつ、しっとりした曲で締め。この曲も世界中の人が良いメロディと言うんじゃないと思えるくらい普遍性あるキレイなメロディのもので聞き惚れました。1時間20分ほどのコンサートは、ちょっとこれまで味わったことが無い感覚で演奏を堪能出来て、来て良かったなーと思えた時間でした。