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2017/09/09 ハンバート ハンバート at 日比谷野外音楽堂

 女性ボーカル、男性ギター/ボーカルの2人ユニットであるハンバート ハンバートのアルバム「家族行進曲」発売に伴うツアー。ツアーのほとんどは2人のみの編成でやっているようですが、2,3箇所ほどはバンド編成のライブをやるようで、この日がそうでした。チケット売り切れで立ち見が出るほどの盛況っぷり。
 
 ライブの構成は2人のみの時と同じで、合間に15分ほどの休憩がある2部構成。1部は2,3曲ごとにMCタイムがあるリラックスさせて聞かせるセットで、2部は冒頭のみグッズ紹介兼ねたMCコーナーがある以外は一切MCせず、歌を集中して聞かせていくというのもこれまでと同じ。アンコール含め2時間15分ほどのライブは良い歌に浸りきった時間となりました。
 
 バンドセットを見るのは初めて。ハンバート自体も久々にやると言っていました。スティールギター/バンジョー、ギター、キーボード、ドラム、ベースの5人をバックに従えます。キーボードはエマーソン北村(THEATRE BROOK)、ドラムは坂田学でした。坂田のドラムを聞くのすごい久々です(かつてPolarisやOrquesta Nudge! Nudge!のメンバーでした)。アルバム「家族行進曲」の1曲目でもある「雨の街」からスタート。このアルバムで一番好きな曲で、自分が知っている曲(2年前くらいからハンバートのライブ見るようになった)では、フォーク/カントリー/アイリッシュトラッドがメイン要素な曲が多い印象で、この曲はゆったりほんわかな味ありつつもアコースティックギターのリフやキーボードのキレあるロングトーンなどがロックしていて珍しいなーと思ったタイプの曲で、かっこよい。
 
 その後1,2曲はバンド編成のまま歌いますが、それ以降はバンドメンバーは引っ込み2人のみで前半は通していました。佐藤良成はギター以外にもバイオリンやキーボードで音出して佐野遊穂の歌を引き立てます。佐藤自身が歌う曲もふんだんにあり、マイク1本で2人寄り添うように歌う曲もいくつか。後半は全てバンドセット。後半最初の曲は佐野が普段歌う曲よりも声を高めにかすれるように歌う「真夜中」。バンド音の中に時々消えていくような儚さを覚える声が印象的な曲。バンドもいろいろなアレンジを聞かせていて、ゆらぎあるキーボード音からスタートした「ぼくのお日さま」なんかも2人編成とは違った味で良かったです。
 
 意外なカバーもあって、ウルフルズの「SUN SUN SUN'95」をやってました。野音という場に合ってますね。後半ゆるやかな曲調ながらリズム取れる盛り上げ曲中心のセットのところに入れていました。この辺りからこれまで座っていたお客が徐々に立ち上がって、本編最後では総立ちになって盛り上がります。「おいらの船」とあと何の曲か忘れちゃいましたが、曲の中で「一週間(ロシア民謡)」や「I Want You Back(The Jackson 5)」の1節を歌ったりして、おもしろく聞かせるポイントもふんだんに。アンコールはバンドセットで1曲、最後は2人のみで「おなじ話」を厳かに聞かせて締めました。
 
 
 MCで覚えていることを。住んでいる借家の更新をしに不動産屋へ佐野が行った時の話。その不動産屋は昔ながらの雰囲気が漂うお店でおばちゃん社員が3人いた。更新する時にガス管の調子が悪いから取り替えて欲しいようなことを言ったら「うちもそうなのー」「あーうちもー」と話がリレーしていき、うやむやにされちゃったとか。
 
 佐藤は「ライブの前にはごはん食べない方が良い」と決心して、このライブに向けて前々からスタッフに「俺の分の弁当いらない」と伝えていたそう。それなのにライブ当日おなかすいちゃったらどうしよう、と不安になっちゃったそうで、家の中から非常食を取り出して持ってきたり、さらに会場に向かう途中でそれだけだと足りないかも、、と考え駅の売店でカップの味噌汁を買おうとしたとか。そして駅の売店には売ってなくてガッカリしたそう。
 
 佐野は3,4ヶ月前くらいから地方にライブしに行くときに持っていった方が良いリストを付け始めているとのことで、その一部を発表していました。福岡の海辺のフェス(Sunset Liveですね)や沖縄へ行く時は砂浜を歩くので「ビーチサンダル」。広島と金沢へ行く時は「着替えを多めに」。広島は鉄板焼き屋へ行くのでにおいがつく、金沢はいつも行くお店がたばこ臭いのでにおいがつくからだそう。山が会場のフェスは車に揺られるので「酔い止め」と。こういった物のチェックリストも作ったりしているようですが、「チェックすること自体を忘れるので、結局忘れてしまう。」とのことでした。。

 

author:de nudge, category:live(日比谷野音), 23:02
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2017/05/03 clammbon at 日比谷野外音楽堂

 女性ボーカル/キーボード、男性ベース/ギター、男性ドラムのお馴染み3人組バンドのクラムボン。去年ROVOのイベントにも出ていましたが、単独としては8年ぶりの野音となりました。立見席まで売り切れの会場満タン。
 
 ライブの場でも意欲的におもしろいことにチャレンジしているクラムボンは、今回このライブを岩井俊二という監督さんにライブ映像を撮ってもらうことに取り組んだそうです。岩井が最近クラムボンのファンになったそうで、それがきっかけとか。自分が岩井監督作品で見たことあるのテレビドラマの「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」と映画の「Love Letter」の2つだけですが、ともにノスタルジーあふれる映像が印象的な作品でした。
 
 それなりのお金がかかるということで事前にクラウンドファウンディングの募集がありました。自分も一口応募しました。こういったものに応募するのって初めてで、普通の寄付と何が違うのかしらと思っていたのですが、お土産付き寄付的な感じなのですね。ふるさと納税に感覚的に近いでしょうか。ふるさと納税はやる気がしない(使用目的不明なら、やっぱ自分の住んでる地域中心に税金は使ってほしい)のですが、こういった使用目的はっきりしているのであれば賛同しやすいですね。
 
 ライブはたっぷりと3時間。鉄板のライブ曲中心に久々に聞く曲や新曲も随所に織り込んでいました。いやー、やっぱり野音が似合うバンドだなーと。感想を。
 
 ミトのアコースティックギターが印象的な「Re-ある鼓動」からスタート。この曲のみリアレンジ版で後の曲はオリジナルのアレンジ中心でした。「090」は久々に聞きます。お客に配っていたシャボン玉を吹くように呼びかけられ、ものすごい数のシャボン玉が舞う中演奏、歌われるのがいい感じ。今回聞いていていまさら気づいたのですが、「090」って携帯番号で良く使われる数字だから付けられたタイトルなんですね。歌詞に電話するよってなフレーズがあってあーそうかと。アルバム「まちわび まちさび」に収録されている曲でいつもタイトルと歌の味が似ている「246」という曲(こちらは車運転する歌詞があるから246通りの「246」)とごっちゃになってました。
 
 そして人気曲「便箋歌」をしっとりと歌い上げた後に今回のライブのクライマックスと言いたくなる「tayu-tau」「Long Song」の2連続が圧巻でした。アルバム「Musical」に収録されている2曲で、アルバム発売当初はよくやっていた曲です。ゆったりとしたリズムの中、各楽器の音をじわじわと紡ぐように重ねていくアレンジでそこに原田郁子の声が響いていくのに圧倒されます。日が暮れた時間帯に持ってきたのも絶妙で、ステージ後ろの飾りに青基調の照明が照らされる映像感も非常に合っていました。
 
 「yet」、そして6月に発売されるミニアルバムからの新曲「レーゾンデートル」の2連続も印象的。ともにリズムが複雑で「yet」は伊藤大助のドラムに、「レーゾンデートル」はミトのベースにくぎ付けでした。そして次の「あかり from HERE」はスペシャルゲストということでTHA BLUE HERBのILL-BOSSTINOが登場します。観客のどよめきもすごかったです。自分は見るの4回目となりますが、毎度かっこ良いなーと思いますね。ILL-BOSSTINOのラップに歌もののクラムボンは当初意外な組み合わせ、と思いながらこの曲はいい感じにはまっているなと。
 
 アンコールではもう一つ新曲の「タイムライン」という曲を。抑制効いたメロディで好みな曲でした。アルバム発売楽しみです。アンコールラストは岩井俊二監督が一番好きだという「Folklore」を。オリジナルアレンジで聞くの久々ですね。終盤「ラーラララーララーララ」とお客に歌わせるのですが、曲終わりもずっと続けさせてその声をバックにアウトロ的な演奏を入れて来るの良かったです。
 
 素晴らしい3時間堪能できて幸せでした。聞いていて個人的にですが、2011年福島県で見たクラムボンのライブを思い出したり。というのも2011年5月に喜多方に行ってクラムボンのライブを見て、その翌日に会津若松のハーフマラソン大会に参加していて、今回と全く同じパターン。聞きながら明日早起きしなきゃなーと。
 
 そしてこの日の翌日埼玉県春日部のハーフマラソン大会に参加してきました。ハーフマラソンは会津若松で走って以来の6年ぶりのチャレンジ。今回は少々暑くも太陽は雲に隠れがちだったので良いコンディションの中走れました。運営の効率の良さやたくさんのボランティアスタッフさんが参加していて感じ入るところも多かったです。
 

 

author:de nudge, category:live(日比谷野音), 11:15
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2015/08/22 NATURAL FOUNDATION Presents Return of“SUMMER CAMP”〜Gen Tamura 60th Anniversary Party〜 at 日比谷野外音楽堂
 60歳を迎えたスティールギター/スティールパン奏者である田村玄一の還暦を祝うパーティーとなるライブが日比谷野音で。今年初めて日比谷野音に来ました。ステージの向こうにヘンテコな形のビルがあったと記憶していましたが、無くなってしまいましたね。

 まずは田村玄一が一人で登場して挨拶。そしてスティールギターのソロ演奏。晴れた日比谷野音のスティールギターの音が気持ち良い。そこから彼が参加している様々なバンドが登場します。3〜4曲ずつやり、さらにその中でゲストボーカルが参加するという形で進められます。延べ3時間に渡るライブ。直前には体調を崩してたらしい田村ですが、この日は終始元気に演奏してました。というかこれだけ様々なバンドに関与していること自体のすごさもありますし、ぶっ続けに演奏する体力もすごいよなーと。合間にはセットチェンジもあるのですが、その間はMCと田村と各バンドから一人とで軽いトークをはさんでいました。

 登場したバンド・ゲストを順に書くと、、
 青山陽一the BM’s(ゲスト:コーラスで真城めぐみ)→堀込泰行(ゲスト:1曲メインで片平里菜)→LITTLE TEMPO(ゲスト:1,2曲メインでSANDII)→LONESOME STRINGS(ゲスト:3曲メインで中村まり)→竹中直人(シークレットゲストとして1曲)→KIRINJI(ゲスト:1曲メインでビューティフルハミングバード)
と多種多様。

 LITTLE TEMPO、KIRINJI、SANDII、ビューティフルハミングバード辺りは過去ライブ見たことありますが、他の方々は初めてですね。個人的にはなんといっても田村玄一と言えばLITTLE TEMPOで、何度もライブ見ているのですが結構ひさびさだったのでうれしかったですね。野音に響くスティールパンの音が気持ち良い、ノリノリで聞いちゃいました。サンディーが加わってのコラボ曲は田村とのデュエットみたいになっていて、それもまた楽しい。田村玄一がLITTLE TEMPOに参加するようになったのは、元々レゲエバンドで特にスティールパン奏者はいなかったLITTLE TEMPOに、レコーディングでスティールパンの音を加えることになって呼ばれて録音した後で、TICOに「スティールパン教えて」と頼まれて教えたところから、流れでバンドにも加わることになったという。

 初めて見るバンドではLONESOME STRINGSが一番印象的でした。ギター(シカラムータのメンバーでもある桜井芳樹)、コントラバス(この日青山陽一the BM’sとKIRINJIにも参加していた千ヶ崎学)、バンジョー(パスカルズのメンバーでもある原さとし)、スティールギター(田村玄一)という4人編成のインストバンド。1曲目のインスト曲がもうすごくはまりました。各楽器がリズム、ドローン、ソロパートをほどよく交えつつ役割分担を替えつつ、一曲の中で静かに変化させて進んでいくような心がシンとなるような曲、聞き入りました。その後、中村まりが加わっての3曲も良い感じ。フォーク、トラッド、ブルースなどの感覚が入った声と演奏が良いマッチングっぷりでした。

 ラストはメンバー全員ステージ上がってのGrateful Deadの曲のカバー。「Touch of Grey」という曲で各バンドのボーカルがかわるがわるメインボーカルを担当する形で歌われた曲はいいですね。初聞きながら良い曲だなーと。会場の大きな拍手に包まれて田村玄一は丁寧に礼を繰り返し、退場しました。この場に入れて良かったなーと思えた3時間でした。
 
author:de nudge, category:live(日比谷野音), 22:30
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2013/05/19 Hello!Project 野音プレミアムLIVE 〜外フェス〜 at 日比谷野外音楽堂
 日比谷野音90周年記念事業と銘打った公演で、ハロプロライブです。野音で見るハロプロというのもおもしろそう、でもチケット取れないかなと思っていたら、幸運にも後方の立ち見だったものの取れて行ってきました。一時時期モーニング娘。にはまっていて何回かライブ行ったことありましたが、疎遠になってしまい振り返ってみると約10年ぶりくらいになりますね。。ハロプロということで振り返ってみても2005年に行った後浦なつみ以来ということで8年ぶりになります。昼と夜の2回公演で、昼の部の方に行ってきました。

 出演メンバーはモーニング娘。、Berryz工房、光井愛佳、 ℃-ute、スマイレージ、Juice=Juice、ハロプロ研修生。ユニット名は後ろ2組除くと知っていましたが、メンバーで顔と名前が一致するのは、モーニング娘。の田中れいなと道重さゆみ、Berryz工房の嗣永桃子(ももち)だけという誠にすみませんな感じです。田中れいなは2日後の武道館公演で卒業するそう。開始直前に立ち見席をつんく♂(ハロプロのプロデューサー)が歩きながらPA席に向かっていて拍手を浴びてました。

 最初にメンバー全員登場、ものすごい人数。野音と共同主催の形を取るTOKYO FMの司会の方がアナウンス。子宮頸がん予防啓発プロジェクトの説明(ハロプロが継続的に参加活動しているそう)があった後、メンバー引っ込んで道重さゆみと二人で話します。事務所の先輩の森高千里もやった野音でできることがうれしい、みたいなコメントをしていたのがうれしかったですね。後でも書きますが、道重さゆみはきれいになって大人っぽくしっかりとした女性になっていましたねー。ちょっとびっくり。

 各ユニットが順番に登場して数曲(光井愛佳だけ1曲)歌う「対バン形式(スマイレージのMCより)」。自分が見ていた時は明らかにモーニング娘。が主役感満載でしたが、今はまんべんなくファンがついているようで、どのユニットでも盛り上がっていました。

 カラオケでの音出しで、しかも自分のいる位置が会場の後ろの方なので仕方無しなのかもしれませんが、音の迫力が無さすぎ。もうちょいがんばって欲しいなーというのは贅沢なお願いになっちゃうんですかね。。スマイレージの3曲目の「真夏の光線」のイントロ部分を思わすようなサビ部分とバイオリンを使った部分が印象的なアレンジの曲(後でセットリスト確認したら「旅立ちの春が来た」という曲)とかBerryz工房の1曲目の中近東ヒップホップとも言えるような感じの曲(同「あなたなしでは生きてゆけない」という曲)とか結構アレンジがおもしろそうなものもあるのに、ガツンと音を聞いてみたかったです。

 このライブではスマイレージ、 ℃-ute、Berryz工房の3組が新曲を初披露という気合の入れよう。 ℃-uteとBerryz工房の合同曲ではイントロ部分で音が止まって、あれトラブル?と思ったらつんく♂がステージに登場して、サプライズの報告。すでに決定していた9月に武道館で単独公演をやる ℃-uteに続いて、Berryz工房も11月に単独公演をやることが決定。メンバーの何人かは泣いていました。嗣永桃子とつんく♂のやり取りがおもしろく、お決まりセリフ「許してニャン」を言う直前につんく♂が「許さない」とかカットしてしまうところとか受けました。嗣永桃子は内村オフモードという今年の春にやった番組で顔と名前とキャラを完全に認識した方(すごくつい最近…)なのですが、おもしろいですね。マイクを持つ手はきっちりと小指を立てていて、それだけでやかましいとツッコミたくなるもの。全員メンバーが揃った時MCでは、道重さゆみからしゃべりを振られたら客からブーイングを食らってしまうという。。それでもめげずに「許してニャン」を決めてました。

 各ユニットとも踊りがすごい、自分が見ていた時より今の方がレベル高いですね。一人一人の踊りはもしかしてそんなに変わらないかもしれないですが、コンビネーションが抜群。光井愛佳が唯一昔のアイドルのりのおとなしい振付(ケガ歴があるらしいので激しい踊りができないものと思われます)がこの中では逆に新鮮さがありますね。

 特にモーニング娘。は緻密な組体操を見ているようですごかったです。現在11人いるようですが、せまいエリアで頻繁にポジションチェンジを繰り返して踊る構成で相当に練習しているんだろーなーと思わせられるもの。PV見てすごいなと思った「ブレインストーミング」「Help Me!!」あたりを今回生で見れてうれしかったですね。歌は田中れいなが引っ張っている印象がありましたが、他メンバーもかなり歌っていました。特に赤の衣装(wikipediaに記載しているイメージカラーと衣装の色が一致していると思われるので鞘師里保になるでしょうか)の方はうまいなーと思いました。ラストは自分も知っていてしかも好きな曲の「ここにいるぜぇ!」をやってくれてうれしかったですね。最後はメンバー全員とゲストのキティが登場して「LOVEマシーン」をやって締めました。もちろんひさびさに聞けてうれしかったのですが、「ALL FOR ONE & ONE FOR ALL!」だったらなおうれしかったですねー。

 余談で道重さゆみと田中れいなの思い出話です。
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author:de nudge, category:live(日比谷野音), 23:09
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2011/05/03 フィッシュマンズ at 日比谷野外音楽堂
 1999年にボーカル佐藤伸治が亡くなってから13回忌に当たる年に企画されたFISHMANSのライブ。佐藤伸治のお父さんの呼びかけで実現したとか。そのお父さんも今年の3月に亡くなられたそう。雨が降りしきる中でのライブでした。
 
 2005年のライジングサンと大阪なんばHatchでライブを見て以来3回目になります。その時から、FISHMANSにとって重要なサポートメンバーのエレクトリックバイオリン奏者HONZIも亡くなってしまい、さすがにもうやることは無いのだろうなと思っていたところのライブ。2005年の時には参加していなかったオリジナルメンバーのハカセが復帰するということもあって、楽しみにしていました。また、日比谷野外音楽堂はフィッシュマンズにとっても特別な場所であるよう。
 
 ライブは唯一残ったオリジナルメンバーであるドラム茂木欣一(東京スカパラダイスオーケストラ)に、途中脱退しているベース柏原譲(Polaris、OTOUTA)、キーボードハカセ(Little Tempo)、ライブサポートメンバーであるギター木暮晋也(ヒックスヴィル)、エンジニアzAk、エレクトリックバイオリン勝井祐二(ROVO,Vincent Atmicusなど)という6人が常時演奏する形態で、そこに様々なゲストが加わります。
 
 カントゥスという女性八人組のコーラス隊に、沢田穣治 with Stringsという弦楽器隊4人組、ギターに小山田圭吾(Cornelius)、永井聖一(相対性理論)、小嶋謙介(元フィッシュマンズ)、サウンドエフェクトに飴屋法水、MCにBOSE(スチャダラパー)、ボーカルに七尾旅人、ハナレグミ、原田郁子(クラムボン)、やくしまるえつこ(相対性理論)という豪華メンバー。
 
 曲により様々なメンバーを入れ替えて演奏した3時間。アレンジもこの日のライブのためにいろいろ練ってきた感じでしたねー。原田郁子がキーボードを弾きながら歌うのを、周りがほんの少しずつ音を足していって、途中からぐわーっと盛り上がる展開だった「IN THE FLIGHT」、ファンクな味付けでハナレグミが歌った「WALKING IN THE RHYTHM」、七尾旅人がアコースティックギターを弾きながら歌詞を断片的に歌ってじわじわと聞かせた「ナイトクルージング」などが個人的につぼでした。
 
 ハイライトはじんわりしたキーボード音のフレイズの余韻がたまらない「WEATHER REPORT」から今回のライブタイトルにもかかげている大曲「A PIECE OF FUTURE」への流れでした。全員のボーカルが役割を完全まっとうしたこの曲。やくしまるえつこの詞朗読から始まり、BOSEのラップ、原田郁子やハナレグミの歌、七尾旅人のここぞというところでの絶叫などなど。ベスト版にライブでの収録が入っていますが、オリジナルとしては録音に至らなかった曲。これを改めて再現するためのこのメンバーというのが感じられましたねー。カントゥスの振り付けありつつの迫力あるコーラスも素晴らしかったです。
 
 自分は「宇宙 日本 世田谷」というオリジナルアルバムとしては最後になる作品を聞いてはまったくちなので、遅めのファンではあるのですが、堪能しました。「宇宙 日本 世田谷」からの曲が4つあったのもうれしかったですね。茂木欣一のざくざくしたドラムにzAkのダブミックスがかかるのが、このバンドの一番好きな瞬間であったりするのですが、曲も改めて良いものが多いなーと。
 
 人は離れたり、亡くなったりするけど、うたは残る。そんなことを改めて感じたライブでした。もし次やる時があれば、一番好きな「POKKA POKKA」を聞いてみたいですねー。さらにゲストボーカルにSMAPの稲垣吾郎を迎えて「それはただの気分さ」も聞きたいですね。佐藤伸治がSMAPのアルバム「SMAP011 ス」に稲垣吾郎ソロ曲として提供したもので、昔テレビLOVELOVEあいしてるという番組で歌っているのを聞いて、いい曲だなーと感じました。あとフィッシュマンズが全面的に参加して曲を作っていたMari Mariのボーカル曲も聞いてみたい、、といろいろ夢はありますね。

author:de nudge, category:live(日比谷野音), 11:03
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2009/10/10 クラムボン at 日比谷野外音楽堂
 恒例のクラムボン野音ライブ。ほんとはこの3連休はThe Fieldや横濱JAZZ PROMENADEなど行きたかったライブがあったのですが、体力無いのと時間の使い方のへたくそさで行けたのはこれだけ。クラムボンは今年がデビュー10周年で、10月10日と記念すべき日のようです。
 
 初めは聞いたこと無い曲で、新曲かなと思ったらシングル「はなればなれ」のカップリング曲だとか。うーん、初めて買ったクラムボンのCDが「はなればなれ」のシングルなので、聞いたことあるはずなのですが、記憶になかったですねー。その後は初期から一番新しい曲の「Now」まで辿っていく選曲。アルバムの1曲目は全部演奏してましたね。特に「ドラマチック」収録の「ロマンチック」はかなりレア。その他も「サラウンド」「便箋歌」「ララバイ・サラバイ」と「ドラマチック」からの曲が多かったです。
 
 中盤は客席中央に作られたミニステージでの演奏(雨降っていたらどうしてたんでしょう)。先月見たUAのライブより係員の数も少なくゆるゆるした感じなのですが、移動時の混乱もなく進められていきます。ミニステージではミトがアコースティックギター、伊藤大助がテノリオンでリズムを出しながら、原田郁子がキーボードを弾きながら3曲ほど。「Re-Folklore」では伊藤大助はカホン(座って叩く木の箱の打楽器)を使っての演奏。「らーらーららーららーらら」とお客に歌わせながら、ミニステージから離れ移動し、ステージに戻ってまた演奏につなげていたのは見事な構成。
 
 アンコールはクラムボン結成で初めて作ったという曲と、未発表の新曲でした。新曲はフォークな手触りの曲調でした。「はなればなれ」でクラムボンを知って、初めてライブを見たのが2001年初めで、そっから数え切れないほどライブ(間違いなく一番ライブを見ているバンド)を見てきましたが、これからも楽しんでいきたいと思います。

author:de nudge, category:live(日比谷野音), 20:30
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2009/09/06 UA at 日比谷野外音楽堂
  2年ぶりのUA野音です。UAは去年ご出産で野音やらなかったそうな。
 
 立ち見席での鑑賞でした。満員で立ち見席ですらブロックが作られています。スタッフの方も多く、野音でここまで仕切りがきつめなのは初めてなような。バンドのメンバーは遠目だったので、ちゃんと確認できませんが、ギター、ベース、ドラム、コーラス×2、管楽器×3という編成でした。トロンボーン担当の青木タイセイは曲により、キーボードも担当。ドラムがこれまで長年組んでいた外山明から芳垣安洋に代わっていましたね。
 
 ライブは新作「ATTA」からの曲を多めにやっていたらしく、未聴の自分は知らない曲がほとんどでしたねー。4曲くらい聞いた曲がある感じで、新鮮でした。最初と終わりの部分に、コーラスも加わった3人の女性ボーカルで、芳垣安洋のパーカッションをバックにアフリカの民謡みたいな感じ?のメロディーで歌った展開の曲がおもしろかったです。途中、細野晴臣がゲストで加わって2曲ほど。

author:de nudge, category:live(日比谷野音), 11:22
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2009/05/03 Springfields'09 at 日比谷野外音楽堂
 春っぽいほんわかしたメンバーが揃うイベント。前日に忌野清志郎が亡くなられたこともあり、ちょっと追悼イベントっぽい雰囲気もありながら、楽しみました。
 
 最初はEgo-Wrappin' And The Gossip of Jaxx。バックバンドとの共同名義としての出演です。今年この名前で出したアルバムが前半部にロッケンロール要素が多い作りでかなりかっこよく、楽しみにしてました。「ロックの神様に捧げます」とのギターの方のひとことで始まったライブ。ただ、この日はイベントの趣旨に沿ったのかまったりした曲が多かったですね。新作からも「!楽団」「Dear mama」あたり。旧曲からも「あしながのサルヴァドール」「五月のクローバー」あたり。のびのある声を堪能しました。考えてみればEgo-Wrappin'はフェスで野外でしか見たことないですね。ライブハウスでがっつりと見てみたい気になってきました。
 
 続いてはSAKEROCK。フジロックでのルーキーステージや苗場食堂でちょこっとずつ見たことありますが、フルで見るのは初めてになります。トロンボーン、ギターとマリンバ、ベース、ドラムの4人組にキーボードのサポートが加わる編成で、へんてこでほんわかしたインスト曲を繰り広げます。曲間のばっとテンポが変わる瞬間があって、そこに微妙な緊張感が入るのが良いですねー。
 
 変なMC(一人でお笑い?をやられている方であまり見たことない会場の盛り上げ方でおもしろかった)をはさんで、Little Creatures。そのMCにあおられたのか、セット準備が終わった後一回袖にはけてから、3人で走りこんでの入場。これは意外で受けました。精密に音を重ねていく印象のあるLittle Creaturesですが、この日はロッケンロールモードでした。ちょいださいギターとベースの振り付けとか、「ロックンロール」ってかけごえでギターを鳴らしたりとか。音の一つ一つはむやみに大きくせずに心地良さも合わせつつのはじけっぷりで、おもしろかったですね。
 
 日も暮れかけた中での、Port of Notes。パーカッションとギターをサポートに迎えての演奏でした。時間帯にもあっていて、しっとりとした歌を堪能できました。「One More Bourbon」が聞けたのがうれしかったですね。この曲はSpangle Call Lilli Lineがカバ−した方(かなり良い)を先に聞いて知ったのですが、オリジナルも良いです。
 
 最後は細野晴臣。フジで見たときはコシミハルなど旧知のミュージシャンと組んで演奏してましたが、今回は若手と組んだよう。ベース、バイオリンやマンドリン、スティールギターなどマルチにこなす二人の演奏者にSAKE ROCKのドラムを加えた編成で、カバー曲が多かったんですかね。さらに途中からはハミングキッチンという女性ボーカル、男性ギター(今回はこの組み合わせの出演者多いですね)の二人組を加えて、彼らの曲を演奏するというめずらしい試みを。細野晴臣自身がお気に入りなのでしょうか、バックボーカルに徹してます。「昨晩は眠れなかった」というちょっと憔悴感がある中、ぽつぽつと低い声で歌う細野晴臣ボーカル曲も良かったです。アンコールはそれまでの出演者を全員ステージに上げて、忌野清志郎の思い出を語った後(「まだこれからだと思ってたのに…」の一言が悲しかった)、彼が一番細野晴臣の曲で好きかもしれないという「幸せハッピー」を。からっとした曲は天国に届いたでしょうか。
 
author:de nudge, category:live(日比谷野音), 00:00
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2008/08/30 クラムボン at 日比谷野外音楽堂
 恒例のクラムボン野音ライブ。クラムボンの今年はめずらしくライブが少ない(3回しかやらないとか)年らしいです。そのせいか単に運が無いのか、チケットは先行抽選、一般発売ともに取れず。今年はあきらめだなーと思ってたら、友人が取れたらしく、めでたくいけました。
 
 天気予報はずっと雨で、厳しいなーと思ってたのですが、ライブ開始直後に上がりました。ただもったのは初めの1時間で、残りの1時間半は雨にたたられました。そんななかでも2時間半のライブを楽しみました。
 
 「トレモロ」から「ミラーボール」の流れがとっても良かったですね。「トレモロ」のキーボードの音色がかなり変わったものでおもしろく、「ミラーボール」は終わりを長めのインストと、アレンジをかなり変えてきて聞き応えがありました。
 
 他には、ドラムがかなり変わった叩き方をしていた「Carnival」やドラムやベースを使わず、テノリオンを使ってのダンスミュージックなアレンジで展開した「サラウンド」が印象に残ってます。
 
 ライブ初めのあたりのMCで「ライブで初めてやる曲もあります」みたいなことをおっしゃってた気がするんですが、どれだったんでしょう。全部聞いたことある気がしたのですが。。事前にホームページで野音でやって欲しい曲のリクエストを受け付けていて、自分は「Itqou」を出していて、そのMCと合わせてほんのちょっとだけ期待してしまいました。。一度全部インスト曲だけで展開するようなライブも見てみたいですねー。
author:de nudge, category:live(日比谷野音), 00:00
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2007/09/03 UA at 日比谷野外音楽堂
 フェスなどでは何回も見ているUAですが、単独は初。

 ステージにはいろんな木々を配置しています。ライブの構成は、三味線をバックに一曲→UAとゲストの対談→バンドを従えての通常ライブ→UAとゲストの対談→三味線をバックに一曲という、計2時間半に上るものでした。
 対談というのが、変わっています(単独ライブのような場で聞くのは初めて)。最初はアマゾンの森が無くなっていっている(毎年四国以上の面積が失われているとか)のをなんとかされようと、活動されている方。2回目は原子力発電で出た使用済核燃料を処理する施設がある六ヶ所村を取材して映画化した監督の方でした。

 ライブは、たぶんアルバム「Golden Green」(まだ聞いてない…)からの曲を中心に旧曲を織り交ぜるような展開。バンドのメンバーは、あらばきで見た編成からコーラスの方が一人増えていました。いい曲多いよなーと思うことしきり。息を呑むような瞬間(ギターの内橋和久が指示出しして、コーラスや管楽器が一斉に入ったり)や、おもしろい組み合わせ(ディジュリデューとピアニカの組み合わせは新鮮)の演奏も見事でした。
 お客を男性と女性に分けてコーラス(ハモリですね)をさせてましたが、これはなかなか難しい。なかなか音程がうまく取れませんでした。。でも、野音でみんなで歌うってのはなんか楽しいですね。
author:de nudge, category:live(日比谷野音), 00:00
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