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2024/02/23 木村カエラ at Billboard Live YOKOHAMA
 9ヶ月ぶりに見る女性シンガー木村カエラ。2年前も行っていたジャズクラブBillboard Liveの東京、大阪、横浜を巡るツアー。この日が最終日で1日2回公演の1回目を見ました。下手サイド席から見ました。バンドメンバーはギター×2、ベース、ドラム、キーボードの5人。ギターの一人アイゴンはお馴染みですが、他のメンバーは木村カエラのバックをするのがこのツアーで初めてと思われます。もう一人のギターが草刈浩司、ベースがまきやまはる菜、キーボードが宮脇翔平、ドラムが大井一彌。大井はyahyelやUAのバックなどで拝見したことありますが、他の3人はたぶん初めて。いろんなアーティストのバックをされている方々のようなので、どこかで見ているかもしれないですが。1時間半ちょいのライブの感想を書きます。
 
 
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author:de nudge, category:live(Blue Note,Cotton Club,Billboard,etc), 18:29
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2024/01/21 DOMi & JD BECK at Blue Note Tokyo

 フランスの女性キーボディストDOMiとアメリカの男性ドラマーJD BECKのバンド。2018年結成、かなり若い方達と思われます。初めて見るバンドで、去年に続いての2回目の来日公演となるよう。今回の来日ツアーはジャズクラブ公演とライブハウスのスタンディング公演それぞれあるようです。前者の公演を見ました。1日2回公演の1回目。アンコール無しで1時間10分ほどの公演。
 
 ステージ両脇に小さな桜の木が置かれています。中央にお互い向き合う形でキーボードとドラムがセット。映像で見た時とは逆でドラムが上手、キーボードが下手でした。また、これまで見た映像だとキーボード奏者は便器形状の椅子に座っていましたが、今回は通常の椅子でした。
 
 アルバム「NOT TiGHT」からの曲中心だったかと思います。MCで聞こえた名前からの判断ですが、Wayne Shorter、Herbie Hancock、Weather Reportなどのカバーもあったよう。特徴的なのが細やかにすぎるリズムを織り込んでくる演奏で、息を呑む瞬間が多々ありました。ドラムはグルーヴ感やダイナミックスさなどには重きをおかず、繊細さや丁寧さを重視。恐らくですが即興的な音の入れ方はせず、予め決められた叩き方をしていると思われ構築感がありました。一定のリズムを展開させる場面は少なく、外しや細かいリズムをこれでもかと入れ込んでくるのですが、それらは気の向くままといった感じはせず事前に決められたリズムを鉄の意志で叩いているといった印象でした。
 
 ドラムとの見事なコンビネーションを聞かせるキーボードは下にメインのキーボード、その上に低音のキーボードを置いて、主に右手で下のキーボード、左手で上のキーボードを弾いてました。また足元のペダルも使用していたようなので、ベースパートはそこからも出していたかもしれませんが、左手の低音でリズムパートを担って聞かせる場面が多かったです。また、下のキーボードで高めの持続音やリフなどのメロディを引きつつ、上のキーボードの低音で主旋律のメロディを弾いたり、2つのキーボードでハモリ的に聞かせるメロディを弾いたりと自由自在。こういった弾き方をしつつ、オフビート多々あるドラムと相乗するように聞かせるのはすごすぎでした。
 
 ジャズメインかと思いますが、曲の中の展開によりヒップホップやフュージョン、ドラムンベース、エレクトロニカなどの要素も入ってくるように聞こえました。序盤に演奏した「SPACE MOUNTAiN」は電子音楽でも聞けそうな印象の曲を生の楽器で繰り広げているような印象の曲で、急転直下にスピードアップしてくる展開など聞いてて楽しい。ジャズクラブということでお客さんは座って大人しく聞いてて、曲終わるごとに大きな拍手が起こっていたのですが、スタンディング公演だったら曲の中で大きな歓声が上がってもおかしくないような展開が随所にありました。終盤に演奏した「SMiLE」は何処か物悲しくゆらぎのあるキーボードの響き方が好みでした。
 
 また2人が歌う曲も2つほどありました。DOMiは甘いかわいい歌声、JD BECKはソウルフルな歌声でともに良い感じ。歌っている中の演奏はさすがに一定のリズムの演奏でした。
 

author:de nudge, category:live(Blue Note,Cotton Club,Billboard,etc), 20:56
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2023/12/09 Rei at Blue Note Tokyo

 今年のフジロックCory Wongのライブで飛び入り参加してるのは見てますが、単独名義だと2年半ぶり5回目に見る女性ブルースギター/ボーカルのRei。2年前から「JAM! JAM! JAM!」と称したタイトルでブルーノートでのライブのために組んだ特別編成のライブをしているそうで、この企画には初参加。1日2回公演の1回目に参加しました。下手後方の席から見ました。会場来る前に渋谷と表参道を少し歩いたのですが、行列作っているお店がたくさんあってびっくり。賑わってました。
 
 第3弾となる今年はベースに三浦淳悟(ペトロールズ)、ドラムに吉田佳史(TRICERATOPS)、キーボードにTAIHEI(Suchmos、賽)を迎えた4人編成。TAIHEIはレギュラーメンバーでリズム隊が毎年変わるよう。このリズム隊はそれぞれのバンドのライブはもちろん、吉井和哉のライブでこの2人がバックを務めており、フェスで見たことありますね。また、コロナ禍期のYasei Collectiveの松下マサナオとこの2人が組んでやっていたセッション配信ライブでも見たことあります。ReiからTAIHEIに今年はこの2人に参加してもらうと連絡した時、声上げて喜んだとか。アンコール含め1時間30分弱のライブの感想を書きます。
 
 最初Reiを除く3人がステージに登場。TAIHEIがキーボードをほんのり弾きはじめじわじわと音を重ねたところでReiも登場します。インストのセッション、ここは即興でやっていたのでしょうか。2曲目からは歌を歌い始めます。Reiといえばブルースロックやファンキーに飛ばす曲が代名詞ですが、先日出した新しいミニアルバム「Voice」が歌により焦点を当てたということもあり、いつもとは違うモードの曲やアレンジが主軸でした。昭和ブルースな曲、ギターポップ目な曲、ポエトリーリーディングやラップを挟み込んだ曲など。
 
 コーラスは3人とも取っていましたが、TAIHEIが多めで多彩な声を重ねていました。マイク2本用意して声質変えて聞かせていたりと。またキーボードも3台用意してあれこれ変化を加えていました。Reiも曲の途中でギターを変えたりしていろんなモードで弾いてました。ステージの下手側が通常の立ち位置ですが、ギターソロ弾く時は真ん中に移動したりと。後ろ向いてギターを変えながら何かもぞもぞしていたかと思いきや、サングラスをかけていて中央に飛び出し派手なフライングVのギターを弾き倒していました。ソウルな音色のベース、パワフルさと弾ける感覚が聞いていて楽しいドラムとの噛み合いも良かったです。吉田はブルーノート出演が初めてと言っていて、たぶんReiとライブするのも初めてかと思いますが、MCでもReiとにこやかにノリノリで会話してました。
 
 本編2曲とアンコールは「BLACK BANANA」「COCOA」などファンキーにぶっとばす定番曲で盛り上がりました。アンコールはドラムソロ始まりなのですが、Reiが「ひろふみカモーン」と言ってしまい、吉田は「違う違う、よしふみ」と笑ってしまってドラムに入れなかったのはご愛嬌。お客を立たせて盛り上げて大団円でした。ブルーノートで立って見るのも随分久々ですね。途中演奏しながらReiが改めてメンバー紹介してそれぞれソロを演奏していたのですが、最初呼びかけられた吉田が「ドラム吉田だよー」と言いながらソロに入ったの笑わせてもらいました。そんな風に自己紹介しながらソロ叩く人初めて見ました。TAIHEIもそれに従った自己紹介してましたが、三浦は続かず寡黙にソロ弾いてました。言うのはなかなか勇気がいる自己紹介ですからね。

 

author:de nudge, category:live(Blue Note,Cotton Club,Billboard,etc), 20:54
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2023/11/10 JULIAN LAGE Duo Show with Jorge Roeder at 丸の内COTTON CLUB

 アメリカの男性ギタリストJulian Lageと男性ベーシストJorge Roederのデュオ。当初ドラムも入る予定でしたが、予定変更でデュオとなりました。Julian LageはPunch BrothersのChris Eldridgeとのデュオ、Charles Lloydのバックバンドメンバーとして見たことあります。Jorge Roederは初めて拝見する方。1日2回公演の2回目に参加。アンコール含め1時間10分ほどのライブ。
 
 ステージ中央に2人が寄り添うようにして演奏します。2人は時より唸り声を上げて息を合わせて演奏していってました。ソロパート(もう一方が小音のリズムを出す時と完全ソロの時あり)とアンサンブルパートがあるジャズマナーがメインですが、出す音は様々でアンサンブルパートはテーマ的なものは無くいろいろなメロディを聞かせます。「Boo's Blues」はタイトル通りブルース風味、「Auditorium」は一音一音にきれいな響きを持たせつつ情緒ある親しみやすいメロディを奏でる曲、「Double Southpaw」はラテンな味をほんのり入れつつ穏やかに端正な音を聞かせます。終盤はコロコロとリズムパターンが変わるような複雑な展開で聞かせていました。
 
 あとなんの曲か忘れちゃいましたが、童謡のような素朴さあるメロディのものもありました。全般に穏やかにゆったりと聞かせていましたが、一曲だけ後半にギターとベースともロッキッシュに速弾きでぐいぐいと聞かせる場面もありました。
 
 Lageのギターの響きはやわらか高音の響きがたまらないといったものがあり聞き惚れますね。にこやかに細やかに手を動かして様々な音を聞かせてきます。素人なのでそのすごさを充分に理解できていないと思うのですが、込み入った音をあれこれ聞かせた後にジャーンと弾いた場面とかは穏やかな音ながらスリリングでした。近くの複数のお客さんがおーっと声を上げていたほど。Roederの縦ベースもソロを存分に聞かせつつアンサンブルパートの息の合い方が絶妙といった印象でした。4日間連続計8公演(初日のみブルーノート東京)の2日目の参加で、自分はこの回だけの参加ですが、通い詰める人も結構いるんだろうなーと思わせられる公演でした。静かに聞き入りつつ、確かな熱があるお客さんの反応で、アンコール終了後はスタンディングオベーションするお客も結構な数いました。

 

author:de nudge, category:live(Blue Note,Cotton Club,Billboard,etc), 11:01
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2023/10/25 Sam Wilkes & Jacob Mann at Billboard Live TOKYO

 1年前に見たアメリカ・ロサンゼルスを拠点に活動する男性ベース奏者Sam Wilkes。去年の5人編成ライブは日本のフェス出演のために組んだ特別編成だったようですが、今回はパーマネントに活動を続けているらしい男性キーボード奏者Jacob Mannとのユニットでの来日公演です。1日2回公演の2回目に参加。2階下手の席から見ました。去年出したアルバム「Perform the Compositions of Sam Wilkes & Jacob Mann」からの曲が中心だったよう。アンコール含め1時間15分のライブの感想を書きます。
 
 ステージ中央に2人が向かい合って演奏する形。Wilkesはベース主体ですが、曲によりキーボードも使用。Mannはキーボードのみ使用します。プリセット音を使う曲もありましたが、大半の曲は2人がそれぞれ演奏をその場でサンプリング、ループさせてリズムを作り出して、そこに別の演奏をかぶせる形で聞かせていきます。広い大地に流れる雄大さある映像の映画音楽とか環境音楽的な曲、人力エレクトロニカな曲、小粋なメロディが良い感じのジャジーな曲など、どの曲も聞き入りました。もの悲しさや侘び寂び漂う音、抑制ある音色、じんわりだけでなく時折少し跳ねるように躍動するように変化させる音、キーボードのロングトーン、ベースをギターのように聞かせるなどなど小編成ながら、様々な要素を入れ込んで聞かせてきました。
 
 Wilkesは多くの曲でボイスパーカッションやマイクを叩いてリズムを作り、それをサンプリングさせてリズムとして展開させてました。WilkesのベースとMannのキーボードで同じメロディをユニゾンで鳴らしていたかと思うと、どちらかがそのメロディをサンプリング&ループさせていて、ユニゾン状態は保ったまま別のメロディを弾いていたりするのとかおもしろいなと。2曲ほどあった、2台のキーボードのみでやった曲はメロディの輪唱のように聞かせたり、Wilkesがキーボードをパーカッシブな感じで叩いてたりして聞かせていて、そういった場面もおもしろかったです。
 
 アンコールは「Dr.T」という曲で、4つ打ちのリズムにロングトーンのシンセ音が乗るハウスモードで繰り広げて、そこに2人が細やかでキレある音を重ねていきます。途中他の音を止めてWilkesの抑制効いた音色でのファンキーなソロベースを聞かせてきます。そしてMannもキーボードで重ねて聞かせてから、元のハウスモードに戻って大団円な感じで締めていました。この会場ではアンコールでステージ後方のカーテンが開いて、外の風景を見せるのがお馴染みなのですが、最初の方でWilkesが外をじっくりと覗きながら演奏してました。自分のいた席の角度からは外の風景があまり見えず、きれいな景色に見入ってたのかなと思ってました。どうやらこの時間帯、突然の雹が降っていたそう。帰りも地下から電車乗ったので、自宅に戻るまで知りませんでした。

 

author:de nudge, category:live(Blue Note,Cotton Club,Billboard,etc), 00:15
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2023/08/17 秩父英里 ラージアンサンブル at 丸の内COTTON CLUB

 仙台を拠点に活動している作曲家/ピアニストの秩父英里が率いるジャズオーケストラの公演です。1年ぶり2回目に見ます。1日2回公演の2回目に参加。アンコール含め1時間15分ほど。去年はアルバム「Crossing Reality」発売直後ということで音源未聴のままライブ見ましたが、今回はかなり聞いてからのライブだったのであれやるんだこれやるんだみたいに思いながら聞いてました。アルバムから5曲、新曲2つといったセットリスト。
 
 メンバーは、主に指揮を取る秩父に、トランペット/フリューゲルホルン、トロンボーン、アルトサックス/フルート、テナーサックス/ソプラノサックス、バリトンサックス/クラリネット、ピアノ、ギター、縦ベース/エレクトリックベース、ドラムといった10人編成。前回見た時から管楽器隊が何人か替わっています。
 
 端正なピアノとフルートが重なり合う音から始まる「The Sea - Seven Years Voyage -」からスタート。秩父はアンサンブル部分は指揮を取り、ソロ中心では脇に引っ込んで演奏を見守ります。前回は常に下手側にいましたが、今回は上手行ったり下手行ったりしてました。曲によってはキーボードを弾く場面もありました。しなやか、やわらかといった共通項ありつつ、曲ごとに世界観がかっちり決まっていて、それを音で体現するかのように構成された曲を次々と披露します。ソロは基本演奏者に自由にやらせている部分もあったのかと思いますが、曲の世界観を浸透させた上でのソロなので、アンサンブル部分とのつなぎも違和感なく、流れていくように一つの物語を描くように聞かせていました。
 
 2曲目は「pendulum」という新曲。タイトル通り振り子をイメージした作品だそうで、複数の振り子が連動したりバラバラになったりするようなイメージで曲を作ったようなことをおっしゃっていました。曲は三拍子が多めで次々とリズムパターンが変わっていく複雑な拍子の曲でした。振り子が次々と動きを変えていくようなイメージ持って聞きました。3曲目は郷愁呼ぶ「green and winds」、4曲目は心理学者フロイトが人の意識を海に浮かぶ氷山に例えて、海の下にある大きな氷山が人の持っている広大な無意識であることから着想を得た曲の「The Preconscious」。「The Preconscious」は冒頭ギターTaka Nawashiro(苗代尚寛)が手元にある機械でギターの音を加工させる「アンビエントな音」からスタートする曲です。この曲以外にもほんのりとした加工ギター音がそこかしこに散りばめられていて前回聞いた時も好印象でしたが、この日もこのバンドにかなりの個性を与えてる音だなと感じ入りながら聞いてました。
 
 5曲目はピアノを担当していた加藤真亜沙が退き、秩父がピアノを担当します。今年4月下旬から6月中旬に仙台で行われた「全国都市緑化仙台フェア 未来の杜せんだい2023」というイベントのテーマソングとして提供した「feel the green」を披露します。これ自分もゴールデンウィークに仙台に行った際に見に行きました。仙台のあちこちでたくさんの花が飾られるイベントなのですが、メイン会場の(秩父が通っていた)東北大学や仙台城跡の近くにある、広瀬川に沿った広場にいろとりどりの花があって見入っちゃいました。スピーカーからこの曲も幾度となく流れていて、今回生で聞けて感激しました。
 
 本編ラストとなる6曲目はアルバム「Crossing Reality」最初に収録されている曲で、前回のライブでは一曲目に披露したタイトル曲の「Crossing Reality」。ドラム石若駿の強烈なソロから始まる曲です。現在日本一忙しいドラマーと言っていいのではないかと思う石若は、ジャズ、ポップス、ロックと様々なバンドの演奏をしながら自分のプロジェクトもいくつか持っているという多岐に渡りすぎな活動をしていて、今年だけでも有名所でいうと、絢香、椎名林檎、くるりのツアーに参加しつつ、こういった一回きりのライブにもサイドマンとしてしっかり参加しているのがすごすぎと思います。演奏よく覚えられるなーってのもありますが、何よりスケジュール管理が大変そうな気がします。石若は前日誕生日でしたと秩父からお祝いの言葉が呼びかけられます。ベースのマーティ・ホロベックがちょっとだけバースデーソングのメロディを弾いてました。
 
 演奏終わりメンバー立ち上がって挨拶。お客さんから即座に大量の拍手、そしてアンコール求める手拍子が起こり、メンバー一旦退いたりせずそのままアンコールに入ります。アンコールはアルバム「Crossing Reality」最後に収録されていて、東北の自動販売機のCM曲(この自動販売機には秩父自身がCMキャラクターになって写真が飾られてます)であり、個人的には東北へ旅行行く時のテーマソングになっている「THE VENDING MACHINE - with DRINK music」。軽快なリズムの曲で、音源より跳ねた感じのリズム隊をバックに楽しげな音が舞います。秩父はこの曲でキーボード担当するのですが、加藤のピアノとのユニゾンがめちゃいい感じでした。終盤にやる手拍子(ちょっとだけ変拍子入る)は、音源みなさん聞いていることもあるのか、前回より多くのお客さんがタイミングバッチリな手拍子してました。

 

author:de nudge, category:live(Blue Note,Cotton Club,Billboard,etc), 11:13
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2023/06/18 鞘師里保 at Billboard Live YOKOHAMA

 2015年12月にモーニング娘。を卒業後、海外留学を経て、女優、シンガーで活動する鞘師里保のソロライブ。ソロライブ見るのは1年4ヶ月ぶり3回目になります。過去2回見たライブはダンサー従えてオケ流してのライブでしたが、今回はバンドを従えてのライブ。1日2回公演の2回目に参加しました。1階下手側の席から見ました。アンコール含め1時間15分ほどのライブの感想を書きます。
 
 

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author:de nudge, category:live(Blue Note,Cotton Club,Billboard,etc), 21:51
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2023/04/11 Makaya McCraven at Blue Note Tokyo

 アメリカの男性ドラマーMakaya McCravenの来日公演。1日2回公演、3日連続で行われる公演の初日2回目に参加しました。2015年に発売されたアルバム「In the Moment」で知って、いつかライブ見たいなと思っていましたが今まで情報つかんでなくて来日公演見れませんでした。今回来日公演の予定を知って絶対行くと決めていました。5年ぶりの来日公演のよう。リリースが多く全部の音源は追いきれていません。最新作は去年発売された「In These Times」。
 
 音源はジャズ寄りかと思いますが、全体的なアレンジもさることながらビートメイカーとしても冴え渡っているなと思わせられる曲が多い印象。シンプルなベースとのからみだけで構築したリズムをかっこよく聞かせる曲もあれば、様々な楽器を録音して(恐らく)機械で加工して再構築したように構成させて聞かせるものなど。人の声などもサンプリングして曲に取り入れており、2021年のアルバム「Deciphering The Message」に収録されている「A Slice Of The Top」という曲では、ジャズクラブ「バードランド」の名物司会者Pee-Wee MarquetteのMCが取り入れられています。これUS3「Cantaloop」(1993年)でも使われている声で、最初聞いた時えらい懐かしいなと思いました。
 
 ライブは音源とは異なり、生の演奏のみで表現をします。メンバーはドラムのMAKAYA McCRAVENに、エレクトリックベース、ピアノ/キーボード、サックスの4人編成。アンコール含め1時間半ほどのライブの感想を書きます。McCRAVENはたくさんのシンバル、スネア、タムが置かれている中、あれこれと叩いて変幻自在なドラミングを聞かせます。かなり細やかに叩くのは全体的な共通点でありますが、叩きっぷりは曲や場面によって様々。最初の「Seventh String」という曲ではやわらかいドラミング、2曲目になると一点ヒップホップ寄りのキレあるリズムを主軸に聞かせます。4曲目辺りにやった「Sunset」という曲では、サウダージな流れて聞かせるようなドラミング。
 
 バンドメンバーそれぞれソロを盛り込んだりもしますが、全体的にはアンサンブル重視な演奏。息の合い方が抜群で、変拍子やポリリズムなども盛り込んできます。中盤にやった曲では不定形なリズムで一音をユニゾンで鳴らしていくマスロック的な演奏を盛り込んでいて、出だしがベース、ピアノ、サックスでジャッジャッジャと鳴らしていく中、ドラムが舞うように聞かせていき、そこからピアノも外れたり、4人全員でせーので一音一音を合わせて演奏していったり。それ聞いていて、(受ける音の質感は違いますが)ジャズバンドでこういったことをのやるの藤井郷子カルテット以来に聞くなと思いました。
 
 そういったキメキメのかっこよい演奏の中に、うっとりしっとりと聞かせるメロディもふんだんに盛り込んでいきます。サックス、ピアノのみならず、ベースもメロディアスに聞かせていく場面もありました。打楽器系の小物も使ったりして、遊びココロある音も随所に挟んでいて、ピアノがタンバリンを手で叩いてベースとドラムのからみに控え目に加わり、そこから片手でピアノを弾き出して、色を添えていく展開なんかもありました。
 
 本編ラストはアルバム「In These Times」のタイトル曲である「In These Times」を演奏します。全員小物を鳴らしてからスタートする曲で、いろんな展開ありつつ全編にゆらぎと物悲しさを感じさせてくる長めの曲。アンコールは2曲。最後にやった曲は、笑っちゃうほどの強力なスネアの叩きっぷりをこれでもかと続けてきて圧倒されました。場内拍手喝采でライブ終了。すごいライブでした。
 
 
 余談です。
 
 自分のいた席近くにどこかで見たことある外国人男性がいて、うーーんどなたでしょうかと心の中で思っていたのですが、日本の音楽関係者らしき人と話しているのが小耳に入ってきて「Black Midi」と聞こえてきて、あーBlack Midiのギター/ボーカルの人(Geordie Greep)だと。でも去年12月に来日ツアーやっていて、今年7月にフジロック出演するのに、4月に日本に来てるの?勘違いかな、、と帰宅後ネットで調べたらどうやらオーストラリアでツアーした後、現在日本に立ち寄っているよう。
 
 日本で(イギリスのバンドの)Black Country, New Roadのライブ(4/5,6)や(日本のバンドの)betcover!!と石橋英子のライブ(4/7)を見たり、急遽の予定で組んだサックス松丸契とドラム山本達久とのセッションライブなんかもやるそう(4/13)。めちゃ精力的な活動ですごいなと。

 

author:de nudge, category:live(Blue Note,Cotton Club,Billboard,etc), 21:42
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2023/01/28 J.Lamotta Suzume at Blue Note Tokyo

 4年半ぶり2回目に見るイスラエル・テルアビブ出身の女性シンガー。1日2公演の1回目に参加。今回のライブはベース以外は日本のミュージシャンと組んでのライブでした。キーボード、ベース、パーカッション、ドラムの4人がバックで、曲によりゲストが参加といった形。ドラムは様々なバンドで見ている石若駿(CRCK/LCKS)。キーボード宮川純、パーカッション山下あすかは初めて拝見する方々。アンコール含め1時間15分ほどのライブの感想を書きます。
 
 ライブ前BudaMunkがDJをしていたのですが、その横にLamottaが現れセッション的に歌うところから開始します。アーティスト名に日本語の雀が入っているほど日本びいきのLamottaは前回の来日以降日本のミュージシャンと組んで曲を作る機会が多くなったようで、BudaMunkともデータのやりとりをしつつ作り上げたそう。曲の途中からバンドメンバーがステージに上がってきて、Lamottaもそちらに移動して2曲目以降はバンドセットで歌っていました。
 
 とろけるような甘いソウルメロディをヒップホップ的なリズムを軸にしたアレンジで聞かせます。細かいハイハットやスネアの音を入れてくる石若のドラムがLamottaの音世界にバッチリあっています。他のバンドで聞かせるような大胆に強弱付けたドラミングは無しで、今回はパーカッションと組んで細やかにノリ重視なリズムの付け方といった印象。パーカッションの方が時折外しを入れてきて良い感じのアクセントを付けていました。唯一の上音担当となるキーボードはジャズな音やソウルのロングトーンを効果的に入れてきてLamottaのボーカルとマッチしてました。キーボード、パーカッション、ドラムはライブの中で一回ずつ長めのソロを取る場面がありました。そこではそれぞれやんちゃな音を出していました。
 
 英語詞で歌うのが中心ですが、曲によっては他言語を入れてました(何語か分からなかったですが)。「Eyes」という曲は途中ラップっぽく歌うのは他言語、そしてサビのコーラス的な部分の「目を閉じて耳を澄ます」は日本語で歌います。違和感なくメロディにはまっていました。ここはお客さんにも歌わせていました。唐突な日本語詞で対応しきれなかったお客さんが多かったですが。
 
 日本語の発音も良く、「Fruits」という曲を歌う前に日本語で何て言うの?とお客さんに聞いて「果物」と教えてもらうと、即座に「クダモノ」ときれいに発音していました。中盤で再びBudaMunkが登場し、彼と組んで作った「Put It Aside」という曲を披露します。BudaMunkがドラムパッドを叩いてビート作り出し、そこにドラムとパーカッションがほんのり色を付けた中、憂いのあるメロディを歌い上げていました。
 
 終盤にはアフリカ系のトランペットが入って2曲、内1曲はNenashiという日本の男性ボーカルが入っての共演でした。Nenashiからインスタグラムでメッセージを送って一緒に曲を作ることになったそう。「Gonne Be Good」という曲で、幸せ感あふれるメロディといった感じで2人で歌い上げていました。
 
 曲によってはアラビアな感覚入ったものがあり、本編ラストに歌った曲なんかはもろにそう。セットリスト後で見たのですが、分からない文字で書かれたタイトルでした。地元でカラオケパーティをした時に作ったとかなんとか説明した後歌っていた曲でフレーズでやたら「カラオケ」が出てきました。アンコールに歌った「Under The Moon」という曲は日本の2人組Snowkというユニットと組んで作ったものだそうで、ハウスなアレンジの中、気持ちの良いメロディを歌って爽やかに締めていました。確固たる世界感ありながらオープンマインドにいろんな人と組んで音楽を作り上げて、それを楽しそうに表現するパフォーマンスが良かったです。

 

author:de nudge, category:live(Blue Note,Cotton Club,Billboard,etc), 10:22
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2022/12/09 Blue Lab Beats at 恵比寿Blue Note Place

 恵比寿ガーデンプレイスに今週オープンした「食と音楽を融合させた新たなダイニング」のBlue Note Placeに行ってきました。こちらのお店手掛けるのがBlue Note Tokyoと同じ会社ということもあり、内装の雰囲気は似ています。木目調のテーブルや柱があるのが新たな味といったところでしょうか。Blue Note Tokyoはライブ専用の場ですが、こちらはライブ無い時はカフェや食事処としても機能するよう。オープニングのこけら落としとしてイギリスからジャズ、ソウル、ヒップホップ系統のインストユニットBlue Lab Beatsが来て4日連続公演を行います。その最終日に行ってきました。
 
 Blue Lab Beatsは初来日となります。こちらでも書いたようにフジロックのパレステントに似合う気がするのでいつか見たいなーと思っていました。その前に来日公演が実現。
 2022/07/31 Fuji Rock Festival at 苗場スキー場(三日目)
 
 メンバーはビートメイカーのNamali Kwaten a.k.a NK-OK、キーボード/ギターのDavid Mrakpor a.k.a.Mr DM。Namali Kwatenのお父さんはD'Influenceのメンバー。1990年代アシッドジャズシーンで活躍したグループで、学生時代めちゃ好きなグループでした。D'Influenceはライブ見ることが叶わなかったため、息子さんのグループがあると知った時、来日公演あったら絶対行こうと決めていました。
 
 ライブは前半40分→合間休憩のDJタイム→後半アンコール含めて45分といった流れ。Kwatenがビートを出し(時折サンプリングマシンのMPCを叩いて生のビートも入れてくる)、Mrakporがキーボードとギターで上音中心に入れてくるスタイルでライブを進めていきます。メロウな感覚がある音世界で心地よいです。D'Influenceのように心地よくかつキレあるビートものが多いですが、ハイハットとスネアの音を強調してくるD'Influenceとは違い、Blue Lab Beatsはストレートなジャズヒップホップ寄りのビートといった印象。途中A Tribe Called Questの「Find a Way」を流してそこにキーボードとMPCがメロディになぞるように弾く場面がありました。
 
 MCはKwatenが務めます。ものずごい好漢なんだろうなと思わせる話しぶりで、メンバーやゲストプレイヤーの紹介、お客への煽りをこれでもかとしてきます。にこやかな笑顔でMPCの早叩きを聞かせる場面もありました。あれだけ高速で叩くの見たことないです。ゲストプレイヤーは日本から3人楽曲に加わっていました。日替わりでメンバーがアサインされたようで、この日はトランペット松井秀太郎、サックス渡邉瑠菜、ラップDaichi Yamamoto。管楽器お二人は初めて拝見します。松井秀太郎はキューティクルな長髪で遠目に見てて女性と思っていました。
 
 前半ゲストプレイヤーはそれぞれ1,2曲ずつ参加して楽曲に色を与えます。Daichi Yamamotoは日本語のラップをぶつけてきます。そういったのも良いですね。他の国では聞けない組み合わせでしょうし。後半は管楽器隊は出ずっぱり。どんどん曲が華やか、アップビート寄りになってきて途中からお客を立たせます。ほどよく体を揺らしながら聞きました。
 
 この会場の後ろはガラス張りになっていて、時々ガーデンプレイスを歩いている人が何が行われてるんだみたいに覗いてました。そういった風景も良いと思いつつ、この会場だとBlue Note Tokyoで時々ある大物アーティスト招聘は難しいだろうなと思いました。ステージ後ろに人だかりができそう。幕とか付けてやれるかもですが。

 

author:de nudge, category:live(Blue Note,Cotton Club,Billboard,etc), 11:03
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